衛宮士郎 "先生概念"【GRADATION ARCHIVE】 作:─────
セリカに関してはオリジナル設定というか.....ちょい付け足してます。
対策委員会編でセリカはスカートを士郎の前で捲りあげてましたよね?
あれ、下着丸見えになってたんです。
つまりこれまで触れてこなかったんですけど。
この作品のセリカはこれまでスパッツを履いてないんですよ。
(というこのお話で履かせるんですが.......(ゲス並感))
で、Fateには足技を使うキャラクターは絶対領域という結界宝具を持っていまして........
後は言わなくてもわかるな?
セリカにとっての宝具が何であるか。
真面目な話、本当にどうして遠坂とセリカの姿が被るんだろう.....
全然違うキャラなはずなのに.....。
ダメな男がタイプなとこなのかな.....()
あと絆ストーリーの内容に絶対と言っていいほど食事シーンがぶち込まれてます。
辞めなきゃ....この癖。
でも、アヤネとノノミにはこの展開入れなきゃ。
あいつらには士郎の手料理を食わせなきゃ気が済まないとガ〇ダムが言っている。
『最近セリカちゃんがずっと登校してこないんです。』
そんな相談をアヤネから受けた。
「あいつ何やってんだ。
いまアビドス無茶苦茶忙しいんだろ?
まさか誘拐された訳じゃないよな....。」
シッテムの箱を手に取りシャーレの建物から出てアビドス行きの電車に乗る。
『誘拐の線はないと思います。
連絡はできますし....
でも、何を聞いてもセリカちゃんは「大丈夫!」の一点張りで.....』
「はぁ....?
分かった。とりあえずセリカを探してみる。」
電車から降りてアビドスの街を探索すれば、セリカは簡単に見つかった。
「セリカ!!」
しかしその姿はヒョロヒョロで、今にも倒れそうなほどフラフラしていた。
「.....」
倒れかけるセリカを腕で支える。
「おい!しっかりしろ!セリカ.....セリカッ!」
「....」
無反応。
倒れた彼女を近場の公園まで背負っていく。
ベンチに寝かせ、その間にアヤネに連絡を取る。
「アヤネ?俺だ。
セリカが見つかった....見つかったけど...」
『な、何かあったんですか!?』
「いや....公園のベンチでぐっすりだ。 .....?」
突如としてセリカの携帯が鳴る。
一応、その電話に出てはおく。
「はい、もしもし。こちら黒見セリカの──────」
電話相手はセリカのバイト先。
要件はバイトが始まっているのに一向に来ないセリカを心配してのものだった。
こちやのセリカの状態を伝えると店主がある程度事情を察しているのか、彼女がバイトの掛け持ちで休む暇の一切ないスケジュールを組んでいることが判明した。
それはもう移動時間が休憩時間のようなスケジュールなのだとか。
セリカが現状働けない事を話すと心配そうな声をかけてくる。
大丈夫だと伝えると今度は人が居なくて困ったな、と口にした。
このままだとセリカの目覚めも悪いだろう。
ということで俺はある選択をする事にした。
「ん......ぁ?」
頭が痛い。
体が寝ていろ、と命令を出しているのに、頭はてんで言うことを聞いてくれない。
「おはよう、セリカちゃん。」
「.....アヤネちゃん?」
上体を起こす。
「何ここ、どうして公園のベンチで ........」
公園の時計を見た。
時刻はとっくに18:00を過ぎている。
「嘘!?なんでこんな.....どうして起こしてくれなかったの!?」
「セリカちゃん!落ち着いてください!」
隣にいるアヤネの肩を揺する。
「遅刻なんてものじゃない、これじゃ.....」
「バイトの件なら落ち着いてください。」
私が焦った表情を見せると、アヤネちゃんは私を諭すように言った。
「バイトなら大丈夫です。
今士郎先生が代わりに出てくれています。」
それで頭が真っ白になった。
ただでさえ士郎には助けられっぱなしだと言うのに。
「は?なんであいつが!?」
「私が連絡したんです....セリカちゃんがあまりにも学校に来ないから心配で......」
「違う!なんで私の代わりに仕事してんのよ!あいつ!」
「それは......セリカちゃんが抜けた穴と、セリカちゃんの心象を落とさないように...って。」
「.....何よそれ.....」
もやもやする。
あいつだってシャーレでやらなきゃいけない事がある癖に。
「行かなくちゃ。」
起き上がって歩き出した所を、アヤネちゃんに止められる。
「セリカちゃん、今日は休みましょう。
無理して倒れたら先生の行為も無駄にしてしまいます。」
体は重い。
この2、3日睡眠無しでずっと労働に励んでいた。
「うぅ....まだまだスケジュールが山積みなのに。」
その日はアヤネちゃんに肩を借りて、自分の家に帰宅した。
あわただしいバイト代行の日から数日後の朝。
今度はセリカから連絡が来た。
『ねぇ、士郎。バイトで手伝いが欲しいんだけど......付き合ってくれない?』
「ん?いいけど....人手はどのくらいいる?。」
『士郎1人で十分よ!
