「ナランチャーーーーーーーーーーー!!!」
これ筆者にとってすごく印象的だったシーン
「…………」
今日も今日とて病院のベッドで惰眠をむさぼる日々が続く……のではなく、俺は今、執務室にいた
え?怪我人はさっさと寝てろって?
いやいや…もう治ったから
とゆうのも私、とんでもなく治癒力が高くてですね。4日前までは生死の境でふらふらしていたけどもう完治したのさ!
すごくね?全身粉砕骨折がたった4日で治るんだぜ!?
………まぁ、治ったからには働かなければならない。これ常識だから
だから俺は今エデン条約の後処理に追われているってわけ
「………はぁ」
ごめん嘘ついた。実は問題はエデン条約だけじゃないんだ
今は破壊されたトリニティの再建とか内部抗争が何時にも増してエグい。普段はツルギさんとか不良が壊した所を修復するだけでよかったが今回は様々な施設が破壊された
主にレジスタンスやアリウスの奴らによって破壊された場所が大多数を占めるが…
例えば中央図書館、ここは全壊した…いやね?別に武装親衛隊が壊したってわけじゃなくて俺がここで防衛戦をするように命令したから結局武装親衛隊の責任になった。
まぁ知らんけど
あとはいくつかの橋を壊したり……毒ガス撒き散らしたりして一般生徒にも被害が出たり………致し方なしって言ったらなぁ
俺等なりに頑張ったんだから黙れよ。まじで
確かに塩素のガス撒き散らしたのは悪かったよ……まぁどうでもいいや
「…………」
先生は今、別件で違う所にいる。なんでもSRT特殊学園だとさ
先生も先生なりに忙しいってわけだなぁ……
でも黒服の話はもうちょっと聞いていたかったな___
_____
「………私の父…………ですか………」
ハイドリヒは一切の汚れのない窓から何処までも透き通るような青空を見る
一生見続けていられるほどの綺麗さに、思わず意識が吸い込まれていってしまうような感覚に陥る
「___いい、天気ですね」
____
ああ、ほんとうにいい天気だ
………そうだ。あの日もすっごく天気が良かったっけ?
___ほら、母と一緒にピクニックに行った日
あのサンドイッチの味は今でも忘れない………なぁ
ハイドリヒはふと、自身の家族について考える
不倫した父が一人
血の繋がりがある母が一人
顔も見たことのない義母が一人
そして、話を聞く限り存命している姉が一人
いつ思い返してみてもけっこう複雑な家族構成だ
……この中で生きているのは姉。ただ一人だけだ
そう、どんな人かは分からんが一人だけまだ存在している
___
よく死んでも心のなかに生き続けるとか言うけど、実体が無ければそれは無いのと同義だと感じている。実際に俺は父を感じない
父の暖かさも、背中の大きさも、愛情も何もかも知らない
…いや、例え出会ったとして感じるだろうか?………まぁもう会うことは不可能になっているのだから考えるだけ無駄なのだが
_____父の事を考えたってどうしようもない
だが
姉はどうだ?
今もこのキヴォトスで存在している
そんな顔も合わせたことのない姉に対して、俺は愛情を持てるのだろうか?
……………いや、相手によるだろう
_もし相手がめっちゃタバコ吸う性格の悪いヤニカスだったら絶対に仲良くなれない
え?理想な姉像?
___そうだな……。
包容力があって、愛想が良くて、甘やかしてくれて、多少おバカさんで………やっぱおっ○いかな
でかおっ○いに包容されて〜〜〜!!!
これって全世界のユメだろ!!
「…………はぁ」
そんな叶いもしないはずの夢を見ていたって虚しくなるものだ。実際なった
それに段々と眠気が襲ってくる………ふぁ
「まだ慣れませんね………」
____あれ?
_____なんか疲れたなぁ
___今日はなぜだかとっても疲れた
_やっぱ久しぶりの仕事だからなかな?
___はぁ、体がだるい。まぶたが鉛のように重たい
_____________意識が_____
___とおの_________く__________
__________
「………」
(私の名前は白州アズサ、今日も暇だからハイドリヒの所に遊びに来た………勉強はまた明日やる。もちろんハイドリヒと一緒に)
この日のアズサはどこか嬉しそうだった
それもそうだろう、今日はなんてったって愛しの(双方共に無自覚)ハイドリヒが退院する日だからだ
「………」
決して口には出さないが_羽を上下左右にパタパタと羽ばたかせ、あまり上手ではない鼻歌混じりのスキップをするその姿をみれば一目瞭然であろう
現に通りすがった何人かの隊員は「あ、なんか嬉しそうだな」って思っていたりする
(今日はハイドリヒが美味しいって言ってたケーキを持ってきたんだ、ハイドリヒの淹れてくれるコーヒーと一緒に飲もう)
一見厚かましいように見えるかもしれないが、この状態が二人にとっては普通なのでなんらおかしくなんてないし厚かましくもない
そして双方共に無自覚である
「止まれ」
「………っ」
元気よく褐色館を渡り歩いていると、とあるゲートの前で一人の武装親衛隊が門番をしていた
それもそのはず。この先は秘密情報やらがわんさか眠っているのだから、怪しい人物を通すわけがない
それではアズサはどうだろうか?
