衛宮士郎 "先生概念"【GRADATION ARCHIVE】   作:神宮寺志狼

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先に述べておきますがVol2でのほんへと違う点は少なくするつもりです。

が、強いてあげるなら
・C&Cがアビドス攻防最終戦戦に裏工作として参加している。
・ネルは士郎の事を裏で「かっこいい(主に干将・莫耶)」と思っていて、
士郎は作戦後のお礼回りとしてネルと接触したものの一言二言で会話が終了している。

・リオは士郎のデータを収集後、とある作戦に「正義の味方」としての士郎を組み込んでいる。

・士郎が救うべきは「生徒」である事。

くらいですかね。

アビドス編は各前から最低限起承転結を考えてました。

が、今回は起と、転と結しか考えておりません。
そんな状態で書くことをお許し下さい。
尚、話の流れ上、ワカモがミレニアムまで士郎に着いていくことはまずいので(ネルVSワカモとか熱々展開だけど今回はスキップ)
とある事を原因に士郎とワカモの間に亀裂を入れます。

一応性格を踏まえた上で展開になりますが、ワカモに関してはかなり言わせすぎたかな、というのと士郎が過去に足引っ張られ過ぎなのと少年面が出過ぎなので、人によって「確かにそうだけど、これはなぁ、強引すぎない?」って思われるかも。

でも、士郎はセイバーの事にずっと後ろ髪を引っ張られています。
なぜか
ここの士郎は黄金の離別の際に、セイバーのセリフを最後まで聞くことができませんでした。

アビドス編でシャーレに帰らせたのだってかなり扱い不遇かつテキトー差が目立ったと思います。
ワカモ推しの先生、本当に申し訳ない。

ただ、この士郎とワカモの会話はこのvol2のテーマ(?)

士郎にとってはワカモの言った一言が引き金となってミレニアムでずっと迷いながら進んでいくことになります。
アビドスはFateルートを基盤として作っており、言ってしまえば勧善懲悪を目指しました。

本当はカイザー理事に悲しい裏側でも持たせようかなとか考えてたんですけど、そこまでしなくていいかなぁ?なんて途中で路線変更しました。
ですが、今回はFateルート基盤ではなくUBWとHFを足して2で割ったような作風にしたいと思っております。

で?結局ワカモっていい所のお嬢様なわけ....?



前提条件更新。

衛宮士郎。
カテゴリー「先生」
・年齢23歳
・身長167cm

スキル(ここだけ設定)
・直感:B
・心眼(偽):C-
・魔術:D+
・カリスマ:C+(特定条件下のみA+)
・構造把握:A




使用可能な技能およびアイテム。

・無限の剣製........固有結界:無限の剣製、ならびにそれに付随する「投影」「強化」。
固有結界内での武器のランクが一つ下がる。
キヴォトスでは剣の概念が弱体化している為、現実空間で投影した場合は二つ下がる。

・魔術:「展開」......「大人のカード」に内包されている武器ならびに神秘のデータを魔力によって実体化させる。
投影の作業工程を軸とした応用。
(ここだけ設定)

・シッテムの箱
連邦生徒会長が残した謎の端末。
解析不能、構造不明なタブレット型のオーパーツ。

端末内にはアロナとイリヤが共存しておりシッテムの箱の制御を担っている。
生徒たちには「連邦生徒会長によく似たサポートアバター」と「なんでか分からないけど端末の中に入っている衛宮士郎の妹」として認識されている。
また、射撃などの攻撃に対しては障壁を張ることで防御可能。
地形、空間、属性、痛覚を除く精神ダメージなどは緩和できない。


・「大人のカード」
解析不能、構造不明のクレジットカードの形をした聖遺物。
イリヤスフィールが言うには代償さえ払えばなんでも出来る正に「魔法のカード」(ここだけ設定)
その権能範囲は五大魔法さえ捕らえる。
所有者本人曰く「宝の持ち腐れ。」

