極振りで挑むシャングリラ・フロンティア   作:愛憎愛華

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お久しぶりです!
受験でバタバタしてたらこんなに過ぎちゃった…。許してっ


その激情は、蠱独

「防御司令、爆弾魔!」

 

視認性の悪い敵を倒すにはどうするか…そう!飽和攻撃を仕掛ける!

 

「蠍さん達の探知能力は私よりもずっと優れている。ちょっとの物音で反応して集団で襲ってくる…いつもなら厄介な習性だけど、今は黒蠍さんへの特攻になる!」

 

そこ!針5本!

 

「…あれ、手応えなし?何処に…っ!」

 

後ろ?!盾間に合って!

 

「うぐっ…これ、毒?!」

 

HPが…防御貫通か割合ダメージかな…

 

「厄介だなぁ、貫通なら蛇鱗で防げないし…」

 

毒もそうだけど…あの瞬間移動、何かがおかしい。

 

「黒蠍さんの速度は私と同じかそれ以下のはず…いきなり速くなるなんて不自然すぎる」

 

確かに尾は取ったけど、それだけで加速するかな?

 

「生き物としておかしい動き…スキルみたいなもので動いてる?」

 

う〜ん…考えてもわからないものは仕方ない!今は迎撃に集中しないと。

 

 


 

 

純黒孤蠍はかつてない天敵に身を震わせていた。

無意識に感じていた全能感はもはや欠片も存在しない。あるのは目の前に存在する敵を排除する殺意だけだ。

 

「絶対防御!」

 

邪魔な同胞を蹴散らしながら、絶えず攻撃を続ける。身軽な体など久しく感じていなかったが、適応力は通常の水晶群蠍よりもずば抜けている。すぐに慣れてその全てをかの天敵にぶつけていた。

 

純黒孤蠍にとって尾を断たれたことは攻撃手段を失った損失であると同時に、自分でも想定外な体の変化を起こした朗報でもあった。

それは外殻を作ったアムルシディアン・クォーツの分解。元より、過剰とすら言える量のアムルシディアン・クォーツを背負って行動出来ていたこと自体おかしかったのだ。

 

尾を断たれた衝撃は身体中を巡り、その外殻を破壊した。メイプルは闇夜に溶け込んだと表現したが、実態はただ身体が壊れただけなのだ。

アムルシディアン・クォーツと同じほどに黒く染まった体は、もはや止まることを知らない。今の純黒孤蠍は重りを外した格闘家そのものだ。

 

「重…!防御司令!」

 

飛び回る蜂を潰し、集まってくる同胞の頭を断つ。

閉鎖空間で生きてきた純黒孤蠍は1部の感覚器官も強くなっていた。味覚を代償に聴覚を、嗅覚を代償に触覚を。不要な器官を潰し必要な器官を伸ばす。生きるためなら何でもする純黒孤蠍の生き方を表した生体である。

 

「…!爆弾魔!」

 

天敵が爆発し一瞬だけ認識から逸れる。しかしそれも一瞬だ。音を辿ればすぐに分かる。

動かないところから再び攻撃を防ごうとしていると考え、思いっきり鋏を広げ何度も攻撃を防いだ武具を身体ごと貫かんと迫った。

そして…何度も砕いてきた物体の感覚(・・・・・・・・・・・・・)と共に敵対個体の停止を確認した。何体か蜂が周りを飛んでいるが、この程度すぐに殺せるだろうと鋏を振るった。

 

その瞬間

 

尾を断った忌々しい液体(・・・・・・・・・・・)の感覚が両鋏を襲った。

 

 


 

 

時を戻して爆弾魔を発動した直前。

観察を続けていたメイプルは1つの結論に至った。それはあの蠍さんは聴覚に索敵を頼っている可能性だ。

理由として、甘い香りが効いていないこと、そして目の前に爆弾を落としても即座に離れず、起爆の発声をしてから動き始めたことが上げられる。

 

(見にくい上に素早い蠍さんに攻撃するなら…これだ!)

