本日はアニメの時系列での3話を、最新話としてお送りします。
それでは、どうぞ。
「大丈夫、祥子ちゃん?」
「えぇ。ご心配なく…」
ツアーライブ初日が終わった数時間後、僕たちは無事自宅に到着した。帰ってきたのはもう夜中の11時、結構遅くなっちゃったなぁ。明日学校なのに……。
何故そうなったかというと、ライブ終了後に颯樹さんから呼び出しを受けた上に、説教数時間と反省文を書かされたのだ。…で、それらが終わって帰ってきたのは今になったわけ、というわけだ。
流石に夜遅いので、すぐに食べられる軽食を作りつつ明日のお昼の仕込みを終えた後は、遅い夕食とシャワーを済ませてから僕たちは眠りについたのだ。
そして翌日。僕たちはいつも通り学校なのだが、昨日の余韻が残ってるいるのと夜遅くまで反省会をしていたのか疲れがまだ取れてなかった。だけど学校があるので休むわけにはいかなかった。疲れている身体に鞭を打ち、遅刻せずに何とか登校出来たのはよかった。しかし、まだ課題が残っているのだ。
「まさか雨宮くんがソリトゥスだったなんて…」
「ホントだよ。まさか雨宮がなぁ」
「なんか意外!雨宮くんにあんな演技が出来るなんて!」
「ねぇ、今度演劇部の活動に参加してみない?私から部長に掛け合ってみるよ」
「サインちょーだい!」
「私は写真!もしくは握手だけでも!」
そう、学校での対応だ。昨日のライブで僕と京介先輩は素顔を晒したわけだから当然話題になる。特に僕たちのような高校生の場合は『まさかクラスメイトが最速デビューした(当初は)仮面バンドのメンバーの1人でした』なんて情報はSNSとかのネットワークですぐに集まりやすい。
「…すみません。それは秘匿主義が徹底されてて…それと個人的なサインとかは受け付けていません」
「えー、残念」
「大丈夫!一回だけ。一回だけだから…ね?」
「そーだよ!バレなければ問題なしっ!」
僕が色々と弁解しようにも、それに聞く耳持たずにしつこく要求してくる者が大半だ。しかもバレなければいいって…それ悪質に近いよ。
「あなた達。何をしていますの?」
と、そこに祥子ちゃんが僕の周りにいる人たちを引いた睨みつけるようにしながら教室に入ってきた。
「と、豊川さん…」
「あなた方は日常生活での最低限のマナーをお守りする事は出来ないのですか?もしそうでしたらAve Mujicaの世界には必要ありませんわ。早く立ち去りなさい。でなければ…」
『で、でなければ…?』
「今 今後Ave Mujicaのライブの出入りを禁止しましてよ?」
祥子ちゃんがそう告げると、僕の周りにいたクラスメイトたちは蜘蛛の子を散らすように立ち去った。
「ありがとう、祥…豊川さん」
「このくらいなんて事はありませんわ、雨宮さん」
祥子ちゃんはそう言ってそのまま教室を出て、自分の教室に向かうのであった。ちなみに僕たちが苗字で呼んでるのは公私を分けてるだけであって喧嘩したとかじゃないからね?それに…
そんな事はさておき、ちょうど祥子ちゃんが教室を出たタイミングで予鈴が鳴り始めたので、すぐさまSHRと1時間目の準備に取り掛かるのでした────。
時は過ぎ、放課後。
RiNGに併設されているカフェテリアでは、つい最近結成されたガールズバンド…MyGO!!!!!のメンバーがひと席に集まっていた。だが正確に言うと、集まったのは野良猫系ギタリスト…
そんな席に座っている1人…
『我、孤独を恐れる勿れ』
燈が見ている動画…Ave Mujicaが公式チャンネルで配信されているライブ映像、しかも演劇パートであった。
「燈ちゃん、今日はずっとあんな感じなの?」
「うん。学校でも話題になってたし…」
そんな燈の様子を遠めから見ていた愛音とそよは彼女に聞こえないように耳打ちをしあった。しかし立希はそんな2人を無視して燈を見ているが、その表情はなんだか苛立ちを露わにしていた。
「…で、なんでりっきーは怒ってるの?」
「怒ってない」
「いや、怒ってるでしょ」
「怒ってない」
そんな立希に愛音は指摘するも、当の本人は否定の一点張りで押し通してきた。
