コハルって敵に回したら必然的にティーパーティー、正義実現委員会、ファウスト、変態、
突然だが、皆は手術って受けたことあるかな?
俺は前世で目が”斜視”¹ってやつになったことがある。
その時に俺は初めて全身麻酔を打った
その時の感覚はない……てか、まじで一瞬だった。目の周りを弄られただなんて考えられないほど脳がクリアだった。体はなぜかまったく動かせなかった
………そんな感覚に今、陥っていた
「…………ぅ」
起きて最初に感じた感覚は『痛覚』だった
手や身体に沢山点滴は打ち込まれているがそっちじゃない。もっと体の内側から恐ろしいほどの痛みが込み上げてくる
動けない、かろうじて目だけは開けられた
喉はカスッカスに乾燥して発音することさえ出来ない
そして___
「〜〜〜〜〜〜!!!」
いってぇ!!!まじで痛いぃぃぃ!!
声に出して悶えるほどの痛みが俺の意識を刈り取ろうとしてくる。
だが、その痛みも時間の流れとともに収まってゆく
「〜〜〜っ!」
もちろんのこと手は動かせない
それ以上に足が動かせなかった、まぁ今は必要ないが
そして声も出ないときた____
詰んだ
窓にはカーテンが閉められていて外の様子を確認することは出来ない
なんなら時計もない。あるのはよく分からない機械と点滴だけだ
一応ナースコールらしきボタンはある。もちろん押せない
これ考えたやつ頭おかしすぎだろ……控えめに言ってもサイコパス
「…………カッ」
駄目だ
癖になってたため息も吐けない
はぁ……あ、頭のなかで吐けるじゃん
とか考えていても、現状なんとかする手段さえない
___と、その時
コンコンコン
「〜〜!?」
ガチャッ
「失礼します___長官、お元気で……すか…………」
扉から俺が直々に時期長官に指名した代理ちゃんが姿を現す
救世主登場!!!やっったぜ!
「ちょ、ちょうかん?」
「………っ!」
すまないが返事は出来ない
だから俺は頑張ってナースコールに目線を向けて、なんとか気づかせようと必死になっていた
だがしかし
「よかった………意識が戻ったんですね!!!」
こいつはちっとも気づいてくれない
くっそ!誰だこいつを次期長官にしたやつは!?ぶち殺してやる!!
「______!」
「えっと……あ!現状のトリニティの報告ですね!?」
違う!
ふるふる
ハイドリヒは必死に可動域の限界(今現在)まで首を横にふる
「あ、違いますか……じゃ、じゃあアリウス分校についてですか?」
違ぁう!!
ふるふる
「えっと………あ!ひとまずお医者様をお呼びしますね!」
そうそれだよ!
はよ気づけ!!!
ピッ
「いやぁ!それならそうと最初から言ってくださいよ!」
「…………」
彼女は傍にあったナースコールのボタンを満面の笑みで押し、更に俺を苛立たせるのであった
__________
「いやぁ……あの状況から生き返るだなんて奇跡ですね」
「……そうですね」
今俺はベッドの上で
あ、さっき水を飲ませていただいたのでなんとか声は出せるようになりました
「前身粉砕骨折にいくつかの骨は筋肉を突き抜けて目視できるほどでしたからね。内蔵もズタボロですし……幸い頭部は他と違って損傷が少なかったのが不幸中の幸いでしょう」
そうらしい、確かに破片が目にブッスリと刺さったら最悪失明だもんな
花京院典明?そいつは俺とは精神力が桁違いだ
「アズサさんには感謝してあげてくださいね?なにせ彼女が連れてきてくれましたし、貴方の血も彼女からの輸血がなければ……死んでましたからね」
「感謝の極みです」
「今は順調に……いや、順調すぎるほどに回復してきています。手術から2日後ですがもうこんな状態ですし」
確かにそうだ、自分でもこの回復スピードには驚くばかりである。
これも神秘の力かな?
「もう少しだけ入院してもらったら大丈夫でしょう」
「ありがとうございます」
「それと、もう一つ言いたいことがあります」
「…………?」
なんだ?他にあるのか?もうだいたい説明され尽くしたけど………
「なぜあんな作戦をしたんですか」
「…………」
「あのような………あのような自爆作戦は頭がいかれてますよ?下手したら死んでいたんですからね」
ミネから冷たい視線が浴びせられる
「…………」
「貴方も知っての通り、貴方を慕っている生徒は少なからずいます。異性として見ているものもいるほどです」
「__っ」
ミネが”異性”と言った瞬間、部下が一瞬どよめく
そりゃあ皆女性だからだいたい異性だよね。どうゆう意味なんだ?
