迷宮と街と彼   作:はまゆ

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大穴の偽底

サンサとカミーユは大迷宮に来ていた。

 

「いつ見てもでかい大穴ですね。」

カミーユはそう漏らした。

 

「しかも中身は穴じゃないっていうのも変な話だ。穴に飛び込めば行きたいと思った行ったことのある階層のセーフゾーンまで安全に落ちれるんだからな。不思議なもんだよ。」

そうサンサも同調する。

そうして2人は大穴に飛び降りた。

 

2人はリスク回避のため、大迷宮50層アドベンチャーツアーに参加しようとしていた。

ツアーの集合場所は1層目のセーフゾーンの外にある、100人ほどが集まれる広場である。

 

そのため、2人は風景も治安も外と殆ど変わりの無い、広い土地にところ狭しと建物が建設されているセーフゾーンをさっさと抜け、第1層に入った。

 

大迷宮の第1層は円形状に岩場が広がっており、上を見上げれば穴より上に迷宮街が広がっていた。

 

「ここは第1階層、大穴の偽底です。外に迷宮街のリアルタイムの状況の幻影が映っていますが、あくまでも幻影なので中からは何もできません。」

カミーユはそう言って外の様子を説明した。

下見を既にしていたサンサは知っていたが、それでも変な気持ちがする光景だった。

 

そうして2人は岩のヒビから染み出してくるスライムを無視して、歩いて10分の場所にある集合場所に行こうとしたとき、走って1分で厄介事に絡まれた。

 

 

 

「そこのお前、持ってるもの全部寄越しやがれ!正直に渡さんならこうなるぞ!」

そう言っている、各々鍬や鎌や適当な鈍器を持った農民崩れと推測される強盗に絡まれた。

そして下を見れば、ツアー参加しようとしていただろう青年の男性の遺体を踏みつけていた。

 

「ハーベリアか!」

 

相手を見れば23人で徒党を組んでいた。

 

「どうしますか?ハーベリア程度なら殺す方が早いと思いますが。」

「取り敢えず、先制攻撃だ。ここで陣を張られたら他のツアー客も犠牲になるかもしれん。撃て!カミーユ。」

 

2人はこそこそと少しの間話し合った。

 

 

 

「なにをこそこそと話している、おめーらやっちまえ。」

リーダーと思われる高齢の女がそう叫ぶと15人の農民が一斉に突撃してきた。

 

カミーユは銃を構え、バーストを使わずに撃った、撃った、撃った。カミーユの弾丸は農民達が近づく前にリーダーと思われる女性を含む6人の命を穿った。

しかしなおもリーダーが死んで尚も突撃を続ける農民達によって近接戦へともつれ込んだ。

 

 

サンサは棍を構え、投石を実施している7人に狙いを定めた。

そしてサンサへ向けて跳んできた荒い狙いの石礫を棍で正確無比に打ち返す、

そうして3人の頭を石で吹き飛ばしたサンサは残りの4人に対して空中に発生させた魔力の槍での攻撃を実行。

全ての農民へと命中し、こうして遠距離対決は決着が着いた。

 

 

サンサが遠距離部隊を蹂躙している一方、その間に近接戦となったカミーユはカミーユ狙いの石礫が1発農民に命中し、無力化された以外はあまり良い状況ではなかった。

サンサは本体に残された10発の弾丸以外、弾倉の全てを使いきっていた。

そして9人の農民の猛攻により、弾倉を変える隙も見当たらないため、大型ナイフによる抵抗をしていた。

 

 

カミーユは改造した肉体により弾かれる畑のフォークを蹴り込み、突然の反発により農民はフォークの持ち手が腹に突き刺さり戦闘不能になった。

こうして中射程の武器持ちを仕留めたカミーユは鍬を大きく振り上げる農民へ大型ナイフを左手で首に突き刺し、その間に回り込もうする農民3人に牽制として右手小型ナイフを5本投げた。

 

耐久よりとは言え、改造された肉体により力も多少強化されたカミーユの投擲ナイフは弱き農民に対して致命的な損傷を起こし、3人全て戦闘不能に陥った。

 

 

こうして特に近かった5人を仕留めたカミーユは銃を左手、大型ナイフを右手に持ち、迫り来る農民に向かって跳び、ナイフを農民の頭頂部に押し込み、二段ジャンプの要領で前転しながら宙に浮いた。

 

そして脳に仕込まれたチップにより拡張された思考時間を活かして、回復した弾丸あわせて残りの11発で計2人の頭を

を空中で吹き飛ばした。

 

そうしてカミーユは受け身をとったあと素早く後ろを向き、ナイフを取り出しまだ立っている農民に突撃、仲間が全滅して呆然としてまともに対応できない農民の胸に大型ナイフを突き立てた。

 

 

 

戦闘が終了した。

 

戦闘が終わったあとカミーユは息を吐いた。

「そっちの方が済んだらすぐに助けてくれても良いんですよ。」

「すまん、でもすぐに終わりそうだったから。」

小型ナイフで3人を仕留めた辺りで遠距離の対応が既に終わっていたサンサに対してカミーユはそう愚痴を言った。

 

辺りは死屍累々の光景となっていた。

その死体の中からカミーユはナイフを回収し、サンサは最初から殺されていたツアー客と思われる死体を見る。

 

「死んでますね。かわいそうに。」

サンサのその様子を見たカミーユはそう言った。

そしてサンサは考えたように言う。

「低存在性専用の蘇生薬を持ってるけど試してみて良いかな?」

 

そういうとカミーユは答える。

「まあ良いんじゃないですか?飢えた農民に殺されるような雑魚だからそこまで高額な蘇生薬は必要ないでしょうし。」

 

そうして2人で話し合ったあと、カミーユの提案によりツアー客の死体を集合場所に持ち込んでから生き返らせることに決めた。

 

そうして2人は戦闘現場からさっさと離れた。

 

少し走って後ろを見ると、戦闘音を聞きつけ大量の死体を見つけ、取り分で喧嘩して殺しあいになった2人組のゴロツキが、体力を消耗したところでスライムに殺されていた。

 

その様子を見たカミーユは言う。

「人の多い1層でこんなに派手にやったらこうなるのは確実なので、面倒の前にさっさと離れて正解でしたね。」

 

その言葉にサンサも同意した。

いつも3行空白を入れて区切りや場面転換をしてきてましたが、どうも区切り方を変えるべきか気になって迷いました。他にも良い案があれば教えてください。

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