Blue Archive -数多の未来の追求者-[ブルアカ×LobotomyCorporation] 作:シータさん
お久しぶりです。実に1年と3ヶ月の間が空いてしまいました。
なんでこんなに間が空いたのかって?シンプルにモチベーション不足です。すみません。
これからも不定期の気まぐれ更新にはなりますが、よかったら見続けていただけると助かります。
ちなみに、頭の中で今後どういう展開にしていくかの展望はできてます。具体的には今の1章から、ラストの3章まで。
この1年と少しの間に新しく生えてきた設定も編み込んであります。続けるかは未来の自分次第ですが、乞うご期待。
「"…ふーっ…"」
太陽が落ち月が昇ったころ。
事前に予約していたホテルの一室で息をつく。
「"今日は疲れたなぁ…"」
あまりにも濃度の高すぎる一日を振り返りながら、ベッドに倒れ込む。
ロボトミー追求学園。数多くの個性と技術がひしめき合う都市。その全てが、知ってるようで知らないものだらけだった。
とても新鮮な体験だったが、それと同時に不安になる。
この学園の子は個性が豊かで良い子ばかりだ。だが、それと同時に他の学園ですら見ないような実力も持っている。
力とは便利なものだ。
いかなる目的においても、力というものは必ず要求される。
仕事をする、欲しいものを手に入れる、何かを押し除ける…何をするにしても、力があるに越したことなどない。
だが、大いなる力には大いなる責任が伴う。
強い力を闇雲に振るうことを社会は許さない。その力は自分のためだけでなく、か弱い者を守るためにも使わなければならなくなる。大人の世界ではある種の常識であり、それと同時に教訓でもあるだろう。
だが、子供の世界ではそんな常識はまだ生まれていない。
力を持てば全能感が湧き出てくる。そして、その力を制御できるほど子供は成熟していない。
彼女たちが悪い未来に進んでしまわないか。そう思うと胸がざわつく。
そうならないよう、より注意して接していかねば。
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一夜が明け、再び業務の時間。お昼時も終わり、食堂から教室へと帰る生徒が散見されるくらい。今日も視察ということで、学園へと向かう。
朝にミゼから届いたモモトーク曰く、私の助けを欲している部活があるとのこと。
どこかの学園に行くと毎回何かしらの団体を助けてるような、と思いつつ、頼られてるということでもあるので悪い気はしない。
718号室で待っているということなので、そこに向かう。
_ガラガラガラ…
718号室の扉を開けると、そこにはマツカを始めとした植物・生物研究会のメンバーがいた。
「"もしかして、君たちが助けを求めている部活…?"」
「はい…お恥ずかしながら。」
メンバーも多いし士気が悪いわけでもなさそうなのに、まさかその実助けを求めているとは。
わざわざ私に頼んだのだから、恐らく急を要する事態なのだろう。表の顔だけでは分からないな、とつくづく思う。
「とりあえず、立ち話もなんですのでこちらへ。ヒツギさん、お茶を。」
「はい。」
「"ん、ありがとう。じゃあ、失礼します。"」
マツカから椅子を差し出されたので座る。それと同時に、マツカも長机を介して向かいに座る。
他のメンバーは全員この会談に参加しているというわけではないらしく、周囲で談笑したりスマホを弄っていたりと自由に過ごしている。
「どうぞ、植物園で採れた茶葉で汲んだ紅茶です。お茶菓子もどうぞ。」
「"わ、ありがとう。これ、アップルパイかな…メンバーの誰かが焼いてくれたのかな?"」
「それは私が。お菓子作りもちょっとした趣味でして。お口に合うと嬉しいのだけれど…」
お茶と一緒に出された一片のアップルパイは、宝石のように輝いている。
生地も見るだけでサクサクしてそうで、すごく美味しそうだ。
「"それじゃあ、早速いただいてもいいかな?"」
「どうぞ。重い話と一緒だと甘いお菓子も苦くなってしまいますわ。暖かいうちにお食べください。」
