衛宮士郎 "先生概念"【GRADATION ARCHIVE】   作:神宮寺志狼

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ホシノが欲しがった答え

「いや、命はかけられない。」

士郎
「俺は──────」




Last stardustってホシノにピッタリの曲ですよね。

って久しぶりに聞いていて思いました。

ホシノが魔術使えたら最奥の技は固有結界なんだろうな。


砂に埋もれつつあるアビドスの風景にユメが一人立っているんだ。

というか実質本編でのユメとの再開ってあれ、自分の心の中にいるユメとの会話ですよね?

結局実物の手記は見つかっていませんし。
出来てもおかしくない。

流石にそういう流れにはしませんけど....やったらそれは「ホシノっぽい」誰かになっちゃう。


それはさておき、この作品での『先生』の大人のカードの力の定義のご説明を。


私はエデン条約編のヒエロニムスに糞ほど苦しめられました。

あいつのせいでまともに1ヶ月ストーリーが進められませんでした。


その時に思ったんです。

「なんでここだけ自主編成なの?」と。

ほかの戦闘ではだいたいがストーリーに出てくる生徒を先生が指揮する形でした。

それが相手の反則に対して『先生』が大人のカードを使ってからの自主編成なので。

「先生の大人のカードの力の1部として、この場に居ない存在や生徒を呼び出す力」がある。と私は解釈しました。

まぁ大人のカードで某戦隊ロボをでかくしてたりするんで、多分ハズレというか、『なんでもできる』んでしょうね、
ウトナピシュティムの本船とかもカードの力って感じでしたし。
処理負荷は先生持ちだったけど。

公式曰く「先生は皆さん」らしいので、そう考えると純粋に「大人の力=お金」というメタ的考察になりますが。


とにかくこの作品での元々先生が持っていた大人のカードの力を『過去現在未来に居る全ての生徒のデータが集まっている』という特性がある事にさせていただきます。

ブルーアーカイブというアプリが入っているスマホのような感じです。
それを必要に応じて取り出すことができると。


ですが、『先生』から渡されたそれを士郎は今紛失しているどころか存在すら覚えていません。


それで?士郎。

貴方はどうしてそんな大事なものどこにやったのですか!?



あと最初の文章は元々の士郎の詠唱を『先生』としての士郎に置き直したものです。

気に入ってもらえれば幸いです。


#4 同じ穴のムジナ/生存者の会話

夢を見る。

 

 

ある男が瓦礫の上に立っていた。

 

「あれは......」

 

その手には金色に輝くカード。

既視感を感じることを禁じえない男の持つそれは燃え始め、やがて灰となって消えていった。

 

 

彼の体に別段たいした傷はない。

 

 

しかし、中身がない。

削り取られたようにスカスカで、立っているものやっとの体。

 

 

ずっと大人としての責務を、自分の出来ることの全てを子供達に注いだこの姿は痛々しい。

 

 

故にその人間を評するのであればこうだろう。

 

 

 

 

──I am the bone of my sword.(体は剣で出来ている。)──

 

 

──steel is my body,and fire is my blood.(血潮は鉄で、心は硝子。)──

 

 

──I have created over a thousand blades.(幾度となく戦場を渡り不敗。)──

 

 

──un ideal far away.(ただの一度の綻びもなく)──

 

 

──no then the ends.(ただの一度の勝利も無し。)──

 

 

──with stood pain to create weapons.(担い手は此処に独り)──

 

 

──lonely way any no exist sign.(剣の丘で責を負う)──

 

 

──I have no regrets.This is the only path.(然れども、その生涯に揺らぎは無く。)──

 

 

──someone's life was(その体は)──

 

 

 

──────"Unlimited blade works."("無限の剣で出来ていた。")───────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「────ッ!!」

 

体を起こす。

 

 

 

体の内側を確認するが何も問題は無い。

 

安心した。

あんな状態で生きていられるはずがない。

 

あぁなっては誰も守れない。

 

 

大丈夫だ。どこも壊れてはいない、何も失ってはいない。

 

 

「あ、起きたんだ。やほ、先生ー。」

 

 

周りを見渡す。

 

 

日が落ちて周りは暗くなっていた。

 

節電の為なのか部屋の電気は着いていない。

 

 

 

「大丈夫?」

 

闇に目が慣れてきた。

その声は小鳥遊ホシノのものだった。

 

 

「....悪い今何時だ?」

 

「夜の10時過ぎだよ。

みんな心配してたよ?

 

セリカちゃんはそのままバイトに行ったみたいだけどさ。」

 

 

 

起きなければ。

出張手続きはしてきたとはいっても事務仕事が無くなったわけじゃない。

 

こんな所で寝てる訳には─────。

 

 

「あー、いいよ、いいよ。

 

寝てなよ。

どうせ泊まる場所とかないんでしょ?

 

野宿するより学校で寝てた方が安全だよ。」

 

 

それで気づいた、俺はベッドに寝かされていたのだ。

 

「ここはどこなんだって?

