迷宮と街と彼   作:はまゆ

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根回し

次の日、サンサはラランと久し振りに一緒に適当な中迷宮を攻略していた。

 

ラランはレイピアとエストックを主に使う戦い方のため、後衛の居ない戦いとなっていた。

 

「そういえばラランさんは〈螺旋の塔〉の中でもかなりの上位の方に見えましたけど、実際どれぐらい出世したんですか?」

猛ダッシュで8階層のポータルキーパーを吹き飛ばしたサンサは聞く。

 

「螺旋の塔は構成員が1万人越える中勢力だけど、自分は今最高幹部の1人だ!戦闘任されてて事務職じゃないから別に忙しくはないけどな!」

そう言ってラランもポータル内部にダッシュで入る。

 

2人は15階層ある中迷宮をどれだけ早く攻略できるかのお遊びをしていた。

 

「じゃあ迷宮協会の中で上層を10階層まで潜る団体ってしりません?」

「知ってるけどどうした?やっぱりあれか?反連合の残党だろ?」

 

そうですとサンサは言いながら、隣を走っていたラランに跳び乗った、

ラランは軽々とサンサを抱え、目の前に広がる湖型の階層をサンサの魔法を応用した湖を走る荒業でスキップしていく。

 

「そうですそうです、パルタジェの上層部なんて出会ったら死みたいなもんと聞いています、自分1人ならまだ対処はできますけど、カミーユが居るので潜伏が予想されてる大迷宮の30階層までは襲われないよう群れて行くべきだと思いましてね。」

 

そう言いながらサンサは馬上槍を取り出し、湖を走る勢いそのままに精霊のゲートキーパーを血煙に変えた。

 

「それなら自分が新入りを50階層まで集団で送る活動をしている知り合いに一筆書いてやるよ。」

 

そう言って、ラランはそれを認めた。

 

こうして2人は勢いそのままにどんどんと攻略を進めていったが、13階層でサンサがバテて、飯を食った後にもう一突撃をして攻略を完了した。

 

「やっぱり戦利品探しとかなにも考えずに色々やるのは楽しいですね。」

「ホントにそうだよ、戦利品探すのも好きだが戦闘したい欲求もあるからこういうのが一番楽しい、無双できると自分が強いと思えて楽しいしな。」

 

2人はそう言って少しぐったりしたあと回復した。

「この3日間楽しかったからまた時間が空いたらお前を呼ぶよ!」

 

2人はハハハと笑いあった。

そしてサンサは真剣な表情をした。

 

「どうした急に?なんか言いたいことでもあるのか?」

ラランは訝しんで聞く。

 

そしてサンサはゆっくりと口を開いた。

 

「実は最近例のカミーユに強化手術をしたら貯金が大分吹き飛んでしまいまして、少しで良いのでちょっと助けてほしいんですよ。」

と金の無心をした。

 

「お前はいっつも変わらないなぁ、無駄な事に金は使わないから金は溜まる癖に、必要だと思ったら採算度外視して全ブッパするんだから。」

 

そうして少し呆れたように、懐かしそうにラランが続ける。

 

「まあお前が必要だと思ったらホントに必要なんだろうからやるよ。」

 

「ありがとうございます。ではこれくらい」

「これくらいとか言わずに財布ごと持ってって良いぞ。紋章級の稼ぎを馬鹿にすんな!」

一瞬サンサが真剣になったことで冷えた空気は一瞬で消え去った。

サンサはラランの唯一の生き残りの弟分となっていたので、ラランはサンサに駄々甘だったのだ。

 

「そういえばずっと前に〈光の柱〉の皆に頼みこんで買って貰った例の槍はどうしたんだ?今日は一切使ってなかったが。」

ふと気になった事があるようにラランが聞く。

 

そして少し顔が暗くなったサンサが答える。

「蔵守の件ですよ。」

あちゃあ、と悪い事を聞いてしまったとラランは思った。

 

しかしそれでも心配の方が勝ったためラランは話す。

「そっかぁ、悪いことを聞いたな、でもお前の強さの大部分はあの槍で引き出されてた筈だけど、今のまま大迷宮潜って本当に大丈夫か?」

 

「武器はこの前買ったので大丈夫な筈です。あの槍は私のトレードマークだったので惜しいは惜しいですけど、無くなってしまったものは仕方がないですから。」

 

そうしてラランを無理繰り納得させたサンサは、ラランと別れることにした。

 

「50層までの参加の件、ちゃんとやって下さいね。」

「おう、今日中にやっとくから間に合わせられるよ。」

そう言って2人は別れたのだった。




白い、強い、考えるままに変形する、美しい〈サンクトゥス〉

いつも3行空白を入れて区切りや場面転換をしてきてましたが、どうも区切り方を変えるべきか気になって迷いました。他にも良い案があれば教えてください。

  • 今のまま3行空ける
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