「………はぁ、これからの説教はたんまりと用意されていますからね。もちろん私じゃなくて他の皆さんからですよ?せいぜい楽しんでください」
そう言ってミネはこの部屋から勢いよく出ていった
「…………」
「まったく…何も言い返せませんでしたよ」
「……長官」
「はい?」
「覚悟してくださいね?」
「____は?」
今はまだ、この意味を俺は知らないでいた
思えばそれのほうが幸せだったのかもしれない
__________
「なんでこんな作戦を思いついたんだ!!!」
「ひぇっ!」
「私がどんな思いでハイドリヒを運んだのか分かるか!?!?」
「す、すいません………」
「いっつもいっつも自分勝手に私のことは連れ戻すくせに!自分のことになったらどうでもいいのか!?」
「いえ、そんなことは………」
「ほんとに!ほんっとうに心配したんだぞ!!!???」
「た、大変申し訳ございません………」
「あ、アズサちゃん……一旦落ち着いて」
「ふーーーっ!ふーーーっ!」
ヒフミが息を荒げながら怒声を浴びせるアズサに落ち着くように促す。
がちでありがとうございます!
え?なんでこんな状況なのかって?
なんか診断が終わってちょっとしたらアズサが部屋に乱入してきて……このザマさ
フッフッフ、怖いか?
ちなみにヒフミは後から到着した
え?なんで俺の声がこんなにちっさいのかって?
それは今この現状を見てみれば分かるだろこのマヌケがぁ!
「ほんっとに!これだからハイドリヒは駄目なんだぞ!」
「重々承知しております……」
「いつもいつも人の悩みは聞いてくれるくせに自分だけ悩みを溜め込んで!たまには私に相談しろ!!!」
「ま、前向けに検討します………」
「ああ、約束だぞ!?」
「はいぃ………!」
馬鹿め!前向けに検討なんて絶対にやらないって言ってるのと同意義だ!!
「これから危ないことをする時は私を呼ぶように!!!」
「へ、へぇ……」
「それもそうですね。アズサさんがいてくれば安心できます」
おいお前!!!なんかそっちサイドじゃない!?いちおうお前って長官代理だよね!?
「あとそれから私のお願いをなんでも聞くこと!」
「前向けに検討します」
「よし、約束だからな!?」
ちょっっっっっろ
あかん!保護欲が!
「そして今度の休日に一緒に買物に行くこと!デート?だったか?」
「っ!?」
なにぃ!?……そういやデートって結局なんだろ?___
__あ、異性と一緒に買い物に行くことか
「分かりました」
「っ!?」
なぜかめっちゃ代理ちゃんが驚いてる……なぜだ?
「それで可愛い服をカッてもらうんだからな!!」
「そのままでもアズサさんは十分可愛いですよ」
「!?」
「っ!!!!????」
「あ、あははは………///」
何気なくハイドリヒがそう返した瞬間、乙女たちに電流走る
特にアズサに走った
「ハイドリヒのばか!」
ガチャッ
「あ!ちょ……し、失礼しました〜〜!」
何故だ?ほんとうになぜだ!?
アズサはハイドリヒに一言残した次の瞬間に、外へ飛び出していた
それを追いかけるようにヒフミも外へ飛び出してゆく
「………なんであんなこと言われたんでしょうかね」
「………………」
「どうしました?」
首だけ代理ちゃんの方へ向け、苦笑いをするが何故か反応してくれない
いつもなら「も〜!」みたいな感じで返ってくるのに………どしたん?話聞こか?
「…………長官」
「はい」
「あまりそれを人には言わないでくださいね」
「は?」
__________
「アズサちゃ〜ん!待ってくださいよぉ!」
「はぁっはぁっはぁっはぁっ」
気づけば、病院の長い廊下をただたんに突っ走っていた
「………」
「はぁっはぁっ……なんで急に走っちゃうんですか!」
後から追いついたヒフミにそう問いかけられる
しかし、それに対して返答はできない
「……………」
「はぁっ……アズサちゃん?」
自分でも分からなかった、なぜこんなに勢いづいているのか
走ったせいで心臓の鼓動が早くなっている……いや、走る前からそうだった
ハイドリヒに説教をしている時も、ずっと私の心はドキンドキンと大きく鼓動していた
「…………なぜだ」
「は、はい……?」
説明が出来ない
ハイドリヒの事を考えると鼓動が早くなる
いつからだろうか?この病院に入ってから?それともミサイルがハイドリヒを襲った時?
「____っ」
いや、違う
もっと前だ
私がこっそりと合宿場から抜け出したあの夜。結局ハイドリヒに見つかって帰ることになった
その時からだ
「______ヒフミ」
「どうしました?」
___いや、やめた
これはヒフミに聞いても分かる問題じゃない。それ以上に彼女に負荷をかけてしまうかもしれない
「___いや、なんでもない」
「そ、そうですか………?」
…いったいどうすれば…………あ
「ハナコなら詳しいはず」
「え?何の話ですか?」
名探偵コナンって結構な確率で犯人が「でも俺は殺されかけたんだぞ!?」って言うよね