衛宮士郎 "先生概念"【GRADATION ARCHIVE】   作:神宮寺志狼

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#5「情報提供者」/VS mass productions Beast Fox(II)

初めて思った。

キヴォトスの夜が、不気味だと。

冬木でもそんなこと思わなかったのだが。

あっちはどちらかと言うと「嫌な雰囲気」が漂っていただけだ。

 

今は夜中の9時を過ぎていながらも闇からは黄色い閃光と乾いた音とともに銃弾が飛んできている。

 

それを、高倉は何度も防いでくれた。

 

「───あんた、生徒から銃口向けられても大丈夫なわけ?」

 

「いや、あれは俺に対する殺意じゃない。

というより本当に俺を殺したがってる訳じゃない筈だ。

変な話その気になれば、多分俺は生徒の憎しみのこもった視線だけで死に至りそうだしな。」

 

「では、あれは単に自身の立場と状況に対する不満をシャーレ、衛宮先生へぶつけてるいるだけ、ということなんですか?」

 

吉野が簡潔にまとめようとする。

 

「そう思われてもおかしくないって話だ。当然と言えば当然だけど。

あいつらを「選ばなかった」のは俺なんだから。」

 

「はぁ?本当に何当たり前のこと言ってんのよ。

全員を全員助けられるわけないじゃない。

あんたのどこが悪いわけ?!

 

アイツらもアイツらよ。

他人に縋って助けて貰おうとか、虫がよすぎるわね!

それどころか「助けてくれないから逆恨み」とか根性ひん曲がってんじゃないの?

私達だって学園がなくなるって言うのにキヴォトスの為に戦ってるのに!」

 

状況は同じ彼女達が言うと説得力がある。

住む家はともかく、彼女達には帰るべき「学校」がない。

それは「居場所」を失った彼女達と同じだ。

 

「俺にとって藤河組がその希望だったんだ。

時間はかかるだろうけれど、アイツらが普通の学園生活、「学生」に戻れるんだとしたら、その可能性は全員にある。」

 

けれど、その藤河組の皆はその機会を蹴ってしまった。

アビドスに最初から編入されていれば、シャーレはみんなの希望になったかもしれない。

今の「無学籍保護プログラム」には実績がない。

 

「なら、アイツらは自分で自分の可能性を潰してるってことじゃない!

ああぁ、もう、腹たって来たわ!

 

アイツらも、向けられる感情を極当たり前のように受け入れて「自分の責任」にしようとしてるあんたも!

まるでFOX1(ユキノ)が2人いるみたい!」

 

.....なんと言うか。

励ましてくれているのか、腹を立てているのかよく分からない。

とにかく高倉は俺を擁護してくれた。

 

「────俺ってもっと信用ないんだと思ってた。」

「ち、違うんだから!

これは客観的なものの見方をしてるだけであって───」

 

高倉の話の途中、携帯電話がなる。

ポケットからそれを取り出すと、いつもの様に勝手に通話が始まった。

 

 

「各務!?

悪い、また今度にしてくれ、今襲撃されててめちゃくちゃ忙しい!

ゆっくり話してる暇はないんだ!」

 

そういって耳元から携帯を離し、通話を切ろうとする。

されど、彼女は妙なことを言い出した。

 

『忙しいなら走りながらでも聞いて。

今基地局がハッキングを受けてる。

 

それだけじゃない、町中の監視カメラもハッキングされてて。

ただ、盗られてる情報が、衛宮士郎、貴方に関する事柄ばかりなの。』

 

走りながら会話してるせいで頭が回らない。

理解が追いつかない。

 

「はぁ?

悪い、簡潔に言ってくれ!」

 

 

『だから!

貴方の位置情報はネットで共有されてて、貴方の場所は割れてる!

