長らくおまたせして申し訳ございません。旅行に行っておりました。
大阪行ったんですけど…串カツもたこ焼きも美味かったけど、やっぱ◯蘭うめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!
一◯のラーメンが美味すぎて仰天しました、初めて食べました、
筆者としては麺の硬さは少し固めが大好きです。
カツカツカツ
「………」
図体のでかい一人の男が、どこか薄汚い路地裏を闊歩していた
後ろには付き添いのオートマタが何やら重たそうな段ボールを抱え、男に随伴するかのごとく歩いている
「………」
(__汚い)
その男は一般人ではない
ましてやサラリーマンのスーツや私服でさえなく…カイザーの軍服を身にまとっていた
だからといってカイザーの人間?と聞かれたら、そうとは言えない
「上司、この先を右です」
「……了解だ」
部下の進言通りT字に開いている路地を右に曲がる
すると、その先には
彼らは所確幸、ホームレスだったり日雇いの仕事で日々を生きているロボットだ
__その中の一人が男に話しかける
「貴方が…例の、
男はただ静かに頷き「あぁ」と、低く応答する
すると、彼は大きく目を見開き__
「私の名前はデカルト、所有せずとも確実な幸福を探す集い、通称所確幸のリーダーです!」
デカルトは演説でもするかのごとき大きな声で自己紹介をする
しかし、男にとってそれはどうでもいい事の一つだった
「なるほど、では貴様らに救援物資がある。ありがたく使え」
「やった!さっすがカイザーさまですね!あのクソッタレH・G社とは違って人格者だ!___で、食料は?」
「無い」
「なぁぁぁぁぁ!?」
ドサッ
デカルトは大声とともに膝から崩れ落ちる
「な、なんでぇ!?確か食料を優先してほしいって言いましたよね!?」
「………」
(こういうクズは、なんでも「してもらって当たり前」と思ってんのか)
はぁ、と男からため息の音がこぼれ出る
「食料の供給についてはこちらの都合で無しになった」
「その都合ってものが知りたいのですが!?こちら側の都合も考えて___」
「黙れ」
「なっ!」
「ふんっ、誰が取るに足らない貴様らに融資をしてやってると思ってるんだ?私だ、我々だ_貴様らが口を出していいはずが無いだろう」
「そ、そんな事言って…ただじゃおきませんよ!」
「試してみるか?そこで首を並べてるゴミと我々…どちらが勝つか」
「…………っ」
答えは勿論沈黙だった
(やはりカス共は早くから黙らせておくに限るな…アビドスでもそうすれば良かった)
再び男からため息が漏れる
「まぁいい、今回のことは水に流してやろう__特別だぞ?」
「…わ、分かりましたよ!」
デカルトは渋々要求を飲み込んだようだ
「__しかし、なぜ食料にこだわる?今の時代何も食べられないという人間は殆どいないだろ」
「それがですねぇ!!!」
彼は声を一層大きくして訴えかける
「あの何やらウサ耳の少女たちのせいで、我々の食料庫が無くなってしまったのです!!!今までそこから出る弁当やらを食い扶持にしていたんですが……これじゃ私達が可哀想じゃないですか!」
「___それで?もっと初見の我々でも分かるように言ってくれないか」
「おっと!これは失敬。
以前、我々は廃棄物がよく出るコンビニを食い扶持としていました…ウサ耳達にそれを取られるまでは!」
「……続けろ」
(恐らくラビット小隊の事だろうな)
「つまり!我々が今一番所望してるのは食料なのです!」
彼の言っていることはあながち間違いではない
兵站¹とは大事だ、それだけで戦争の勝敗が左右すると言っても過言ではない
「それで…その………」
「上からの命令だ、無理な話だな__しかし、貴様らの働き次第では考えてやらんこともないぞ?」
「それは本当ですか!?」
案の定デカルトは食いついてきた
「なぁに案ずるな。然るべきタイミングで我々に協力してくれればいいだけの話だ」
「それなら我々にお任せください!____で、そのタイミングはいつですか?」
「まだまだだと思うぞ」
「………それまでの我々の食料は?」
「食い物くらい自分でもってこいバカタレ」
「そ、そんなぁ___」
デカルトはその場に、力なくへたり込む
そんな彼に、悪魔の囁きが聞こえたのは言うまでもない