「もしかして立希ちゃん、ライブ配信に出てる獅音くんに嫉妬してた?」
「あー…」
「ハァッ⁉︎」
2人のやりとりに終わりが見てないと悟ったのか、そよはそこに割り込む形で指摘した。それに対して愛音は納得するも、立希は図星だったのか顔を赤く染めた。
「りっきー、正直に言っちゃいなよー?私だけの秘密にするからー」
「五月蝿い、アホピンク!私は抜けたあのクズ馬鹿ライオンが変な仮面着けてステージに出て普段とは違うキャラを演じてたり、それに夢中になってる燈が私に関心を抱いてない事に腹なんて立ててないから!」
「それ、もうボロ出てるよね?というより立希ちゃんが追い出したじゃない…」
愛音に茶化されるも、立希はそれを否定してきた。しかし途中から完全にボロが出始めたため、そよはそれを面白おかしく指摘するも、途中ツッコミも入っていた。
「ホント、立希ちゃん…?」
するとそよの言葉を聞き取ったのか、燈は動画を見るのを一旦やめて立希の方を見始めた。立希を見るその瞳からは純粋さと無垢さを掛け合わせて訴え掛けているように見えた。(立希談)
「うっ……あぁそうだよ!私の一方的な嫉妬だよ!CRYCHICの事とか含めた何も知らない奴が首突っ込んで来た上に、燈と同じクラスという理由で仲良くなって仲睦まじかったり、バンド再結成の際に真っ先に声掛けてきたのアイツだし!そこが一番気に入らなかったんだよ!」
燈に見つめられた立希は、最初は誤魔化そうとしたが、彼女の自分を見つめる瞳に負けたのか、正直に…というより開き直りや
「よしよし。話せて偉いねぇ、りっきー〜」
「良い子良い子」
「茶化すな、お前らっ!」
それを見兼ねた愛音とそよが立希の頭を撫でながら子供のように
「立希ちゃんは、一度獅音くんに、謝った方がいい…」
そんなやりとりをしている最中に、燈からとんでもない一言が発せられた。その言葉に一同は凍りつくように固まった。
「と、燈。それ本気で言ってるの?」
「うん…」
その沈黙を破ったのは立希で、たった今燈が言った事を再確認した。しかし燈は言い間違いとかは無いようで本気であるのが窺えた。
「何してるの?」
「うわっ⁉︎」
「野良猫!いつからいた⁉︎」
「たった今」
そこに割り込むようにオッドアイの少女…燈や愛音達と同じ
「野良猫。お前、ちゃんと連絡見た?」
「見た」
「それじゃ既読つかないから!」
しかし普段の楽奈はスマホなんて見ない上に操作すら上手く扱えないのに何故此処に来た事に立希は怪訝な表情を浮かべながら尋ねた。(
すると楽奈はドヤ顔で自身のスマホを見せつけた。しかし彼女が見せてきたのは通知欄で、アプリすら開いていないのだ。これではいつまでも既読がつかない事に立希が咎めた。
「それで何してたの?」
「実は…」
先程までこの場にいなかった楽奈にそよは何があったのか掻い摘んで説明した。
「……ふーん」
「そよ、野良猫にこんな話しても意味無いだろ。馬の耳に念仏って言うだろ?」
「猫に小判じゃないの?」
「猫に合わせたからか?それ今関係無いから」
「一応同じ意味合いですー」
立希は呆れながら指摘するも、愛音がくだらない事を言ってきたので口論が始まった。それをよそに、そよは2人を見て呆れていた。
「いたそうだった」
だが楽奈の唐突な一言で全員が息ピッタリと言わせるほど固まった。
「いたそう…?」
「誰が痛そうだって?」
「れおん」
「あのカス雑魚ライオンが?確かにあんな中二病やアホピンクが気に入りそうな仮面着けてステージに立ってたら誰だって頭イタイって思う」
「立希ちゃん」
「ちょっとりっきー、それどういう事ー?」
しかし立希は楽奈の言葉に興味すら抱かなかったのか歯牙にも掛けていなかった。だがその時愛音も軽く罵倒していたので本人は苦言を呈してきた。
「ちがう」
「傷、ついてた」
『?』
「傷、いっぱい。だから、いたそうだった」
立希と楽奈の思っていた事とは違うようで、楽奈以外の全員は驚きを隠せなかった。しかし楽奈の言う『傷』という事に疑問を抱いているようだ腑に落ちてなかった。
