迷宮と街と彼   作:はまゆ

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〈閑話〉街の支配者達

サンサ達が迷宮に入って少しした頃。

 

 

 

〈旧ジパリア領館 大円卓の間〉

 

大迷宮の側に建てられた巨大な館の一室、そこには巨大な円卓があり、13人の人間が円となって座っていた。

 

そして、円卓の中央には全方位から時間を確認できる迷宮の戦利品が置いてあり、時間が午前10時丁度となると、13人の内1人が話し始めた。

 

「これより、第40回定例集会を行う。進行役は私、ゼネラルインステチューション所属、1等仲介者メンハールが行う。不満の有るものは挙手をしろ。」

 

そう言うとメンハールは辺りを見渡し誰も手を挙げることが無いことを確認すると再度話し始めた。

 

 

 

「まず参加者確認を行う。最初に〈パルタジェ〉のメンバーから始める。勢力、役職名、名前が正しいならば何か反応しろ。」

そう言うと、メンハールは1人ずつ名前を呼び始めた。

 

 

「迷宮協会連盟、ジパリア協会長、ガロン」

「ハッ、見ての通りだよ。」

三角帽子を着けた身長の低い老婆はそう言った。

 

 

「ジパリアレージョン、聖者代理、迷宮街教区長、テンマ」

「間違い有りません。」

法衣を着たどっしりとした大男はそう言った。

 

 

「ハーベリア、互助長代理、最高幹部、ナターシャ」

「よ、よろしくお願いします。」

麦わら帽を被る若い女性はそう言った。

 

 

「地中の輝月、満月、ルナ」

「間違い無い。」

輝く義眼を嵌めた男はそう言った。

 

 

「アルラグマ、アラン派ジパリア・アンダーボス、鈴葉・ジョナサン」

「早く進めろ。」

右手以外の四肢を義体にし、顔に火傷のある女性がそう言った。

 

 

「アーブグラスト、ジパリア・アンダーボス代理、ヘッドカポ、バタラア」

「この時間はいつももどかしい。」

華美なコートを着て、パイプを加えている男がそう言った。

 

 

「ジパリア諸勢力連合、代表、キム・パサパ」

「この時を待っていた。」

嬉しそうな銀髪の女エルフはそう言った。

 

 

「反ジパリア連合同盟、仮同盟長、アンナ」

 

そう言うと赤い手袋を着けた女が手を挙げ言う。

「昨夜、仮同盟長アンナは戦死しました。よって私ハリア・マーガレットが仮同盟長として参加します。」

 

「参加表明は今だが、全会一致の場合のみ参加を許可する。参加を認めぬ者は挙手を。」

ハリアが言うとメンハールはそう言った。

 

「全会一致だ、ハリア・マーガレットの参加を認める。」

メンソールは辺りを見渡し、全員が手を挙げなかった事を確認したためそう言った。

「ありがとうございます。」

ハリアはそう言い、一息を吐いた。

 

 

「ハーダリア占領軍、総帥、ハーダリア王国第一王子、シュラグシュタイン・ハーダリア」

「宜しく頼む。」

高貴そうな男はそう言った。

 

 

「最後に、太陽商会、商会長、ウラリオ・ジパリア」

「宜しくお願いします。」

坊主頭の大男はそう言った。

 

 

 

「次に、干渉2国の確認をする、この色を塗ったコイントスで赤色が出たら帝国、黄色が出たら王国から確認をする。」

メンハールはそう言うとコイントスし、赤の面を

の表に出した。

 

 

「ドスボスサ大帝国、皇族直属第3騎士団長、ガルシア・マキシム」

「………」

獣人の大女は無言で肯定した。

 

 

「エイタン永世王国、王家直属第2騎士団長、アナスタシア」

「どうも~!」

華美な鎧を着た女は軽い言葉でそう言った。

 

 

 

「全員の出欠を確認したため、これより3時間私が許可を出さない限り、いかなる理由があろうとも席を立たない事を条件に自由な発言を許す。」

 

メンハールがそう言い終わるやいなや、即座にパサパが声を挙げた。

「私は、反ジパリア連合同盟のパルタジェからの除名を提案します。」

 

始まっていきなりの大発言だった。

しかし、そのメンハールの発言を聞き、多くの組織がそれに呼応した。

 

「それは同感だ。」

「先日の戦いで地上の組織員の3割が死亡、4割が脱退したからな。止める理由もあるまい。」

「それに加え昨夜の戦いで呼び寄せた迷宮の組織員も多くを失った。」

「もしパルタジェから除名するとしたら6年振りとなるか。」

 

口々に言われる言葉にハリアは言い返す。

 

「確かに今は苦境にある、しかしこれぐらいの被害は前にアルラグマやハーベリアも受けていた。除名処理には足らない筈だ!」

 

そうして本来出席する筈のアンナが連合とアルラグマとアーブグラストの襲撃により死亡したため、殆ど集会の準備を出来なかったハリアはとにかく最良を尽くそうとした。

 

しかし。

「じゃあもしお前がこの場で頑張って大勢力として存続させたとしましょう。そしたら後期の定例集会までにお前らの残党狩りを行い続けて集会に誰も参加させないようにするわ。」

パサパはそう言った。

これに対してハリアは押し黙ることしかできず。

 

この日、迷宮街というパイの取り合いから1つの組織が脱落した。

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