迷宮と街と彼   作:はまゆ

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アリシア・リサッチャー

2人はそうして死体を持って集合場所に着いた。

集合場所には客と見られる初々しいシーカーやツアーのリーダーと思われる筋肉ムキムキの上裸の老人と、ツアーの護衛役だろうベテランそうなシーカーが待機していた。

そしてベテランの内の1人がサンサ達に気がついて話かけてきた。

 

「えー、あなたはツアーの参加者ですか?」

そう言い、2人が持ってきた死体を訝しげに見る。

そして恐る恐る2人に聞く。

「もしかしてこの死体の方も参加者ですかね?」

 

「多分そうでしょうね、ここに来るまでの道中で強盗に襲われて死んでいました。でも強盗は一掃してきたので、死んでいたこの人をここで蘇生しようかと思いまして。」

サンサがそう言うと、ベテランそうに見える機械人はわなわなと震えだした。そして

 

「キャプテン!道中で死人が出たらしいですよ!安全性どうなってるんですか!」

と、胸の部分の液晶を怒った顔のマークに変え、蒸気を噴き出しながら上裸の老人に対して言う。

 

「ハンダ!まじでが!オデてっきり50層まで降りるっでんだがら少しは腕の立つやつが集まるもんだどばがり思っでだがら、ごごまでの道中は一切護衛してねえど!」

そう慌てたように言った。

 

「ハンダはその死体を生き返らせてやって、ヤキバとセックはちょっどゼーブゾーンがらごごまでの見張りしてごい!」

キャプテンと呼ばれた男は慌てたようにそう言うと、集合場所は途端に慌ただしくなった。

 

 

そんな中、2人はハンダと呼ばれた機械人と話し合うことになった。

「しかし良かったですね死体が分かりやすく残ってて、これなら私の時間魔法で治すことができます。感謝しますよ本当に、初めてのツアー企画なので失敗するわけにはいかないんですよ。」

ハンダはそういうと初耳だという様にサンサは驚く。

 

「あれ、ラランさんが勧めてくれたからてっきりなれた所かと思ってましたが初めてなんですか?」

サンサがそう言うと。

 

「あら?あなたはもしかして例のララン大親分の弟分のサンサーラ・ソーラーさんですか?」

ハンダは驚いた様にそう言って続ける。

「でしたら答えましょう。初めてです。ノウハウもまだありません。でもキャプテンがララン大親分の友人なので多分贔屓したんでしょうね。」

そう答えた。

 

サンサは気がつくべきだった。

ラランは気を許す仲間は少ないが、一度気を許せば滅茶苦茶依怙贔屓をする人物だったということに。

サンサはラランのお気に入りではあるが、他にもお気に入りは居ることに。

 

サンサはラランの人の良さを初めて少し恨みながらも、しょうがないかと思って話を進めた。そして最大限の世辞を送った。

「そうなんですか、まあここの大迷宮は初めてなので頼りにさせてもらいます。」

 

なんだかんだでラランが紹介しただけあってサンサ並みに強いスタッフもそれなりにいたので、サンサは受け入れることにした。

 

そういう話をした後、サンサは死体を引き渡した。

 

そしてハンダはそれを受け取り、床に寝かせ、両手の十本の指全てを細身の魔法の杖に変形させ、両手の肘と肘を重ね合わせ、まるでパラボラアンテナのような形に手の形を整えた。

そして魔法を放つと死体からみるみる内に傷がなくなり、そして生き返った。

 

「やめてください…あれ?」

生き返った青年はそう言って辺りを見渡す。

「あなたは死んでいました。しかし死んでからあまり時間も経っておらず、存在性が低かったので時間魔法で生き返らせました。」

ハンダはそう説明した。

 

 

「時間魔法か。いいなぁ私は使えないんだよ。」

サンサは羨ましそうにハンダを見ながらそう言うと、カミーユは疑問に思ったことを聞いた。

「そういえばあなたって色々と魔法が使えますけど、具体的になにが使えるんですか?」

 

それを聞いて直ぐにとサンサは答えた

「純魔力、炎、風、土、水、氷、雷だな。今は重力の練習中だが、まだ全然使えないから腰に重力魔力デバイス埋め込んで無理矢理浮いたりしてるんだ。」

それを聞いて満足したカミーユはハンダと青年の方へ視線を戻す。

 

見ると青年がこちらの方へと歩いて来ていた。

 

「助けていただきありがとうございました。あのままスライムに分解されていたかも知れないところを助けていただき本当に感謝をします。」

そういって青年は頭を下げた。

 

「感謝は受け取っておこう。」

サンサはそう言うと青年を見た。

青年は見るからにインドアな感じを醸し出していた。

サンサはその様子を見て1つの可能性に思い立った。

 

「もしかして迷宮研究家の方ですか?」

「はい!まだ素人ですが、別の迷宮から初めてジパリアにやって来たらこのザマでして。」

青年は枯れた笑いをして、サンサを見ながらそう言った。

 

サンサはそんな青年を見て果たしてこの可哀想な人間ははツアーから生きて帰れるのだろうかと心配になった。

そこで取り敢えず名前を聞いた。

 

「君、名前は?」

「僕はアリシア・リサッチャー、研究一族リサッチャー家の者です。自分はこんなかんじだからリサッチャー家の恥かもしれませんけどね。」

 

そんな少し自暴自棄に陥っているアリシアに、サンサは即決し、迷わずに言った。

「このツアーの間は一緒に行動しようか?」

 

その言葉を聞いたアリシアは驚き言った。

「良いんですか!本当に!?じゃあこれからよろしくお願いします!」

自分があまり良くない状態なのが解っていたアリシアは、これは僥倖と直ぐにその誘いに乗り。

 

こうしてサンサの仲間が1人増えたのだった。

 

 

 

そんな行き当たりばったりで急に同行者を増やすサンサを見て、カミーユは自分のことは一旦棚に上げて、とても唖然としたのだった。




名前で分かりづらいですが男です。
サンサが25~29歳ぐらいでアリシアが20歳前後、ついでにカミーユは16歳付近?位です

いつも3行空白を入れて区切りや場面転換をしてきてましたが、どうも区切り方を変えるべきか気になって迷いました。他にも良い案があれば教えてください。

  • 今のまま3行空ける
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