無個性(尚、最強の武闘系な)少女のヒーローアカデミア 作:平和推し
「ハァ…パソコンもゲーム機も持ち出せなかったなぁ…」
「しょうがないですよトムラ、何せ緊急性が高い事でしたから」
某県某所にある不要な物を集めた物置と化して、長年人の手が入って無かったテナント企業の潰れたビルの一室。
死柄木達は神野区の戦いの後、全国的に指名手配されていたので、こうして隠れ潜んでいた。
「おーい、死柄木。コレ今週のジャ◯プだ。」
「悪いなスピナー、買い出し任せちまって」
「しゃぁねぇよ、死柄木も黒霧も雄英高校とかの一件で俺らよりも目立ちすぎたんだ。にしても…どうにか金を手に入れなきゃなぁ…」
ヴィラン連合は圧倒的金欠、少なくとも元から指名手配されている人間の方が多く、逆にほぼ一般人だったのがスピナーぐらいであり、そんな彼も引きこもりだったので、普通に働くと言うのができないのだった。
「うーん、コレの内容でも試すか?」
死柄木は自分のポケットから折り畳まれたメモ用紙を取り出して、書いてある内容を確認し始めた。
「なんですかトムラ?その紙は?」
「お、金稼ぎの手段か?」
「ん、ああ…村上がくれたんだよ。『死柄木でも生きていける方法』ってな」
沈黙、そして…
「「ハァァァ!!?」」
「うるさ!?」
絶叫
「トムラ!?一体なぜ!?何故なのですか!?」
「おいおい!?どう言う事だよ!?」
「あ?多分予想ついてたんだろ、俺たちが金策に困る事とか、やれやれ…本当にお人好しな奴だ」
そして死柄木が読んでみた内容は以下の通り
①自首して一生檻で過ごす
②死柄木の個性を活かせそうな、廃棄物処理業者(ブラック企業とかの隠蔽体質な企業なら尚良し)
③劣化膨張したモバイルバッテリーをsnsを使って指定の場所にて有料で引き取り、死柄木の個性で粉々にして処分する。移動には黒霧の個性を使う事で、警察などは追えないようにする事。
「まず1番だが…却下だな、確かに飯と寝床は確保できるだろうが、自由なんて無いし、何よりまた先生と会う事になる訳だ。檻の中でだけどな」
「まぁ先生の救出…とかは指示もされてませんし、それには納得です」
「あのキンタ…魔王とか言ってたヴィランか…」
「「なんか変な事いいかけてねぇか?(ませんか?)」
「ナンデモナイヨ…」
「そして2番だが…正直心当たり無いな…黒霧もそうだろ?」
「ええ、先生の人脈は確かに広いですが、我々がそうそう簡単に利用できる訳でもありませんし、そもそもこの細かい条件指定をクリアしないといけない縛りがあります」
「なんでブラック企業…しかも隠蔽体質なんだ?普通の場所じゃダメな理由は?」
真っ当に仕事した事は無いが、ある程度の常識があるスピナーはあの村上が、この詳しい条件を友人の死柄木に伝えている意図を図りかねていた。
「あ?んなモン決まってんだろ『個性』だよ」
「ええ、ヒーロー活動以外での個性使用とは、本来複雑な手続きと信頼関係などが関係していて、ウッカリ忘れて使えば厳重注意、もしくは逮捕です」
「だがな…個性を使えばこう言う土方作業に分類されるのは安上がりになるんだよ、考えてみろよ大型重機よりもパワーが出る個性持ちが社員にいるなら、そいつに任せれば人間1人の人件費だけで、重機のメンテやら燃料費、諸々コストカットだ。…今掲示板にこの疑問投稿したら返信でそう言ってた」
「俺の感心を返せ…」
死柄木は切り替えて話を続ける
「兎に角、こういう視点でみたら、俺たちが稼ぐ為の方法は自然と3番になる」
「なんでモバイルバッテリーなんだ?しかも膨張って…」
「知らねぇのか?俺もあんま詳しくねぇけど、確か処分がクッソ面倒くさい*1からだぜ」
「兎に角やる事が決まったのなら…トムラ、早速やりましょう」
そして数日後、死柄木達はアレコレ試行錯誤の末にどうにかこうにかSNS で『膨張したモバイルバッテリー、一個2000円で引き取ります。※回収場所は貴方のご近所のご希望の場所までお気軽にご連絡ください』という、ある程度の資金が稼げそうな下地を作り終えた
「指差し確認ヨシ!」
「失敗フラグか?」
そんなやり取りをしながらも、早速一件目の依頼があったので死柄木は黒霧を伴って、現地に向かった
「…結構稼げるなコレ、もうコレで食って…いや、他にも探すか」
「ええ、まさか1日で六万と六千円になるとは」
死柄木は稼いだ金額を見て課金ならガチャ何連分になるか?と思ったがやっぱりやめた。多分すぐに天井行くぐらいしか思い付かったからでたる。
「…とりあえず、コレで牛丼でも買って帰るか」
「卵とネギ付けていいですか?トムラ」
「あ?まぁワープ無かったらここまではうまいこと行かなかっただろうからな、構わねぇよ」
夕日を見ながら死柄木は“こう言うのも偶には悪くねぇ”と思うのだった
次回も楽しみに!