どうやらキヴォトスにおける過去未来の全ての生徒の情報も記録されているらしい。

・呪縛:「先生概念」(オリ要素)
読んで文字の通りのごとく。
生徒たちの無意識、またはキヴォトスにおける「先生」の枠組みに対象者を当てはめる。

行動制限が課されるが「生徒を守る」「敵対するものが生徒ではない」等の、条件下であれば本人の限界を越えた力での戦闘も可能。
(「魔力上限の増加および魔力の急速回復」、「現実空間での投影魔術によるランクダウンの無効化」、「肉体強化」、「統率力=カリスマの底上げ」)
デメリットの行動制限は「生徒に対しての攻撃ならびに拒絶した場合の自己破壊並びに「先生概念」による侵食=傷の修復」、「投影武器による生徒への攻撃の場合は投影物の概念を崩壊させ消滅させる。」)



Vol2.時計じかけの花のパヴァーヌ編 第1章 レトロチック・ロマン
#0 魔術師への依頼


 

 

再び夢に見る。

 

長い黒髪が特徴の、無邪気な笑顔の女の子。

 

人の姿をしているものの決してそれは人などではなく、機械の体がそうあるべき、とその形をとっているだけの話だった。

 

戦い、滅ぼすために作られた機械に笑う機能など本来必要の無いものだ。

しかしこの目に映る彼女は笑っている。

どうしてか、どのようにしてか。

 

「■■■■!」

 

その彼女は俺を見つけるなりこちらに駆け寄ってきた。

困惑していると、独りでに俺の体は動き出す。

 

手に持つのは、トンプソン・コンテンダー。

弾丸を装填し、銃口をその彼女へと突きつけた。

 

(止め────────)

 

(バァァァン!!)

 

放たれた弾丸は彼女の眉間をくり抜くように貫通。

彼女はその場に倒れ伏す。

虚ろな瞳で笑ったまま。

 

 

『......よく.......やってくれたわ。"衛宮先生"。』

 

俺よりおよそ4~5cm身長の低い、黒いスーツを着ている鋭い赤い目の少女に話しかけられる。

 

『.....これで、キヴォトスは救われる。"正義の味方"によって。』

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふざ─────けてんじゃねぇ!!!!」

 

 

シャーレの自室で上体を起こす。

見れば朝の4時。

身体中汗でぐっしょり濡れている。

 

(バタンッ!!)

「あなた様!?」

 

驚いたワカモが心配して駆けつけてくれたらしい。

 

「.....おはようワカモ、大丈夫だ。」

 

気分を害するほどの胸糞の悪くなる夢見た事以外は。

 

衛宮士郎は「先生」であり、いかなる手段を用いても生徒に、傷をつけることが出来ない────否許されない。

だからあんな光景は有り得ない。

 

 

 

 

 

 

 

シャワーを浴びてからかなり早い朝食の準備をし、ワカモの淹れてくれたモーニングティーを1杯。

 

「ん。この香りはジャスミンか。」

 

「.....士郎さん、その前置きはやめてください。

まるであの娘のようです。」

 

ワカモに言われて気がついた。

「アビドスに長くいたつもりもシロコにずっと寄り添ってた訳でもないんだけどな、伝染っちまったかな?」

 

なんて言ってみる。

言い訳だが意識していたつもりは一切ない。

 

「それにしても紅茶の事にはお詳しいのですか?香りだけで判断なさるなんて。」

 

「ちょっとな、元いた場所でとあるヤツに叩き込まれたというか......」

 

アイツというのはアーチャーの事だ。

休戦協定を結ぶ為に遠坂を家に招いた時、「来客の対応がまるでなっていない」と棚をガサゴソ調べられた上に勝手にお茶を淹れやがった。

まるで招かれる側の立場とは思えない。

 

その後自分でやろうとすれば横取りされる。

遂には『士郎の淹れた紅茶よりアーチャーの物の方がいい』なんて遠坂に言われたもんだから見様見真似で練習しだした。

 

で遠坂の納得のいく紅茶を淹れた所で今度はアーチャーが入れたコーヒーに敗北。

 

結局は紅茶もコーヒーも教えを乞う事になり。

断られると思っていたのだが、あいつも何故かノリノリで語りだし、教え終わったところで「......オレもどうかしていた。」などとアホみたいなことを抜かしやがった。

 

そんな馬鹿みたいなやり取りがツボに入ったのか遠坂は腹を抱えて転げ回る始末。

 

その時は「二度と貴様には何も教えん」と最後はそんな会話をして終わった。

 

ま、その後結局俺の事が許容できなかったのか、あいつは俺を殺そうとして、俺はアイツを否定しあったのだが─────

 

頭はふん、と鼻で笑われた事が悔しいのか、その苦い記憶を手放そうとしない。

 

「そうなんですか.....もしかしてあなた様は御立派な家の育ちなのですか?

