衛宮士郎 "先生概念"【GRADATION ARCHIVE】 作:神宮寺志狼
と、思ったんですけどね?
これすみません、シロコが主体のただの対策委員会編の後日談です。
あなた達「チクショウメェー!!コノクソサクシャメ!!
バカヤロウ!ー」
ほんと、最低だ、俺って。
.....なんか最近のハーメルンお っ か な い?
一旦渋辺りに上げとこうかな....。
それはそうと誤字報告本当にありがとうございます。
とある日、シロコからモモトークにてメッセージが来た。
[食品から日常品、銃弾に爆薬など]
[運搬ならABYDOS EATにおまかせ。何でも引き受けます。]
それは間違いなく、宣伝広告だった。
「おいおい、あいつ送り先間違えてるだろ.....」
俺とシロコのトークはこれまでシロコにとってメモ代わりだった。
遡ると「牛乳2本」や「チーズ」など様々な食品の名前が並んでいる。
「とりあえず間違ってるって返信しとくか。」
俺がそう送ると、すぐさま返信が来た。
[.....ん?]
[.....ごめん。間違えたみたい。]
[ついでになっちゃうけど、シロウは運んで欲しいものない?]
「うーん .....」
どうだろう、特にこれといって無いような.....。
むしろシロコ達に足りないものは無いのだろうか。
[ない、むしろ手伝いは必要か?]
と心配する旨を伝えるとすぐさま返事が来た。
[ううん。大丈夫だと思う。]
シロコは上手くやっているらしい。
危ない行動にすぐ出る彼女、しかし実際のところあまり無茶をするタイプでは無い。
自分にできないことは出来ないと。彼女は分かっている。
それに新しいことを始めた彼女の事を見守ってやりたくもある。
仕事に戻ろうとするとピロン、と端末の通知が鳴った。
[あ、でも近いうちにD.Uに用があるから、シャーレに、立ち寄るかも。]
「というわけで、来たよ。シロウ。」
「よっ、シロコ。」
彼女はライディングスーツで事務室に入ってきては荷物を下ろした。
「仕事のついでか?」
彼女は困ったように俺と荷物を交互に見る。
まるで俺に荷物を見てほしいかのように。
「その荷物がどうかしたのか?」
椅子から立ち上がってシロコのバッグを開ける。
「......よし。これで私は守秘義務は守った。
シロウが勝手に荷物見ただけ。」
「え?な、なんだよ。」
確かに配達者が運搬を依頼された荷物の中身を見るのはいただけない ....が。
そんなことはシロコも重々承知だ。
「......触るならそーっとしないとダメ。」
「言われなくてもわかるよ.....。」
シロコの忠告を聞く前に、そういう代物だと分かった。
中にはテロリスト御用達の紙袋in爆弾が入っている。
「これをD.Uの連邦生徒会本部に運ぶ依頼。」
は?
「シロコ、お前中身の事は聞いてないんだよな。」
「ん、何も聞いてない。
だから困ってて、持ってきた。」
ならモモトークで連絡してくれりゃいいのに.....。
「流石にこんなもの家に置いておきたくない。」
「それもそうか。」
とりあえずヴァルキューレに連絡して爆発物解体班を寄越してもらい、一時的に俺たちはビルから出ることになった。
「これで一件落着だな。」
俺がそう言うとシロコは覚めた目で見てくる。
「何言ってるの?ここからだよ。」
と、彼女はあろうことか、ブラックマーケットの地図を出した。
「.....シロコ?どうしたんだよ。」
「ん。ここ。」
ぱしっ、ととある場所を指さす。
そこは、前にシロコ達が襲撃し、集金記録を回収したブラックマーケットの銀行だった。
「え?」
「送り主は無記名だったけど、私の家に荷物を置いていった人を追跡して、辿り着いたのがここ。
旧体制のカイザーコーポレーションが潰れたのと同時期に闇銀行も潰れて、ここはもぬけの殻。
今は不穏分子の集まりってこと。」
「追跡した!?なんでそんな危険な事────」
シロコは真顔で反論した。
「心配しなくていい、ドローンで追跡した。
それに危険なのも分かってる。
けど、これは私達が解決しなくちゃいけないこと。違う?」
シロコの瞳は、決意に満ち満ちていた。
「─────そうだな。あぁ、俺が間違ってたよ。」
いつか、シロコが俺に言った言葉。
借金や、目の前の事しか考えられてなかった私達は
間違ってたのかな?」
あれの、シロコなりに出した答えなのだろう。
何しろ、闇銀行が潰れたのは、俺たちがカイザーコーポレーションを叩き潰した影響だからだ。
俺は椅子にかけてたスーツを羽織ってシッテムの箱を手に取る。
「お前の言う通りだ。
これは俺たちの問題だ。」
