衛宮士郎 "先生概念"【GRADATION ARCHIVE】 作:神宮寺志狼
何しろ時系列通してずっと話の中心にいる人物が居ない。
これは私の話作りの下手さ90%。
10%はこうなるように仕組んだ。
後すみません。いい加減我慢できそうにないんで、最初のアンケートの答えだします。
半分曇らせ、というか設定通りだしな。
これ
次の日。
万全の状態、アビドス高校の保健室のベッドがゆれる。
「おはようございます。士郎さん。」
再びアビドスでワカモに起こされる。
「おはようワカモ。
.....すっかり起こされる側になっちまったな。」
「いいえ、士郎さんにはそのくらいがちょうど良いのかと.....それに、
私の朝の楽しみが増えますから❤」
「あ、あぁ....まぁワカモがそれでいいんなら別にいいけどさ。」
服を着替え、対策委員会の教室へと入る。
そこには椅子に座り、呆然と空を眺めている者が一人。
「....ホシノ?」
俺の呼び掛けに気づけば暗い雰囲気は何処かへと去っていく。
「あ、先生、おはよー。」
が、おかしい。
目のクマが悪化している。
昨日はちゃんと寝させたはずなのに。
「先生は調子よさそうだね。
これなら大丈夫かな?」
これなら、の意味が全く分からない。
「皆が来たら昨日の反省会と現状の再確認しよっか。」
顔とは裏腹に、彼女は笑ってそう言った。
「ごめんね」と。
その言葉の意味も俺には理解できなかった。
「おはようシロウ。」
「おはようございます。衛宮先生。」
「おはよ、2人とも。」
シロコとノノミがそれぞれの定位置に荷物を置く。
「....それで。なんで藤河組の皆が部屋の前でたむろしてるの....?
セリカはその肉布団に挟まれて抜け出せてないみたいなんだけど」
肉布団ってな....。
「あー。なるほど~。
外が騒がしいと思ったらそういう事だったんだ~。
で、シロコちゃん。セリカちゃん大丈夫そう?」
「.....多分。
むしろイライラして校舎に穴開けないか心配。」
「そっか。で?先生、これどういう事?」
「......後で話す。」
何だろう。
ホシノとシロコの会話が妙だ。
違和感がある。
わざと会話をしているような。
話題にしなくてもいい様な話を持ち出している。
「ひぃ....ふぅ.....
や、やっと抜け出せたわ。」
「遅くなってしまってすみません、皆さん。」
セリカとアヤネが廊下から教室へと入ってくる。
「邪魔するよ、小鳥遊委員長。」
それに続いて藤河が俺と隣に座る。
「よし、全員揃ったな。」
全員が定位置に座る。
「とりあえず、何処から始めるか.....。」
「昨日起きたことでいいんじゃない?」
終わった事だけど、とホシノは後ろに取ってつけた。
「そうだな。
まず七日前に─────」
皆がずっこける。
「そこまで話を戻すわけ!?」
「いやー、人の話聞かないねー。」
「まぁいいじゃないですか☆衛宮先生らしくて。」
「.....話を戻すぞ。
七日前、シロコとゲヘナに向かった俺は美食研究会の騒動に巻き込まれてシロコとはぐれたけど、どうにか風紀委員会から情報を得てきた。」
机の上に資料を広げる。
「便利屋68へ依頼や支援を行っていたのは間違いなくカイザーグループだ。
まだグラウンドにある違法戦車はカイザーの手回しで便利屋68に渡ってる。
それで俺は帰る際に柴関ラーメンの近くによったついでに柴大将の手伝いをしてきた。
そこで脱走してきた美食研究会や便利屋68と鉢合わせて、アルの不手際で柴関ラーメンが爆発した。」
俺の続きをアヤネとセリカが話す。
「私はその爆発をレーダーで確認しまして、セリカちゃんとノノミ先輩に現場に向かうようにお願いしました。」
「で、現場に向かったら士郎が美食研究会と手を組んで便利屋と戦ってたから合流したの。
