星雲からの使者   作:完全にわかのバカ野郎

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 にしてもどうしよう、ノリと勢いで法国無くしちゃった。でも森妖精(エルフ)のオルトくんならそうするだろうし、先がどんどん見えなくなっていく。


七十七話

「まさかたった一日で法国が滅ぶとはな」

「絶死絶命……アンティリーネ・ヘラン・フーシェありきの国だ、その戦力が抜ければ敗けるのは当然の帰結だよ」

「そして法国最高戦力がお前の下についたと」

「そうなるね」

「どうやればそんな事ができるんだ」

「色々あるんだよ、色々とね。

 それで、墳墓の主とはどうなったの」

「墳墓の主………ナザリック地下大墳墓とは和平交渉をしてなんとか争わずにすんだ」

「良かったじゃん」

「そして王国との戦争の協力を取り付けた」

「定期的にやるんだっけ?」

「国力を低下させる為にな」

「潰せば良いのに」

「それも良いんだがあの国にはまだあってもらわんとな」

「なんで」

「無血併合する為だ」

「迂遠な事をするね」

「難しい事をするより良いだろ」

 

 書類仕事をこなしながら「それはそう」と返すと「それで、だ。法国はどうするつもりだ」と聞かれ、「森妖精(エルフ)国を潰した後に森妖精(エルフ)を住まわせる」と答えた。

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「なら此処みたいにするのか?」

「もうやった」

「お前もアインズ・ウール・ゴウンと変わらん化け物だな」

「相手はアンデッドなんでしょ? 一緒にしないでよ」

「それがなんと天使(エンジェル)も居た、お前が言った通り天使(エンジェル)は化け物側だった」

「残念だったね」

「全くだ」

「蜘蛛の怪物は?」

「当然居たとも、アンデッドのアインズ・ウール・ゴウン、天使(エンジェル)のスターセル、蜘蛛の怪物のナクト=アラクア。

 ドイツもコイツも化け物だ、オレ達ではどう足掻いても勝てん。お前であれば違うかもしれんな」

「やだよそんな面倒な事なんて」

「だろうな。だが救いなのは天使(エンジェル)は少しだけだがこちら側………人間に幾分か優しい化け物でもあった」

「だから和平交渉が成立したと」

「そうだ、あの天使(エンジェル)が居なければオレ達は死んでいたかもな」

「味方にできると?」

「そこはまだなんとも……と、言った感じだな」

「ま、頑張ってよ」

「そうしよう。じゃあ次の話をしよう」

「まだ何かあるの?」

「王国との戦争だ、当然お前にも来てもらう」

「あー、まあ仕方ないか」

「驚きだな、もっとゴネるかと思ってたが意外だな」

「うんまあ貴族らしい事しないと他の連中が五月蝿そうだし、それに化け物とやらも気になるしね」

「正直ホッとした、オレだけでアレらと共にいろと言われたらどうしようかと思ってたからな」

 

 オルトにとってジルクニフが言う化け物達………彼らは身内であり自分自身でもある為行く事に躊躇いは無かった。

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「それで? 戦争はいつやるの」

「近々やるつもりだ」

「どこで」

「帝国より南西に位置する呪われた地、カッツェ平野だ」

「霧が立ち込めるあんな場所で?」

「何故かは分からんが数日だけ霧が晴れる、その時に王国との戦争をする」

「なんとも不思議な事があるもんだね」

「爺曰く『アンデッドを生み出す為に霧が晴れ、生者の命を集めるのでは?』との事だ。この可能性は高いとオレは思っている」

「成る程確かに、納得できる論だ」

「次は戦場だな、待ってるぞ」

「ちゃんと行くって」

 

 

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「へー、本当に霧が晴れてる」

「原因究明したいところだが、する必要性が無い。今は『数日何故か晴れる』だけで良い」

「フールーダの言ってる事が正解かもね」

「何か分かるのか?」

「以前来た時は生命の欠片さえ感じなかったけど今は違う。微かだけど生命の欠片が感じられる、恐らく此処にくる生者達に力を貸し与えてる気がする」

「そんな事が分かるのか?」

「森祭司(ドルイド)はある意味生命を育む魔法詠唱者(マジック・キャスター)だ、それに僕(私)は始まりの森祭司(ザ・ビギニング・ドルイド)。

 生命の始まりを知る森祭司(ドルイド)、そういった事は分かるんだ」

 フレーバーテキスト様々だな。しっかし本当に訳分からん性質をもった場所だな、どう言う理屈だ? 

