忠誠こそ我が名誉inトリニティ   作:もりもりバナナ

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今回キリが悪いので短めです。

言い訳です。

すみません。



所確幸?おもろいやん

 

 

綺麗な壁に、高級そうなタイルがふんだんに使われた床

 

大きな大きな窓から見える外の景色はずっと見ていられるほど美しい

 

「…………っ」

 

壁にかけられた時計が午前9時を知らせる

 

 

__ここは『H・(フリロアン)(ガイエルン)』の会議室

 

そこにはハイドリヒ(社長)を初めとして様々な重役が集い、今まさに会議を始めようとしていた

 

「ではこれより定例会議を初めます」

 

秘書が横で立ちながらそう言い放つと、各々が座礼をその場でする

 

社会人としてのマナーだ

 

「……まず、先日の件について説明お願いします」

 

「はっ!」

 

一人の部下が書類とともに勢いよく立ち上がる

 

 

 

「えー…まず先日のラビット小隊による子ウサギ公園の占拠について、事細かに説明させてもらいます」

 

「まず占拠された子ウサギ公園。あそこは我ではなくカイザーの管轄下の土地であり、今後のあの街の再開発には重たい足かせになっています。

カイザー側もなかなか土地の売却をしてもらえず、ラビット小隊を残して地価を下げた方が得策だったかもしれません…結果論になってしまいましたがね。

しかもそれ以外にいくつかの未所有地がありこのまま街の再開発を続けるのは……考え直したほうが良さそうです」

 

「私からも一つ。カイザーから正式な損害賠償が来ています……」

 

「それだけじゃありません。あの地域で活動していた『所確幸(所有せずとも確実な幸福)』が我々と接触してきました。どうやら融資がしてほしいと…今回の件で目障りな連中がつきまとってますね」

 

「………」

 

戦いってのはその場で終わるものではない

 

例えば風紀委員会だったらどうだろう?

戦って、戻って書類を作成するだけだ

 

__しかし、彼らのような社会人になると違ってくる

 

まず準備をして、戦って、後片付けして、戻って書類を作成して、補填して、場合によっては人に謝罪や説明をしなければならない……まぁ、その中にも沢山やることはあるのだが

 

大人は子供と違って無闇矢鱈に行動しないのはこういう理由もあるのだ

 

「どうされますか?社長」

 

 

 

 

カタン

 

「……へ?金?」

 

ハイドリヒはテーブルに一枚のコインを置く

 

 

「まずあの街の再開発はこの際白紙に戻します」

 

「!?」

 

ざわ…ざわ……

 

「そして現在保有している土地には徹底的に破壊工作を行なってください。爆発など表面的な事をしてはいけません。

決してバレずに、相手の痛手になるような事をですよ」

 

「か、かしこまりました……」

 

「次に__」

 

カタン

 

コインの上に、更にもう一枚コインを重ねる

 

 

「損害賠償は……払いません」

 

「なにぃ!?」

 

ざわ…ざわ……

 

「なぁに、『公園を不法に占拠する悪しきウサギをとっ捕まえた』と説明すれば大丈夫です」

 

「しかし…あそこは我々の土地では無くてですね?」

 

「__気にすることはありません。側には連邦捜査部(シャーレ)の先生もいましたからね。シャーレの権力の前にカイザーはひれ伏します。

この件は確実に無罪放免でしょう」

 

「わ、分かりました……」

 

「そして__」

 

 

カタン

 

(…社長それカッコいいっす!)

 

ハイドリヒは先程と同じように、更にコインを一枚重ねる

 

「たしか所確幸と言いましたよね?接触してきてる組織は」

 

「はい、浮浪者の集まりですし大した脅威にはならないでしょうし…」

 

「融資します」

 

「はい、ですから門前払いすべきで……今なんて!?

 

一人の社員が声を荒げて驚き、それと同時に辺りにざわめきが生まれる

 

「何故ですか社長!?彼らは取るに足らない雑兵もどきです!そんなのに割く予算は……」

 

「”雑兵もどき?”、違います。彼らは足のつかない銃弾です。我々の兵隊なら勿論強力ですが…責任や問題は我々に降りかかります。一方彼らであればこちら側には責任が追求されません。

成功すればさらなる融資を約束し、失敗すればただ知らんぷりすればいいんです___魅力的でしょう?」

 

「そ、それは……予算的には大丈夫です」

 

「PMC部門からも。我々に消耗が無いのであれば口を出す必要はありません」

 

二人の部下がハイドリヒに追従する

 

「………しかし」

 

ん?なんか質問でもあるのか?

