カミーユと一週間の別行動となったサンサは家へと帰り、突然空いた一週間の予定を考えた。
そうしてまずは移住に協力してくれた人にあいさつをしようと思い立った。
そしてスメゾレ荘の従業員に頼んでアポを取った。
次の日
サンサは迷宮街南部の大きな建物の前に立っていた。
(思ったよりも大きいな)
サンサはそう思いながらクラン〈螺旋の塔〉の本部に入った。
本部の中には沢山の人が居り、その内の1人がサンサに気が付くと彼の近くに寄ってきた。
そうしてサンサは女性のゴブリンに迎えられた。
「お久しぶりです、ララン・ランさん。時間が空いていたようで会えてよかったです。」
サンサはそう言いながら小さい背のラランを見る。
「ホントに久し振りだなぁサンサ坊よ、元気してたか?まあこんなところで立ち話もなんだ、中に入んなさい。」
ラランはそう言い、2人は場所を移した。
本部の中を歩く2人の間には、暖かみがありつつも少しよそよそしさがあった。
「ムハマド…えっと、そいつはスメゾレ荘の支配人なんだがな、そのムハマドから聞いたよ。その、残念だったな…」
ラランはそう言って目を伏せた。
「いえ、彼女の事はもう乗り越えられましたから、大丈夫ですよ。」
そう笑って言うサンサの目は、しかし自然と下がってしまっていた。
「すまんなぁ、サンサ坊。最近は空気を冷やす言動が多くなってしまってなぁ。」
「良いですよ別に、どうせこれからもっと冷めるような話をするんですから。」
2人はそう言ってお互いの目を見てため息をついた。
「よし、ここに入ればいいだろう。」
ラランはそう言い、2人は談話室に入り腰をつけた。
「なにか飲み物を持ってこさせようか?」
そう言ってラランはクラン員を呼び寄せた。
「じゃあお言葉に甘えてココアを。」
「自分はコーラ飲むからお前ら持ってこい!」
ラランはそう言ってクラン員を使うと、談話室の中は2人だけになった。
「今の方は部下で?」
サンサがそう聞くと。
「あたぼうよ。」
そう言い、宝石に紋章の入った協会証を見せた。
「自分も出世したんだぜ。」
そう言ってラランはカッカと笑った。
それに対してサンサはミスリル銀の協会証を見せた。
そしてラランは笑い終わると。気分が落ち込んだように言った。
「〈光の柱〉の事は古巣にしてた身として知ってはいたさ、でもまさかあのムードメーカーだった副団長の旦那がねぇ。」
ラランはそう言って涙を流した。
「良いんですよ、デミアン団長の事は。」
サンサはそう言った。
その時飲み物を持ったクラン員が談話室に入ってきた。
ありがとうございますと言いながらサンサはココアを、ラランはコーラを受け取り、ズズッと飲んだ。
2人の間に少しの間沈黙が流れた。
「やっぱり後にしようぜこの話。せっかくここにお前が来たんだ、パーティーでもしようぜぇ、なあ?」
ラランはそう言って若いクラン員に同意を求める。
「突然のアポに応じて会うのはまだ良いですけど、それに加えて急設のパーティーでもしようものなら死人がでますよ?」
しかしそう言って若いクラン員はバッサリと切った。
それに対して渋々納得したように
「あーあ、ここがジパリアじゃなくてソーライアだったらなあ。ここはなんもかんも物騒すぎてなかなか自由に出来ない。」
と言った。
「紹介するよこいつはミ、自分の部下の宝石クラスのシーカーだよ。なんでも出来る天才さ。」
ラランは続けざまにそう言った後、ミを追い出した。
「まあお前が独立して1人でやってくってんならまだ早いことだ、お前が奈落に行くときには一緒に行ってやろうかね。」
さらに続けざまにそう言うと、その様子を眺めていたサンサは言葉を漏らした。
「そのマシンガントークは相変わらずですね。」
その一言を聞き、嬉しそうにしたラランはまた話を始めた。
「実際よぉ、ジパリアは滅茶苦茶危険な土地だぜ?暗黙のルールや変な風習も多い、あの例の嬢ちゃんと2人でやってけんのかぁ?」
そう言ったラランに対し、サンサは気持ちを吐露した。
「まあ確かに少し舐めていた部分も有るかも知れません。ある程度迷宮街について知っていてもまだまだわからないことが多かったんだと、街に入ってから今までよく思っています。」
「やっぱそうなるだろうね、自分がこっちにスカウトされた時もそうだったもん、何がパルタジェだ、何が迷宮教だ、何が利権戦争だ、もうわっけわからないんだから。」
そう言い、サンサを眺める。
「よし、じゃあ知ってるだろう基礎のことからも1から教えてやるよ。おいミ!次の奈落調査探索いつだっけ?」
そう談話室の外に叫ぶと。
「来週の頭から10日間第231層の探索をする予定です。」
そう外から返ってきた。
「よしじゃあ休みは準備除いて後2日有るな、じゃあサンサ坊、面倒臭いし辛気臭ぇ話は今日のうちにさっさと終わらせて、お前の姉貴分として明日からまた色々教えようじゃないか!」
ラランはそう言い。
サンサは懐かしさに胸を膨らませながらその提案を受けた。
いつも3行空白を入れて区切りや場面転換をしてきてましたが、どうも区切り方を変えるべきか気になって迷いました。他にも良い案があれば教えてください。
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今のまま3行空ける
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