対策委員会・教室───
ノノミ「カイザーコンストラクション・・・・・カイザーコーポレーションの系列ですか・・・・・!?」
ノノミ「アビドスの自治区を、カイザーコーポレーションが所有している・・・・・!?」
魔理沙(おいおい、随分と大事だな...)
シロコ「・・・・・柴関ラーメンも?」
アヤネ「・・・・・はい。大将はそのことを知っていて、ずいぶん前から退去命令も出ていたとかで・・・・・。」
アヤネ「大将は、元々もうお店を畳むことを決めていたそうです・・・・・いつかは起きるはずのことだった、と・・・・・。」
セリカ「・・・・・。」
シロコ「・・・・・!?」
ホシノ「どういうこと・・・・・!?」
魔理沙「嘘だろ・・・・・!?」
ノノミ「そんな、柴関ラーメンが・・・・・。」
アヤネ「・・・・・すでに砂漠になってしまった。本来のアビドス高校本館と、その周辺数千万坪の荒れ地。」
アヤネ「そしてまだ砂漠化が進んでいない、市内の建物や土地まで・・・・・。」
アヤネ「所有権がまだ渡ってないのは、今は本館として使っているこの校舎と、周辺の一部の地域だけでした・・・・・。」
ノノミ「で、ですが、どうしてこんなことに?学校の自治区の土地を取引だなんて、普通できるはずが・・・・・。」
ノノミ「いったい誰が、こんなことを・・・・・。」
ホシノ「・・・・・アビドスの生徒会、でしょ。」
シロコ「・・・・・!」
魔理沙「・・・・・!?」
ホシノ「学校の資産の議決権は、生徒会にある。それが可能なのは普通に考えて、その学校の生徒会だけ。」
アヤネ「・・・・・はい、その通りです。取引の主体は、アビドスの前生徒会でした。」
ノノミ「そんな・・・・・アビドスの生徒会は、もう2年前に無くなったはずでは・・・・・。」
アヤネ「・・・・・はい、ですので、生徒会が無くなってからは、取引は行われていません。」
ホシノ「そっか、2年前・・・・・。」
セリカ「何をやってんのよ、その生徒会のやつらは!!」
霊夢(・・・・・それは私も思ったわ。)
セリカ「学校の土地を売る?それもカイザーコーポレーションなんかに!?」
セリカ「学校の主体は生徒でしょ!?どうしてそんなこと・・・・・っ!!」
ホシノ「・・・・・。」
ノノミ「こんな大ごとに、ずっと私たちは気づかないまま・・・・・。」
アヤネ「・・・・・それぞれの学校の自治区は、学校のもの。余りにも当たり前の常識です。当たり前すぎて、借金の方にばかり気を取られて、気づくことが出来ませんでした。」
アヤネ「私が、もう少し早く気付いていたら・・・・・。」
ホシノ「・・・・・ううん、それはアヤネちゃんが気にすることじゃないよ。」
ホシノ「これはアヤネちゃんが入学するよりも前の・・・・・いや、対策委員会ができるよりも前のことなんだから。」
シロコ「・・・・・ホシノ先輩、何か知ってるの?」
ノノミ「あ、そうです!ホシノ先輩も、アビドスの生徒会でしたよね?」
セリカ「え?そうだったの!?」
アヤネ「それに・・・・・最後の生徒会の、副会長だったと聞きました。」
霊夢「それは初耳だわね...。」
ホシノ「・・・・・うへ~、まあそんなこともあったねえ。2年も前のことだし、そもそも私もその辺の生徒会の先輩たちとは、実際に関わりは無くってさー。」
ホシノ「私が生徒会に入った時には、もう生徒会の人たちはほとんど辞めちゃってたから。」
ホシノ「その時はもう在校生も二桁になってたし、教職員もいない。授業なんてものは、もうとっくの昔に途絶えてた。」