「……そんなに大変なら、奪い返せばいいんじゃないか?」
「___へ?」
「コンビニの廃棄が奪われたんだろ、では貴様がそれを取り返しても誰も文句は言えないはずだ」
「………っ!?」
まるで鳩が豆鉄砲を食らったかのような表情になるこのロボット
知能も鳩なみのようだ
「安心しろ、弾薬(廃棄用and安物)なら腐る程持ってきたからな」
「あ、ありがとうございます……神よ!」ガシッ
「やめろっ離すんだっ!」
まるで崇拝する対象が直ぐ側にいるかのごとく、デカルトは男の太い右足に抱きつく
「ええい!離れろっ!」
「そ、そんなひどいことを言わないでくださいっ!私にとって貴方は神と寸分違わぬ物でして___」
「……っ!!!」
彼にとってこれは耐え難い場面だった
なぜなら、前職の忌々しい記憶達が蘇ってくるからである
「離せぇぇぇぇぇぇ!!!」
「はぁ…くそ、こうも厄介な人間だったとは……くそっ!」
帰り道の車の中
彼は後部座席でそう悪態をついていた
「なんでこうも世の中にはクズしかおらんのだ__」
「理事長殿、つかぬことをお聞きしてもよろしいでしょうか?」
運転席に座っている、まだ入って日の浅いだろう青年オートマタが男にそう問い出す
「なんだ?言ってみろ」
「ありがとうございます__理事長殿、やはり貴方が
「__なぜそう思う」
「いえ、確か理事長殿の前職はカイザーだったとお聞きしてますが、そこでかなりの修羅場をくぐり抜けてきたと思います。やはりそれらが思い出されるのかな_と………すみません、私の個人的な感想です。無視してもらって構いません」
「………いや、あらかたそうだ」
カイザー理事
ブルアカをやってきた皆様だったら恐らく知っているであろう存在だ
アビドス編で登場してくるカイザーの理事(幹部職)を務めていた実力者でもあり、トカゲの尻尾切りかのごとく捨てられた哀れな男でもある
そんな男は今…なんと
「以前はクソ共に散々痛い目に会わされたからな…アイツラにはどうにも慣れん」
「同感です。私自身あーいった人間はなぜ危機感を覚えないのかと不思議に思います…逃げれる手段があるのなら、逃げてしまえばいいだけの話なのに____「その通りだ!!!」っ!?」
運転手は一瞬動揺し少しだけハンドルを右にきってしまう
「そうだ!弱いものは前に出なければいい!それが嫌だったら、死ぬほど努力をして強くなればいい!
まずその考え方がアイツラには無いんだ……ったく…」
「確かに理事長殿、自分でなんとか出来なくて、なおかつ逃げ道があればそこに流れるはずですよね。逃げは悪いことではありませんもの」
「そのとーりっ!!!__まったく…これだからアビドスの連中は……」
「アビドス?__あぁ、カイザーに乗っ取られ気味の過疎地域ですか。それがどうかされましたか?」
「_____いや、気にするな。カイザーは思い出したくもない………」
「承知しました」
トカゲの尻尾切りのように切り離された理事は、結局あの後どうなったのだろうか?
彼は職を失い、途方にくれていたその日…一人の男が話しかけてきた
名を『ハイドリヒ』と名乗ったんだ…勿論、その時元理事は驚愕した
なにせ前の会社のライバル社の社長が眼の前で、ほくそ笑んでいるのだから
彼は言った___「嘲笑いにでも来たか?」__と
しかし、ハイドリヒはこう返答した。
「貴方をスカウトしに来ました」___と
元理事はおおいに困惑した、理解が追いつかなかった
ハイドリヒは続けざまに_「貴方の一から理事まで上り詰めた腕にその思考に惹かれました」
それだけ言うと、ハイドリヒは胸ポケットに名刺を押入れ、どこかへ去って行ったのだ
その名刺をポケットから取り出し、よく見てみる
それは紛れもなくハイドリヒの名刺であった__そして気になるところが一つ
裏面に、綺麗ながらも他とは違うフォントでこう手書きされていた
_「カイザーを、潰しましょう」____と
「………」
窓の外から景色を眺める
するとそこには、
「……ふんっ」
車は、更にスピードを上げて道路を走り抜けてゆく
(私は…いずれか…………)
そこだけ考えると、理事は思考を放棄した
なにせ考える必要が無いのだ。
言われた時に吠え、言われた時に動く
ただ_それだけでも彼にとっては満足で、幸せだったのだ
これからはちゃんと出せるように努力したいです___。