その日の授業はスムーズに終わり、あっという間に昼食タイム。
元Aクラスと交えて屋上で弁当を広げて雑談。
「Aクラスの設備と天地の差だけど、空き教室はどう?」
「普通に勉強できる環境だから特に問題はないよ」
「そうね。そっちの設備みたいな状態じゃないよりは幾分かマシだわ」
「ウチらも三ヶ月間の試召戦争禁止が解放されたら
Cクラスを狙うしか無いんじゃない?」
「いや、それも無理だろう。噂じゃ、CクラスもSクラスに狙われているって話だ」
「・・・・・缶詰め状態」
「Cクラスも倒したら次はDクラスでしょうか?」
「多分、その可能性はあると思うな。新しく六人の転入生がSクラスに入って
戦力が一気に増強。鬼に金棒もといSクラスに英雄だ。
どう足掻いたってどのクラスも勝ち目はない」
「そ、そんな。じゃあ、三年生になっても僕らはずっとこのままなの?」
「Sクラスはやりたい放題じゃのぉ・・・・・」
そのSクラスはハーデスに倒されてAクラス、Bクラスの一矢を報いてくれたような
感じだが、それはあくまで決闘で試召戦争じゃない。
『・・・・・質より量』
「ん?」
『・・・・・戦争は数で圧倒するのが常。相手の三倍も戦力があれば戦は勝つ』
「つまり、人数が二倍の俺達なら勝てる可能性もあると言うのか?」
坂本の質問は首を頷くハーデスにこう言い続けた。
「言われてみれば、元AクラスはFクラスとして転属してきたんだ。
あっちは70人強だろうがこっちは120人強。Aクラスの戦力を頼る作戦になるが
Sクラスに勝てる確率は0パーセントじゃない」
「じゃあ、ウチらが力を合わせれば勝てるってことなのね!」
『・・・・・その為には二つ必要なことがある。召喚獣の操作技術向上と
総合科目を除いた13教科の科目の点数を最低でも五つが400点オーバー』
「ワシらFクラスにとっては無理難題な課題じゃな・・・・・・」
『・・・・・Sクラスはそのぐらい強いと俺は予想している』
それは俺も思っていることだ。でも、現実は厳しい。
「ですけど、召喚獣の操作は私達の方が多くしていますよね?」
『・・・・・Aクラス、Bクラス、次はCクラスに宣戦布告する可能性が
あるSクラスの方が慣れて来ている。俺達は敗北して試召戦争はできないでいるから
Sクラスは他のクラスと戦争ができ、召喚獣を操作できる』
「あ・・・・・」
姫路は改めて気付き、困ったような顔をする。
「じゃあ、私がどんなに頑張っても・・・・・」
『・・・・・ん、操作に慣れた相手に良くて相討ちされるのがオチ』
ハーデスに次ぐ点数が高い姫路。それさえもSクラスでは切り札にもならないと
指摘され落ち込む彼女。
「そこまで言うなら死神。
召喚獣を操作できてアタシ達がなれる方法はあるというの?」
木下の姉が聞けば、ハーデスは黒い腕輪を掲げて、
『
召喚獣を喚び出すためのフィールドを展開した。
「こ、これって・・・・・!召喚フィールド!?」
「あっ、これか!俺も持っているぜ!」
キャップも黒い腕輪を見せてくれた。
「なるほど、その腕輪は召喚フィールドを作成してくれるアイテムなんだ。
すっごい便利な物をどうやって手に入れたの?」
「それはあれだぜ、オリエンテーリングでシークレットアイテムとして
景品されていたんだ」
「ああ、あの時の・・・・・」
半分ぐらい手に入れていたあの中で腕輪と引換券があったのか。
木下の姉はフィールドを見回して目を細める。
「でも、広さは狭いわね。これじゃ、広さが足りない。
アタシ達は120人以上いるんだもの。全員で操作すると一日じゃ足りないわ。
もっと効率的に召喚獣を召喚でき、操作を行える環境が必要だし・・・・・」
木下の姉がブツブツと呟く。そは俺も同意見だ。
『・・・・・環境はあるぞ』
「え、ハーデス。どこに?」
『・・・・・これから行く強化合宿だ』
強化合宿で召喚獣を操作?でも、教師がそれを許すとは思えない。
一体、その頭の中で何を考えているんだ?