俺が向き直ってそう言うと笑ってくれた。
「シロウなら、そう言ってくれると思ってた。」
「ついたね。」
「あぁ。分かってるな、シロコ。俺たちはあくまで斥候だ。
みんなが来るまではここで様子見だ。」
「ん....。」
シロコが対策委員会のみんなに連絡はした。
して2時間待つが、集まったのはホシノとノノミ。
アヤネはどうしても外せない実務で動けず、例に従ってセリカはバイト中。
「で、どうしよっか。」
「......まさか、ブラックマーケットの治安が以前より悪化してるなんて。」
ノノミの言う通り、ブラックマーケットは荒れ果てており、良くも悪くも以前の活気が全くない。
金回りの悪くなったこの場所はもう不要と、沢山の生徒が出ていった痕跡さえ残っている。
「これはおじさんもちょっと、本気出そっかな.....」
「でも....どうしましょう。
情報収集できるアヤネちゃんも居ませんし。
それにあの建物は全てオフラインでデータを管理していたんですよね....警備体制なんて分かりませんし....このまま戦うと双方かなりの損害が。」
「だね、私もノノミちゃんの意見には賛成だよ~。
結局、敵さんは烏合の衆だし。
首魁を抑えて制圧するのが手っ取り早いと思う....けどねぇ。」
ホシノの視線の先には、いかにも怪しいことしてます近づいたら撃ちますよ、と言わんばかりのヘルメットを被った不良生徒たち。
かなりの数だ。
アルが雇ってた2倍はいる。
ホシノ達ならなんとでもなると思うがいくら何でも敵地の建物の中で戦闘するともなれば慎重にもなる。
「今からでも藤河達呼ぶか?」
「いや、それを待ったら遅いんじゃない?」
「ううん。大丈夫。」
そう言いきったのは2時間、双眼鏡で建物を観察していたシロコだ。
「敵の配置、警備体制。全部把握した。」
そうして彼女は俺たちに「アレ」を渡してきた。
「わぁ!いいですね!もし潜入がバレてもあの子達の度肝を抜けますよ~!」
「おぉ!流石だね~、シロコちゃん!で、先生。
ここはシロコちゃんに任せてもいいよね。」
みんながそれを被り、手渡されたそれを見る。
まぁ、制服というか強気をくじくってなれはそれ相応の制服は必要か。
(ぱすっ)
「あぁ、先導頼んだぞ。」
シロコは頷いて、言った、あのセリフを。
「ん。銀行を襲う。」
そうしてシロコの先導で俺たちは簡単に内部へ潜入し、ボスの元銀行員達その他諸々を捕縛することに成功した。
「よし、今度こそ一件落着だな!」
ホシノ達はいつの間にか帰っていた。
ヴァルキューレ警察のパトカーに次々と連行されていく元銀行員。
それを眺めていたシロコが耐えきれずに口にする。
「もし、さ。」
「ん?」
「もし、私たちがアビドスを、ホシノ先輩を取り返そうとしなければ、あの人たちはいつも通りのこれまでの日々を過ごせてたのかな......。」
「─────────────────────────。」
選択には結果がついてまわるものだ。
2つの選択肢があったとして、どちらか1つ選んでしまえば、もうひとつの結果は消えてしまう。
俺達が今回やったのは自分たちでつけた火を消しただけに等しい。
でも。
「アイツらだって悪いことをしてきた。
そりゃ守らなきゃ行けない大事なものとかがあったのかもしれないけど。
ここまで、やったならもう、自業自得だよ。
それでも。
忘れちゃいけない。
間違いなく俺達が選択したことで他人の人生を変えてしまったことを。」
シロコは頷いてくれた。
「じゃあ、帰ろうシロウ。
私、今日シャーレでご馳走になる。」
「お、随分とわがままだな、いいぞ!」
俺たちは自転車に跨り、シャーレへの道を走り始めた。
なお、シャーレに、帰ってみると、オフィスは爆発炎上していたので、俺は途方に暮れる羽目になったとさ。
アリスの士郎に対する呼び方。
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「士郎」、「士郎先生」
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「シロウ」、「シロウ先生」
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「マスター」、「先生」
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「衛宮先生」、「先生」
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「エミヤ先生」、「先生」