1時間くらいかな....その戦闘中にいきなり迫撃砲の雨が降ってきて、どうにか凌いだんだけど....その相手が風紀委員会だった、ってわけ。」
ホシノが眉を顰める。
「それで便利屋とも共闘したけど....おじさんとシロコちゃんがいない状態で戦って、衛宮先生もボロボロになっちゃった訳か.....。」
シロコが口を開いた。
「.......ごめん。
何かあった時に役に立つと思って覆面を持っていったらあんな事になるなんて.....。」
「いや、そもそも持っていくのがおかしいでしょ!」
風紀委員会から返却されたのか、大事そうに「捨てない」という意思表示の元それを彼女は抱きしめた。
「それで、俺が寝てる5日間の間はカイザーの情報を探ったけど成果なし。
ヒナの情報で手がかりを掴めたようで、それは罠だった....と。」
皆が頷いた。
「アヤネちゃんだけは衛宮先生を待とうと言っていたのですが....私達が無理やり......」
ノノミの言葉を遮るようにホシノは言った。
「カイザー理事のあの態度じゃ行かなくても色んな手段を使って私たちを貶めてただろうけどね。
砂漠行きを強行したのは私だよ。」
と。
ホシノが全ての罪を被った。
「....それは違う。ホシノ先輩は」
「違わないよシロコちゃん。だって私が対策委員会のリーダーだし。
それより現状を確認しようよ。
アヤネちゃん。
利息と預託金の方はどう?」
「ダメです....変えるような指示は来ていないと....依然として請求書類が送られてきました。」
分かりきったことだ。
カイザーは汚い手を使う大人。
口約束など守るわけが無い。
藤河が皆の前で報告する。
「悲しい知らせの後は嬉しいお知らせだよ。
ウチの馬鹿数人が衛宮先生の戦闘を録画、撮影してライブ映像をクロノススクールに売りやがった。
別に金目当てじゃない。
録画の方にはあの場でのカイザー理事の姿と全発言が残ってる。
ライブ映像はキヴォトスの全自治区に緊急放送されたらしいよ。
ま、要はカイザーPMCとカイザー理事の恥がキヴォトス中に放送された訳。
その結果、カイザー関連の株価は大暴落。
酷い有様だって。」
捲し立てるが藤河の言葉をセリカ達は理解出来ていない。
更に藤河が説明する。
「あ、わかってない感じ?
もう少し分かりやすくカイザーの失敗を話して行こうか。
その1。
連邦捜査部の先生である士郎の受け持った学校を、元々
「正しくない金利に設定し搾取してた」
と発言した上にそこから更に金利操作。
その2。
先生と生徒を侮辱して嘲笑った。
これは私情も入るけどさ。
要は取引相手を馬鹿にした訳だよね。
それどころか戦闘を吹っかけて理事としての「権力」とカイザーPMCの戦力を誇示。
まぁ、あれは士郎も感情に任せて売り文句に買い文句言ったのもあるけどさ。」
藤河の言葉にグーの音も出ない。
「.........あれは....そのだな....」
「わかってる。
まぁ、優しい士郎は黙ってられないでしょ。あんな風に言われたら。
その3。
判断ミスで戦力を損失した。
相当先生を舐めてたんだね。
風紀委員会の天雨だって、先生を追い込むのに念密に計画を組んで二個大隊も投入したのに、それを「一個中隊で十分」って言い放った。
士郎が忠告したにも関わらず、ね?
結果、
たった一人の、おまけにヘイローもない胸に被弾すれば即死のような先生に対して一個中隊を全滅させられてから判断ミスを悟った。
しかも条件変更の通達もなく一個大隊まるまる投入して傷1つ付けられず完全敗北。
カイザーが得たことと言えば教訓と先生の情報くらいじゃないかな?
それが一個大隊の損失分と比例するのか、なんてわざわざ言わなくてもわかるでしょ?
