ジョジョの奇妙な冒険IF-オーディナリーワールド-   作:ニャンクル

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第4話 空条徐部流、入退院する!

三章 次から次へと

 

 

 

目をゆっくりと開けるとそこには白いタイルが目の前に広がっていた。

 

「こ、ここはどこだ…」

 

意識が覚醒し、目の前に広がる部屋を、見てすぐに病院に運ばれたということに気づく。

 

「あっ、母さん」

 

そこには徐倫が椅子に腰掛けうたた寝をしていた。すると徐部流の声に気がつき、目を開き徐部流意識が回復したことに安堵する。

 

「よ、よかった…あんたずっと眠ってたのよ。侑李ちゃんが見つけてくれなかったらあんた死んでたかもしれないのよ」

 

涙目の母親を見ていると本当に危機的状況だったことだけがわかる。徐部流にとって葉山との攻防は凄まじいものであの戦いが本当は幻想ではないのかと思うほどの体験だった。しかし本当だったということはこの身体の痛みが物語っている。

 

「裕李が俺を…。か、母さん。俺はどれぐらい眠ってたんだ?」

 

「2日間よ」

 

「え…?」

 

言葉を失う徐部流に涙を拭いた徐倫は身体のことを詳しく伝える。

 

「あなたは死ぬかもしれなかった。それほどの傷が身体中にあったの。それに出血も酷かった。医者が言ってたけどあなたの身体中にガラスの破片が突き刺さっていて体の中にもガラスの破片が所々にあったらしいわ」

 

「そ、そんなに俺重傷だったのか」

 

体を見ると切り傷や縫い傷、などさまざまな傷が数十カ所にあった。傷は痛々しく、他人がみたら驚くことだろう。

 

「ええ、だからあなたに何があったのか教えて欲しいの。警察は後でくるから」

 

警察…それはまずい。どうやってあの状況を説明しろと?誰も信じてくれるはずがない。謎の男にいきなりスタンドで攻撃されたなんで誰が信じるんだ。警察はともかく母さんなら信じてくれるかもしれない。っと内心で考えていると徐倫がまた口を開いた。

 

「あんたもしかして…いえなんでもないわ」

 

一瞬真剣な顔つきになった徐倫を見て強張る徐部流だったが、すぐにいつもの顔に戻っていて一安心していると病室のドアをノックするおとがきこえる。

 

その音に反応して「どうぞ。」と徐倫が言うとスーツを着た警察官らしき人物が病室へと入ってきた。警察官と軽い会釈をしたのち、徐倫は病室を出て行った。出て行く際、手を振って病室のドアを閉めたのだった。

 

病室に入ってきた男2人はすぐに胸ポケットにある警察手帳を徐部流に向けて出し、その後椅子に腰掛け、すぐに口を開いた。

 

「意識が戻ったようで何よりです。体の方は大丈夫なのかな?」

 

1人の警察官がこちらを心配するそぶりを見せるので徐部流は「大丈夫です」と言うと警官は安心した顔つきになる。

 

「空条くん久しいね」

 

そう言ったのはこの前、徐倫が捕まった時に案内してくれた警官だった。

 

「あっ、お久しぶりです。この前はすみませんでした、渡辺さん」

 

「いいんだいいんだ、君のお母さんは無実な訳だからね。空条くんが襲われたと聞いてびっくりしたよ」

 

「心配かけてすみません、でももう大丈夫です」

 

と徐部流が言うと思い出したかのようにベテランの警官の渡辺は口を開く。

 

「すまない、話が逸れたね」

 

そう言って若い警官に指示をする素振りをみせる。

 

すると若い警官は口を開く。

 

「えーっと何があったか覚えているかな?」

 

警察の質問に対し、徐部流は考える。

 

本当のことを言うのがいいのか…嘘を言うのがいいのか。考えた末、徐部流は口を開く。

 

「すみません、何も思い出せないんです。なんていうか気づいたらもう傷だらけで病室にいたので」

 

「そうですか…わかりました。一応詳しいことを話しておきますね」

 

おもむろに手帳を取り出しそこに書いてあることを読み進めて行く。

 

「空条くんが発見されたのは学校から少し離れたところにある廃墟の前。発見者は君と同じ高校に通う生徒だ。君が血だらけで倒れているのを発見してすぐに通報してね」

 

「なぜ廃墟までいったのか覚えてるかな?」

 

「えっと、そこに行ったのは家に帰るためです。今日は早めに帰ろうと思い近道である裏道を通りました 」

 

俯いたまま動かなかった警官がその徐部流の言葉に目を開けて思い出したかのような顔を出す。

 

「ほぉ。それなら例の通り魔の可能性もありますね」

 

「通り魔ですか?」

 

「あぁ、最近多発してるんだよ、学校の近くでね。被害者のほとんどが女性なんだ」

 

