衛宮士郎 "先生概念"【GRADATION ARCHIVE】 作:神宮寺志狼
さっさとこういう面倒くさい話は終わらせるに限る。
筆者「お前たちの言うことはよく分かった。
アンケに上げた全員の絆ストーリーを書けと言うのだな?
ちなみに選択肢に入ってないだけでアルとカヨコとハルナは書く予定である。
えー....全員書くと......??
ゴホッ(血反吐を吐く音)
あれ?なんか、藤河の絆ストーリーに票入ってんだけど.....もしや気に入ってる人多い?
いる....?藤河の絆ストーリー。
名前すら考えてないんだが....?
え読者のみんなお願い、一緒に名前考えて欲しい。
イラストとかデザイン含めて描くから。
オリジナルキャラ(?)に関しては初作「BLUEARCHIVE ZERO」で3人作ってるし。」
あ、宜しければそちらもどうぞ。
この作品との関連性はゼロで、原作ブルアカ先生が着任する1年前に学園間での戦争があったら。というお話です。
エースコンバットというゲームとのクロスでもあります。
エスコンしらなくても読めます。多分。
さておき、ちょっとアンケート追加しますね。
あと藤河の名前。タイガだとさすがにそのまま過ぎるからトラコとか....?
可愛くねぇ。
良ければ藤河に似合う名前募集しますんで。よろしくお願いいたします
あと、最終章にたどり着くまでSNのキャラはこれ以上出てきません。安心してください。
イリヤが戦闘に参加する、という事も無いです。
シャーレに衛宮邸同様の結界を張ったり
アロナのサポートしたり。
で、回想話入れるって言いましたが、この調子ではいつまで経ってもVol2に行けないのでカット。
うん、思い出したわ。
あくまでこれは「BLUEARCHIVE」であって「Fate/stay night」じゃねえんだわ......。
ちなみに案のひとつには
「過去切嗣の銃から吸収した憑依経験から固有時制御を吸収。
使用しまくった結果、剣が錆びて全て使えなくなる、」なんてのもありましたが、設定盛りすぎな上(どの口が言う、どの口が)士郎が戦えなくなるので却下、ボツ案になりました。
『だって、私は死んだんだから。』
「......。」
イリヤはいつもの格好をして、端末の中に入っていた。
『あー、この子達が今のシロウの"
あ、違った。
サーヴァントじゃなくて、教え子なんだっけ?』
「.....シロウ。」
ここで、俺とイリヤの間に割って入ったのはシロコだ。
「.....この子は誰?シロウの妹なの?」
その言葉に、端末の中でスカートの裾をつまみ礼儀正しく挨拶するイリヤ。
『そうよ。
私はイリヤスフィール・フォン・アインツベルン。
そこにいるシロウは血の繋がらない弟で、お兄ちゃん。』
イリヤは冷たい声でそう言った。
何かシロコに向ける視線には嫌悪が含まれている。
「....?それどういう事よ。妹だけど姉ですって矛盾するじゃない。」
とセリカが突っ込む。
『....私、こう見えてシロウより1つ年上なの....。人を見た目で判断しちゃダメよ。
直情猫さん。』
「ね、猫ですって!?」
これまたセリカにも冷たい。
「なんだって、そんなあたり方するんだ。お前。」
『だって、私、猫と狼嫌いだもの。
シロウには言ったはずだけど覚えてないの?
あ、でも虎とライオンは別よ?
タイガとセイバーはいいの。』
よく分からない基準だった。
「会話したくない」と真正面から言われたシロコとセリカは黙り込んだ。
代わりにアヤネが口を開く。
「そ、それで衛宮先生の妹さんがどうして端末の中に....?
それに死んだって.....」
「.....もしかしてさ、衛宮先生って死んだ人を甦らせる魔法、使えるの?」
と、格段に雰囲気がかわるホシノ。
「いや?そんなもん使えないし、使えたとしてもやっちゃダメだろ。」
「.....え?なんで....」
俺は戸惑うホシノにキッパリと言った。
「死者が墓から出てきたらそれはなんであれゾンビだ。
そんなもん気色悪いだけだし、第一本人だって望んじゃいないだろ?」
「......」
?