 

「(生命の始まりを知る、か。味方であって心強いな、待てよ……生命の始まりを知っているのならあのアンデッド、アインズ・ウール・ゴウンとやらも浄化できるか? 

 できそうだが……あの化け物に喧嘩を売るのは避けるか、もしトールが殺されでもしたら目も当てられん)化け物が来るまでに作戦会議をしておこう」

 

 その言葉に従い一際大きい天幕へと入っていく。

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「それでなんだっけ魔導王? だっけいつ来るの?」

「分からん」

「そんなんで良いの?」

「分からんモノは分からんのだ、仕方ないだろう」

「ニンブル」

「現在上空から調べさせておりますが、未だに発見はできておりません」

「馬車で来るのか飛んで来るのか……そして何を連れて来るのか、分からん事だらけだな」

「取り敢えず来たら確認するよ」

「頼む。せめてお前の口から『なんとかできる』の言葉が欲しい」

「殺すつもり?」

「まさか、あんな化け物相手に喧嘩を売らんよ。なんとかできる戦力が居る事を見せるだけだ、そうすれば帝国が簡単に滅ぼせん国である。と、思わせられる」

「なんとかできると良いね」

 イヤまあこの『体』の僕(私)とモモンガくんが戦えば僕(私)の方が若干有利ではある、僕(私)の魔法の中にはアンデッド特効の魔法もあるし、超位魔法にもある。

 あるにはあるけどモモンガくんはとんでもない数の魔法を修めてるし、僕(私)と相性が悪い魔法もある。まあ戦(や)り合うつもりは無いけども。

 

 そして会議が始まりどうするのか、何をするのか、どう対処するのかを話し合っている最中に天幕の外から声が聞こえてきた。それはーーナザリック地下大墳墓の主、アインズ・ウール・ゴウン達の到着だった。

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「ほぅ、驚いたな。まさかこの私に届き得る者がこの地に居たとはな」

「あー、これは困った。なんとかできなくもないけど相討ちだ」

「(相討ち!? 相討ちと言ったのか! だが、これで帝国には簡単に滅ぼせない事を知らしめる事に成功した。それでも戦わせる訳にはいかんな、トールと言う最高戦力を失う事になる)如何(いかが)でしょうか魔導王閣下、我が国の最高戦力は」

「ああそうだな。面白そうな、愉しめそうな者が居て私としても嬉しい限りだ。

 だが彼が言う通り私と彼が戦えば相討ち、此方(こちら)には惑星統括細胞(スターセル)、ナクト=アラクアが居る。戦うのは私だけではない、数的有利は我らにある」

「ははは、魔導王閣下と戦い合うなどいたしませんとも。これからも仲良くしていただきたい、対等な同盟(・・・・・)関係として」

「ああそうしよう。(イヤぶっちゃけあのオルトさんと戦うなんて分が悪いんだよな、あの森妖精(エルフ)のオルトさんは信仰系魔法を大量に修得してるからそれを使われたらマジでヤバい、相性が悪い。まあ敵になる事は無いし戦う事も無いけど………オルトさんなら面白そうだから戦いたいとか言いそう。言わないよね? 大丈夫だよね?)」

「んー……まあ仲良くしようよ魔導王閣下」

「こちらこそ、是非。(良かった、言わなかった。オルトさんの信仰系魔法ってコラボの魔法だから基本的に位階が高いんだよね、本当に怖い。

 しかも高速思考:Ⅴ(ハイ・スピード・ソート・プロセッシング)で第八位階魔法まで魔法無詠唱化(サイレントマジック)できるし、分割思考:Ⅴ(パラレル・ソート・プロセッシング)で別種の魔法を同時に使えるとか反則だよ。俺もコラボイベントするんだった……やったとしても枠が無いか)

