がらがらどん、好きな童話なんです

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 昔々――といっても、そんなに昔じゃないどこかの国に、「三人の女騎士」として名を馳せる三人組がいました。

 

 彼女たちはいずれも高名な騎士団に所属し、勇敢さと腕の立つことでは知られた存在。ですが、なぜか“恋愛”となると全員いまひとつ……。

 そこで彼女たちは、イケメンが集うという伝説の街へ“ボーイハント”に出かけることにします。

 

 しかし、その街に行くには一本の橋を渡らなければなりません。

 しかも噂によると、その橋の下には恐ろしい魔物、“トロル”が住んでいて、渡ろうとする者を襲ってくるのだとか。

 

 

 

 

 最初に橋へ向かったのは、三人の中で一番年若く食いしん坊な女騎士(CV: M・A・O)。

 王家の装備と長い金髪をなびかせながらも、その姿はどこか緊張しています。

 

「えっと……大丈夫、わたし、ここを渡ってもいいんですよね……?」

 

 と、意を決して橋を踏み出す。すると、橋の下からごうごうと風のようなうなり声が響きました。

 

「ここを通るのは誰どぅああぁ!? 俺様の橋を勝手に渡るつもりか!」

 

 トロル(CV若本規夫)が橋の下から姿を現します。鋭い爪、恐ろしい面相。食いしん坊な女騎士(M・A・O)は一瞬身構えるも、すぐに()()()と頭を下げて言いました。

 

「ひゃあっ、す、すみません……! わ、わたしの名前は……えっと、ここを通していただけませんか? だってこの先には、い、イケメンがいるんですよね……?」

 

 トロル(CV若本規夫)はどす黒い声で笑い飛ばします。

 

「イケメンだと? そんなもの知るか。まずはお前から食ってやる!」

 

 そんなトロル(CV若本規夫)に対し、食いしん坊な女騎士(CV: M・A・O)は再びペコリと頭を下げて言いました。

 

「で、でも次に来る女騎士は、わたしよりもっと凛々しくて美しい上に、すごく豪華そうですよ。そっちを食べたほうがきっとおいしいです!」

 

 トロル(CV若本規夫)はぐっと考えこみました。確かにもっとおいしそうな獲物が後から来るなら、そちらを狙ったほうがいいかもしれない、そう思ったのです。

 

「……よし、通れ! だが次の女騎士を必ず俺様に差し出せよ!」

 

 こうして、食いしん坊な女騎士(CV: M・A・O)はトロル(CV若本規夫)に見逃してもらい、ひとまず橋を渡ることに成功しました。

 

 

 

 

 次に橋を渡ろうとしたのは、凛とした雰囲気をまとった美しい女騎士(CV: 川澄綾子)。

 青と銀色の甲冑を着こなし、エメラルドのような瞳には揺るぎない決意が宿っています。

 

「私が渡ること、許してもらおうか」

 

 と、ゆったりした足取りで橋を踏みだします。

 すると案の定、橋の下からトロル(CV若本規夫)が姿を現しました。

 

「誰だ、俺様の橋を渡ろうっていうのは!」

 

 凛とした女騎士(CV: 川澄綾子)は少しもひるまず、すっと背筋を伸ばしたまま冷静に答えます。

 

「貴殿には関係のないことだ。さっさと通してもらおう」

 

 その堂々たる態度に、トロル(CV若本規夫)はひどく面食らった様子。

 しかし、腹を鳴らしながら唸ります。

 

「生意気な女騎士め。まずはお前をいただいてやる!」

 

 凛とした女騎士(CV: 川澄綾子)は腰の剣エクスカリバーに手をかけますが、ここで思い出します。

 ――本当の目的はイケメンとの逢瀬。ここで無駄な争いをして、ボロボロになるわけにはいかない。

 そこで凛とした女騎士(CV: 川澄綾子)はこのようなことを言いました。

 

「ふっ……私を倒すよりも、後から来る“あの方”のほうがずっと猛者にして百戦錬磨。貴殿でも噛み応えがあるかもしれないだろうな。私を倒すよりも、そちらのほうがよほど挑みがいがあるだろうとも」

 

 興味をそそられたトロル(CV若本規夫)は、さらに目をぎらつかせました。

 

「百戦錬磨だと……? それは腕試しにいいかもしれんな! よし、貴様も通れ。しかし、次に来るそいつは絶対に逃がさんぞ!」

 

 こうして、凛とした女騎士(CV: 川澄綾子)も無傷で橋を渡ることに成功します。

 

 

 

 

 最後に橋へとやって来たのは、黄金の甲冑をまとった百戦錬磨の女騎士(CV: 榊原良子)。

 その眼差しは、幾多の戦場を潜り抜けてきた者だけが持つ鋭い光を放ち、一歩踏み出すたびに橋がきしむように感じられるほどの威圧感すら漂っています。臥所(ふしど)を共にする者はもっとおぞましきものを見るだろう……そんな感じです。

 

「……ふん、ここが例の橋か」

 

 先に渡っていった妹分たちの目的もよくわかっている。それでも自身は冷静沈着。

 百戦錬磨の女騎士(CV: 榊原良子)が橋を渡り始めた途端、トロル(CV若本規夫)が獰猛な笑みを浮かべて飛び出しました。

 

「待っていたぞ、百戦錬磨の女騎士! お前の実力、ここで試させてもらう!」

 

 百戦錬磨の女騎士(CV: 榊原良子)は微動だにせず、淡々と言い放ちます。

 

「貴様ごときに構っている暇はない。イケメンが私たちを待っているのだ……どくがいい!」

 

 トロル(CV若本規夫)は歯をむき出しにして向かってきますが、百戦錬磨の女騎士(CV: 榊原良子)は落ち着き払ったまま腰の大剣を一閃。

 重厚感ある“ゴウッ”という風圧が響き渡ると、トロル(CV若本規夫)の爪も体もあっという間に弾かれ、その巨体は川へと叩き落とされてしまいました。

 

「ぶるああああああっ……!」

 

 怒号とともにトロル(CV若本規夫)は激流にのまれ、橋の下の闇へと姿を消します。

 こうして、百戦錬磨の女騎士(CV: 榊原良子)はなんの苦もなく橋を渡り切ったのです。

 

 

 

 

 三人は無事に橋を渡り、イケメンが集まるという伝説の街へ到着。

 食いしん坊な女騎士(CV: M・A・O)は、スイーツの店先で声をかけてくれた優しげな青年騎士にドキドキ。

 凛とした女騎士(CV: 川澄綾子)は、「正義の味方になりたい」という魔術師見習いの青年と出会い、聖杯を巡る戦争へ身を投じながら絆を深めてゆきます。

 そして百戦錬磨の女騎士(CV: 榊原良子)は、その迫力に萎縮するどころか興味津々に話しかけてくる豪胆な神聖皇帝の兄である青年と出会い、意外なほど意気投合して酒場へ繰り出すのでした。

 

 こうして三人の女騎士は、それぞれ思い思いの方法で“ボーイハント”を楽しむことに成功したのです。

 橋の下の魔物は二度と姿を現すことなく、彼女たちがその国中のイケメンの心を鷲掴みにしていった――なんて噂が後々まで語り継がれたそうです。

 そして三人は、意中のイケメンたちから言い寄られて、恥ずかしさのあまりこう言ったとか、言わないとか。

 

「「「くっ、殺せ!!///」」」

 

 めでたし、めでたし。


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