自らの命を用いて誰かを守る....トリニティあたりにそんな風習があった気が....」

 

「いいや?そんなノブレス・オブリージュみたいな思想はしてないし、あれは「権力や財産を持つ者が、持たざる者を守るためその責務を全うする」って奴のことだろ?

確かに俺は先生だし、お前達を守るけど、だからってイコールにはしたくないんだ。

 

俺はお前達を俺自身の役割なんて、関係なく守りたいんだ。」

 

「役割....ですが士郎さん───────」

 

『貴族だからって、皆が皆、「責任」を背負ってる訳じゃないよ?』

 

俺の言葉に、否を言うイリヤ。

 

「というかイリヤ。お前起きてたのか。」

「おはようございます、妹様。」

 

『おはよう、シロウ、ワカモ。

あとワカモ、「妹様」なんて変な呼び方は止めてくれない?』

 

「ではイリヤさんですか?それとも姉様のほうが...」

『全部嫌だけど....仕方ないからイリヤさんなら許してあげるわ。』

 

仲良く(?)話しているイリヤとワカモの間に割って入る。

 

「それよりワカモ。何が言いたかったんだ?」

「い、いえ。

責任を果たす、というのは素晴らしい事だとは思うのです。

 

しかし、「何になったからこれを全うする」というのは間違っていると思いますし、愚かなのではないかと.....」

 

 

「────────え?」

 

今、彼女はなんと言ったのか。

 

「愚か....?なんでさ。」

 

「だってそうではないですか。

 

責任を背負い、「こうしなくては」「こうでなければならない」という強迫観念や強制じみた行動は時に本来の目的を見失わせます。

 

 

例えば学園や学校の生徒会長になり、「自らの学園」を守る為に動き始めるとします。

 

ですがその生徒会長は「学園を守る」ことに固執して、「学生」は守れません。

 

それでは意味が無いではないですか?

そんな愚かな人はそもそも生徒会長として失格────────」

 

「悪い、ワカモ。

それ以上言うのはやめてくれ。」

 

「士郎....さん.....?」

 

つまり、ワカモは、セイバーの思いが、王としての生き様が間違っていたと。

そういったのだ。

 

 

「俺のパートナーに王様がいたんだ。

そいつは国を守るために、立派な王になる為に国を守った、確かに民を切り捨てて国を守ったことなんて沢山あったから、あいつの事は一度も理解されなかった。

 

でも彼女はやり方は間違えたかもしれないけど、最後まで自分の誓いを果たしたんだ。

 

それを当人以外が否定するのはちょっと違うって思うんだ。」

 

「彼女....?王様なのに女性だったのですか?」

 

「ん?あぁ。そうだけど?」

 

ワカモの質問に肯定で返すと、その様子は一変した。

 

「........そうですか。

ですが、その方がどれほど優秀であろうと愚かな王であったことに変わりありません。

 

民に裏切られた長がどうなるか、国が学校かどうなるかなんてお分かりでしょう?

結局は民を傷つけ路頭に迷わせるような愚君の国は無くなっ───

 

あ、あなた様....?」

 

「────────────────────もういい。」

「お、お待ちくださいあなた様っ!!」

 

 

 

俺は椅子から立ち上がって困惑するワカモを置いて部屋を後にした。

 

 

 

 

 

街を歩いて頭を冷やす。

 

「......」

 

 

『.....みや...せい』

 

 

何故あんなにも腹が立ったのだろう。

なんて、理由は分かりきっている。

 

地獄に落ちても、忘れる事はないであろうあの出会いを否定された様なものだ。

 

『衛宮先生!!』

 

アロナの叫びで我に戻った。

 

「わ、悪い何かあったのか?」

 

『い、いえ、その.....大丈夫でしょうか、ワカモさんをあのように残して....』

 

「いや別にワカモは大丈夫だろ、あの子の言葉に俺がムキになっただけだし ....」

 

俺の言葉にちょっと頭を抱え、何か言いたげに、でもその言葉をアロナは飲み込んだ。

それと同時に鳴る端末の通知音。

 

 

『先生、ミレニアムサイエンススクールから要請が届きました!