なにかおかしな事を言ったのだろうか。
ホシノは俯いて口を閉じた。
『私、話していい?』
「あ、いいぞ、イリヤ。教えてくれ、頼む。」
『まず、これを話すには、シロウがフユキ.....ううん、元いた場所で、何をしてたのか説明する必要があるわ。
そこを含めて私、話していい?って聞いたんだけど?』
と呆れてため息をつくイリヤ。
「.....わかった。」
俺がそう返事をすると、ここにいる全員に、イリヤは聖杯戦争の話をし始めた。
「.....7人の魔法使い...魔術師と呼び出した過去の英霊による殺し合いで願いを叶える願望器を奪い合う戦争....!?」
アヤネが全てを要約した。
「へぇ、驚いたね。先生、人が良い割に殺し合いなんてしてたんだ。」
「違わない.....けど違う。
俺はマスターとして聖杯戦争を戦い抜いたけど、他のマスターが悪事を働いたから止めただけだ。」
「でもさ、戦って、最後まで生き残ったんだよね?
それはもう─────そういうことでしょ。」
ホシノは切り捨てた。
「.....衛宮先生の判断力の出処がよく分かりました。
一撃で死に至るような先生が殺し合いに挑むのですから....それは。」
『そうよ、シロウは選択を間違えなかった。
みんな勘違いしてるけど、シロウはね、魔術師としては未熟だし、1つの魔術しか扱えない。
シロウが生き残ったのは運が良かったのもあるし、呼び出したサーヴァントが優れていたって言うのもあるけど、状況分析して正しい道を進めたから。』
こう、そのだな。
本人の前で自慢げに褒めるのはやめて欲しい。
「それでさ、イリヤ。本題に移ってくれ。
俺がここに居る理由。
イリヤがここに居る理由。
正体不明の治癒能力の力。
投影の枠組みを越えた魔術。」
イリヤは頷いた。
『まず、シロウがキヴォトスに居るのは聖杯の力とこの世界の誰かの神秘の影響。
聖杯戦争に勝ち抜いたシロウの曖昧な「正義の味方になりたい。」って願いを私が無意識下で汲んじゃったから。
イメージ出来ないものになりたいっていう願いは叶えられないでしょ?だから、シロウのイメージが確定した瞬間に叶うように
「そんな馬鹿な!!だって聖杯は汚染されてたんだろ!?
無色の力に混ざりこんだものがあるってイリヤが言ってくれたじゃないか。
それに言峰と最後に戦った時だって
間違いなく、聖杯から流れ出たあの魔力の塊には悪意が込められていた。
『確かに、聖杯は、汚染されていた。
でも汚染されていても、結局は魔力の塊。
シロウ。私の魔術特性、知ってる?』
俺は首を振る。
『聖杯の機能を持つ
だから聖杯の魔力によって叶えたんじゃなくて。
私が聖杯の魔力を使って、シロウの言う「誰かを守ることの出来る先生、正義の味方」が叶えられる場所に魂ごと身体を移動させちゃったんだ。
でもそんな場所、あの世界には何処にもない。
そんな綺麗な世界じゃない事はシロウだって知ってるでしょ?