「"うん、そうだね。じゃあいただきまーす…"」
サク、一口歯を入れた途端に生地が砕けていく。そこから一際強い果実の甘味と酸味が口の中で弾け、じんわりと解けていく。
熟した果実とその隙間を埋めるジャムは、噛み締める度に口の中を満たす。それでいてしつこさはなく、飲み込むとさっぱりと後味を残して消えていく。
これが店のものではなく、生徒の自主制作?これだけで人を呼び込めるくらいに魅力的なスイーツだ。
「"これ、すごく美味しいよ!お店のよりも美味しい…"」
「ありがとうございます。そちらも植物園で育てたリンゴを包んで焼いたパイでして…この間植物園でお見せした"毒林檎"とは別の、単純にフルーツとしての美味しさを追求したリンゴなのです。…もしも、植物園が使えなくなったら…このリンゴも手放さないといけませんわ。」
「"…手放す?もしかして…私宛てのヘルプは、それ絡みのお話?"」
マツカが静かに紅茶を置く。
笑顔は崩さないが、どこか重圧に押し潰されているような焦りが見える。
「はい…実は、我々の研究会は存続の危機なのです。」
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「"存続の危機?"」
「はい。本当に、文字通りの意味で。」
"存続の危機"。あれだけ明るくて楽しげなメンバーや、そんな彼女らが作り出したリンゴで作られたアップルパイ、それらとはどうしても結びつきづらい5文字だ。
そうなんだ、と納得するよりも先になぜ?という疑問が思い浮かぶ。
「…どうして、という顔をされてますね。」
「"うん…これまでも似たような話は聞いてきたし、解決もしてきたけど、君たちに関しては少なくとも外から見た感じだとそんな感じはしなかったから。よければ、どうしてか聞かせてくれる?"」
「もちろんです。まずは…そうですね、この学園のシステムから話しましょう。」
一瞬だけ、考えを整理するかのように瞼を閉じ、そしてまた真っ直ぐ私を見て口を開いた。
「…この学園…ロボトミー追求学園は、研究機関としての役割が強い場所です。学園としての体制を採ってはいますが、生徒が行う活動は授業というよりも研究と言った方が正しいでしょう。我々のような同好会や部活動なども、そういった研究の延長線とすることで存在を認められています。つまり、研究成果を出さなければ活動を認められずに解散を命じられてしまう、ということになります。
我々も、そのような窮地に立たされているのです。植物学というのはいかんせん成果として認められづらい分野でして…植えてから成長するまで最大で年単位の時間が必要なので時間がかかり、それでいて成果と呼べるほどの結果を必ずしももたらすとは限らず、苦労して生み出した成果も他の学問が生み出したものと比べると見劣りしがちで、言ってしまえば不利な状態に追いやられているのです。
これまでは、先輩方の成果や我々の努力もありなんとか継続を認められてました。ですが、ここ最近はなかなか成果を出せず、論文発表もできていない状況です。そして先日、ついに最後通牒が来てしまいました。「3ヶ月後の成果発表会で目立った成果がなければ、部活としての活動を停止し植物園の使用権限を剥奪する」と…
…今の我々には、この状況を打開する方法が分かりません。今から3ヶ月で育てて研究できる植物なんてものは、少なくとも私は知りませんし、仲間たちもなかなか策を思いつけないでいます。なので、先生の力をお借りしたいのです。どうか、お願いします。」
気づけば、周囲の部員たちも静かに私たちを見つめている。中にはほんの少し目を潤せていたり、目を閉じて静かに祈るような子もいる。
目の前のマツカも、テーブル越しに深々と頭を下げている。
部活動に取り組む生徒の心は千差万別だ。将来の夢に向けて熱心に取り組む子がいれば、ただやっていて楽しいから打ち込んでいる子もいるし、ただ居心地がいいからそこに身を置く子だっている。今ここにいる子たちにも、きっとそれぞれの事情があってこの部活を選んでいるのだろう。