ついでに貴方が映ったD.Uの監視カメラのリアルタイム映像も盗まれ続けてる。』

 

 

なるほど。

だから、俺たちは簡単に見つかってるわけだ。

 

「じゃあ、俺を追っかけてるこいつらが?」

 

『違うはず。

情報は共有しているだろうけれど、実行犯は別にいる。

だって....こんな高速で管理者権限と四重セキュリティを抜いてハッキングするなんて普通じゃない......。

しかもダミーまで流してるのに、一発で解除していってる。

偶然なんてもんじゃない。

パスワード何千通りあると思ってるの!

 

────まさか....?

ごめん、先生、また後で連絡する!』

 

「お、おい!」

 

な、なんなんだよアイツ。

勝手にかけてきて、勝手に切りやがったぞ。

だけど、忠告は感謝する。

 

「じゃあ何、アンタのせいで敵から丸見えだったわけ!?

早く携帯の電源切りなさいよ!」

 

「あ、あぁ!」

 

そうして逃走する事10分。

相手方はこちらの位置を見失ったらしい。

 

「流石に電源の入ってない携帯の位置情報を取得することは出来なかったようですね。

大丈夫ですか?」

 

吉野がこちらを心配して声をかけてくる。

 

「まぁ、何とかな。

高倉のお陰で怪我もないし。

ありがとう。」

 

「私は指示に従っただけよ。

あんた、キヴォトスの外から来たにしては随分体力あるわね。手加減なく走ってたのに。」

 

変なところを高倉に褒められる。

そんな事よりだ、気になるのは────

 

「随分とあいつら、用意周到過ぎやしないか?

D.Uの基地局を凄腕のハッカーにハッキングさせて、俺の位置まで割り出してる。

それに装備も新調してるみたいだし。

 

俺の経験則から言わせてもらうけど、これ背後に何かいるぞ。」

 

そう思えてならないのだ。

疑問に思ったのは、「どうしてこのタイミングで暴動を起こしたのか」だ。

これまでもいつそういう事が起きてもおかしくない状況にあった。

それこそ、俺がマコ達に声をかけ、件のプログラムを連邦生徒会に承認させた段階でだって出来たはずだ。

けれど、それをしてこなかった。

 

理由は「余裕がなかった」または「暴動を起こすほど気にしていない」と言ったところか。

 

「うわ....もしかして、陰謀論者...?あーやだやだ。」

 

「でもありえなく無いよ、クルミちゃん。

全員が全員、統一された武器を使ってる。

もし、わざわざ新品を調達出来るような手持ちがあれば自分達の生活の足しにすると思う。

けど、それをしてない.....。

 

それに、基地局をハッキングしたことによる位置情報の取得は分かるけど、D.U市街地の防犯カメラを乗っ取ったって言うことは、ヴァルキューレ警察のセキュリティも突破されたってことだよ。」

 

そこだ。

自分達が「選ばれなかった」ことに腹を立てている子達が、金があるのにそれを有意義に使わず、成されるかも分からない革命のような暴挙に投資するとは思えない。

 

「つまり、武器は与えられて、黒幕からなにか指示を受けてるって事?」

 

「断定はできない。

まぁでもここまで準備と根回しのいいやつだ。

彼女たちを捉えたところで埃すら出てこないだろう。」

 

そういう奴らは基本、足の着くようなへまはしない。

じゃなきゃアビドス───ブラックマーケットであんな事にはならなかった

 

これ以上考えても仕方ないと思ったのか。

吉野が別の話題を振ってきた。

 

「......話は変わりますが、衛宮先生。

ユキノちゃんに言われたことについてどう思いますか?」

 

.......。

どう、とは。

そちらの方が分からない。

 

「恨んでないか?とか、そういう話か?