じゃあ今から──────』
「てっきり、勝手に仕事したこと、セリカは怒るもんだと思ってたんだけどな......
ま、仕事も一段落しているし、息抜きついでに身体動かしますか....」
だが、セリカの事だ。
あれだけ過密なスケジュールな彼女が助けを求めるのだから相当なものだ。
恐らくゆっくり店で食事、などという時間もないだろう。
「よし、今日はサンドイッチにしよう。」
なんて、弁当箱にちょっとしたものを入れ、その弁当箱と水筒2つ、リュックに入れて出かける。
「水よし、コンパスよし、地図よし。」
今行っているのはホシノから念入りに確認するように言われている、アビドスに行く際のルーティンだ。
俺の場合は弾薬なんて要らないわけで、1部省略している。
「遅い!普通こういうのは待ち合わせより前に来るもんでしょ!普通!
何よ!ピッタリって。」
「はいはい。悪かったって。
それより急がなくていいのか?
今日も忙しいんだろ?」
セリカは首を振った。
「ううん。掛け持ちの数より作業の数が多いのよ。
はいこれ。」
渡されたのは大量のチラシの入った箱。
「うぉっ....なんだこれ。」
下手すると5kgはあるぞこのダンボール。
「これ全部配りきらなきゃいけないの。
多分500から1000枚くらいかな.....?」
「これをまさか全部か!?」
「ええ、今日中。
私のバイト、カバーしてくれるくらいだし、どうせ暇なんでしょ?
まさか、大の大人の男性が、その程度の荷物で根をあげる訳ないわよね?」
待て。
それはカチンと来たぞ。
「この程度の荷物......!」
が、やはり結構重い。
スーパーのお米をずっと腕で抱えているような.....
これを「その程度」と言えるセリカの感覚はちょっとばかりおかしい。
ふん、と笑うようにセリカがこちらを見るので、見栄を張って挑んでみよう。
2時間経過。
そろそろ限界なのもあり、昼飯時でもあったので1つ提案してみる。
「よし、休憩しよう。セリカ。
もう昼だぞ。」
「え、でも.....」
「こんなの飯食わないと体力持たないぞ。」
アロナに適当な公園までナビゲートしてもらう。
『先生、もしかしてデートですか?』
「違う違う、どっちかって言うと、なんだこれ。
ピクニックあたりか?」
「そ、そうよ!デートなんかじゃないんだから!!」
という訳で公園のベンチで弁当箱を開く。
「へぇ、サンドイッチ。
え、しかも結構具材豊富、手が込んでない?」
「そうか?レーズンジャム、いちごジャム、マーマレードと
ピリ辛タツタ、南蛮チキンサンド、チーズとレタスサラダとハムサンド。」
いつもに比べたら急ピッチで作ったので味気ないし、ちょっと物足りなくも思う。
「これ冷食?」
セリカがチキンやタツタを指し示した。
「いや?一から調理してるけど.....」
「え ....わざわざそこまでしたの!?」
「そんな手間暇でもないぞ。チキンとかタツタは夕飯用に寝かしてた肉から少しだけ拝借して揚げただけだし、ジャムは藤河達が完備してくれてるしな。」
「......」
がくっ、と肩を落としてガッカリするセリカ。
「ん?どうしたんだ。なんか食ったら不味いもんでもあったのか?」
彼女は首を横に振った。
「違う、違うの!
なんか負けた気がして.....こうしちゃいられない......
見てなさい!次はわたしの料理を食べさして「参った」って言わせてやるんだから!!」
なんて美味しそうにサンドイッチを頬張るセリカ。
やっぱり普段の張りつめた顔もいいけど、笑ってるのが一番いい。
「な、何見てんのよ!!人の食べるとこじーっと見てないであんたもさっさと食べて!!
まだまだスケジュールはハードなんだから!」
「はいはい。」
「まったくもう、油断も隙もないんだから、
.....はむっ」
(もぐもぐ)
怒られてしまった。
まぁ、でも本人が楽しそうなので、いいか。
「「ご馳走様でした」」
二人合わせて立ち上がる。
「じゃあ残り、さっさと配り終えるわよ!!」
5時間経過。
腕が棒のようで、筋肉という筋肉がちぎれてるのでは無いかというくらいに感覚がない。
「ふう、やっと終わったわね。」
「ウン。ソウデスネー。」
そのままバイト先に赴き、報酬を貰うと、もう夜と言って差し支えない時刻になっていた。
「というか、どうして半々なんだ?
