なんか大怪我で気絶してその後回想シーンとかに行くのって常態化しちゃってる気がする。
だが私は止めない!
ゴウンゴウン
「………」パチッ
また揺れる電車の中で目が覚める
別に誰かに起こされたとか目覚まし時計のせいで起きたとかではない。自然と起きたのだ
「………」
もう眠くはない目を擦りながらゆっくりと上半身を上げる
__すると、窓から気持ちが良いほどの太陽光が押し寄せてきた
「うおっ」
見慣れた光景だ……いや、見覚えのある光景って言ったほうがいいだろうか。ゴリラに隕石をぶつけられた時にたどり着いた場所だ
たどり着いたっつってもどうやって来たかは覚えてない
知らん
「………」
近くの窓から奥の方を見てみる。すると目の前には透き通るような美しい海に、紺碧の空がどこまでも広がっていた
「………相変わらず美しい所ですね」
景観だけは素晴らしい
そこだけは褒めてやろう
「………」
突然だが、俺には憧れがある
利用者の少ない電車に乗り、友達と一緒に帰宅し、一緒に遊び、家で温かいごはんを食べる
___それだけだ
それだけで良かったんだ
しかし、運命というものは非情だ
「………今度こそ死にましたかねぇ」
あの時、隕石に衝突した時は気絶する瞬間少し意識があったからまあ大丈夫だとは思ってたけど……今度は駄目だ
聞き覚えのある声が少し聞こえたが目を開けることさえ出来なかった。
確実に死んだ
だが、次の長官も決めたし仕事は残していない。会社の方針についての遺書も残した
これで安心して冥土に行ける……いや?また転生するか?
今度はガンダムの世界とかに言ってみたいなぁ……あ、コロニー落としはやだから地球に住みたい
ザクIIに乗ってみたい
「たぶんだいじょうぶだよ!!」
そうか……そうなんだな
「その”ざくつー?”ってやつは知らないけど……」
へぇ、ザクIIを知らないなんてガンダムにわかが!俺もあんま知らんけど
…………ん?
ここで違和感に気づく
「………もしかして声出てました?」
「うん」
「ど、どこらへんから?」
「隕石の話から」
「めっちゃ序盤じゃないですか!!!」
「元気だね(笑)」
何笑ってやがんだこの女ぁ!!!勝手にいなくなったりしやがって!その後始末のエデン条約めっちゃ大変なんだぞ!?
「この私の堪忍袋の緒をたち切りましたねぇ!?許しませんよ!!!」
「お、落ち着いてほしいな!?」
連邦生徒会長は両の手をあたふたと回しながら俺に向かって落ち着くように促してくる
「それもそうですね」スンッ
「うわ!急に落ち着いた!」
人間いつだって冷静でいることが大事、これ受験でも就職でも必要だからね
「……結局私ってどうなってるんですか?」
今までの会話でこいつは俺の人生を見続けているということが分かった。つまり、俺が今どんな状況にいるかが分かっているはずだ
まぁ俺って隕石でも骨折くらいですんでるから意外と内臓破裂とかだろ
「うーんとね……………
見た感じ屠殺場で吊り下げられている牛さんみたいな感じ?」
オッケー最悪だ。それ紛れもなく死んでる
「え?死んでますよね?」
「じゃあハイドリヒ君もここの住人だね!」
嬉しくもなんともないんだが
「嬉しくもなんともないんですが」
「な!?こんな美少女と一緒にいられるんだよ!?」
確かにこの女は美少女の分類に入るだろう、素直に顔がいい。
その他にも性格もいいし顔がいい、それに顔がいい
「たしかにメリットもあるかもしれません……しかし私はあの場所が____」
言葉の途中、最後まで言い切るのに躊躇う。なぜか次の言葉が出ない
「場所が……ばしょ……………」
「?」
相手は不思議そうに首をかしげる
…………あぁ
思い出した
「そうですね、そもそも私が死ぬことを前提とした作戦ですしね」
「え?」
そもそもこのトイシェン¹作戦とは、
簡単に言えば俺が囮となって敵を全滅させることを目的とした作戦だった。目標の一つに
確実に殺すように作戦を練ったはずだ……まぁあの後は知らんけどたぶん殺せたはず
それで、爆心地のほぼ中央にいる俺はほぼ確実に死んだって話。もしかしたら黒服が言ってた神秘の力で生き残ってるかもしれないが……まぁ運良くそうだったとしてもなんかの後遺症があるだろ
右半身とか無くなってたりして
「ど、どうゆうこと?」
どうやら理解できていないらしい、だが
「気にしなくても大丈夫です………」
「………いやいい、だいたい理解した。君って相当にお馬鹿さんだね」
なんだこいつ!?いきなり俺様の事を侮辱しやがって!!
