1日が経ち、10層に集まったサンサ達はぶつ切りになったカミーユの説明を聞いていた。
「まず前提条件として、小・中迷宮の一番の違いを知っていますよね?」
カミーユがそう聞くと、2人とも頷いた。
「小迷宮は10層未満で中迷宮は10層以上の階層があり、中迷宮は大迷宮10層毎に大迷宮に接続するっていうことですか?」
サンサがそう聞くとカミーユが頷いた。
「ここまで説明したらもう察することができると思いますけどね。」
カミーユはそう言って遠くを眺めた。
「えぇ、そういうこと?」
「まあそういうことか。いくら魔物がいなくても、人が危険だったなこの街は!」
2人は気づいたことを言う。
「そう、大体の中勢力以上の組織は中迷宮を保有しているので、大迷宮の入口から入らずに中迷宮を通って大迷宮に降りるため、接続場所は勢力の拠点になっているのです。そしてそれを取り合う戦争が頻繁に、それはもう頻繁に起きるためそう呼ばれています。」
そう説明し終わったカミーユはアリシアが10層でやりたかった事を聞くために会話のターンをアリシアに譲った。
「ああえっと、僕が行きたいのは大迷宮の中に発生した小・中迷宮の調査です。迷宮内迷宮と呼ばれるこの現象は稀に発生する現象なので、知り合いの研究者に10層に確認できた迷宮の場所の情報を貰ったので、そこを見ようかと思いました!」
そうして最初は少しおどおどしながら、最後の方には興奮しながらアリシアは説明した。
「なるほど、確かにその位なら2日もかからずに終わりそうだ、カミーユ!行っていいか?」
「深く潜れるなら行きましょうか!」
こうして街を出た3人は20分位歩けば辿りつける位置の小迷宮へとくりだし、
出て3分で賊に絡まれた。
3人で歩いている中、サンサは突如振り返り、持っていた大身槍を後ろに向かって振った、
振られた槍は飛来してきていた別の槍へと命中し、その槍を叩き落とした。
後ろにはこの前の食い詰め農民とは違い、軽装ながらもがっちりとした武装をした黒いローブを着た4人の人間が走ってきていた。
「2人とも下がれ!カミーユはアリシアを守りつつ周囲を警戒しろ、私の援護はしなくて良い。」
そう言ってサンサは魔法で岩の障害物を造り、サンサ達が隠れやすそうな場所の廃墟を崩し、潜んでいた2人の賊を露にした。
サンサは大身槍を投げ捨て、向かってきている4人に短い放てき槍を3本投げつけた。
投げつけられた3本の槍は襲撃者に飛来する、そして襲撃者は丸盾で槍をいなす事を試みた、
槍は2発が弾かれたものの、一発が一人の腕に直撃し、命中したものは転び、立ち上がって撤退した。
そうして襲撃者達とサンサは白兵戦へ移行した。
一方カミーユはアリシアを守りつつ、簡易的なトーチカから廃墟が崩れて慌てている襲撃者を撃った。
重力の魔力の込もった弾丸は襲撃者を撃ち抜いた、命中した箇所にはカミーユから見える程に衝撃波がたち、襲撃者一人をズタボロの死体へと変えた、
しかしもう一人は弾が飛んできているのを視認した瞬間に、判断が遅れた死んだ襲撃者を盾とし、死んだあとは死体を硬質化させて弾丸を防いだ。
そうして1マガジンを撃ちきったカミーユが装填をしている最中に襲撃者は一気に詰め寄る。
一方白兵戦へと移行したサンサは双薙刀へと得物を変え、3人を牽制して気を伺っていた。
サンサの前に対面するのは3人、見るからにリーダー格の剣と盾を持つ男、毒々しい手袋を持つ女、ジャベリンを2本もって突こうとする機械人の3人だ。
サンサは何をするかわからない毒手を持つ女を真っ先に潰すべきだと思い、3方向から攻められる攻撃をなんとか薙刀でいなしながら、後方へと跳んだ。
跳んだサンサは薙刀を上に持ち回転させる、そして炎の魔法を双薙刀の刃の部分から溢れるように出し、3人を近づけさせず、溢れる炎でサンサの動きを読めなくした。
そこでジャベリン使いはサンサへ向かって槍を1本投擲し、毒手使いは水魔法で火を消火しようと魔法の指向性を持たせるためにサンサへ向かって手を伸ばした。