だからキヴォトスに連れてきたの。
隔離された楽園。
不死者の生きる場所。
なんて言われてるそこは覗いてみれば子供たちが銃を持ち歩く世界だった。
だから───────』
イリヤの声は小さくなった。
『ごめんなさい。ここならシロウの願いが叶うかも.....なんて。
余計だったよね。
元よりシロウは願いを叶える為に、聖杯を求めて戦ってたわけじゃないのにね。』
「.....気持ちは嬉しいし、多分その時そう言われたら否定したと思う。
けど今はいいんだ。
確かにここの生徒達は助けなくちゃいけない。」
ここで藤河が口を開いた。
「.....ならイリヤには感謝しないとね。
今私たちが寝床や食事に悩まずにあたたかい生活をおくれてるのは士郎のお陰だし。」
「ですが先生は連邦生徒会長に呼ばれてキヴォトスへ来られたのでは?」
アヤネが疑問を呈する。
『そうね。
正直私の力だけじゃ、こっちには来れない。
えーっとね?分かりやすく説明するなら、扉を開ける役目が必要だったの。
冬木から根源に繋がる扉
キヴォトスから根源に繋がる扉。
私が開いたのは前者。
だからその連邦生徒会長がこっちの扉を開いたんでしょうね。
どうやったのかは知らないけど。
魔術の基本は等価交換よ。』
「まさか、連邦生徒会長が失踪したのは────」
『十中八九、魔術関連でしょうね。』
アヤネの言葉に、興味なさげにイリヤが言った。
「お、俺のせいで?」
『ううん、シロウを呼び出したのは連邦生徒会長みたいだけど、お兄ちゃんに責任はないよ。
あるとしたら、勝手にこっちに連れてきた私と本人かな?』
「......。」
ならせめて、俺はここで、連邦生徒会長の代わりに────
『これがシロウがここにいる理由。
私がいる理由も同じ。
願いを叶えるためにはその観測役が必要になる。
だからね。ずっと私はお兄ちゃんをここから見てた。』
じゃあたまに聞こえてきた声は。
『うん、私。
シロウってば『役割』を越えようとするんだから。』
ん?なんか今、変な単語が聞こえた。
「.....「役割」...?」
『うん、そうよ。
シロウの役割は「先生」、生徒を導き、大人から守る「騎士」のような存在。
だから生徒に傷をつけることが許されない。
もし、生徒を殺しでもしたら、シロウは世界に否定されて存在を保てなくなる。
だから仕方なく説明してるの。』
要するに、俺は「先生」というクラスのサーヴァントとしてキヴォトスに召喚された様なもんで、役割は生徒を大人から守る騎士ってことか。
『生徒は先生に強く、先生は大人に強く、大人は生徒に強い。
まるで三竦みね。
シロウの起源がどうこう、と言うのは関係ないコトミネの勘違い。
見た感じコトミネの魔術特性も反転してたみたいだしね。』
確か、言峰の魔術特性は「傷を開く」だったな。それが反転したってことは───────
「.....事情はわかった。
あと二つは?」
『回復効果は私にも分からない。
でも投影魔術に関して込なら想像はつくわ。
シロウ、キヴォトスに来る前に渡されたものがあるでしょ。
金色のカード。』
「え?」
確かに、なにか夢を見ていた気がする。
しかし、思い出すことを、許されていない、そんな気がして。
「ダメだ。わからない......悪い。」
『そんな事ないわ。
内側に意識を集中して。』
そう言われたまま、魔術回路を起動する。
『体内に異物があるはずよ。見つけてイメージしてみて....。』
言われたまま探す。
体の奥深く、金色に光り輝く、鞘をイメージして......。
しかし、見つかったのは────
「....みや....い」
アヤネの声で目を開ける。
握られたその手には1枚のカード。
「....イリヤ、これは?」
金色に光り輝くそれは、間違いなくクレジットカード。
『それは"大人のカード"
色々な情報や機能が詰まってる。
聖杯が私に与えた情報はそれだけ。
多分シロウは無意識にそのカードから機能やデータを抽出して投影魔術で使用しているんじゃないかな?』
「まるで、先生が作った剣みたいですね。」
ノノミに言われて、俺もそう思った。
装飾は施されていない、ゴールドカード。それは。
『それはシロウにとっての
膨大な魔力の消費を代価に魔法に変換する
.......これは先生自身を証明する宝具であり、最大の武器。
「つまり、俺の魔力があればそれを媒介にしてなんでも出来るって訳か?」
『 .....過信しない方がいいわ。
リンも言ってた筈よ?
魔術の基本は等価交換。
分不相応な魔術を使おうとすれば身を滅ぼす、って。
だから使うのは投影魔術だけに留めなさい。
その聖遺物の機能は私にも分からない。』
「そっか。ありがとな。イリヤ」
俺の感謝の言葉にイリヤは微笑んで。
『これからまたよろしくね。お兄ちゃん♪』
そう、笑顔で、これから俺の横にいるのだと、宣言した。