「傷…?」
「傷?だから何?」
「傷かー…れおぽん、傷なんてついてなかったよ」
「多分その傷じゃないと思うよ?」
「「?」」
燈と愛音は何の事か理解していなかったが、そよは楽奈の言いたい事が分かったようで、愛音の言葉に呆れながらツッコミを入れた。
「どうせ心に傷がある、なんてありがちな話だろ?悲劇のヒーロー気取りか、アイツ」
「りっきー、仲直りする気あるの?」
しかしそれでも立希には興味無い話なのか、適当にあしらった。だがそらを近くで見ていた愛音は呆れなながら指摘した。
「立希ちゃん…」
「分かった!分かったから!ちゃんと仲直りするから!」
立希の発言に燈は瞳を潤わせながら訴え掛けるも、彼女は掌を返して言い聞かせた。
そんな立希に対して愛音は呆れる他なかったが、楽奈は興味無しにいつのまにか注文してた抹茶パフェを食べていた。しかしそよは立希に気づかれないように、密かにスマホを取り出して何処かに連絡を取り始めた。
「でもりっきー、それじゃあ意味無いんじゃないの?本心でれおぽんと仲直りしないと」
「ハァッ?別にいいだろ」
「立希ちゃんは本音と建前を弁えたほうがいいと思うよ?」
「アイツに対してそんな事する必要ある?」
愛音やそよが立希に苦言を呈するも、彼女は殆ど聞く耳持たずである。獅音に対してそこまでの考慮は一切考えていないようだ。
しかしその時誰かが来店する音が聞こえたが、そよは毅然とした態度で紅茶を飲んでいたのに対して愛音は何か感じ取ったのか入り口の方を向いた。その来店者とは顔見知りのようでその人物から『何も喋らないで』とジェスチャーを入れられたのでコッソリと立希の背後まで近づいた。
「そりゃそうだろ。第一『トントン』五月蝿い、『トントン』五月蝿い、『トントン』だから五月蝿いっ!」
そして立希の肩をチョンチョンと指で軽く叩くと、彼女は一言で済ませて軽く叩いて一瞬した。しかし何度もしつこく自分を尋ねてきたのに苛立ったのか、その指を乱暴に払い除けると同時に後ろを振り向いた。
「立ー希ー。誰が五月蝿いって?」
自分を尋ねてきた人物を見た立希は驚愕するしかなかった。何故ならその人物は
「な、何故アンタが此処にっ⁉︎」
「私が呼んだの。立希ちゃんがいつまでも獅音くんと仲直りするのを渋るから一度お説教を受けた方がいいと思って」
そよが優雅に紅茶を飲みながらそう答えた。
「…愛音。何故こうなったのか説明してくれないか?」
「あっ、うん。実は…」
愛音は今来たばかりの颯樹に、先程まで何が起こったのかを説明する事になった。
「…なるほど。これは少しばかしオシオキが必要だね。確か今日のバイトのシフトは…この様子だとオフのようだな」
立希は颯樹の一言で全てを悟ったのか逃げる態勢に入るも、それも虚しく彼に腕を掴まれた。
「逃がさないぞ。じゃあ立希、少し話をしようか」
「あ、あぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」
颯樹はさりげなくMyGO!!!!!メンバーの会計を済ませると同時に、立希共にカフェテリアを後にした。
「……これじゃとても話出来る状況じゃないから今日はお開きにして後日話をしましょう」
「「はーい」」
「う、うん…」
流石に話が出来る状況ではないと悟ったのか、会議を後日に延長して、颯樹に一言伝えてそのまま帰宅するのであった。
ちなみに余談だが、その後立希は颯樹の数時間の説教と反省文提出を受けた上に、獅音とちゃんと(しかも本心で)仲直りする約束を交わしたのは言うまでもなかった。
数日後。この日は休日だが、Ave Mujicaのメンバーはバンド練習や次回のツアーの打ち合わせをするため、若葉邸に集合予定であった。
しかしまだ全員集まっていないようで、まだ練習すら行なわれていなかった。ちなみに今いるのは、この家の住人の睦と、彼女のお目付け役の京介だけである。だが集合時間もあと数十分だから、あと少しすれば全員集合するのだ。
「おっはよ〜」