「通り魔ですか、物騒な世の中ですね、それにほとんどが女性って」

 

「そうなんだ。別に物を取られるということではないらしいんだよ」

 

「僕が襲われたのは通り魔ではないとは思いますけど、その通り魔に狙われた人って共通の"何か"があるんじゃないですかね」

 

「どうしてそう思うんだい?」

 

疑問を浮かべるベテランの警官になぜ通り魔ではないかを説明して行く。

 

「多分なんですけど、女性を狙っているのはまぁそういう目的なのかなと。気絶していたらなんでもできるわけですから」

 

2人の警官は驚いた様子でこちらを見る。

 

「き、君よく分かったね。被害者が全員気を失っていることに」

 

徐部流も素で驚き、警官と目を合わせる。

 

「ほ、本当ですか!?」

 

「あぁ、そうなんだ。なぜか被害者は気を失っていてそして何かに掴まれたあとが全員付いているだよ。あと血が出ていたことから通り魔だろうということになったんだ。」

 

「そうですか…」

 

徐部流は通り魔がスタンド使いではないのかと疑問が浮かぶ。全員が気を失い、何かに掴まれたあとがあることから何らかのスタンドが通り魔をしていると考えるも警官に伝えるわけにもいかず、徐部流は納得した様子で警官と喋って行く。

 

「君、そんなことよくわかるね。何か知っているんじゃあないのかい?」

 

徐部流に疑いを向ける若い警官はすぐにベテランの警官に頭を叩かれる。

 

「せ、先輩何するんですか!?」

 

「空条くんはそんな子じゃあないし、まず今回は被害者な訳だからね」

 

ベテラン警察から注意を受け、縮こまる若い警官を尻目に徐部流はベテラン警官に頭を下げる。

 

「ありがとうございます、渡辺さん」

 

「また何か思い出したらいつでも連絡でもしてくれるかな?そうしたらすぐに駆けつけるから」

 

「では、私たちはこれで」

 

数分間話をしたのち男たちは助部流の病室を後にした。

 

「な、なんとか騙せたようだ…」

 

肩から力が抜けていくのを感じる。

 

「コンコン」

 

警察官が立ち去ってからすぐに聞き馴染みのある声がして、徐部流が「どうぞ」というと噴上裕李が病室の中に入ってくる。

 

「何でノックの音を自分の口から出すんだよ」

 

「うーん、なんでだろ。私にもよく分からない」

 

「あっそう…」

 

呆れた様子の徐部流をみて裕李は不思議そうな顔で見る。

 

「何を騙せたって??」

 

さっきつい口走った事を聞かれていたようだ。

 

「なんでもない、聞き間違えじゃあないのか?」

 

強引に裕李の言葉を否定し、誤魔化していく。

 

「そ、そう。ならいいの、とゆうか徐部流を見つけた時本当にびっくりしたのよ!?」

 

「裕李が俺のことを助けてくれたんだよな。ありがとう、本当に死ぬかもしれなかったらしいから、侑李にはとても感謝しているよ」

 

「当然のことをしただけよ」

 

髪をかきあげながら裕李はそう言ったのち、徐部流の耳元で囁く。

 

「徐部流、早く元気になってね。あなたがいないと私は退屈してしまうから」

 

「あぁ」

 

耳元で囁いた後すぐに病室を後にしようとした侑李をベッドから見送り直後に徐倫が病室へ入ってくる。

 

「徐部流、さっき裕李ちゃんが帰っていったけど、すごく悲しそうな顔してたわ。早く元気になって笑顔にさせてきなさい」

 

笑顔で徐倫は言うと明日またくるといい、病室を後にした。1人になった病室でため息をつき、徐部流は頭をかきあげる。

 

「母さんはわかってないよ、あの女を。噴上裕李という女のことを…」

 

疲れが溜まっており、今日はそのまま寝てしまった。

 

「いったぁ」

 

痛みで目が覚めた徐部流は時計を確認し、もう朝だと言うことに気づく。

 

「もう朝か」

 

まだ痛みがある以上退院も出来ず、徐部流は一人で1日を過ごしていく。そんな中で徐部流はあの時のことを思い出していた。

 

「俺のスタンド、〈オーディナリー・ワールド〉。この触れたものを鈍化させる能力がなければ死んでいた」

 

スタンドを出してコップを手に取り、お茶を一気に飲み干していく。

 

「そしてあの男の目的は一体なんだ?」

 

そんなことを考えているうちに送られてきたメールのことを思い出し携帯を開き、履歴をチェックする。

 

「な、ない!?」

 

携帯のメールがないことに驚いているとドアを叩く音が聞こえ、とっさに携帯を枕元に隠す、と同時にドアが開き裕李が姿をあらわす。

 

「今日もきたよ、これプリント」

 