「ハーデス。何か面白そうな作戦があるんだろう?
お前の作戦を聞かせてはくれないか?」
野性味たっぷりな坂本の顔は嬉々として目を煌めかしていた。
『・・・・・それはSクラス以下、A・B・C・D・E・Fの各代表を
呼んでくれたら教える』
「え?Sクラス以外の各代表に?どうして他のクラスの代表を呼ぶ必要があるの?」
『・・・・・放課後になったら教える。
―――屋上の扉の向こうから大勢の奴らが来るからな』
「なんだと?」
バンッ!
ハーデスがそうスケッチブックで告げた瞬間、
屋上の扉が開け放たれ―――丸坊主の集団が続々と入って来た。
『ぶほぉっ!』
じゅ、準が大勢・・・・・やばい、どいつが井上準なのか分からない・・・・・っ!
「や、やべぇ・・・・・思わず噴いちまった」
「だ、ダメだよ雄二・・・・・出会い頭に笑っちゃぁっ・・・・・」
「・・・・・不意打ち・・・・・」
このバカ三人は身体を震わせて笑いを堪えている様子だが、
それはもう無意味だと思う。
「おい、死神野郎・・・・・」
一人の男子が一歩前に出た。
「俺達ともう一度決闘をしようぜ」
『・・・・・俺に髪を切らされ、頼みの親は俺と学校にお咎めなしとされて
心の中で怒りのぶつけようが無いところ、今日転入した英雄のクローンと
俺と決闘すれば勝てる可能性があると踏んだ・・・・・そういう腹か?』
ハーデスの指摘に、丸坊主集団から怒りのオーラが上がったような感じがした。
ああ、図星か。
「最低ね。その考えってもうそこら辺にいる不良と変わりないじゃない」
「んだと、この肉奴隷が!」
殴りかかろうとしてくるSクラスの男子。
でも、ハーデスが木下優子を庇うように立って拳を受け止めた。
「死神・・・・・」
『・・・・・決闘は何時だ?』
低い声音でハーデスは問うた。相手は不敵の笑みを浮かべて告げた。
「放課後だ。逃げるんじゃねぇぞ」
『・・・・・分かった』
自前のワッペンを足元に落とすと相手もワッペンをその上に
置いたことで決闘は成立した。Sクラスの奴らは屋上から姿を消す。
「死神・・・・・大丈夫なの?」
『・・・・・四天王レベルなら少し本気を出さないとダメだが、
英雄とはいえクローンだ。クローン如きで俺は負けない。楽しませてもらうよ』
ハーデスは仮面の中で不敵に言った。
『・・・・・その間に、各代表をCクラスに集めてくれ』
「ああ、それは俺がしてやる。思いっきりSクラスの奴らを蹂躙してやれ」
『・・・・・勿論だ』
―――☆☆☆―――
ドガッ!バキッ!ドンッ!ゴッ!ガガガガッ!
放課後、グラウンドで再びSクラス対ハーデスの決闘が行った。
前回と同じように呆気なく殆どSクラスの生徒は五回攻撃を受けてから
地面に倒されて、敗者となっていく。だが、今回は一味違っていた。
英雄のクローンの存在だ。あらかた片付け終えるとメインディッシュとばかり
ハーデスは源義経達を残していた。
「なるほど、クラスメート達が言うほどの実力ですね」
「強い、そして・・・・・怖ろしいほどまでの不気味さが感じる」
「気が感じないから肉眼で探さないと見失ってしまう・・・・・」
それぞれの獲物の柄を固く握りしめ、ハーデスを囲む。
『・・・・・忠告』
「・・・・・?」
『・・・・・頭上から雷が落下してきます。ご注意を』
「雷?なにを言って・・・・・」
刹那。空が急に曇り始め―――グラウンド中に轟く雷が数多に降り注ぎ、地面を穿つ。
「なっ!?」
「この現象は一体何なんだ!?」
「回避、でき―――!」
ビッシャアアアアアアァン! ゴロゴロゴロゴロドッガアアアアアアアアアアンッ!