そんな中、にゃむが到着した。スタジオ入りしたにゃむがまず目に入ったのが、ギターを抱えて椅子に座っている睦とタブレット端末を操作して何処かに電話をしている京介であった。
何を思ったのか、にゃむはまず睦と関わる事にした。ちなみに京介は電話中なのでスルーしたが、本音を言うと関わると自分が手玉に取られるので、あまり関わりたくないのだ。
「おっ、はっ、よー!」
睦に挨拶をするも返事が来なかった。しかしそれを見かねたにゃむの口元が少し緩めて自身のスマホを取り出した。
「むーこさぁ、SNSやってないの?繋がろうよ」
「…やってない」
にゃむが自身なりのスキンシップを睦に図るも、小さな声で軽く一蹴されるのであった。
「ホントに〜?裏垢も?」
しかしにゃむは引き下がる気はなかったのか、また尋ねるもそれも首を小さく横に振ったのだ。
「そんな怯えないでよ〜。あたし、むーこと仲良くなりたいんだ」
「えっ…」
それが本心なのかお近づきになりたいのか定かではないが、睦は少々驚いたのだ。
「まーまー、とりあえず動画でも取りながら「出来ない。祥が怒る」」
しかしそれをよそに2人で動画を撮ろうと試みるも睦に断られた。
「やめておけ。お前色々匂わせ動画上げてた上にオシオキを喰らってもなお反省の色が見えてないな」
そこに電話が終わったのか京介も話に入ってきた。というよりも、呆れてにゃむの反省の有無を指摘しただけであるが。
「む〜…じゃあいっそ、3人でムジカ辞めて3人で「辞めない」「断る」なんでっ⁉︎」
しかしにゃむも引き下がる気は無かったのかAve Mujica脱退を提案するも、2人に即座に却下された。
「報酬の前払いをたくさん受け取ったから」
「それなら持ち逃げすればいいじゃん」
「だからだよ。途中で抜けて持ち逃げ出来る相手じゃないのは既に把握してる」
京介の言っている事は
「ぐぬぬ…それならむーこは?」
「…壊れそうだから」
「なにが?」
「…祥が」
「ハァッ⁉︎」
睦の脱退を拒否した理由を聞いたにゃむは驚きを隠せなかった。しかし京介は以前睦がAve Mujicaに加入した理由は先程の彼女の言った事であるのは覚えていたので、にゃむの提案を断ったのもそれが関係あるのだと理解していた。
「ムジカが壊れたら、祥も…「何それ?またさきこ?」」
睦が言おうとするもにゃむに遮られた。そんなにゃむは何か決心したようで睦の隣の椅子に座った。
「あたし、マルチタレントになりたいんだよね」
なんとにゃむが語り出したのは、自身の今後の目標であった。
「そのためならなんだってするし、チャンスがあれば食らいつく。無ければこじ開けて飛び込む。ムジカもそのためにやってるんだ」
傍ら努力しているように聞こえはいい。しかしその反面、目標のためならAve Mujicaを踏み台にする姿勢を取れているにも窺えるものであった。
「まあその姿勢はとやかく言うつもりはないが…にゃむのすけ、そりゃ少し高望みがすぎるぞ?」
「目標は大きく出る…ってだからあたしはにゃむち!」
「にゃむち・ケ○シロウ?」
「にゃむちから後がいらないから!」
「じゃあケ○シロウ」
「取る方逆!しかもそれもう原型すらないからっ!」
しかしそこに京介が介入した事によりなんだか締まらないものになってしまった。
「それにだ。にゃむ・ザ・デンジャラス、そのまま行けば真っ先に世間から飽きられるのが目に見えているぞ?」
「もう何もツッこまないから。それになんでそんな事言うの?」
「いいか?まずお前のやろうとしてる事は開店したばかりのラーメン屋に場違いなオムライスをメニューに取り入れるのと同じ行為だ。まず最初は物珍しさというインパクトから客の目に入るからいいが、途中から飽きられてラーメンすら忘れられる…途中でラーメン屋というコンセプトが崩れて、いずれ閉店に追い込まれるぞ」
「何その変な例え話…」
京介の例え話ににゃむは呆れるほかなかった。