だが、その心構えの深さに差があっても、みんながこの場所を必要としている事実は変わらない。この場所がなくなることで、悲しい気持ちになる生徒がたくさんいる。ならば、私が取るべき行動は一つだけだろう。
大丈夫だ、いつものように解決すればいい。
「"もちろん、私ができる限りのことをするよ。"」
「…!ありがとうございます!」
重い表情だったマツカの顔が、パッと花咲くように明るくなる。
周りの部員たちも私の返答を聞いて一気に緊張の糸が解けたようで、先ほどの沈黙が嘘のようにまた騒がしくなる。中には安堵の声をあげる生徒もいるみたいだ。
「"まぁ、実際何ができるかは分からないけど…何か協力してほしいことがあればいつでも言ってね。しばらくはこの学園に注力するから、すぐにいけると思う。"」
そう言いながら、ズボンのポケットからスマホを取り出しアプリを開く。
モモトーク。このキヴォトスに広く根付いている
堅苦しいやり取りばかりしていてもなんだか気が落ち着かないし、生徒と先生という間柄ならこのくらいカジュアルでも問題ないだろう。実際、これまでもそれで上手くいっていたんだし。
そう思って、私は"いつも通りの所作で"友だち申請用のQRコードを表示し、画面を差し出した。
「"はい、私のモモトーク。いつでも連絡してくれていいよ、逐一確認してるから。"」
「…せん、せい…」
それなのに、マツカは口を両手で覆って動かない。
もしかして…引かれた?やっぱり先生という立場とはいえ、突拍子もなく大人が年頃の女の子と連絡先を交換しようとするなんて…と思われたのだろうか。
そう思って、急いでスマホを引っ込めようとすると、マツカがものすごい勢いで腕を掴んだ。
「あっ、待って…!…その、違うんです、嫌だったとかでは、なくて……えっと……すみません、モモトークでしたわね…スマホ…どこにやったかしら…」
よく見ると顔が真っ赤だ。優雅でどこか余裕綽々な雰囲気も崩れて、慌ててるようにさえ見える。
部活の話をしてる時ですら、不安げではありながらも崩れてなかった自信が、今は見る影もない。
どこか不思議に思いつつ、改めてスマホの画面を相手に見やすいように向ける。
「…あったあった……すみません、お待たせしましたわ。今読み取りますので………こ、こちらが先生のアカウントでよろしいでしょうか?」
「"う、うん。合ってるよ。…その、大丈夫?"」
「だ、だだ…大丈夫、ですわ…少し、その〜…嬉しくて、気が動転してしまったといいますか〜…お気になさらず!本当に大丈夫ですので!」
「"そ、それならよかった…"」
やっぱり何か変だ。だけど特に困ったことがあったわけでもなさそうなので、とりあえず無視することにした。
紅茶の最後の一口を口に含んでから、荷物をまとめる。
「"それじゃ…何かあったら連絡するし、君たちも気軽に連絡してくれていいからね。絶対に、ここを守り切ろう。私もできる限りのことはする。"」
「…はい、是非よろしくお願いします。あ、それと、先生…」
「"ん?どうしたの?"」
すると、毅然とした態度が戻りつつも、まだ顔の赤みが抜けていないマツカは、少し声のボリュームを小さくして若干身体を近づける。
まるで、誰かに聞かれると困るというように。
「……よければ、その…いつかまた、お茶会に誘っても?」
「"うん、大歓迎だよ。"」
「…そのお言葉、覚えておきます。ふふっ」
再び身体を離すと、マツカは小さく笑う。これまでのお淑やかな笑いとは少し違う、子供らしくて無邪気な笑いだった。
「………私の、王子様…♡」
「"ん?何か言った?"」
「…いえ、何も。ではこちらへ、出口までご案内して差し上げますわ。」
「"うん、ありがとう。"」
頬が赤く染まったその顔は、熟した林檎のようだった。
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「"といってもなぁ…別に、植物学の知識があるわけでもないんだけどなぁ…"」
図書室で本を漁りながら、1人そんなことをボヤく。
頼られたからには、自分も何かアクションを起こさなきゃいけない。なので情報収集のために図書室で文献を漁ってみているのだが…