 

 オルトが修める信仰系魔法はダークソウルと言うコラボにて修得できる魔法(奇跡)で、ソレらは最低でも第七位階。そして大半が第十位階であり尚且つ出が早い為ユグドラシル時代でオルトはどの『体』でも油断はできない。それ故か、フィールドで『朱い月≒ORT』の名前を見たらすぐ逃げろ。が、他プレイヤーの共通認識だった。

 それでも中には無謀にもオルトに喧嘩を売る者はそれなりの数がいた、その理由は運営の『ワールドプレイヤー:『朱い月≒ORT』を倒したプレイヤーには特殊WI(ワールドアイテム)を与える』と言う公式発表のせいだった。最も、誰一人オルトには勝てなかったが、とあるプレイヤーだけが一番弱い侵略生命体(インヴェーダー)の姿まで辿り着き、その姿のオルトの前に倒れた。

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「(周りの化け物どもが黙りコクってる? それはつまりアインズ・ウール・ゴウンを含めた化け物三体と同等の強さがあると分かっているから何も言えんのか? トールと言う特大の戦力、人財を手に入れられたのは幸運そのものだ、それこそ一生の運を使いきったレベルのな。

 だがトールさえ傍に居れば帝国は滅ばない、次代に繋げられるかもな。任せられる次代ができればの話だが)」

 

 

 

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「にしても不思議な感覚だね」

「オルトさんが三人も居るとか恐怖でしかありませんよ」

「まさしく『どう足掻いても絶望』だね」

「森妖精(エルフ)のオルトさんって今何してるんですか?」

「作戦会議、どうやら私(僕)達にドでかい一撃を使わせたいらしい」

「ドでかい一撃ですか……デミウルゴス達と話し合って決めた『黒き豊穣への貢(イア・シュブニグラス)』を使いますか?」

「ソレでも良いんだけど見た目がね」

「想像を絶するモノでしたね」

「私(僕)はアレで問題ないと思うが、アトラク=ナクアの私(僕)とアンデッドのモモンガくん。そして私(僕)達二人のカルマ値は極悪と中悪だから私(僕)達の感性は異形種のソレだ。

 中善の天使(エンジェル)の私(僕)の意見に従った方が良いのは事実、外に出るのに悪印象を持たれるのはよろしくない」

「だから私(僕)の超位魔法を使おうかなと思ってる」

「何を使うんですか? 天軍降臨(パンテオン)ですか?」

「アレは盾役(タンク)とか探知系だから戦闘には適していないから天使十字(エンジェルクロス)を使うつもり」

「あの極悪超位魔法ですか」

「見た目は『ザ・天使(エンジェル)が使う魔法』なんだけどね」

「効果は完全消滅と言う何よりも恐ろしいモノだけどね」

「あっはっは」

 

 アンデッド、蜘蛛の怪物、そしてこの場に不釣り合いな天使(エンジェル)の三人がこの戦争でどうするかを話し合っているが、内二人が同一人物と言う奇妙な状態となっていた。

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「な、なんだあの天使(エンジェル)は!」

「まさか法国が奴らの味方をしているのか!?」

「だ、だが法国は滅んだ筈だ」

「ならばあの天使(エンジェル)はなんなんだ!」

「な、なん、だアレは………」

 

 

 

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 空高く飛び二対四翼の翼を広げ周囲を見渡し「さて、パフォーマンスはこれでいいかな」と呟き、次にどこに、どれだけの兵士が居るのかを確認し十対二十翼の翼を広げて一番兵士が多い中央に目を向け唱えるーー『超位魔法』と。

 すると十対二十翼の翼が光輝き上下左右前後に白く輝く魔方陣が展開され手に持つ剣の様な武器を十字に構える。

 

 

 

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「なんだ、アレは……。なんなんだアレは!!」

「せ、攻めよ……。全軍攻めよ! 矢で射落とせ!!」

「突撃だ、突撃せよ!! なんでも構わん! あの化け物を止めよ!!」

 

 

 