それなら特に何も思ってないけど。」

 

こんなこと、しょっちゅうだ。

 

それに、俺は確かに「大人」としても「先生」としてもまだ未熟だ。

ああ言われたって仕方ない。

 

()()()信用ゼロなら、これから築いていくさ。」

 

「.......。」

 

吉野は察したように、押し黙る。

ただし、高倉だけは理解できていなかった。

 

「え?でもユキノ、「大人として()()認めてもいい」って言ってなかった?」

 

「違うよ、「大人として()()なら」って言ってた。

だけど、多分ユキノちゃんは─────」

 

そう、あれは恐らく偽りの言葉。

この場をやりきる為の、社交辞令。

 

わかってる。

もう俺と関わり合いたくないんだって事も。

何も期待なんてないって事も。

 

だってそうだろう。

どんな時だって彼女たちは自分達の力で何とかしてきた。

アビドスと同じだ。

いきなり、そしてあったばかりの大人に全てを委ねられるわけが無い。

 

「例え、どうであろうと。

「協力する」って言った以上、それは守ってもらう。

 

そろそろ行こう、吉野、高倉。

七度と連絡を取ってくれ。

合流して再度作戦を────」

 

 

 

「いたぞ!」

「ちょこまか動きやがって!」

 

 

見つかったらしい。

防犯カメラで動きを辿られたのだろうか。

 

そう思い、振り返ると────。

 

「....嘘!」

「暗視ゴーグルまで持ってるっての!?

ちょ、退きなさい、先生!」

 

何やら双眼鏡のようなものをつけた生徒達がこちらににじり寄ってきていた。

銃口がこちらに向く前に、高倉は俺を後ろに押しのけ────

 

手榴弾を投げた。

 

「スタングレネードか!!?」

 

耳を塞ぎ、目を閉じてしゃがみこむ。

至近距離に投擲された円柱状の塊が、それである事に気づけたのは偶然ではない。

 

なにせ、これでもう3度目だ。

セリカが俺を助けるため便利屋68の事務所へ投擲して1回目。

守月が美食研を止めようとトリニティで投げたので2回目。

 

ともすれば、身の守り方はもう知っている。

 

「うおぉぉぉ!!」

「目が、目がぁぁ!!」

 

 

「今のうちに逃げましょう!」

 

吉野に声をかけられ走り出す。

 

何故か、双眼鏡をつけている生徒達は苦しんでいる。

おかしい、スタングレネードではなかったのか。

不思議に思う俺へ、高倉が説明した。

 

「暗視ゴーグルって光で物を見るように作られてるわけ。

で、どんな微細な光でも増幅するような性質だからああ言うのにはスタングレネードは効果てきめんなのよ。

 

最悪懐中電灯でも効果を発揮するわ!」

 

「そ、そうなのか!

というか、そもそもあれはなんなんだ、暗視ゴーグルってのは暗闇でも周りが見えるようになるのか。」

 

「ええ、そうよ!

というかNVGの事すら知らないなんて....あんた素人?

こんな奴が戦術指揮とる「先生」だなんて。

不安になってきた....。」

 

高倉は頭を抱え始める。

俺はそちらの方面でも勉強した方がいいらしい。

 

「悪い、現代兵器に関しては完全に素人だ。」

「どうやって生きてきたのよ!」

 

言い争いをしながらも、ようやく俺たちはシャーレに帰還した。

22:30過ぎのことだった。

 

「本当に安全なのかしら。」

 

「結界は......特に異常なしだな。

大丈夫だ、敵はいない。」

 

俺がそう言って、ドアを通ると素直に吉野は着いてきた。

 

「結界とはなんの事ですか?」

「.....一種の防犯装置みたいなもんだ、気にするな。」

 

質問を軽く流し、オフィスへ向かう。

 

「衛宮先生、おかえりなさい!」

「ご無事で何よりです。」

 

出迎えてくれたのはヒフミと浦和だった。

 

「悪いなこんな時間まで付き合わせて。」

 

そう言いながら、俺は机の上の固定電話をとってダイヤルキーを押す。

 

「....どこにかけているのですか?」

 

その手を七度に止められる。

 

「協力者に───」

 

俺はそのまま強引に電話をかけようとし、七度はその電話のコンセントを抜いた。

 

「なっ!?

お前な───」

「今、どのような立場に置かれているか分かっていてやっているのですか?