「ハイドリヒ君、君はなんでこんな作戦なんかをやっちゃったの?」
侮辱されたと思ったら次は急に質問が来る
「私には守るべきものがあります」
「なに?それ」
「そうですね………笑顔ですかね?私は武装親衛隊の長官としてトリニティの生徒を守る義務があります」
「ふぅん………ほんっとうにお馬鹿さんだ」
「………」
「その笑顔にしたい人達の中にもさ、逆に君のことを笑顔にしたかった人がいるんじゃない?」
_____言っている意味が分からない。そんな人間がいるはずがない
「この作戦を反対した人はいなかった?苦しい時に支えてくれる人はいなかった?一緒に遊んで笑い会える友達はいなかった?____全部いたよね」
「…………」
「その人は皆、ハイドリヒ君に笑顔でいてほしいと思ってるよ。絶対に」
彼女は力強くハイドリヒの眼を見て、そう力説する。その瞳に一切の迷いなんてものは存在しない
「……そうでしょうか」
「そうだよ…現に、倒れた直後に大急ぎで病院まで運んでくれた人がいるよ」
「………誰でしょうか?」
だれだ?どの隊員だ?
「えっとね___あ、たしかアズサちゃんって言ったよね。ほら!補習授業部の!思い入れあるでしょ?」
これは驚きだ、まさか彼女が俺を病院まで連れて行ってくれただなんて
「それは驚きですね。てっきり武装親衛隊の誰かが運んでくれたんだと思ってましたよ」
まぁ作戦に俺の救護なんて無いけどね
「うん……でもさ、これが答えだよ。ハイドリヒ君は皆のことを思ってこんな事をしたんだろうけど皆も君を思ってたんだ」
………
そうかもな
「……では、なおさら生き返らないと無作法といったものでしょうか?」
ハイドリヒが冗談っぽくそう言い放つ。どうやら先程よりも心労が取れたようだ
「ふふっ、そうだね……でもすっごい怪我だからけっこう長く滞在することになっちゃうかも?」
「具体的にどんくらいの傷なんですか?」
「確実に全部の骨が折れてるね」
「それ死んでますね」
「で、でも!今がんばって手術してもらえてるから!途中血液が足りなくなって慌てふためいてるけど!」
やばいじゃん、血が無くなって死ぬじゃん。おれミイラじゃん
え?輸血すれば大丈夫だって?
最悪ながら俺の血液って珍しいタイプらしいんだよクソが!珍しい血液で得するのは自慢できる小学生くらいまでだろ!
「でもだいじょーぶ!アズサちゃんのとハイドリヒ君のが同じらしいから無事輸血できてるよ!」
「ヒヤヒヤさせないでくださいよ………」
「まぁ待つしか無いんじゃない?助かるにしても助からないにしても私達が今できることはないよ」
何だこの女?確かに言ってることは正しいが___
「でも前回よりも長居する事になりそうですね………最悪だ!」
「えぇぇぇぇぇ!?意味がわからないんですけど!?」
なんでこんな頭のおかしいポンコツと一緒に居なければいけないんだぁ!
電車の中で、やかましい女の声がこだましてハイドリヒの脳内にまで響き渡るのであった
__________
とある???にて
「………またですか」
この男、通称黒服はスクリーンを眺めながら奇妙な笑みを浮かべていた
見つめられている画面の中には、傷だらけな男が映し出されている
「しかし、これでも耐えられるとは素晴らしい耐久力ですねぇ……ぜひとも研究材料として使いたいくらいです」
だがそれは契約が許さない
「まったく……あんな契約結ばなければよかったかもしれません…ね……?」
黒服は気付いた。後の少し開いているドアから覗き込む視線を
「…………おや、今日は終わったんですか?」
「__いいや」
「そうでしょうね、口元に付いてるアイスクリームのような物を見る限り__休憩中でしょうか?あとアイスクリームは一日一つですからね、お風呂上がりのアイスクリームは無しですよ」
「ひぃん……わ、分かってるよぉ!」
「そうですか……どうしました?何か用でも……「ねぇ」…はい?」
その少女は覗き込む姿勢を止めひょっこりと壁から顔を飛び出させる
「その画面に映ってるのってなに?
……す、すっごい怪我だけど…………」
「…………そうですね。ちょっと説明に苦しむのですが」
(黒服さんが説明しづらいもの!?なにそれ存在したの!?!?)
彼女は目をまん丸くしながら驚く
「まぁすっごく分かりやすく説明すれば」
「え?」
一応トリニティの人気投票の結果貼っときます
※これは選択肢が少ないのであまり参考にしてはいけないぞ!
(31) ナギサ
(26) セイア
(7) ツルギ
(17) サクラコ
(4) ウイ
(12) アズサ
(9) ハナコ
(6) カズサ
(14) ミネ
(9) レイサ
合計135票
投票ありがとうございます!