忠誠こそ我が名誉inトリニティ   作:もりもりバナナ

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不倫って駄目ですよね、そんな奴は死んだほうがマシです



地獄の調印式と内戦の気配

 

 

 

感じる

 

 

 

 

母からの包容感を

 

 

 

 

聞こえる

 

 

 

 

力強いような、優しいような声が二つ

 

 

 

見える

 

 

 

 

俺の心が光っている

 

 

 

 

見える

 

 

 

 

向こうにも輝いている光が

 

 

 

 

生まれる

 

 

 

 

このキヴォトス(第二の故郷)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

う〜ん……むにゃむにゃ………

 

「」ZZZZZZZZZ………

 

 

 

ピピピピピッ!

 

カチッ

 

「………」ムクッ

 

今日も今日とて眠りから目覚め、鉛のように重い体を無理やり起こす

 

窓からはお天道さまはまるで我々を歓迎しているかのごとく光り輝いていて、外では綺麗な小鳥がチュンチュンという可愛げな鳴き声で歌っている

 

「…………」

 

まだ回らない頭を最大限働かせながら、ハイドリヒは朝食を取るためにリビングに向かう

 

まだ高校生なのに大っきなタワマンに住んでいるのは羨ましい限りである

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………」

 

特に何か言うわけでもなく黙々と朝食に手をつけていく

 

内容を見ればパンにチーズ、コーヒーに牛乳だけ……まるで日本人が想像する中世時代のヨーロッパの朝食のようだ

 

『今日は待ちにまったエデン条約の調印式の日!私、川流(かわる)シノンも朝からさっそく現場に到着しております!!』

 

テレビからはいつも朝から聞いてるやかましい声が届いている

 

『えっと……エデン条約の調印式は11時50分に始まるそうです!ちなみに今の時刻は6時です!』

 

とんでもなく早とちりである

 

「…………ごちそうさまでした」

 

朝食をさっそうと平らげ、次に歯を磨き、制服で身を包む

 

 

 

「………よし」

 

これでいつものハイドリヒの完成である

 

『もの凄い威圧感ですね!これが今回の調印式の会場である「古聖堂」です!!なぜここに選ばれたのかは__』

 

知ってる、俺とハスミさんで話し合ったんだ

 

『とある筋からの情報では「ゲヘナからの要望」とのことです!これは意外!』

 

「……………」

 

__なんで情報が漏れてんだよ

 

一応機密情報なはずなのに一般人に知られていてゲヘナの情報統制能力に対して驚愕する

 

『見て下さい!ここがかつて存在した「ユスティナ聖徒会」が作ったと言われているからでしょうか。あの悪名高いシスターフッドも調印式に参加するようです!』

 

悪口言われてて草

 

『そしてあの泣く子も黙る武装親衛隊も参加するようです!!恐ろしいですね!』

 

おいなんで武装親衛隊だけそんなふうに言うんだよ。これって風評被害だろ

 

『調印式が終わった後には両学園の首脳部が古聖堂にて集まり「エデン条約機構(ETO)」の設立に同意することになります!』

 

『__そうするとトリニティとゲヘナ、この長年恨み合ってきた二つの学園はお互いの間で発生する紛争を共に解決する義m「ピッ」』

 

報道部が言い終わる前にテレビの電源を消す

 

 

 

「……くだらないですね」

 

さぁ、俺の部下も待ってるんだ。行こう

 

ガチャッ

 

玄関のドアを開け、いつも通りの足取りで学校へと向かうのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

__________

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………こっちは問題なし」

 

「はい!こっちも全部だいじょうぶでした!」

 

なにやら廃墟のような場所で、彼女たちはひっそりと作戦通りにすすんでいた

 

「あの人形との接触は?」

 

「(スッ…ススッ……)」

 

「なるほど、了解した」

 

「さ、サオリ姉さん………」

 

「ん?なにか問題があったか?」

 

「い、いえ…これから辛いことがたくさんあるんですよね…皆が苦しむんですよね……そう思うと___」

 

「ヒヨリ」

 

「は、はい!」ビクッ!