もし、盗聴されていて居場所がバレたりすれば。」

 

通信機から全て聞いていたのか、七度は俺の状況をよく理解していた。

だからこそ、危険だと、止めてきたのだ。

 

「でもせめて無事だっていう報告くらいするべき───」

 

「情報というのはどこから漏れるか分かりません。

聞けば会話していたのもミレニアムサイエンススクールの生徒で未認可の部活の副部長だそうですね。

 

逆を言えば、もし彼女が敵側だった場合、貴方の連絡手段を断つ為の偽情報の可能性すらある。

 

もう少し慎重に行動してください。」

 

俺を信用、信頼できないのは別に構わない。

けれど、それで各務や他の学園の生徒まで信用出来ない、って言われるのは腹が立つ。

言いがかりもいいところだ。

 

感情の撃鉄を無理やり押しとどめながら理解した。

彼女達はSRT、つまり単独部隊。

彼女達がこれまで信じてきたのは連邦生徒会長(上司)と作戦に関わっている明確な味方だけ。

 

それ以外は疑ってかかっていたのかもしれない、と。

 

あぁ、特殊部隊なら上出来だろう。

けれど、それがいつだって通じる訳じゃない。

 

「忠告痛み入る。

けどな、誰を信用して、誰を疑うか。

それは俺が俺自身で決める。」

 

「──────。」

 

口出しするなと伝えると視線だけで批判を訴えてくる。

馬が合わないことは最初から分かりきっていた。

 

吉野、俺が聞きたいよ。

七度は、俺の事をどう捉えているのか。

 

───もう、言葉を取り繕うのはやめよう。

 

「────七度ユキノ。」

 

「なんでしょう。」

 

向き合い、素の声で呼びかけると彼女はさらに眉をひそめた。

これからするのは、正しく口論だ。

ただし、本音で話すのは俺だけ。

他のFOX小隊のメンバーやヒフミ、浦和を置き去りにした、口喧嘩である。

 

「お前から何の信用も信頼も得られてないってのは分かってる。

当然だ、信用ってのは積み重ねるものなんだから。

その忠告が的を射た適切なものであるって事も、耳が痛いくらい正しいってのも分かってる。

けどな、()()はお前の()()()であって、俺のじゃない。」

 

自分の身が自分だけのものでないことはとっくに知っている。

それでも、信じると決めた。

 

「それとも、まさか、お前。

 

『自分の言うことに従わないなら協力しない』

なんて言い出さないよな?」

 

「.....!

違う、私はFOX小隊の隊長として、要らないリスクを背負う必要はない、と進言しているだけです。」

 

「なら気にするな、その責任を背負うのはお前じゃないんだ。」

 

(バンッ!)

 

七度が、机を叩いた。

 

それが信用ならないと言っている!

 

 

 

「ハ、ハナコちゃん....なんでしょう、この流れ。」

 

「......えぇ、早くも分裂と言いますか。

相性が合わないだろうと思っていましたが、まさかここまでとは....。」

 

「.....。」

 

2人も不安がっている。

このままでは立ち行かない。

 

 

「電話の相手が信用ならない?

ならよ───別の人間が連絡するか、本人が来ればいいんじゃねぇか?」

 

「────!」

 

誰もが、声の出処を見た。

いつから、そこに居たのか。

ドアへ背を預け「まだ話続くのか」と、気だるげそうに言った。

 

「というかよ、SRTもその程度かよ。

まず大人が責任持つのはたりめぇだけどよ。

 

そもそもそうならないように全力を尽くせばいいだけの事じゃねぇか。

「自分達が何とかしてみせます」くらい言えねぇのかよ、だらしねぇ。」

 

「な、なんだと....!」

 

着崩したメイド服の上からスカジャンを羽織る、ダブルマシンガンを鎖を使って首に引っ掛けぶら下げたその姿。

 

忘れもしない───

 

「それとな、情報足りてねぇぞ狐共(FOX小隊)