そこにあるのは、自分でもある程度は読めるけど一般的な知識と、自分には全くもって読める気がしない論文。どちらも、自分には無用の長物だった。
そもそも、学校内にある文献なんてあの子達が漁ってないはずがない。かろうじて何かを見つけられたとして、既にあの子達の間では検討済み、なんてこともあり得る。
外部の人間として助けになるのなら、必要とされているのはやはり外部からの知識、あるいは知略。とにかく、普通だったら思いつけないようなアイデアを求められているのだ。
「"うーん…どうしよう…一旦外に出ようかな…"」
手元の大図鑑を畳んで、元の場所に戻す。
リフレッシュも兼ねて、一度外の空気を吸った方がいいのかもしれない。そう思い、出口に身体を向けたその時。
「…先生。」
「"わぁっ!?"」
すぐ近くに、コモリがいた。図書室を管理する図書委員会の委員長だ。
驚いて声を上げると、コモリは眉をひそめて人差し指を口元に当てる。静かに、ということだろうか。
「はぁ…先生、独り言が大きいです。やかましいですよ。」
「"ご…ごめん。昔からの癖で…"」
指摘されてようやく、口から考えが漏れ出ていたことに気がつく。私の悪い癖だ。
「もう…仮にも教育者なんですから、もう少し気を付けてくださいよ。」
「"…スミマセン。"」
「…ところで、何を探してるんですか?随分といろいろなものを漁ってるみたいですけど。」
「"えっとね…とある部活に頼まれて、何か植物関係で真新しいものがないか探してるんだ。成果を出すための助けになろうとしてるんだけど、私には何がいいのかちんぷんかんぷんで…"」
「植物…あぁ、なるほど。植生会ですか。確かに、最近はあそこの生徒からの本の貸し借りも多いですね。」
「"植生会?"」
「"植"物・"生"物研究"会"、略して"植生会"ですよ。いい略し方でしょう?」
そう言いながら、コモリは本棚の上の方から一冊の厚い本を取り出す。
かなり古びた本だ。見はしたが、無意識に視界から排除していた類のものだった。
「よいしょっと…これ、過去の植生会が出した論文のまとめです。中身はややこしいでしょうけど、一番ヒントには近いものなんじゃないですかね。」
「"コトリ…ありがとう!助かるよ!"」
「あぁぁもうっ…声が大きいですっ。静かにできないんですかあなたはっ…」
「"あ、ごめんごめん…"」
はぁ、と大きなため息をつきながら、コトリは両手で抱えたその本を私に渡す。
表紙には植物と蝶を模ったシンボルとともに、『植物・生物研究会 過去提出論文集第二巻』という文字が刻まれている。
「…それは第二巻で、他の巻もあります。あくまでこの巻が一番厚いだけなので、それを読み終わっても欲しいものがなかったなら他の巻も参照してみてください。」
「"…うん、いろいろとありがとうね。ところで…どうして私を助けてくれたの?注意だけするのかと思ったけど、こうして本を渡してくれたし…"」
「……それは、ですね…」
すると、コモリは少しだけ顔を俯ける。
「…私、本と同じくらいに自然が好きなので、よく休み時間は植物園に行くんです。植物園は、地下にあるこの学園の中で唯一陽の光を浴びれる場所なんです。実際には人工照明なんですけどね。
それに、植物達だって綺麗です。青々とした木の葉に、多種多様な花びら。金属とプラスチックで囲まれた閉塞感の強い学園内での疲れを癒してくれます。空気を綺麗ですし。
植物園自体は学園そのものが管理しているものです。植生会がいなくたって、存在はし続けます。
でも、あの植物園をあそこまで色とりどりにしたのは、植生会そのものなんです。元々は薬用植物を栽培するための、機能のみを重視した植物園だったそうですが…そんな植物園を、『生徒達の憩いの場として、誰もが心と体を落ち着けられる場として、植物に関係ないような生徒も気軽に来られるような場所として』と変えていったのが、かつての植生会なんです。今の植物園を作ったのは、間違いなく植生会なんですよ。
