衛宮士郎 "先生概念"【GRADATION ARCHIVE】   作:神宮寺志狼

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彼は成長する。


#9 約束された勝利/"演習"前日(Ⅲ)

 

「どうにか私たちだけで─────」

 

「「セミナーとC&Cの裏をかこう」って?

それは正直厳しいと思うぞ?

 

なんせC&Cの後ろにはセミナーの生徒会長がいるからな。」

 

「「え!?」」

俺がヴェリタスの部室にたどり着いた時には作戦会議が始まっていた。

 

 

モモイが銃のグリップを強く握りしめる。

 

「な、何よ!止めようとしたって無駄なんだから!

例え衛宮先生を倒してでも私達は────」

 

「お願いします!先生!見逃してください!!」

 

ユズがモモイの銃口を下へと向けてくれた。

 

「待って....モモイ。

衛宮先生....それはどういう。」

 

 

「あそこにいる子達に全力を出してもらうには「セミナーとC&Cと本当に対立している」という現実が必要。」

 

「.....セミナーはお前達を危険視して、ありとあらゆる場所に監視カメラを設置してるぞ。」

 

俺はそう言って、機械の間に巧妙に隠されていた監視カメラを引っ張り出した。

ま、このくらいの意趣返しは、許されるだろう。

 

 

「え!?じゃあつまり......」

「あぁ、お前たちがセミナーを襲撃するのが今日、ってのはもう筒抜けだ。」

 

顔を青ざめさせるモモイ達

 

「じゃあ出し抜くどころか.....。」

 

「一歩先を行かれてるぞ、お前たち。」

 

「ガーーン!!!」

 

 

「先生、それマジ?」

 

白目のまま俺に尋ねるモモイ。

 

「あぁ、大マジも大マジだ。」

 

「お、終わった.....。」

 

ガクッと、膝から崩れ落ちるモモイ。

 

「先生にも、セミナーにもバレちゃった......。」

 

「何言ってるんだよ、モモイ。

ここから、セミナーもC&Cもあっと言わせるような展開にするんだろ?

お前たちの大好きなゲームみたいに。」

 

「.......え?」

 

手を差し伸べる。

 

「違うのか?」

 

「で、でも....衛宮先生、正義の味方なんでしょ?

だから.....」

 

「....。」

「.....」

 

モモイのその言葉に周囲の視線が突き刺さる。

 

だから、本来。

正義の味方である衛宮士郎はセミナーの味方をしなければいけない。

 

そうして──────味方した先に、なにがある?

 

誰も、救われない。

 

リオもヒマリも、モモイもミドリもユズもアリスも、誰も。

 

そう───────誰も救われない。

 

守るのは「正義」じゃない。

俺は、誰かを助けたくて「セイギノミカタ」に憧れたんだから。

 

「バカ言うな。

セミナーは盗聴したり盗撮したり情報操作したり、悪いことばっかりしてるじゃないか。」

 

だから、ここはやはり。

俺は正義の味方ではなく─────

 

「それに、なんたって。

俺は「先生」なんだから。」

 

「じゃ、じゃあ。」

 

「あぁ、俺はモモイ達の味方だよ。」

 

俺はヴェリタスの面々を見る。

 

「場所を変えよう。」

 

 

 

 

 

 

「親方。これを。」

 

そろってエンジニア部の部室にやってきている。

俺はといえば、ウタハに渡された手のひらサイズの箱に首を傾げていた。

 

「なんだ?これ。」

 

「特殊な素材で作ったコンタクトレンズだよ。

着けてくれ。」

 

言われたまま、両目に着ける。

周囲の見え方は何一つ変わらない。

 

「....何も起きないぞ?」

 

「当たり前だよ。

とあるものを視認出来ること以外、一般のコンタクトレンズ....いや?カラコンと変わらない。」

 

「とあるもの ....まさか!」

 

俺は周囲を見渡し、見つけた。

 

青い柄に金色の額。

そして、銀色に光る刀身。

 

それはアリスの光の剣の置いてあった場所に、立てかけられていた。

 

「先生?何が見えるの?」

___________________

「. .....そうだな。

俺の一番大好きな───」

 

目の前に見えるあの剣を手に取った。

 

「「星」の剣だ。」

 

 

「ご要望の通り、光を屈折させることによる光学迷彩で剣を覆い隠している。

だからそのコンタクトレンズをつけてもらったんだ。

 

そして、柄と額の間にある2つのトリガー。

人差し指にかかったトリガーは圧縮空気を放ち、中指にかけたトリガーは───────」

 

「わかった。

ありがとうウタハ。」

 

 

これで俺の準備は整った。

 

「.....戦うのかい?」

「....あぁ。セミナーとな。」

 

 

「「え?」」

 

 

俺はウタハ達エンジニア部にセミナー襲撃の件を話した。

 

「......そうか」

 

「悪いんだがウタハ、頼む。力を貸してくれ!」

「.....確かに親方がいるとはいえ、ゲーム開発部とヴェリタスでは分が悪い。

 

是非、私達にも協力させてくれ。」

 

 

「え」

ミドリが驚いた表情を見せた。

 

「で、でも....エンジニア部はセミナーから仕事を依頼されるほどの実績もありますし、こんな危ない橋を渡る必要なんて....」

 

「そうだね。確かにそうかもしれないね。

でも─────」

 

 

「.....そっちの方が、面白いから、でしょ?はい。衛宮先生。」

猫塚が作業の手を止めゴーグルを上げてるこちらに笑いかけた。

彼女の手には、この剣の鞘と思わしき物がある。

 

「これは......」

 

それは黄金と瑠璃紺(るりこん)色の塗装が施された刀身よりやや太めの鞘。

 

「.....まだ、それは迷彩が施されてないけど .....」

「いや、いい。助かるよ。

生身の剣なんて背負うのもゾッとするしな。」

 

俺はそれに剣を収納する。

 

「それに、私達はもっと先生のことをよく知りたいし....。」

「レールガンと先生のその「剣」も試さなければなりませんし!」

 

ウタハの目線がアリスに移る。

彼女といえば俺が持っている透明な剣を触っていた。

 

「....そうだね、アリス。

衛宮先生の持っている剣。なんて言うと思う?」

 

「え!あ、ちょっとそれは─────」

 

真名開示するにはちと早すぎる気が!!!

 

「.....アリス!わかりました!!

マスター・シロウは錬鉄の魔術師!

そんな先生が作れずに工房の天才技師にお願いするのですから、とっても有名でつよい武器!!

 

それはRPGに出てくるお馴染みの最強武装──────

約束された勝利の剣(エクスカリバー)

 

アリスは偶然か必然か、この剣の正体を看破した。

 




平日は時間が無いけどいい文章がかけて、

土日は時間はあるけど雑な文章になる。

なお、書いてる時間が書いてる時間です(だいたい深夜2時くらいに上げてる)

うーん... この。
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