ヴェリタスの副部長はホワイトハッカーつってな、不正は暴いても働くことはねぇんだよ。」

 

cleaning(C)(&)clearing(C)、セミナー直属の()()()()

 

「.....美甘(みかも)....!」

 

ミレニアムサイエンススクールきっての精鋭部隊ならぬ精鋭部活のリーダーだ。

 

「あ?生暖かい目で見てんじゃねぇよ。

あたしはこいつの護衛で来ただけだ。」

 

どうやら悪態に関しては相変わらずらしい。

けれど、今回はどうにも俺の肩を持ってくれた。

 

「こんにちは、無事だったみたいね、衛宮先生。」

 

各務チヒロまで来ていた。

というか、美甘は各務の護衛で来たという。

しかし─────

 

「......ちょっと不味いことになってね.....下手すると政治的問題に発展しかねない内容だから。」

 

そう言って各務の視線は七度や浦和達に移る。

 

「.....わかった。

悪い皆一度席を外してくれないか?」

 

皆頷いてオフィスを出ていく。

 

「──────。」

 

七度だけは、例外だった。

納得しないまま、彼女も退室した。

 

「で、各務、話ってのは?」

 

促せば、彼女は溜息をつき、事情を説明し始めた。

 

しかし、その中身はとんでもない爆弾だった。

 

「はぁ!?俺の位置情報を流してたのがセミナーの1人だった!?」

 

「こ、声が大きいってば!」

 

なんてこった。

俺の不信というのはD.Uやトリニティだけじゃなくミレニアムにまで。

 

「それはあれか.....セミナーの総意って...ことか?」

 

「ううん、それは勘違い。

やったのは()セミナー所属の黒崎コユキ。

ハッキングというより電子系パスワードとかにとてつもない才を持つ生徒なんだけど、その......倫理観というものが一切なくて。

たまに反省部屋っていって牢に閉じ込められたりしてるんだけど、その度に脱走していて。

今回もいまここにいるネル以外のC&Cが駆り出されて追跡中。」

 

 

うぉぉ.....なんと言うか、とんでもない問題児だって言うことはよく分かった。

 

「で、その連絡役の護衛とセミナーからの謝罪も兼ねて、あたしが派遣されてきたわけだ。」

 

「.....派遣?

ってことは、なんだ。

お前、俺を助けてくれるのか?」

 

そう、素っ頓狂な声で美甘に聞いた。

目をまん丸にした彼女、何が面白いのか笑い出して俺の背中をバンバン叩いた。

 

「───ははははは!!

そうか!やっとテメェ、生徒の力借りる気になったか!

おう素直でいいわ。」

 

「....?

いや、元から自分で無理だったら誰かに助けて貰ってたけど。

ほら、アビドスでだって。」

 

だから今こんな状況になってるわけだし。

第一今の俺の「正義の味方」としての方針は───

 

「いいや、昔のあんたなら「これは俺の戦いだ、巻き込む訳にはいかない」くらい言ってた筈だぜ。」

 

む、言われてみれば。

強行するしかなかったアビドスと違い、今は選択肢があった。

だと言うのに、俺は美甘に半ば助けて欲しいと、頼った。

 

「.....よく見たらいい面構えするようになったじゃねぇか。

「先生」としても場数踏んだってか?

責任を一人で背負おうとする癖は消えてねぇみてぇだが....

まぁ悪くねぇ、ちゃんと生徒とも距離感測って接してるみてぇだし、少しは成長したみたいだな。

ちっとばかし、あんたの下で戦うのは楽しみだわ。」

 

そう言った美甘は、俺に手を差し伸べる。

 

「コールサイン00(ダブルオー)、美甘ネル。

シャーレを支援してやるぜ。」

 

その差し出された手を────

 

「......あぁ、お前以上の頼もしい助っ人なんて片手の指の数しか居ないからな。

ありがとう、よろしく頼む。」

 

強く、お互い握りしめた。

 

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