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「来たな」

「あそこまで顕著に見せれば流石に分かるよね」

「念のためだ矢守りの障壁ウォール・オブ・プロテクションフロムアローズ」

「私(僕)もやろう欺瞞の女王・怨嗟の繭(クイーン・ディセプション・コクーン)」

 

 王国軍は矢を放とうとするがアトラク=ナクアが幻術で作った繭に背筋が凍る程の恐怖を抱き、王国軍の弓兵隊が一斉に繭に対して矢を放つ。

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「ははは、私の魔法は要りませんでしたね」

「アレは所詮幻術だからいずれ消えるし正気に戻るから有って損はないさ」

「でも終わったみたいですね」

「効果の割にはタメが短いよね、アレ」

「そのせいか他プレイヤーも運営に文句を言っていましたよね」

「それでも運営は修正しなかった、理由は一つ」

「使えるのがオルトさんしかいないから」

「うん。私(僕)のはその手の類いが多いよね、イヤまあ私(僕)が言うのもあれなんだけど」

 

 モモンガ達がジルクニフに聞こえない声量で話し合っていると伝言(メッセージ)が届き、上空の天使(エンジェル)のオルトから離れる。そしてーー

 

 

天使十字(エンジェルクロス)

 

 

 光が迸った。それはまさしく聖なる光、天使(エンジェル)の光だった。しかし、起きた現象は恐ろしいものでもあった。

 それはーー天使(エンジェル)が放った光の奔流が通った場所には何も無かった(・・・・・・)からだ。

 光の奔流は中央に陣取っていた10万5千の、そして左翼右翼から駆り出された歩兵隊の5千。計11万もの王国兵を消滅させた事を意味している。

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「こんなモノかな」

「流石だな惑星統括細胞(スターセル)」

「見た目は抜群だね」

「これでも範囲を狭めたんだけどね」

「相変わらずだな」

「はっはっは」

「(なんだ、何が起きた。王国軍が消えた? まさか天罰だとでも言うのか……。

 確かに神聖さはあった、まさしく天使(エンジェル)に相応しい魔法で暖かさの様なモノさえ抱けた、だがその結果がコレか? 化け物どもめ)」

「いやー、困った事をするね。喧嘩、売らない方がいいよ」

「そんなの言われずとも分かっている」

 

 目に見えて起きた理不尽な現象(魔法)に恐れ戦き(おののき)心底味方にした自分を褒めていた。

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「さて帝国軍の皆さん。後は皆さんの仕事です」

「あ、ああ任せてほしい。全軍突撃!!」

「ああ折角ですので支援致しましょう。魔法効果範囲拡大化(ワイデンマジック)・覚醒(アウェイクニング)」

 

 天使(エンジェル)のオルトが魔法を使うと帝国軍の兵士達が体の奥底から沸き上がる力に動揺しながらも、勝鬨の声をあげながら進軍していく。

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「であれば私(僕)もしようか。魔法効果範囲拡大化(ワイデンマジック)・偽りの凱歌(フォルス・トライアンフ)、魔法効果範囲拡大化(ワイデンマジック)・邪神の麻薬 (イーヴル・ゴッズ・ナーコティック)」

 

 そしてソコへ更にアトラク=ナクアのオルトの幻術による強化魔法(バフ)を掛けられた事でその心地よさに酔いしれ恐怖心が無くなったかの様に戦場を駆ける。

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「(士気向上の魔法か? 天使(エンジェル)は分かるがあの蜘蛛の怪物は何をした、兵士達が何かに陶酔しているかの様に見えるが)」

「幻術だね」

「幻術? 幻術にはあんな事ができるのか?」

「まあやり様によっては」

 ユグドラシル時代はそこまで使い勝手のいい魔法じゃなかったけど。

 

「どうやるんだ」

「幻術は本職じゃないから詳しくは分からないけどそれでも良いのなら」

「構わん」

 

 指で頭を叩き「脳に偽りの情報を与える。それだけだよ」と答える。

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「偽りの情報?」

「例えば『自分達は勝利している』ってな風にね」

「そんな事をして後遺症は起こらんのか?」

「流石にソコまでは分からない、まあでも暫くは何か(・・)に陶酔するかもね」

 いい実験場だ、僕(私)の幻術がどこまで通用して、何が起きるのかも分かる。最高だね。

 