 

「それは仕方がないことだ。これが世界の心理だ。アイツみたいに忘れるな」

 

「了解ですぅ!」

 

「………じゃあ」

 

 

 

 

 

 

 

 

「アリウススクワッド。作戦開始だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

__________

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コツコツコツ

 

「おはようございます」

 

「「「おはようございます!!」」」

 

会場に着くともう数名の隊員が到着していた

 

「朝早くからご苦労さまです」

 

「は!こちら側に外部の人間が来ないように威嚇していました!」

 

「なるほど…………え?いかく?」

 

威嚇?それって動物がやるやつじゃね?

 

「これでここら辺にはゲヘナ共は寄り付いてはいません!」

 

「え、えっと………」

 

「安心して下さい!完璧にこなしていますぅ!」

 

「そうじゃなくて………」

 

「ご心配なく!武装親衛隊の名にかけてゲヘナ及び一般生徒も寄せ付けてませんから!」

 

「…………」

 

やっぱ武装親衛隊が恐れられる理由が分かった気がするわ

 

「おほん…今すぐ威嚇をやめてください。トリニティの生徒……いや、武装親衛隊として恥ずかしいです」

 

「えぇぇぇ!?じゃあ相手に舐められるばっかですよ!!」

 

「そうだそうだぁ!」

 

「我々にだって威厳ってもんがあるんですよ!」

 

「だとしてもです」

 

「「「了解!」」」

 

…………根はいい子なんだけどなぁ

 

___と、その時

 

 

 

 

お!あそこに武装親衛隊の方々がいますね!取材してみましょう!

 

「…………チッ」

 

ハイドリヒは今朝見たニュースのレポーターに捕まってしまった

 

「すみません!取材しますね!」

 

それを言うなら「取材していいですか?」だろぶち殺すぞ

 

「はい、どうされました?」

 

グッと内側に閉じ込めた本音を隠して、柔らかく接する

 

「おや!もしかしたら貴方は武装親衛隊の長官さんじゃないですか!?これは取り高ですね!!!」

 

そうゆうのってあんま言わないだろ

 

「…………」

 

「おっと失礼、では早速質問です。貴方は今回の条約で何が変わると思いますか?」

 

掴みはレポーターとして最悪だったのに質問の内容はあんがい普通だった

 

「そうですね、この条約の締結を期に両学園の緊張状態がいくらか解決してもらえると嬉しい限りです」(訳:クソゲヘナとは手は組まない、そっちが勝手に不良共を駆逐しやがれ)

 

「なるほど!次の質問です!なぜ武装親衛隊は参加できたのでしょうか?」

 

「このような大きな決定の瞬間には我々のような歴史も力もある組織が呼ばれるのは当たり前ですよ」(訳:こんな簡単なこと聞くなボケ)

 

「確かにそうですね!じゃあ最後の質問です……貴方の所属する武装親衛隊にはありとあらゆる噂が流れています」

 

「はい、ありますね」

 

え?知らんかったんだけど

 

「その中でも興味深いもので『武装親衛隊はいずれトリニティを乗っ取り、ゲヘナに宣戦布告する!』とゆうものがありますが……これって本当なんですか?」

 

「はい」

 

「え?」

 

「「え?」」

 

「そ、そうだったんですか長官!?」

 

「嘘ですよ、トリニティジョークです」

 

「そ、そうですよね………アハハ………」

 

笑ってはいるが、彼女は冷や汗をかき始めている

 

「で、では本日の取材はこれで………ありがとうございました!」

 

「いえいえ」

 

ダダッ!

 

「あ」

 

「走っていっちゃいましたねぇ……」

 

「さぁ、我々も行きますよ」

 

「「「了解!」」」

 

やっぱ根はいい子なんだよ………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

__________

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゲヘナ臨時基地にて

 

「……とうとうこの時が来たか……」

 

基地のテント内で、一人の風紀委員として緊張感を走らせている少女がいた

 

「………ふぅ」

 

「おい、警戒態勢は解くなよ」

 

「はい」

 

どうやらどこも緊張しているようだ

 

「___ヒナ委員長やアコちゃんはまだ来ないのか?」

 

「今車に乗って向かってきているようです。そう待たずともすぐに着きますよ」

 

「それもそうだな」

 

「そう緊張しなくても大丈夫ですよ、ここにはトリニティの部隊もゲヘナの部隊も集結しているんですからそうそうと攻撃を仕掛けようとする人なんていないはずです」

 

「………ま!それもそうだな」

 

チナツの言葉に少しだけ、体から緊張感をほどかせる

 

はたして、彼女が言った通りになるのであろうか?