英雄のクローンは自然の猛威には逆らえず敵わず、雷に直撃して倒れた。
『・・・・・人は脆く弱い』
黒い雲は霧散して青い空が見えた。
『・・・・・つまらないなぁ・・・・・戦いって』
穿ったグラウンドが光に包まれる最中を歩くハーデス。
ハーデスがグラウンドから姿を消せば元の状態に戻っていたグラウンドが立会人の下、審判を務めていた川神鉄心の目に飛び込んだ。
「お主は百代以上にこの世界のレベルを呆れ、
つまらない思いをしておるのじゃな・・・・・」
―――☆☆☆―――
ハーデスがCクラスに入って来た。さっきの轟音はハーデスの仕業だったんだろう。
何事もないようにSクラス以外の六クラス、各代表の前に立った。
「あっさりと勝ったようだな。すげぇ音だったが」
「それで、私達を呼んで何を伝えたいのかしら?」
『・・・・・前置きは言わない。早速、お前達を呼んだ理由を説明する』
この場にいるのはSクラス以外の各代表に元Aクラスの主力メンバー、
Fクラスの主力メンバーのみ。ハーデスは早くスケッチブックに
書いてテレビに映した。教卓の方には雄二と大和が気を使ってCクラスのテレビと
繋ぎ合せてくれた特殊な機械でそれを書いたスケッチブックを映せるようにしたんだ。
結果、ハーデスが僕達になんて伝えたいのかよく分かる。
『・・・・・強化合宿時に召喚獣の操作を慣れてもらう』
と、テレビにそう映っていた。
「召喚獣の操作を慣られるだと?死神、俺達は一応敵同士だ。
その敵に塩を送る理由はなんだ?」
『・・・・・Sクラスの打倒と言えばいいか?』
「Sクラスの打倒・・・・・」
『・・・・・Sクラスは個々の点数の高さとこれからさらに召喚獣の操作を慣れる。
そうなれば俺達はあいつらに勝つ確率が0パーセントに近くなる。
だから二兎追うものは一兎得ず、どっちか優先して俺達が協力すれば
Sクラスを倒せる可能性は低くない』
A~Fの連合・・・・・ハーデスはSクラス打倒の為に僕達を一つに
させようとしているんだね。
「質問だ死神」
『・・・・・なんだ?』
「強化合宿の件だが、アレは第二学年・・・・・俺達の学力向上のために
宿泊が目的としている。学園側が俺達に召喚獣を召喚させてくれるとは思えない」
『・・・・・召喚させてくれないなら、そうせざるを得えない状況にすればいい』
「・・・・・どういう風にだ?」
Dクラスの代表平賀君が疑問を漏らした。
『・・・・・男子全員が入浴中の女子の覗きをしに行けばいい』
・・・・・はい?
「「「「「「はぁっ!?」」」」」」
各代表がハモって信じられない面持ちで驚愕の声を上げた。
「この骸骨野郎!美春達が入浴中を覗こうなんて何考えていやがるんですか!」
「死神・・・・・ちゃんと説明をしてくれるわよね?」
「私達が納得できる説明をしなければ、鉄人に言いつけてやるからね」
女子がハーデスを睨んでいるぅっ!ハーデスはそんな殺気が籠った視線をものとも
せずにスケッチブックでこう伝えた。
『・・・・・女子がこの理由を気付くかと思ったけど・・・・・意外と頭が硬いな』
「「なんですってぇ!?」」
「・・・・・ああ、そういうこと?」
木下のお姉さんが何か気付いたかのように声を上げた。
『・・・・・気付いたか?』
「ええ、確かに、そうせざるを得ないでしょうね。
あなた、一歩間違えたら男子全員停学ものよ?よくこんな危ない橋を渡るような
作戦を思いついたわね。アタシじゃ絶対に考えないわ」
「・・・・・木下さん、どういうことか教えてくれるかしら?」
「Cクラス代表の小山さん。死神が言いたいのはね、
確かに男子全員が覗きをすればいいと言ったの。
そうしたらアタシ達女子はどう行動をすればいいの?」
「それは・・・・・ああ、なるほど」
クスリとCクラス代表の小山さんが口の端を上げだす。え、どういうこと・・・・・?