ホシノ「生徒会室も、そうと言わなければただの倉庫にしか見えないところだったし、引継ぎ書類なんて立派なものは一枚も無かった。ちょうど砂漠化を避けようとして、学校の建物を何度も移してた時期だったってこともあってね。」
ホシノ「そもそも最後の生徒会って言ったって、新任の生徒会長と私の二人だけだったし。」
ホシノ「・・・・・その生徒会長は無鉄砲で、会長なのに校内でも随一のバカで・・・・・私の方だって、嫌な性格の新入生でさ。」
ホシノ「いや〜・・・・・何もかもめちゃくちゃだったよ。」
霊夢「・・・・・。」
セリカ「校内随一のバカが生徒会長・・・・・?何それ、どんな生徒会よ・・・・・?」
シロコ「成績と役回りは別だよ、セリカ。」
アヤネ「そもそも、セリカちゃんも成績はそんなに・・・・・。」
セリカ「わ、分かってるってば!!どうして急に私の成績の話になるわけ!?一応ツッコんでおいただけじゃん!?」
ホシノ「うへ~、いやいや、正にその通りだよ。生徒会なんて肩書だけで、おバカさん二人が集まっただけだったからね。」
ホシノ「何の間違いだか、生徒会なんかに入っちゃって・・・・・いや〜、あの時はあちこちに行ったり来たりだったねぇ。」
ホシノ「ほんっとバカみたいに、なんにも知らないままさ・・・・・。」
アヤネ「・・・・・。」
魔理沙「・・・・・。」
セリカ「ホシノ先輩・・・・・。」
シロコ「・・・・・ホシノ先輩が責任を感じることじゃない。」
シロコ「昔の事情は知らないけど、実際に生徒会が解散になった後・・・・・アビドスに対策委員会ができたのは、間違いなくホシノ先輩のおかげ。」
ホシノ「う、うん・・・・・?」
シロコ「・・・・・ホシノ先輩は怠け者だし、色々とはぐらかしてばっかりだけど、大事な問題には絶対に誰よりも前に立ってる。」
アヤネ「そうです。ヘルメット団の基地を襲撃するのを提案したのもホシノ先輩でしたし・・・・・。」
ホシノ「・・・・・うへ~、そうだっけ?よく覚えてな──」
魔理沙「言われてみればそうだったな、ホシノはいつも絶対に先陣を切るしな。」
霊夢「あー、確かにね。」
セリカ「・・・・・確かに...。」
シロコ「ホシノ先輩は色々とダメなところもあるけど、尊敬はしてる。」
セリカ「それって褒め言葉なの?悪口なの・・・・・?」
ホシノ「ど、どうしたのシロコちゃん!?急にそんな青春っぽい台詞を・・・・・!おじさんこういう雰囲気、ちょっと苦手なんだけど!?」
シロコ「・・・・・や、なんとなく、言っておこうかなって思って。」
ホシノ「え、えぇ・・・・・?」
シロコ「・・・・・。」
ノノミ「・・・・・では、どうして前の生徒会は、カイザーコーポレーションにアビドスの土地を売ったんでしょうか?」
シロコ「実は裏で手を組んでたとか。」
アヤネ「いえ・・・・・それは違うと思います。」
ホシノ「そうだね~。私もしっかり関わってないからただの推測だけど・・・・・ちゃんと学校のためを思って、色々と頑張ってた人たちだったんじゃないかなーって思ってる。」
ホシノ「多分、最初は借金を返そうとして・・・・・って感じなんだろうな〜。」
ノノミ「借金のために、土地を・・・・・。」
アヤネ「はい、私もそう思います。当時すでに学校の借金は、かなり膨れ上がった状態でした。」
アヤネ「ただ、それでもこのアビドスの土地に高値が付くはずもなく、少なくとも借金自体を減らすには至らなかった・・・・・。」
ノノミ「それで、繰り返し土地を売ってしまう負の循環に・・・・・ということでしょうか。」
セリカ「何それ、なんかおかしくない?最初からどうしようもないっていうか・・・・・。」
霊夢「・・・・・そういう手口も、あるわよね。」