学校なんだから保健室くらいあるよ?」

 

思考が読まれた。

 

 

「あははー。

先生ホントに単純だね。」

 

というとホシノは座っていた机からぴょんと跳ねて着地した。

 

「....ホシノ、お前は帰らないのか?」

 

「家はあるし、寝る場所もあるよ?

 

フカフカの布団もそうだし、枕だってある。

 

おじさんの枕はねー。すごいんだよ?

使えばどこでも寝れるんだー。」

 

 

なんて言って、彼女は俺の前に椅子を持ってきて座った。

 

「...俺はなんで倒れたんだ?」

 

 

ホシノは眉間に皺を寄せて呆れたように言った。

「私に聞かれても困るよー。

 

強いて言うなら先生が吐瀉した血と一緒にこれが出てきたくらいかな。」

 

そうして彼女は布に包まれた血の着いた弾丸を俺に見せる。

 

10発以上あった。

 

 

気を失う前に見たあれは見間違いではなかったらしい。

 

 

「おかしな話だねー。

 

この口径の弾丸を使っている生徒はあの場にいなかったのに。

 

近いところで言うのならセリカちゃんだけど、あの場にはいなかったし。」

 

 

「セリカ....あぁ、黒見の事か。」

 

「そそ。でもそこの子は自信満々に「先生は被弾なんてしてません」って言ってるし。」

 

 

......そこの子?

 

 

「それミレニアム製?凄いね。今の技術。

 

おじさんはついていけないよー。」

 

「....アロナ?」

 

アロナは疲れて寝ているようだった。

 

「その子が先生の全面にバリアを張ったみたい。

正確に言うとバリアじゃないらしいけど、そこはよく分からないや。」

 

 

 

「.....。」

 

そしてここまでは世間話だったかのようにホシノは本題を切り出した。

 

「先生って、本当は何者なのさ?」

 

 

何者って言われても、シャーレの先生で、衛宮士郎で....少し頼りない大人だろうか?

 

 

「....悪いホシノ。意図が読めないんだが。」

 

 

 

「....あ、ごめん。分かりにくかったかな?

 

 

でも、私の聞きたいこと分かってるんじゃない?

 

それとも自分ですら気づいてないのかな?」

 

 

 

踏み込まれる。

 

 

「じゃ、言うけど。

 

どうして銃弾の嵐の中遮蔽物にも隠れないで弓なんてもったの。

 

しかもあれ、わざと狙い外してたよね?」

 

 

いやあれは仕方がない。

状況は分からないし、便利屋68というのがどういう勢力なのか理解していなかった。

 

もしかしたらあのままだった校舎を破壊されていたかもしれない。

 

そして、あの威力をあの生徒たちに直撃させていたらどうなっていたか───。

 

 

俺の答えに「こりゃダメだ。」という彼女。

 

「私が聞いてるのは「撃たれたら死ぬ先生」がどうして身も守らずに反撃に出たのかを聞いてるんだよ。

 

決死の覚悟なんて、死ぬ寸前のほんとうに最後の行動だよ?

 

それを先生はあたかも当たり前の行動のように行ってる。

 

アロナちゃんバリア...でいいのかな?

あれを織り込んでたなら話は違うけど、そうじゃないことはアロナちゃんが起きてる時に聞いたよ。

 

先生の前で初めて使ったんだって。」

 

 

「......ホシノ、俺はただ─」

 

「そのままの生き方だと本当に死んじゃうよ?」

 

 

「─────────────────────。」

 

 

ホシノは気づいた。衛宮士郎(正義の味方)という人間が歪な事を。

あの行動ひとつで見抜けるほどにこの子は察しが良いのだと。

 

あの遠坂凛でさえ、それに気づいて話題を出すのさえ数週間かかったものを。

 

 

 

「先生の行動の根本には「自分の命」を守るって当たり前の事が抜けてる。

 

それはフリじゃない。

自分の命が軽いなんて考えじゃない。

自分が死なないとか、そんな事でもないんだ。

 

人間としての理性、恐怖に対するストッパーがないんだ。

ずっとアドレナリンが出続けてる状態。

 

 

もしかしてさ、倒れたのも何か無理してるんじゃないの?」

 

 

「そ、れは....」

 

否定できない、生徒に嘘をつけない。

 

言い訳を考えている間の沈黙が、言葉の肯定であるとホシノにはバレてしまうだろう。

 

 

「.....先生はどうしてそうなっちゃったの?

 

このままだとおじさん、危なっかしくて別の意味で先生のこと信用できないよ。」

 

 

「俺はただ──────

 

誰かのためになりたいと───。」

 

答えてくれないんだ、と残念そうに言った。

 

「先生がいた世界ではそれで誰かを助けられたのかもしれないけど、キヴォトス(此処)では誰も守れないよ。

誰かを守れたとしても、本当に自分の命をかけたら誰も救われない。

 

ましてや「先生」なら尚更、私達より先に倒れちゃダメだよ。

勝手に死んで、全部めちゃくちゃにして、色んな人の心に傷を作って逝くだけだから。

 

 

本当に皆を守りたいなら、安直な手段は取らないで。

私達のために、助かる手段を模索して、生きる方法をとって。

 

無いなら無理やりでいいから作って。

 