その4。
会社の信頼を落とした。
金利地還元の約束を、シラを切り通して反故。
口約束だし当然契約書もないから、誤魔化せるとでも思ったんだろうけど、発言全てがクロノススクールから放送されちゃってるからね。
今更痕跡全部隠すのはカイザーでも無理だよ。
キヴォトスじゃ1度広まった情報は噂として流れちゃうしね。
士郎の「正義の味方、魔法使いの先生」と同じように。
口約束とは言え、言ったことを守らない、は信用も信頼も失うよね。
咄嗟の個人的感情でカイザーPMCの決して少ないとは言いきれない程の戦力と、カイザーグループ全体の信用信頼を全て失ったんだよ、あの男は。」
と、スラスラとカイザー理事の罪状を述べたてる藤河。
ワカモや廊下の藤河の仲間も全員頭を縦に振っている。
「........全然そんなこと考えてなかったぞ、俺。
思ったことそのまま言っただけだ。
カイザー理事の提案だって、「戦って勝てればいいな。」くらいに考えてたからな。」
「「え」!!?」
『せ、先生!?』
皆も、アロナも驚愕している。
「何の考えも無しに受けてしまわれたのですか!?」
ワカモに肩をゆすられる。
「いや、だってアイツの言う通り退路なんて無かったぞ。
....元より退く気も無かったけどさ。
そもそも俺、自分の戦力....がどの程度なのか分からないし。」
「えー.....衛宮先生さぁ、行き当たりばったり過ぎない?」
とホシノに呆れられた。
「ですが....」
ノノミが悲痛な表情を浮かべる。
「衛宮先生は....あの戦いでかなり魔法を使いました。
先生の魔法に見とれて今まですっかり抜け落ちてましたけど....その....お身体の方は....」
恐る恐るとした態度にみんなの顔が豹変する。
「そうよ!この馬鹿士郎!あんなに魔法使ったら .....あんたは....」
ここで頬を指でかきながら口を開いた。
真実を、伝えなければ。
しかし、俺も分かっていない事ばかりだ。
俺に付けられた足枷。
機能しなくなった筈の鞘に近い、謎の自動修復。
本来の枠から外れた投影魔術。
そして、そもそもどうして俺が、キヴォトスに降り立ったのか。
「あのさ、皆──────」
もういいよね。
それは私から説明するよ。シロウ』
「──────────────────────────────────────。」
ありえない。
幻聴だ、聞き間違いだ。
この場にいるはずの無い、懐かしい声が聞こえた。
無視する。
「言峰の言った言葉─────────」
『もう!シロウってば、私を無視するんだ?
へぇー.....いい度胸してるじゃない。』
『へっ...!!?だ、誰ですか!?』
アロナの困惑する声が聞こえてくる。
.....?アロナに、聞こえてるのか?
「先生さ、アロナちゃんの隣に誰かいるけど....?」
ホシノがシッテムの箱を指さした。
その画面には、絶対に忘れることの無い、雪のような髪を持つ少女の姿があった。
『こんにちは、シロウ。
久しぶり....なのかな?』
「────────────────────イリ────ヤ........。」
『何よ、幽霊を見たような顔をして。
私だよ?お兄ちゃん。』
理解が追いつかない。
「だって、イリヤ、お前───────。」
『うん、シロウの知ってる通り。
私は─────────』
切嗣とアイリスフィールの間に生まれたとてイリヤはホムンクルス。
して、アインツベルンで聖杯戦争としての最強の武器に改造された為短命。
SNの本編では聖杯戦争後1年持つか持たないか、みたいな話がありました。
Vol1 2章終了後、見たい絆ストーリー。とある事情により絆が深まらないのでホシノを除く。
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黒見セリカ
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砂狼シロコ
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奥空アヤネ
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十六夜ノノミ
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早瀬ユウカ
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羽川ハスミ
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空崎ヒナ
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本編を進めろ余り我を待たせるな雑種
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全部書け、そのような泣き言聞く耳持たん
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「バカの藤河は何処だ!」