セリカ「え?どういうこと?」
霊夢「アビドスは、悪質な罠に嵌められたのかもしれないわ。」
セリカ「え、え?」
ホシノ「あ〜・・・・・」
ホシノ「なるほど、そっか。」
シロコ「・・・・・アビドスにお金を貸したのも、カイザーコーポレーション。」
アヤネ「・・・・・!!」
ノノミ「ということは・・・・・」
シロコ「カイザーローンが、学校の手に負えないぐらいのお金を貸して、利子だけでも払ってもらうために土地を売るように仕向ける。」
アヤネ「はい。きっと最初は、要らない砂漠や荒廃した土地でも売ったらと、甘言を弄したのでしょう。」
アヤネ「どうせ砂漠と化した使い道のない土地、その提案を断る積極的な理由もなく・・・・・」
アヤネ「ですが、同時にそんな安値で売ったところで借金が減るわけでもなく、土地を取られる一方で・・・・・」
アヤネ「・・・・・アビドス自治区そのものが、ゆっくりとカイザーコーポレーションのものになる。」
シロコ「元々、そういう計算だったかもしれない。」
ノノミ「アビドスにお金を貸した時点で、こうなるように全てを・・・・・。」
ホシノ「だいぶ前から計画してた罠だったかもね。それこそ、何十年も前から・・・・・。」
ホシノ「それくらい、規模の大きな計画だったのかも・・・・・。」
セリカ「なにそれ!?ただただカイザーコーポレーションのやつらに弄ばれてるだけじゃん!」
セリカ「生徒会のやつら、どんだけ無能なわけ!?こんな詐欺みたいなやり方に、騙されてさえいなければ・・・・・!」
魔理沙「セリカ、お前の言いたいこともわかるが一旦落ち着け。」
セリカ「先生・・・・・?」
霊夢「悪いのは騙されることより、騙すことだと思うわ。」
セリカ「・・・・・。」
ホシノ「・・・・・。」
セリカ「・・・・・私も分かってるわよ!た、たまにゲルマニウムのブレスレットとか買ったりするし、下手したらここの誰よりも分かってる!悪いのは騙した方だってことは!」
セリカ「でも・・・・・。」
セリカ「悔しい、どうして・・・・・。」
セリカ「ただでさえ苦しんでるアビドスに、どうしてこんなひどいことを・・・・・。」
アヤネ「セリカちゃん・・・・・。」
霊夢&魔理沙「・・・・・。」
シロコ「・・・・・。」
ノノミ「・・・・・。」
ホシノ「・・・・・苦しんでる人たちって、切羽詰まりやすくなっちゃうからね〜。」
セリカ「・・・・・え?」
ホシノ「切羽詰まると、人は何でもやっちゃうものなんだよ・・・・・。」
ホシノ「ま、よくある話だけどね。ただそれだけだと思うよ、セリカちゃん。」
アヤネ「学校の借金、このアビドスが陥ってる状況、そして私たちが先生方と一緒に見つけ出してきた幾つかの糸口。」
アヤネ「全てが少しずつ、繋がり始めている気がします。」
アヤネ「カイザーコーポレーションは、アビドスの生徒会が消えてしまってから土地を購入する方法が無くなり・・・・・」
アヤネ「まだ手に入れていない『最後の土地』であるこの学校を奪うために、ヘルメット団を雇用していた・・・・・!」
アヤネ「カイザーコーポレーションの狙いはお金ではなく土地だった、という結論で良いと思います!」
ノノミ「ですね、バッチリかと。そうなると、次の疑問が出てきますが・・・・・どうして土地なんでしょうか?」
ノノミ「アビドス自治区は、もうほとんどが荒れ地と砂漠、砂まみれの廃墟になっているのに・・・・・。」
アヤネ「確かに・・・・・こんな土地を奪ったところで、何か大きな利益があるとは思いませんが・・・・・。」
霊夢「砂漠といえば、ちょっと耳に入れたいことがあるわね・・・・・。」
シロコ「・・・・・先生?」