 

いや、そもそもそうならないことを前提に部隊を配置しているはずなのだが………彼女たちの心の甘さが垣間見える

 

 

 

 

 

 

 

 

 

__________

 

 

 

 

ヒュオオオオォォン!!!!

 

 

 

__________

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふんふふ〜ん」

 

先生は一人で歩いていた

 

こら!ボッチじゃありません!

孤独を楽しんでいるのです!

 

「あれ?急に涙が………仕事のしすぎかな?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

__________

 

 

 

 

ヒュオオオオォォン!!!!

 

 

 

__________

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……そうですね。ビーチで水遊びなんてのもいいですね」

 

「!?」

 

「な、なにぃ!」

 

「どうしました?」

 

「いや…長官っていっつも仕事人間だと思ってて……だ、だって遊びの話なんてしないじゃないですか!!!」

 

「そ、そうですね………あ、もうそろそろ集合時間ですね」

 

「ううぅぅぅぅ……露骨に話を変えられました」

 

「はいはい、海水浴についてはまた話し合いましょう」

 

「約束ですよ!」

 

「はい」

 

「やった!長官の水着が見れるぞーーー!」

 

「そ、その写真を高値で売りつけるんですよね……」

 

「え、なぜ私の写真なんかを?」

 

「だいじょうぶです!」

 

「なにがです____か______」

 

「はい?どうされましたか?」

 

「ま、まさか尿意が……」

 

「違います………あれって………」

 

それは、なんの変哲もない雑談の最中に現れた。まるで皆の注目を集めるアイドルかのように周りの人間の視線を集める

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヒュオオオオォォン!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、あれは!!!

皆さん!すぐに近くの建物に避n_______________」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドガアアアァァァァァァンン!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

_______________

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………リーダー、どうやらミサイルの方は成功したようです」

 

「ほぉ、やっとですか……前回はとんだヘマをこきましたからね。

では全レジスタンス諸君に命令します」

 

 

 

 

 

 

ヴィシートリニティだろうと正義実現委員会だろうと一切合切だれ彼構わずに断罪してあげてください

 

地獄の始まりである

 

 

 

 

 

 

 

 

 

__________

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ゴホッゴホッ……だいじょうぶですか?」

 

土煙にまみれた制服をほろいながら、ヨロヨロと立ち上がる

 

「な、なんとか………」

 

「こっちも大丈夫です!」

 

「うぅぅ…」

 

どうやら皆無事なようだ

 

その時

 

ピロピロリン♪

 

ハイドリヒのスマホに電話が来る

 

「なんですかこんな時に………もしもし?」

 

『あ!もしもし!?そっちは大丈夫ですか!?』

 

部下からだったようだ

 

「ええ、そっちは?」

 

『こっちは…………え?アリウス!?わ、分かった…いえ、そっちも大丈夫じゃないようです』

 

「え?それってどうゆう___」

 

 

 

 

『まずこっちでは全ての反学園組織が蜂起を起こしました』

 

「………は?そ、それって………?」

 

『報告によるとレジスタンス並びに全てがです!どうやらレジスタンスは他の反乱分子にも攻撃を開始しているようです……』

 

「…………分かりました。各地に分散してある隊員を直ちに最寄りの褐色館、第一練習場、第一・二兵舎、飛行場、トリニティ本館、中央図書館のどれかに集合させて下さい。そしてそこで防衛戦を展開すること。

もちろん正義実現委員会とも協力しながら一般生徒も誘導して下さい」

 

『な、なるほど………』

 

「期待してますよ」

 

『………了解しました!

それと、そっちでは____』

 

そうだ、こっちもけっこう酷い事になってるんだ……各地に散らばっている隊員からの情報はどうなんだ?

 

『隊員からの報告によりますと』

 

 

 

 

 

 

 

 

『アリウス分校からの侵攻が確認されました』

 

 

「………は?」

 

 

こうして数百年ぶりに、再びトリニティは戦火の渦に巻き込まれるのであった





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