「まずは変な高望みせずに、まずはラーメン一本で攻めて、後からチャーハンや餃子といったものをサブメニューとして少しずつ追加していくもんだ。ようは過剰過ぎる冒険心は逆に自分を破滅に導くから、実績を少しずつ積み上げて行けって事だよ。テレビで見かけるお笑い芸人とかだって最初お笑いだけだったのが、名が広まればバラエティとかでMCとして出てるだろ。それと一緒だよ」
しかしその例え話は無駄では無かったようで、それを交えた上での人生設計を教えをにゃむに説いたのだ。
「てな訳でお前が真っ先にやる事はマルチタレントを目指すんじゃない。まずはラーメン一本で勝負しなさい」
「いやそこはムジカでしょ!なんでラーメンの話にすり替わってのっ⁉︎」
だが最後の最後で締まらない終わり方にツッコミを入れざるを得なかってにゃむであった。しかし睦は京介の話が面白かったのか少し微笑んでいた。
「まあ、報酬持ち逃げなんてされた日にはさすがの京介と言えど地獄を見てもらうけど」
と、そこに…颯樹がいつのまにかスタジオ入りしていた。どうやら発言からしてにゃむがAve Mujica脱退を提案してきた所からいたと窺える。
「流石に逃げないさ。でもMorfonicaのスケジュールによるけど」
「それもそうだな」
「「あはははははは!」」
「いや、驚こうよ!なんでナチュラルに会話してるのっ⁉︎」
しかしいつのまにかいた事に何も疑念を抱いて無かったのか、京介は颯樹と笑いながら談笑していた。しかしにゃむは驚きを隠せなかったようで京介に指摘し始めた。
「それとにゃむ。お前この前提出した反省文、これは適当過ぎないか?」
そして話の本題に入ると言わんばかりに颯樹はツアーライブの初日の一件でメンバー全員(ごく一部除いた)書かせた反省文に対してにゃむに指摘してきた。しかも内容も『ごめんなさーい♡』と一言で適当にすませたものであった。
「その件、あたし何も関係無くないと思って…てかむーこならともかくきょーこも反省文無しってどういう事⁉︎不公平じゃん!」
「言い訳無用。とにかくにゃむは反省文の再提出な。しかもペナルティで10枚ね?」
「えっ、10枚は流石に…」
「問答無用。それと、また適当な物提出したら困るから今から書こうか?」
「えっ、これから練習と打ち合わせ…が、あぁぁぁぁぁぁぁぁ⁉︎」
颯樹は躊躇なくにゃむを連行してスタジオを後にするのだ。しかしにゃむを連れていったのは若葉邸の別室であるが。(しかも家政婦さんの許可は取ってある)
「あら、これから練習ですわよ?」
「祥子すまない。反省文の件でにゃむと僕は少し遅れる。獅音もすまないな」
「大丈夫です(やっぱり、あれは罷り通らないって……。颯樹さんってば、誤字脱字とかすごく厳しいし……)」
「(祐天寺さんにとっては、良い薬ですわね。でしたら)構いませんわ。むしろ、思いっきりやってもよろしくってよ?」
途中、祥子と獅音と合流した時は2人から承認を貰ったので、そのままにゃむを家政婦さんが手配してくれた部屋へ行ってオシオキが執行されるのであった。
にゃむの反応を見た祥子は不適な笑みを浮かべて別室に送られる彼女を見届けた。途中、千歌と初華、海鈴と合流するも、今の祥子を見て獅音も含めてドン引きするしかなかった。
その後は全員集合した(約2名は別室だが)事により、練習や打ち合わせに(約1名除けば)支障なく段取りを済ませるのであった────。
まずは最新話の読了とお気に入り登録をしてくれた皆様、ありがとうございます。こんな拙作にお付き合いいただいた事に感謝感激です。
次回の投稿予定日は2週間後の4月25日を予定しております。
それでは、次回をお楽しみに。
【睦と京介の反省文の免除理由】
これはザックリと説明すると…
・睦→京介からの報告で既に身体に疲労が溜まっていたので、体調管理はしっかりしろと咎めただけで、その上その状態で反省文を書かせるのは酷だと思い免除した。
・京介→ステージの演出で、『睦に何かあったらステージに降ろす』という約束を結果的に守ったのと、演奏でに注目させて睦に目を向かないための配慮(京介談)をした事で免除。ちなみに颯樹曰く、「報酬を1割5分増しする」との事。