 

送り主は......ミレニアムのゲーム開発部?みたいです。』

 

 

「ゲーム....開発部?」

 

そんな所から依頼が来たって俺には何もしてやれないぞ?

何せ生まれてこの方ゲームをやった事など1度としてないのだ。

 

そんな娯楽は必要なかったし、費やす時間など無かったのだから。

しかし、助けてくれ、という依頼を断るという選択肢も存在しない。

 

「とりあえず読み上げてくれないか?アロナ。」

 

『わかりました!

えーっと.....

「ゲーム開発部は今、存続の危機に陥ってます。

生徒会(セミナー)からの廃部命令により破滅が目前に迫っている今、助けを求められる相手はあなただけです。

 

先生(勇者)」─────いえ、「魔法使い」よ!

どうか私たちを助けてください!」

 

なるほど、ゲーム開発部とは読んで字のごとく「ゲームを作る部活」のようですね。

 

面白そうと言いますか....とりあえず切羽詰まっている事は文字からひしひしと伝わってきますね。

 

 

先生はミレニアムサイエンススクールについてご存知ですか?』

 

「....あれだろ?科学の学校だろ.......?」

 

なんてアロナの質問に適当な言葉を投げると、イリヤが笑ってバカにしてきた。

 

『あー、シロウ、知ったかぶりはしちゃいけないんだよ?

アロナにしっかり教えて貰ったら?

どうせユウカ達にも教えてもらったことないんでしょ?』

 

グーの音も出ない。

確かにこれから訪問するって言うんだからちゃんと学校の理念を理解しておかなければ。

 

これまでアビドスに行く時だってアロナに説明してもらったし。

ゲヘナに行く時などはパンフレットで読んだりしていたわけだし。

 

「...そうだな、じゃあ説明を頼む、アロナ。」

 

『はい!ではご説明しますね。

ミレニアムサイエンススクールとは、トリニティ、ゲヘナと合わせてキヴォトス三大学園と呼ばれる大きな学校です。

 

通称「ミレニアム」。

他のどんな学園よりも合理と技術に学びの重さを置いています。

先生の仰った通り科学の研究に特化しており、理系の生徒さん達が多く集まっていて、「魔術師」である衛宮先生とは正反対のような学校ですね。』

 

アロナの最後の言葉に、イリヤが否を唱えた。

 

『違うわ、アロナ。

魔術はさして科学と変わらないの。

 

結局は自身の魔力を対価にするか、電気や物理エネルギーを対価にするかくらいの差でしか無いわ。』

 

 

『ご、ごめんなさい。私の方がしったかぶりをしてしまいました.....。

 

伝統ある、ゲヘナやトリニティに比べますと、学校の歴史としては新しい位置付けになります、が、キヴォトスへの影響力ではかなり上の立場になります。

 

何せキヴォトスで「最新鋭」或いは「最先端」の名を冠するものは、その殆どがミレニアムから生まれてくるようなものなので。』

 

 

なるほどな。

つまり街の老舗電化店というより最新鋭の大手電化製品店ってことか。

 

『いかがでしょう。行ってみますか?』

 

『シロウ!私その、「ゲーム」っていうのがなんなのか凄い気になるわ!』

 

そういえばイリヤに至ってはゲームどころかまともに同年代の女の子と遊んだことすらない。

 

俺も全くこれまで触れてこなかったし気分転換としてはいいだろう。

 

「あぁ、じゃあ行ってみよう。

 

アロナ、ミレニアムのセミナー...生徒会長に電話をかけてくれ。

学校へ立ち入る許可も欲しい。」

 

『わーーい!!シロウ大好きーー!』

『わかりました!ゲーム開発部への返事は私がしておきます!』

 

 

こうして俺はワカモを置いて3人でミレニアムへと向かうことになった。

 

まさかあんな物が頭の上から降ってきて、気を失うことになるとは思わなかったが。

 




あーそういう事か。とこの小説を書いていて思った。

士郎167cm

リオ171cm(士郎+4cm)

????175cm(リオ+4cm)

この話の一番最初のあれは誤字ではございません。


リオの身長コンセプトって、まさかここから来てたのか......

いやまさかねHAHAHAHA!

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