黒曜帝国記   作:社畜新兵

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提督が鎮守府に着任しました。これより、艦隊の指揮をとります。


第九章「烈海海戦」

黒曜帝国とフレイム王国。両国の間には「烈海」と呼ばれる一年中荒れ狂う海が広がっている。

その海で唯一船舶が航行可能な航路はミゲル回廊のみである。その回廊をめぐって今、「烈海海戦」が始まろうとしていた。

 

「龍の召喚まだか!」

「龍!!200騎!!出ます!!」

召喚術師によってドラゴンが一斉に空に現れる。ヴァルカノスを焼いた黒竜たちだった!

編隊を組み悠々と飛行するドラゴンに襲いかかる銀の翼があった。空母「アレス」所属の艦載機部隊「マンガン戦闘機隊」だった。艦上戦闘機「摩利支天」を駆り、今まさに眼下の龍へ襲いかからんとしていた。隊長の名はヘルムート・ヴィッツ。帝国海軍航空隊所属の最強のエースパイロットだった。

「ミサイル!一斉発射!奴らを近づけるな!!」

一斉に対飛龍ミサイルが放たれる。誘導されたミサイルが次々と命中し、巨大な龍たちが爆発と共に羽虫のように落ちていった。

「はっ!鴨撃ちだな!」

ヘルムート率いる摩利支天戦闘機隊は、龍に三位一体でハエのようにまとわりつき、20mm機関砲を乱射。弾丸は龍の目を抉り、翼を切り裂く。苦しみにのたうち回る龍たちは、炎を吐く暇もなく無惨に墜落していった。

「敵飛龍部隊、壊滅!!」

わずかに生き残った龍が突貫を試みた。しかし、黒曜帝国の艦隊はすでに迎撃体制を整えていた。艦隊防空システム「アポロンシステム」の網にかかり、次々に迎撃ミサイルが発射される。

「撃ち漏らした龍を落とせ!」

精密な迎撃が龍たちを次々と捉え、撃墜された龍は海中に沈んでいく。

飛龍たちの攻撃は完全に失敗に終わった。嵐の気配が漂う烈海。竜の血で赤く染まり、波は高くうねっていた。フレイム王国の旗艦「フェンリル」は、魔導戦列艦の艦隊を率い、黒曜帝国の艦隊を迎え撃つべく進軍していた。船の甲板には魔導士たちが呪文を詠唱し、各艦が魔法の砲撃に備えていた。

「目標を補足、敵艦隊。距離、三千!!」

魔導士の報告が響くと、艦長はすぐに命じた。

「第一魔導砲、装填!放て!!」

強烈な魔力が船体を震わせる。炎の砲弾が敵艦隊へと放たれた。黒曜帝国の巡洋艦「パルメニオン」へと直撃する。艦は瞬く間に炎に包まれた。

「敵魔導砲、直撃!だが、まだ動けるか?ダメか!総員退艦!!」

 海中に沈む巡洋艦パルメニオンを見つめ、艦隊司令鳥羽中将は速やかに指示を飛ばす。

「煙幕展開!!各艦!ジグザグ航行をとれ!!」

黒曜帝国の旗艦、空母「アトラス」は速やかに煙幕を発射し、ジグザグ回避運動に移った。他の艦も連携して煙幕発射と回避運動をする。

「目標補足!主砲!うちーかたはじめ!」

「うちーかたはじめ!!」

巡洋艦6隻が一斉に砲撃を始める。水上レーダーによる射撃管制システムが戦列艦を捉え、砲弾がまっすぐに目標めがけて飛翔する。

フレイム王国の戦列艦「リュミエール」に直撃し、甲板が砕け、爆炎が巻き上がった。

「直撃だと!?損傷状況は?」

「前部砲塔、機能停止!火災発生!!」

司令官バノリは眉をひそめ、すぐに指示を出した。

「魔導士隊、消火魔法を発動!防御陣形を展開せよ!」

混乱のさなか、水中に身をひそめる艦があった。帝国軍が誇るアクーラ級攻撃型原潜である。二隻の潜水艦「ジョンソン」と「クリント」は静かに攻撃を開始した。

「奴ら慌ててやがる。先をこされたがまぁ、いいだろう。定刻になった!魚雷攻撃を実行!!」

「クリント」と「ジョンソン」の二隻が魚雷を扇状に発射する。魚雷は黒い矢のように海中を進み、敵旗艦「フェンリル」に全弾命中した。

巨大な水柱が上がる。瞬く間にフェンリルは火災に見舞われ、轟沈した。

フレイム王国海軍の奇襲攻撃は失敗に終わった。

潜水艦クリントとジョンソンの魚雷攻撃は成功し、戦列艦は大破炎上し、各艦が次々と沈んでいく。

「撤退命令を出せ!!」

ついに王国海軍は撤退を決断。生き残った唯一の戦列艦「ドレイク」を中心に残存艦が烈海を離脱し、戦局は帝国の勝利に傾いた。

この戦い以降、フレイム王国周辺の海には攻撃型原潜アクーラが狼のように海中で狩りを始めるようになる。フレイム王国の切り札であるポセイドンの海魔「クラーケン」や「リバイアサン」もアクーラの魚雷攻撃によって仕留められ、フレイム王国の船は潜水艦アクーラの通商破壊作戦によりことごとくが沈められた。フレイム王国は「海」を奪われたのだ。

フレイム王国は壊滅的な打撃を受け、以降、制海権は「黒曜帝国海軍」が握ることとなる。これにより、帝国はアッシア大陸侵攻の足掛かりを得ることとなり、戦争の流れは決定的に変わることとなった。

 




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@CADdaisukiair
社畜新兵 Mk.5!
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