毎日のように来ている裕李はいつも通りにプリントだけ渡して、「早く元気になってね」その言葉だけを言い残し帰っていく。そしてまた徐倫がいつものように「裕李ちゃんまた悲しそうな顔してたわよ」と言いながら病室へ入ってくる。そんな毎日を過ごしていき、数週間が経った頃その時はくる。

 

「では、そろそろ退院してもいい頃でしょう」

 

そういった徐部流の担当医の言葉に思わずガッツポーズを取ってしまい、少し顔を赤らめる。

 

「先生、ありがとうございました」

 

「えぇ、順調に回復していますよ。空条くんは進学校に通っているんだよね。少しの休みでも大変だろう」

 

「えぇ、これから追いつくために勉強づくしですよ」

 

笑みを浮かべると担当医も笑みを返してくれる。

 

「あんた、一位じゃなかったら承知しないわよ?」

 

母親からの脅しに身体が縮こまる。と同時に母親はテストの点数の話を一切しないから成績が良かったのだろうかと思うことがよくある。

 

「じゃあ空条くんは学年一位なのかい?」

 

「はい。恥ずかしながら学年では一位をキープしています。これでも努力をすることが好きなので」

 

「学業頑張ってくださいね、お母さんに怒られないように」

 

冗談を挟みつつ応援してくれる担当医に感謝を述べ、その部屋から出て行く。

徐部流の退院が決まった、入院してから約1ヶ月。この時をとても待ち遠しく感じていた。

傷はほとんど治りかけでただ、足の傷だけが深く傷が残っている程度だった。

 

「久々の家っていうのは落ち着くものだな」

 

家に帰って来ていた徐部流は久しぶりの家に感動しつつ、ゆったりと過ごしていた。

 

「あんたは怪我人だからね。ゆっくり休んど来なさい、それと学校はどうするの?」

 

徐倫の投げかけに徐部流はすかさず反応を返す。

 

「あぁ、もちろん行くよ」

 

笑顔で答える徐部流を見た徐倫は安堵した顔でこちらに笑顔を返すと夕飯の支度を始めていく。

 

「すぐに作るから待ってな。ってもう…」

 

そのままソファで横になっていた徐部流は久しぶりの家で疲れたのか夕飯の前にもかかわらず熟睡してしまっていた。

 

「カチカチ」

 

時計の針が動く音が聞こえる。

そして日付も変わり午前零時を回った頃、徐部流は目を覚まして欠伸をするとまだ眠気が取れず、目もはっきりとまだ見えていなかった。目をこすりながらまた欠伸を欠き、目がやっと少し暗闇に慣れていく。そして周りを見渡し異変に気付く。

 

「こ、ここは一体どこだ!?」

 

一気に眠気が飛び周りを見渡してようやく気づく。ここが何処なのか。

 

「ここは今日退院した病院の中じゃあないのか!?」

 

今日退院したはずの病室に戻って来ていたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




登場人物紹介その2
空条 徐倫(くうじょう ジョリーン)
Part6の主人公で、第六部のジョジョ。Part3の主人公・空条承太郎の娘で、Part2の主人公・ジョセフの曾孫。1992年生まれ。現在36歳。身長178cm。通称・ジョリーン。
30代にしては若々しく、よく二十代前半と間違えられる。
アメリカで結婚した承太郎の子供。イギリス貴族のジョースター家や、イタリア人の曾祖母スージーQ、日本の空条家の血を引いている。承太郎が日米混血のため、日本人の血は1/4である。ジョースターの一族の遺伝に則り、背中には星型のアザがある。
プッチとの激闘の末、父承太郎や仲間を失いながらも勝利し、2012年に結婚し徐部流を授かる。
ストーン・フリー
【破壊力 - A / スピード - B / 射程距離 - 1 〜 2m / 持続力 - A / 精密動作性 - C / 成長性 - A】
徐倫自身の肉体を糸状に変化させ、それを自在に操るというスタンド。体そのものを変化させているため、糸を出し続けると体が減っていってしまう。全盛期と変わらないほどのパワーがあり、今でも不良に絡まれるとよくスタンドで蹴散らしている。

噴上 裕李 (ふんがみ ゆうり)
身長163cm 血液型A型16歳
趣味自分よりすごい人間の観察。
徐部流の隣の家に住む幼馴染の女子高生。
徐部流と同じ学校に通い、成績も優秀。高校生にしては胸が大きく、明るく、顔立ちも良いため、男子生徒から人気が高く、徐部流との美男美女カップルとよくからかわれる。徐部流に好意を抱いているわけではなく、自分よりすごい人間を近くで見ていたいだけである。そのため自分よりすごいと思った人によく近づき前触れなく話すため、よく勘違いされ、数々の男を玉砕してきた。
父は有名な探偵でPart4の噴上裕也。そして優しい母を持っている。
???
【破壊力 - ?/ スピード - ? / 射程距離 - ? / 持続力 - ? / 精密動作性 - ? / 成長性 - ?】
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