 

そうして取り出したのは先程爆弾魔で破壊した水晶の塊、それと小さな水晶の欠片。塊に盾を立てかけ、再び爆弾化させた針を取り出した。

1本は蠍さんへ、もう一本は戦角盾【四翅】を持った自分の足元へ刺し込み起爆する。起爆の反動で空へと跳び、盾を開いて滑空する。

蠍さんが水晶を砕いたことを確認した後エンパイアビー・ナイツを向かわせ時間を稼ぎ集中する。

 

目的は1つ、あの強大な破壊力を引き出す鋏の除去。それには今ある攻撃手段だけでは足りない。爆弾魔は特定の部位を破壊するのには向いておらず、シールドプレスでは片方しか破壊できない。

 

(残った攻撃手段はゴルちゃんに呪われたこの剣と…毒)

 

故にメイプルは賭けに出た。呪いの蛇(ゴルドゥニーネ)の力に、その一端を受けた自分自身に。

 

(ゴルちゃんみたいに鋭く、2ついっぺんに刈り取れるように!)

 

「『呪毒剣・レプリカ』!」

 

思い描くのは自身を貫いた呪いの剣。呪いの力を短剣に集中させ、鋏へと撃ち込む。本家本元とは比べ物にならない、か細く弱々しい剣モドキだが、最低限の防御すらかなぐり捨てた蠍さんには効果てきめんであった。

 

 


 

 

鋏を切断され、もはや満身創痍の純黒孤蠍は既に生き残ることを諦めていた。しかし、これ程までに打ちのめしたかの天敵だけは生かして返さぬとばかりに高速でメイプルに迫る。

 

「…、シールドッ!」

 

メイプルも同じく盾を構える。まさしく矛(牙)と盾の戦い。

そして、勝負の女神は…

 

「…アタック!」

 

 

 

メイプルへと微笑んだ。

 

 

————————

—————

——

 

 

「か、勝ったぁ!!!」

 

…あっ!せっかくの強敵だし食べないと!

 

「いただきま〜す!…ほんのりにがーい」

 

スキルスキル〜…んえ?

 

・純黒孤蠍の変晶核Lv1

水晶群蠍の変晶核が進化したもの。

消費したMPを光を取り込むことで回復する。変換効率は2分でLv×3%

また、超過したMPをストックし一定値以上貯まると回復アイテムとして出力可能。

水晶を取り込むことで失ったHPと満腹度を回復できる。変換効率はHPはMPと同じ。満腹度はLv×10%

あらゆる鉱石を取り込み蓄えることが出来る。また、蓄えた鉱石を消費し武装することが可能。

 

二重蠱毒(こどくこどく)

毒属性の技が二重にHITするようになる。

 

つ、強い!めちゃくちゃ強いよこれ!

これまで以上にMPを使った攻撃がしやすくなるし、何よりゴルちゃんの攻撃が強化されたよ!やった〜!

 

「ふっふふ〜、リベンジの日が楽しみだな〜」

 

…あれ、そういえば経験値が入ってない?何、で…

 

蠍<やあ

 

「・・・せ、戦略的撤退っ!!!!!!!!」

 

ここまで来てやられたくな〜いぃ!!!




毒竜(ヒドラ)の無いメイプルなんてメイプルじゃねぇよなぁ!
てことでシャンフロの毒竜こと呪毒さんにも単体攻撃性能を付与しました。
呪毒剣・レプリカ
ゴルドゥニーネが使った毒々しい呪いを纏った剣を飛ばす攻撃を模倣した。

呪毒・創
メイプルが無意識に使用しているスキル。呪毒剣・レプリカもこれによるもの。
自身が記憶した強者の技を模倣し、再現する。
条件は
1.模倣する攻撃を自分で視る
2.それにより引き起こされる効果を把握する
3.頭の中でその明確なイメージを作る
以上の工程を持ってして発動する

…はい、普通の人じゃ絶対無理です。やってることは簡単に言えばヒロアカの創造と同じだけど、戦闘中に記憶から正しくその効果を頭に定着させて撃つ、なんて暇絶対ありません。他だとサンラクや銀金くらいかな…ルスモルならロボット系に絞ればいけるレベル。
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