 

「その…社長。先程成功とか失敗とか申されましたが…一体何をする気ですか?カイザーと戦争でも?」

 

一人の鋭い質問がハイドリヒに届く

 

__それに対しハイドリヒは_____

 

 

スッ

 

(お、コインを取り出した____)

 

 

 

 

 

 

 

ドゴォォォォォン!!!

 

 

「きゃぁぁぁっ!」

 

「ぐはぁっっ!!!」

 

「しゃちょぉぉぉぉぉぉぉ!!!???」

 

突如、ハイドリヒは手に取ったコインを思いっきりテーブルに叩きつける

 

轟音と共に高級なテーブルはいとも容易く壊れてしまった

 

(社長……とうとう狂われてしまいましたか?)

 

 

「勿論、戦わせますよ」

 

「た、戦うとは……」

 

「カイザーに決まってるでしょ」

 

「………」

 

 

 

「所確幸に融資を決定します。

主な支援物資は武器、弾薬にしぼります。そして融資したのは我々ではなく、カイザーである事にします。

武器はカイザーの販売している物を、弾薬も含めて全てカイザー製品に限定しなさい。

我々が関わったという痕跡は全て消しなさい。所確幸にさえバレてはいけません。

この会議が行われた記録は全て削除しなさい___そして

 

___そして、時が来たらば開戦させなさい。その場合我々が参入する必要はありません……いいですね?」

 

 

「「「「「了解!!!」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………」

 

カツカツカツ

 

廊下に響く革靴の音にヒールの音が混じる

 

「社長、次のスケジュールですが…18:30からネフティスの社長とお食事がある以外特に何もありません」

 

「__なるほど」

 

「それまでの8時間30分の間どうされますか?__私とお食事でも……」

 

「それは魅力的ですが、少し会いたい人がいるので」

 

「で、デスヨネーーー…あはは___」

 

「それはまた明日、行きましょう」

 

「っ!!!!!」

 

パァァァァ✨️

 

秘書の顔に光が灯り始める

 

「分かりました。それまでに店をサーチしてますね!」

 

「はい、ありがとうございまs____

 

 

 

「社長!大変です!!!」

 

あんだぁ?うるせぇなあ

 

「どうされました?」

 

廊下の奥の方から、大柄な風貌のオートマタがドシドシと走ってくる

 

「もしかして…カイザーからまた理事になるよう懇願でもされました?それは悲しいですね」

 

「ち、違う!__じゃなくて、違います!以前の件についてです!」

 

「以前の?…………あぁ、ウサギの話ですか。それについてはもう終わった話なので」

 

「それが……ラビット小隊が………」

 

うん?死刑宣告でも受けたか?

 

てかアイツラって阿呆だよな。

今回の事件で連邦生徒会内のSRT存続派も根絶やしにされたんじゃないのか?カヤさんとかどうなんだろ……

 

さっさとヴァルキューレの警備局に転身すれば良かったものを、このままだったら露頭を彷徨うハメになるだろ

 

ま、そんときゃ俺らが雇用でもしてやろっかな___

 

 

 

「ラビット小隊の連中らが釈放されたようです!」

 

「…………はぁ?」

 

はぁ?意味が分からない

 

ガチで分からん

 

本来であれば一定期間の拘禁の後、再度ヴァルキューレへの編入を勧める手はずだったんじゃぁないのか?

 

「__いえ、彼女らは曲がりなりにも人の土地を勝手に占拠したんですよ?あれですか?キヴォトスだったらそんなの犯罪にさえならないって事ですか?」

 

「一応なりますが…今回は連邦生徒会からの強い要望が来たため仮釈放になったようです」

 

「連邦生徒会ぃ?誰ですか、不知火カヤ防衛室長?それとも連邦生徒会長代理?」

 

「いえ…あの__あの忌まわしき………連邦捜査部の先生です!」

 

「…………………」

 

 

 

『私は…生徒を信じるから』

 

 

 

不意に、脳内でその言葉が反響する

 

「…………」

 

「社長。報復の恐れもありますし速やかに我々で対処しましょうか?あのクソビッt__ゲフンゲフン、あのクソ先生に一泡吹かせる事も出来ますが!?」

 

「……いえ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「少しばかり、お話しに行きます」

 

 





うはぁ、やっぱウサギ編は執筆するの楽しい。

てかそろそろトリニティに戻りたいんだが!?
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