「国に帰り次第確認だな」

「その方がいいかもね」

 

 帝国と王国の戦争は戦争にすらならずに終わった。帝国軍死傷者0名、王国軍死傷者凡そ15万にも及んでいた。

 この日、この時を以て帝国は魔導王の主張を容認し、カルネ村を含めた近隣の地域及びエ・ランテルはアインズ・ウール・ゴウン魔導王の領地であったと公的に発表した。

 そして遂に、ナザリック地下大墳墓は華々しいデビューをした。

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 二人はナザリック地下大墳墓の第九階層の食堂で食事をしながら「これで無事に外に出られた」と酒を飲みながら話、「それに死んだ(消滅した)者達は天罰で昇天したとか言われてますね」とツマミを食べながら返すと「ねー、『王国の貴族が利権に目が眩んでいるからこうなったんだ』って王国の貴族に非難が殺到してるらしいよ」と和気藹々? と話し合ったいた。

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「それで、これからどうしましょう」

「ねー。どうしようね」

「ローブル聖王国とやらをどうにかしますか?」

「そうだねぇ……ソコしか無いよね」

「法国はオルトさんが潰しましたもんね」

「成り行きでね」

「成り行きで滅ぼすとかなんですか」

「イヤまあうん。なんと言うか仕方の無い事なのさ」

「はぁ。まあソレは良いとして今俺達の手が加わっているのが『王国』、『帝国』、『竜王国』。この三ヶ国ですね」

「僕(私)は近い内に元法国を僕(私)……トール・インシュリフト・ギットゼン=オーリウクルスの国にする事になる。それと同時にエイヴァーシャー大森林から森妖精(エルフ)を助けだし、新たな法国………名前何にしようかな」

「エルヴンハイムとか?」

「それも良いね、後はそれの元になったアルフヘイムもだね。んー………アルフエルヴンヘイハム………。なんかダサい」

「ははは」

「アルフヘイハム……アルヴンヘイム。ん? あぁそうだ『ティル・ナ・ノーグ』にしよう」

「カッコいいですね、元ネタはあるんですか?」

「ケルト神話に出てくる楽園であり常若の国、妖精(トゥーア・デ・ダナン)が住むとされる国だよ。まあ森妖精(エルフ)も妖精だし丁度いいでしょ」

「良いですねソレ、ピッタリじゃないですか」

「ははは、古い資料を読み込んだ甲斐があると言うモノだね。さて、法国……じゃなくて『ティル・ナ・ノーグ』に行く前に小世界(エリア)寄っていくよ。やる事が山程あるからね」

「………忙しそうですね」

「自分で蒔いた種だから仕方ないさ」

 

 そう言いながらRoAOGで小世界(エリア)に跳んだオルトを見送って「近い内に、必ず」と呟きながらツマミを食べ酒で流し込む。

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「おうご主人様よぉ」

「…………機嫌悪そうだね」

「アレが居て機嫌が良くなるとでも思ってんのかよ」

「涙ぐましく感動的な兄妹の再開だろう?」

「殴んぞ」

「それは彼でしなよ」

「あん?」

「意味が分からなかった? 君の好きな様にして良い(・・・・・・・・・・・)と言ったのさ、僕(私)は何が起きても関知しない」

「ふーん。そー言う事なんだ、なら早く言ってよ」

「イヤ分かるかなって」

「我慢して損した」

「ま、お好きな様に。死んでも問題ない様に蘇生アイテムは山程詰め込んでおくから」

「ヨロシク~」

「あ、会わせたいのが居るから部屋で待ってて」

「はーい」

 

 来た時とは裏腹に喜色満面で部屋へと向かう。

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「あー……誰だっけ?」

「占星千里です」

「何それ」

「漆黒聖典での呼び名です」

「ふーん。アンティリーネが役に立つって言ったから此処に連れてきたけどさ、何ができるの?」

「この者は占星術による未来予知や、自分が見た光景をホログラムの様に幻術で具現化する事ができます」

「て事は情報収集の専門家なんだ」

「は、はい」

 情報収集、ねぇ。ぶっちゃけ百貌が居るから要らないんだよね。まあでも居て損ではないし置いとくか、問題はどうやって育てるかなんだけど…………。

 