「ねえ、雄二。ハーデスの考えが分かったの?」
「ああ、なんとなくだがこれは本当に停学もんだな。
一歩間違ったら学園側は必死にこの事実を隠ぺいするか俺達を処分するぞ。
高がSクラスを倒すために強化合宿を利用するんだからよ」
雄二は気付いたようだ。大和の方にも視線を向けると、
興味深そうにハーデスへ視線を送っていた。
「・・・・・訳が分からないわ」
「ああ、覗きなんてダメだろう」
「Sクラスを倒す為とか言って本当は俺達を煽って覗きに行こうって腹だろう。
違うか、死神さんよ」
他の代表はハーデスの考えに理解していない様子だった。僕も理解ができない。
「恭二、Sクラスに破れてEクラスに転属させられちゃったから
その賢さも鈍っちゃったのかしら?」
「な、なんだ友香・・・・・お前はあいつの考えを理解したのか?」
「ええ、木下さんの二番目・・・・・いえ、三番目かしらね?
Fクラスの代表も薄々気づいている様子だし」
「なっ・・・・・!?」
根元君が目を丸くしてこっちに目を向けてくる。
因みに僕達は男子と女子と別れて座っている。
「なんなんですの。もったいぶらずに美春達に説明しなさい死神野郎」
『・・・・・分かった、説明しよう。その前に土屋、この付近に人影は?』
ムッツリーニ問うたハーデスにムッツリーニは答えた。
「・・・・・どの映像にも異常無し」
『・・・・・甘いな』
ハーデスは徐にCクラスから出ると、廊下から鈍い音が聞こえた。
そして何かを引き摺ってくる。
「・・・・・っ!?」
それはメイド服を身に包んでいる女性だった。ムッツリーニは映像に映って
いないはずの人がCクラスの傍にいたから驚いたんだろうね。
「その人、Sクラスの人ね・・・・・」
「・・・・・私達各代表が急に集まると情報を得たから怪しいと思って」
「俺達の作戦を盗聴してSクラスに伝える為か。危ねぇ、よく分かったな」
『・・・・・このぐらい、朝飯前だ』
ハーデスはその人のメイド服を触れ出して、武器やら盗聴器やら、
非常食やら表に出すと容赦なくメイド服を破り、どこから取り出したか分からない
ロープで腹巻状態に結んで廊下に蹴りだしてドアを閉めた。
その行動は約五秒で終えた。
「よ、容赦ないのね・・・・・相手は女なのに服まで奪うなんて」
うん、気持ちはよく分かるよ。ハーデスは表に出した様々な物を
Cクラスの窓から捨てて教卓に戻って説明してくれた。
『・・・・・説明する』
「スルー!?」
『・・・・・男子VS女子の試召戦争を強化合宿でする』
男子VS女子の・・・・・試召戦争ぉっ!?