…だから、これはその恩返しであり、投資です。植生会がこれからもあり続けられるように、あの植物園を守るために、そして、かつて植物園を作り上げてきた、偉大な先輩たちのために。
私だけじゃありません。植物に関係のあるようなことはしてなくても、植物園が好きな生徒はたくさんいます。だから、先生。どうか植生会を…そして、今の植物園を守ってください。」
そう語るコモリの赤い目には、確かな期待と熱望があった。
確かに失念していた。私は"植物・生物研究会の生徒達"を救うものとばかり思っていた。だが、私が救おうとしてるのはその子達だけじゃない。
あの子達が管理する、美しく開放的な植物園。そして、それを大切に思う多くの生徒達。
それに、植生会が生み出す技術や成果に救われる人だっているだろう。
これはミレニアムでのゲーム開発部の時とはまた違う、大きなプロジェクトだ。
「"…聞かせてくれてありがとう。その思い、しっかり受け取ったよ。絶対に、守ってみせる。"」
「…ありがとうございます。信じていますよ。」
コモリが口の両端を上げて、こくりと一回頷く。
託された私は、その論文集と何冊かの参考文献を一緒に借りることにした。
「返却期限は2週間です。ただ、1週間経過後にここに来て申請してくれれば、予約が入ってない限りは無期限に2週間ずつ延長できます。最後にきちんと返してくれれば、それでいいので。いいですね?」
「"うん、もちろん。しっかり有効活用させてもらうよ。"」
「はい、よろしくお願いします。いい知らせ、期待してますよ。」
信頼を一身に受けながら、私は重たい本を抱えて図書室を後にした。
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論文集を眺めながら、使えそうな情報を逐一精査していく。
学生が書いたとは思えないほど、高クオリティでしっかりした論文だ。一つ一つを読み込むのにも苦労する。
一緒に借りた参考文献やネットの集合知、アロナの助けも借りながら、情報の波を一つずつ捌いていく。
すると、論文集の中でも一際目立つ論文が目に入った。
『無尽蔵のエネルギー資源となり得る植物様物質「黄金の枝」についての情報精査と発見レポート』
この論文が目を引いたのは、これだけが実験や観察記録を持たない「レポート」であったからだ。
念の為ネットや文献などで調べてみたが、それでもこの「黄金の枝」なるものを詳細に実験した記録はあまり残されていない。マツカにも連絡してみたが、「そんなものは聞いたことがない」とのことだった。
つまり、このレポートは未完成なのだ。これを突き詰めていけば、何か驚くべきものが見つかるかもしれない。
幸い、与太話や噂話程度のものではないということも確認できた。あくまでこれまで研究してきた人がそんなにいないというだけのようだ。
文を読み進めてみると、こんな情報が得られた。
・「黄金の枝」は植物の様な性質を持つ、文字通り黄金色に輝く枝のような物体
・非常に高効率なエネルギー物質である液体「コギト」をほぼ無尽蔵に産生する
・存在は極めて貴重であり、学園自治区内では利用された形跡がない
・最初の「黄金の枝」は外郭に存在する研究所跡地内にて発見された
「"…よし、これなら行ける。"」
無限のエネルギーを生み出す「黄金の枝」。存在は確かだが、見つかるかは別の話。だが、見つけ出すことができたなら。
マツカにモモトークを送る。メンバーが必要だということ、総指揮は私が取るということ、賭けになるということ。
すると、すぐにメッセージが返ってくる。メンバーについては問題ないということ、私の指揮に意義はないということ、決行は深夜にした方がよいということ、覚悟はできているということ。
向こうでも、私の案を採用することが全面的に決まったようだ。
そうと決まれば。来たる決行日に向けて、必要な荷物を整える。
そして、独り言のように呟いた。
「"行こうか、「外郭」に。"」
次回:外郭へ。いよいよ戦闘パートが見れるはず。
コメントや評価など、良い悪いに関わらず励みになりますので是非していただけると幸いです。