 

先生自身が、先生を守る事が私たちを助けることに繋がるんだよ。

私達は少し怪我をしても大丈夫なんだからさ。

 

 

もう少し気楽に行こうよ。」

 

 

それは、間違いなく本心からの心配と怒りの混じった言葉だった。

 

間違いなく、俺と同じ経験者だ。

 

置いていかれた人としての絶望を知っている。

 

 

「ホシノ、お前───」

 

 

「私は大丈夫だよ。盾もあるし、体付きは小さいけどその分小回り効くしさ。」

 

 

踏み込ませてはくれない。

 

勝手な子だ。

 

他人に注意して怒っておいて。

 

 

「私は先生の事信用してるよ。

だから信頼させてね。

 

約束して、絶対死なないって。」

 

 

 

それでも、駄目だ。

 

衛宮士郎という生き方を、曲げることは出来ない。

 

 

「............悪い、ホシノ。忠告は聞けないし答えは出せない。

確かに俺にはお前の言うそういう所があるって沢山言われてきた。」

 

 

目の前で傷ついた誰かに即座に手を差し伸べられなかったとして、俺はその時衛宮士郎を保てるのだろうか。

 

誰かを助けられない事より俺はそれに恐怖しているのかもしれない。

 

 

「.....わかったよ。嘘をつかれるよりマシだしね。

 

でもさ、衛宮『先生』。」

 

 

 

俺の返事を聞いたホシノの目は

 

 

 

 

「背中に気をつけてね。

 

 

私がいる時に先生がその行動を1度でも取ろうとしたら、何をしてでも止めるから。

 

足でも腕でも───」

 

 

撃つぞ、とホシノは言っている。

 

 

「大丈夫だよ、少し怪我をして体が不自由になるだけだから。

 

 

ま、でもおじさん的にはその時が来ないことを祈るけどなぁ。」

 

 

そうして殺気は霧散した。

 

彼女は立ち上がる。

 

 

「んじゃ、こんな時間だし私は帰るよー。

対策委員会の部屋とここの部屋の鍵は先生に預けるよ。

 

あと、これ渡しておくね。」

 

 

(コトン)

 

ホシノが机に置いたのは拳銃だ。

 

 

 

 

 

 

 

答えは出せない。

だけど駄目だ、このまま彼女は帰せない。

 

 

「ホシノ!」

 

「ん?何?もしかして寂しいの苦手~?」

 

 

 

「.....大丈夫だ。その時なんて来ない。

俺には先生としての義務がある。簡単には死なないし、死ねない。

 

それに、お前に『先生』を撃たせるなんて、絶対にさせない

 

 

 

ホシノは俺の前でやっと笑った。

 

 

「そっか、安心したよ。でも裏切ったら─────」

 

 

殺すつもりで止める、と笑いながら言って、彼女は去った。

 

 

 

 

 

 

 

 

誰かを助けたいという願いが間違いであるはずが無い。

 

 

 

されど、

 

衛宮士郎という生き方は衛宮士郎を救うだけ。

身を捨てる生き方では全ての生徒を傷つける。

 

 

であるならば、そうならない為なら──────

 

 

 

 

「─────駄目だ。

 

俺自身がわかってる。」

 

 

理屈では分かっている。

 

それでも、どんな理由をつけても目の前にいる誰かより、自分を優先できる想像がつかない。

 

想像できないものが投影出来ないことと同じだ。

 

 

「切嗣、藤姉.....俺は───」

 

自らの頭を殴る。

 

もう、相談できる相手などいない。

 

弱音は押し殺せ。

 

「1度顔を洗うか.....」

 

 

もう十分に寝た。

 

鍵を閉め、水道で顔を洗う。

 

この砂の世界において、水はとんでもなく貴重。という訳でもないようだ。

 

確保されている水源がどこかにあるのだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

結局、魔術を使うなと言われても鍛錬を止められない。

 

 

 

 

「.....同調、開始(トレース、オン)。」

 

 

対策委員会の部屋にて椅子に座る。

ホシノから受け取った銃を解析する。

 

 

親父の銃を投影しようとしたことがある。

 

いや実際できた。

 

 

しかし中身が空っぽだ。

 

似せられたのは外見だけ。

 

 

 

それは俺が銃の構造を理解していないからだと思っていた。

 

 

「......基本骨子....解明。

 

構成材質.....解明。

 

構造理念....解....明。」

 

 

右手で解析しながら左手にその情報を移動させるイメージで投影する

 

投影、開始(トレース、オン).....」

 

 

 

結果は語るまでもない。

 

 

衛宮士郎の魔術は。無限の剣製(衛宮士郎の生き方)はこの世界では役に立たないのだ。

 

もう少しステイナイト要素を取り入れたく思い、下記から希望を選んでください。尚セイバーはとある事情で省いてます。遠坂凛はうっかり意外人間性が完成しすぎてるので省きます。

  • 間桐桜 (士郎の背中を追い先生に)
  • 無銘寄りのアーチャー(執事)
  • イリヤ(シッテムの箱所属)
  • 上記三人とも。
  • 士郎と麻婆だけでいい
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