セリカが受けた仕事なんだからただ荷物持ちしてた俺は報酬なんて
要らないぞ?」
「だーめ、チラシ運びしてただけって言ってもそれもちゃんとした労働なんだから、それは先生の分!」
セリカは俺が差し出そうとした封筒を突き返した。
分かっていたことだが、セリカはかなり「こうだ!」と思ったらそれは絶対に
要は超の付くほどの頑ななのだ。
そして、真面目でもある。
「で?なんか遠回りしてないか?こっちの道、家まで正反対だろ?」
もう夜なのだ。
俺が付き添っているとはいえ、セリカには早く帰って欲しいのだが、彼女はそれを許そうとしない。
「いいから!着いてきなさい!」
「ま、待てって!何処に行くんだよ!」
そうしてある事30分くらいか。
たどり着いたのは昼間とは違う別の公園。
「ここって....」
「そうよ。
この前私が倒れた時にあんたが運んでくれた場所......。」
道理で見覚えがある訳だ。
で、ここに連れてきたということはあの時のことについて、何か思うことがあるのか、はたまた言いたいことがあるのか。
「........。」
彼女は何も告げずに、静寂に包まれた公園のブランコに座った。
俺と言えば、大の大人がブランコに座るのは絵面として恥ずかしい為に、鉄棒で出来た柵に腰をかける。
「........あのさ。」
「ん?」
ようやく、決心がついたのか、閉ざしていた口を開いた。
「あの時は、ありがと。
ううん違うよね。
今までずっと、私たちを支えてくれて。
ずっと、伝えてなかったから。」
なんだ、怒られるのかと思えばそんな事か。
「別に気にしなくていいぞ。
俺は何もしてない、お前達の背中を少し押しただけだ。」
どんな困難が道を塞ごうと諦めず。
見えない道を切り開いて。
挫けようとも、再び立ち上がった。
今の平和を勝ち取れたのは、彼女たちの
「でも、信じてくれたじゃない。
私たちを、最後まで。
きっと士郎が先生じゃなかったら、こんなに上手くいかなかったと思う。」
「それはきっと、違う。
カイザー理事にも言ったけど、ここに居たのが俺じゃなくたってお前たちはきっと迷わず戦ったよ。
寧ろ俺は邪魔をしたんじゃないかって心配だった。」
「邪魔?何がよ。」
強いて言うなら成長、だろうか?
ここに来るまでワカモ、藤河、ヒナにヒフミやトリニティ、早瀬達など、多くの力を借りてきた。
「お前たちを苦しめていたものに対して、ケジメを付けさせてやることが、俺にはできなかった。
カイザー理事が見ていたのは最初から俺だった。
酷い話だよな。
セリカにとっては俺は獲物を横取りした鷹みたいなもんじゃないか?」
「....たしかに、私もあいつは一発殴ってやりたかったし、不完全燃焼感は否めないけどね。
いいの。
あいつが私達を見てなかったって言うなら最初から戦うほどの相手じゃなかったってことなんだから。
それにホシノ先輩も帰ってきたし、アビドス自治区の大半は一時的とはいえ手元に帰ってきて、戦闘で得た報酬で借金も半分返済!!
月々の利息も大幅減額。
これ以上望んだらそれこそ罰が当たるわよ。」
セリカは満面の笑みで足を伸ばしてブランコを漕ぎ始める。
スカートが風で翻るので、俺は目を逸らして言った。
「あのなぁ、もう少し意識しろよ、また見えるぞ。」
「あら残念ね、私今日スパッツ履いてきたの。」
「なんだ、用意周到じゃないか。」
なんて言って今更気づいた。
セリカが俺をバイトの手伝いに誘ったのは、この時の為だったのだ。
彼女の目的は人手が足りないから手伝って欲しい、ではない。
俺と、ここでその話を切り出すためだったのだと。
チラシ配りだって人手がもっといれば早く終わった。
「それにさ、士郎。
まだ全部が終わったわけじゃないわ。
私達「対策委員会」が戦うのは「アビドス自治区の問題」よ。
借金はあと5億、残ってるわけだし。
根本的に土地の荒廃や人の過疎化の対策も立ってない。
ケジメをつける?そんなのまだまだ先よ。
私たちが戦うべきなのは自分達なのよ。」
「──────────────。」
「もう何があっても負けないし、転ばないし挫けたりなんてしてやらない。
士郎が言ってくれたのよ?
何があっても諦めちゃだめ。って。
目の前の現実に負けちゃダメだ。って。
あんな甘い言葉、あんたじゃなきゃ口にできないわよ。」
「......そうだな。
その割には借金が減りに減って焦った結果三日三晩金を稼ごうとしたみたいだけど?」
「うっ、その節はご迷惑をお掛けしました。」
恥ずかしげに俯いて謝罪を口にした。
彼女は漕いでいたブランコから飛び退くと俺の前までやってきた。
「私が言いたかったのはそれだけ。」
地面に置いていたバッグを肩から下げる。
「もう、いいのか?」
「ええ、帰りましょ、士郎。」
俺達は夜道、肩を並べ、思い出のできたその公園を後にした。
アリスの士郎に対する呼び方。
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「士郎」、「士郎先生」
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「シロウ」、「シロウ先生」
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「マスター」、「先生」
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「衛宮先生」、「先生」
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「エミヤ先生」、「先生」