「君、名前は?」

「ね、ネシス。ネシス・エーセス・インレーサと申しますオルタニアン様」

「あー、んー……。まあいいか。

 情報収集って事は戦闘能力はソコまで高くないんだよね?」

「殆どありません」

「あー、完全にソッチ系統なのか」

 幻術は幻術でもアトラク=ナクアの僕(私)は戦闘型だし百貌は諜報要員だけどどちらかと言うと諜報ができるのは副次的効果みたいなモンだし、んー………。

 

「君は戦いたい? それとも諜報専門になりたい?」

「できれば後者の方が助かります」

「成る程成る程。これは困ったどうしよう」

「トール様?」

「んー、イヤね、物理的に強く(レベルアップ)するのなら簡単なんだよ。でもソッチ系で育てるのは難しいんだよね」

「ネシス。強くなりなさい」

「ぇっ」

「無理強いはしないさ、それに僕(私)としても諜報要員は欲しい。そうだね、クレンやナスレについていって後衛でモンスターの発見とかしてもらおうかな」

「クレン? ナスレ?」

「此処に連れてきた僕(私)の部下、今なら部屋に居ると思うし会いに行こうか」

 

 

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「や、クレン」

 

 クレンなる人物を見てアンティリーネとネシスは目を見開く。

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「なんでクレマンティーヌが生きてんの」

「ご主人様に拾われたから」

「ご主人様?」

「トールの事に決まってんじゃん」

「アーラ・アラフ様の事を呼び捨てにするのは死にたいから?」

「あー、まだ言ってないんだ」

「今さっき連れてきたばかりだからね」

「どう言う意味ですか?」

「じきに来るからすぐ分かるよ」

 

 話し合っているとクレンの部屋の扉が開き一人の男が入ってくる。

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「やあもう一人の僕(私)」

「あ、アーラ・アラフ様が二人も……」

「いったい何が起きて」

 

 混乱する二人に何故オルト……オルタニアンとアーラ・アラフが同時に居るのかを教える。

 ━

「成る、程?」

「流石はアーラ・アラフ様、全てが人知を超えている」

「てな訳」

「ではあの時私を助け出してくださったのは」

「天使(エンジェル)である私(僕)だね、トールは乗っかっただけだよ。まあ同じ存在だから事実とも言えるけどね」

「でさーご主人さまー」

「うん? 何」

「ソイツらどーすんの? アレ使うの?」

「アンティリーネは充分強いから使わない、ネシスの方はこれから次第かな」

「でも占星千里ってめっちゃ弱いよ?」

「戦闘要員だけだと何かと困るからね諜報要員も欲しいのさ」

「ふーん。で、私のとこに連れてきたの」

「そりゃ勿論強く(レベルアップ)させる為に決まってんじゃん」

「どこ行くの、それ次第で占星千里は死ぬよ」

「.hackの世界(ワールド)にするつもり。あそこなら死ぬ危険性はグンと減るからね」

「私も最初からソコがよかったなー」

「君の場合は実験も兼ねてたからね、仕方の無い事さ」

「まあ強くなった(レベルアップした)から別に良いんだけどさ」

「今はどれぐらい?」

「まだ確認してない」

「じゃあついでだし行こうか」

 

 その言葉に従うように部屋から出てあの場所に行く。

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「大きい………」

「でもどこか神聖さが感じる」

「彼女は『産まれなき者』レナラ。君達に分かりやすく言うと傾城傾国(ケイ・セケ・コゥク)と同じモノだよ」

「この女性が神器……」

「凄い」

「神器……WI(ワールドアイテム)にも種類が色々あるんだ、その中でも彼女は特殊だけどね。

 じゃあクレン使おうか」

「へいへい」

 

 レナラの前に行き『雫の幼生』を使って産まれ直し(レベルの振り分け)を行う。

 ━




 オルトに新たな戦力が追加されたぜ!やり過ぎですよね。
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