その瞬間、ジャベリンが届く前にサンサはいつの間にか片手で持っていた双薙刀を上方向へと投げ出し、毒手使いへランスでもって突っ込み、急な動きに対処できなかった毒手使いの腹をぶち抜いた。
更にサンサはそのぶち抜いた毒手使いはを足蹴にし、風の魔法で一迅の風となってジャベリン使いのジャベリンを踏みつけ、携行火気の腰に付けたナイフでもって首を刎ねた。
一方アリシアは素手で突っ込んでくる襲撃者を火炎を纏った弾丸で襲撃者を撃った。
白兵戦へと移行するまでにカミーユが撃った10発の弾丸は6発が拳で弾かれ、胸と肩に一発づつ命中し、ヘッドショットを2発決めたものの、未だ動きが緩むことなく、カミーユに対して右ストレートを決めようとし、カミーユは構えていた銃で体が後ろに押されながらもなんとか踏ん張り立った。
しかし、トーチカ内に侵入した襲撃者は一瞬息を整えたかと思うと異常な量のラッシュをカミーユに向かって繰り出した。
なんとか凄く堅いと言われた銃でもってラッシュを防ぐカミーユ、しかし、銃を持つ手に限界が迫っていた。
ラッシュのなかで一瞬止まったかと思うと襲撃者はアッパーを繰り出し、カミーユの体勢を崩した、
(ここまでか!)カミーユがそう思った次の瞬間、襲撃者が突然振り返った。
カミーユは何事かと思って襲撃者の視線の先を見ると渾身の突きはものの見事に身体に弾かれたものの、全力で注意をカミーユから外したアリシアがそこにいた。
カミーユはそれを見た瞬間、アリシアを殴り付けようとする襲撃者へと組み付き、手を口に突っ込んだ。
そうして身体改造で強化した魔法で身体の中から襲撃者を燃やすために炎を指先から漏らした。
襲撃者は瞬時に指を5本全て噛みきり、振りほどこうとするが、片手の指が全て失くなって尚、切られた断面から炎が吹き出し、カミーユは振りほどかれることなく掴み抜く。
しかし閉じられてしまった歯は炎を防ぐ、
カミーユが攻めあぐねている間、全力で襲撃者を殺そうとしているアリシアを助けるため、今度も全力で、魔力を込めて弁慶の泣き所を剣で突いた。
思わず呻いてしまう襲撃者、その隙をカミーユは逃さず、手を深くまで突っ込んだ。
そうして襲撃者は燃え尽きて死んだ。
一方サンサはリーダーと見られる男とにらみ合いをしていた。
実力差的には万全の状態で戦えばサンサの勝ちの目が高かったものの、無理をしてでも2人を仕留めたサンサは疲労が貯まり、勝ちが怪しくなった。
そうしてにらみ合っている2人、先に口火を切ったのは襲撃者だった。
盾を前にし突撃する男、サンサは袋から取り出していたもう1本の大身槍を持ち、盾ごと貫こうとした。
ぶつかり合う盾と槍、2人に取って永遠にも感じる一瞬の後、
競り勝ったのは盾であった。
パリィされた槍の切っ先が上に向き、襲撃者は剣でサンサの腹を貫いた。
サンサはなんとか襲撃者を蹴り、距離を離す、そして魔法を回復魔法に集中して自分に掛けながら、蹴り跳ばされた勢いを使い、剣で円を描いてジャンプ縦回転切りを仕掛けてくる襲撃者を両手で槍を上に横に構えて防いだ。
形勢が不利なサンサをなんとか生かしたのはばら蒔かれた弾丸であった。
カミーユは形勢が不利なサンサを見て、アリシアに倒した襲撃者の首刎ねを頼み、残った片腕で全てのマガジンを空にする勢いで撃ちまくり、そして気絶した。
ばら蒔かれた弾丸はそれなりにリーダー格に命中し、流れ弾がサンサに当たった。
気を取られたリーダー格は火炎弾が命中したサンサの燃える大身槍の縦切りを防ぐ事ができず、
一撃
二撃
三撃
何度も振り下ろされる大身槍はついに男の頭を割った。
戦闘が終了した。
戦場には襲撃者の死体とサンサ達と、それを遠くから眺めていた者達しかもう残っていなかった。
いつも3行空白を入れて区切りや場面転換をしてきてましたが、どうも区切り方を変えるべきか気になって迷いました。他にも良い案があれば教えてください。
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