魔理沙「実は風紀委員長であるヒナから聞いた話なんだが・・・・・」
霊夢と魔理沙はヒナから聞いた情報を話した。
ヒナ「・・・・・シャーレの先生。」
ヒナ「これはまだ
ヒナ「・・・・・あなたたちには知らせておいた方が良いかもしれない。」
ヒナ「アビドスの捨てられた砂漠・・・・・あそこで、カイザーコーポレーションが何かを企んでいる。」
魔理沙「・・・・・っていうことがあったんだぜ。」
ホシノ「アビドスの砂漠で・・・・・」
シロコ「カイザーコーポレーションが・・・・・」
ノノミ「何かを企んでる・・・・・?」
アヤネ「そ、そんなことをどうして、ゲヘナの風紀委員長が・・・・・。」
シロコ「それに、どうして先生たちに・・・・・?」
セリカ「ああもう、そんな難しいことを考えるより、先にやることがあるでしょ!」
セリカ「アビドスの砂漠はうちの自治区なんだから!実際に行ってみればいいじゃん!」
セリカ「何が何だが分からないけど、この目で直接確かめた方が早いって!」
シロコ「・・・・・ん、そうだね。」
霊夢「それもそうだわね。」
ホシノ「・・・・・いや〜、セリカちゃん良いこと言うねえ。こんなにたくましく育ってお姉ちゃんは嬉しいよ、泣いちゃいそう。ティッシュちょうだい。」
セリカ「な、何よこの雰囲気!?私がまともなこと言ったらおかしいわけ!?」
アヤネ「あ、あはは、」
アヤネ「そんなことは・・・・・ですが、セリカちゃんの言う通りです。」
魔理沙「ああ。準備したら行こうぜ、アビドス砂漠へ!」
霊夢と魔理沙を除くみんな「
廊下───
シロコ「・・・・・先生。」
シロコ「出発する前に、ちょっと時間が欲しい。」
霊夢「ええ、構わないわ。」
シロコ「・・・・・ありがとう。実は、相談したいことがあって。」
霊夢と魔理沙はシロコについて行った。
教室───
シロコ「・・・・・。」
シロコ「・・・・・これ。」
霊夢と魔理沙はシロコから何かを受け取った。
霊夢「これって・・・・・。」
魔理沙「退部届・・・・・?」
シロコ「・・・・・ホシノ先輩のバッグの中から見つけたの。」
霊夢「ええっと・・・・・退会・退部届・・・・・対策委員会
魔理沙(ホシノのやつ、何考えてんだ・・・・・?)
シロコ「・・・・・ん。」
シロコ「書かれてる通りの意味だと思う。」
シロコ「先生たち以外には誰にも見せてないし、言ってもないけど・・・・・そもそもバッグを漁ったこと自体、ホシノ先輩にはバレてる気がする。」
魔理沙「シロコは、どうして・・・・・?」
シロコ「・・・・・ホシノ先輩が黒服という得体のしれない人に絡まれてあそこまで長い時間席を外すなんてこと、今までに無かった。それに、風紀委員会からあんなに追い詰められるまで、先輩が来ないなんて。」
シロコ「それがどうしても引っかかって・・・・・先輩のバッグを漁ってみたら出てきたの。」
霊夢&魔理沙「・・・・・。」
シロコ「・・・・・ごめん、悪いことなのは分かってる。ホシノ先輩からはもちろん、生徒として、先生たちに怒られても仕方ない。」
霊夢「・・・・・でも、まだ分かってないことが多すぎるから...」
魔理沙「まあこのことはとりあえず保留だ。一旦これは秘密にしておこうぜ。」
シロコ「・・・・・うん。先生も調べて分かってると思うけど・・・・・ホシノ先輩、何か隠し事をしてる。」
アビドス高校・正門───
ホシノ「・・・・・。」
To be continued...
どうも、うp主です。
今回も会話パートでしたが、いかがでしょうか。
何か不満があればコメントに書いてくれると嬉しいです。
それではアリーヴェデルチ。