「男子と女子が別れて戦う?・・・・・あっ、そういうことか!」
「はぁ・・・・・ようやく私でも理解できたわ」
「ちっ、前置きは言わないとか言って回りくどい言い方をしやがる」
今まで分からないでいた他の代表達もハーデスの考えに理解したようだ。
「死神、その理由を今言っても大丈夫ね?」
『・・・・・ああ、問題ない』
「そう、じゃあ言わせてもらうわ。男子が女子の入浴中を覗きしようとすれば
アタシ女子はそれを妨害する為、男子達に立ち向かう必要がある。
その為には学校の決まりである召喚獣同士のバトルをしなくちゃいけない。
男子の覗きは真っ赤な嘘で本来の目的はその召喚獣バトル時に得られる経験、
つまりは召喚獣操作の技術向上!」
「男も女も必死に召喚獣を使って相手を倒さないといけないから必然的に操作が
慣れる。それに強化合宿は学力向上の為でもあるから私達自身も点数が上がる」
「覗きを防ぐから私達女子は大義名分が得られるし、堂々と試召戦争ができる」
木下のお姉さんに続いて小山さん、中林さんも言う。
「しかも―――Sクラスは強化合宿には参加しない。
理由は『参加する必要が無い』からだ」
「俺達にとってはこれほど経験が得られる状況は無い。その上、敵同士である俺達すら
デメリットが無い。互いが切磋琢磨できるんだからな」
「いずれ戦う為の訓練というやつか?そこまで考えていたと言うのか死神はよ」
平賀君、雄二、根本君も自分の中で考えていたことを口にする。
『・・・・・良く解けた』
パチパチと乾いた拍手を雄二達に送るハーデス。
『・・・・・数日間、俺達は男女別れて試召戦争を行う。
この勝負、男と女の戦いでもあるから女が負けたら男に舐められる。
男に勝てば女は男の尻を敷くことができる』
「ふふっ、他にもそんな風な捉え方もあるのね死神。あなた、面白いわ」
小山さんが熱い目でハーデスを見る。
『・・・・・Cクラスの小山。俺の勘だが・・・・・明日辺りにSクラスが
宣戦布告してくると思う。必然的に負けるかもしれないが、
今後の為に俺達が一致団結をしてSクラスを倒す必要がある』
「どうせ、どう足掻いたっても負けるでしょうし。
いいわ、あなたの手の上で踊ってあげるわ」
『・・・・・着物を着て踊ってくれるなら見に行くけど?』
「意外と欲張りね、あなたって」
そういう割には笑っている小山さんだった。
『・・・・・代表のお前達が言ったように、俺達男子は偽り覗きをする為に
女子の大浴場に向かう。戦う際は一気に倒すんじゃなくて時間を掛けて倒してくれ。
召喚獣の操作を慣れる為でもあるからな』
ハーデスはそれだけ言って僕らを見渡す。
『・・・・・さて、お前達代表の気持ちを聞きたい。
これは別に強制ではない。自由に参加、不参加を選んでくれ』
そう告げたハーデス。皆は自分の中で決断をするために数分間沈黙を貫いた時だった。
「本当に覗きをしないならDクラスは喜んでやろう」
平賀君が勢いよく立って賛同した。
「まあ、あのSクラスに一泡吹かせれるっていうのならば
元Bクラス代表のこの根元恭二も協力してやらんわけでもない」
根元君も平賀君に呼応し、立ち上がって賛同。
「・・・・・私達Aクラスもこのまま黙っているほど大人しくない」
「そうね。きっちりと落とし前を付けてやるわ」
霧島さんと木下さんも立ち上がり賛同。
「しょうがないわね、Eクラスも付き合ってあげるわ」
「私達Cクラスも」
溜息混じりながらでも中林さん、小山さんも立ち上がって賛同してくれた。
さて、残るクラスは―――。
「こんな危ない橋を渡る作戦・・・・・俺が乗らない訳が無いだろうが」
そう言って立ち上がったのは―――。
「ハーデス、Fクラスの代表の坂本雄二はお前の考えを利用して
打倒Sクラスを倒目指すぞ。いいな?」
『・・・・・無論だ、坂本雄二』
我らがFクラス代表の坂本雄二が獰猛な笑みを浮かべて賛同した。
『・・・・・各クラスに今回の作戦を伝達。作戦実行は強化合宿初日の夜からだ。
初の男女別れての試召戦争。これから男と女が敵同士なり、
女子は大浴場を徹底的に阻止、男子達は全力で女子の大浴場に突っ込め。
作戦司令はそれぞれに任せる。目的は召喚獣の操作技術の向上。これ以外他は無い』
「「「ええっ!」」」
「「「おうっ!」」」
皆が心を一つになって応えた。凄い、見ていると皆がハーデスの考えに
応えようとやる気になっている。その後、
『・・・・・それじゃ、解散』
「「「「「「お疲れ様でしたぁー」」」」」」
僕達は教室を後にして自分の家に帰宅したのだった。
そして翌日。ハーデスの勘の通り、SクラスはCクラスに宣戦布告をし、
勝利を収めた。