今は檻の中で幽閉されている聖園ミカによって不正入学された元アリウス分校の生徒………これだけ見れば怪しいし誰も通すはずがない
だが………
「おや?アズサ様ですね。どうぞお通りください」
「ああ、いつもご苦労さま」
こんな怪しい経歴があるのにも関わらず、大した検査もなしにゲートを通ることが出来たのだ
一体なぜ?
「…………」
その理由は簡単、アズサがハイドリヒの恩人だからだ
事実死にそうになっていた彼を病院まで運び、稀な血液型であった彼に血を輸血したのは彼女だからだ。
そのおかげでなんの疑いもなく顔パスで通ることが出来る____まぁ、流石に資料室とかは駄目だけど。機密情報あるし
タッタッタッ
つまり、武装親衛隊からとても信頼されているのである
「…………」
(やっと着いた)
アズサは地味に長い褐色館の内部をさっそうと駆け抜け、とうとう長官執務室前に到着した
「………」スッ
コンコンコン
彼女はいつも通りの手順で部屋の中に入ろうとする
「入るぞ」
ガチャッ
そしていつも通りの言葉で扉を開け、内部に入る
__________
「…………」
部屋に入った途端、つい無意識にアズサは少しだけ目を見開いた……それほど驚きな情報が目に入ってきたのだ
それは………
「zzzzzzzzzzzz………」
「…………ふむ」
いつもなら部屋に入った瞬間ハイドリヒの「おや、アズサさんですね」とゆう言葉が来るはずだった…だが、今日は違った
目の前にはハイドリヒがひと目見ただけで分かるほどの高級な椅子に座り、見なくても分かるほどの高級な机に突っ伏して寝ていたのだ
「………っ」
一瞬起こそうかと迷ったが、その顔はとても幸せそうでとてもじゃなければ起こせそうにもない
「…………バニタス___」
顔を合わせて談笑が出来ないと悟ったアズサはどこか寂しそうにそう呟く
(………待とう)
考えた結果、彼女は起きるまでそっと待つことにした
しかし、とっても楽しみにしていたアズサにとってそれはとてもキツイ事だった。
例えば翌日提出の英語の宿題(ノートに本文、日本語訳、新出単語を3P分書く)を前日の夜にやっているようなものだ¹
ソワソワ
「…………っ」
ソワソワソワ
「………………………」
(………だめ、待ち切れない)
ダッ
いつの間にかハイドリヒのすぐ横に来ている
「………」ジッ
そして顔をよーく見つめ、その横顔に見とれていた
(……ごめん)
そう脳内で呟き、アズサはハイドリヒの右手を持ち上げ懐に入り込む。
すると次にその華奢な両手を使い、ハイドリヒの両手を自身の肩に乗せ、腕を太ももに回り込むように回し「よいしょっ」とゆう掛け声とともに持ち上げる。
その姿はまるで…いや、まさに『おんぶ』だ、明らかに体格差が逆だがアズサが一生懸命にハイドリヒをおんぶしている
「えっほ、えっほ」
そしてハイドリヒを連れ出し、部屋を出て、廊下を挟んですぐそこにある『長官専用仮眠室』とゆう看板がある部屋の扉を勢いよく足で開ける
ちなみにどうでもいいがこの長官専用仮眠室は内側から鍵がかけられるし、完全防音性だ。
以上、どうでもいい情報でした
「………」
キョロキョロ
(………あった)
どうやらやっと仮眠ベッド²を見つけれたようだ
ドスン
そこに優しく(アズサ基準)ハイドリヒを置き、自身もハイドリヒの横に寝っ転がる
もう一度言おう、アズサ自身もハイドリヒの横に寝っ転がる
___言っている意味がわからないかもしれない。
つまり、一つのベッドに二人が横になっている状態だ
「…………よし」
そしてアズサは満足そうに布団を自分とハイドリヒの上にかける
「…むふーーーっ」
満足そうだ
「おやすみ」
「zzzzzzzzzzzzt………」
返答はない、しかし、例えそうだとしてもアズサは幸せを噛みしめながらハイドリヒのよこで眠りにつくのであった
__________
「………ふあ〜〜〜ぁ」
……う〜む…おはよう。どうやらいつの間にか眠っていたらしい
横の窓から外を見てみると、すでに西日が差してくる。けっこう寝てたようだ
やっぱ疲れてるんかな?なんで?まぁそんな事どうだっていいさ
問題は……
「zzzzzzzzzzzzt………」
横で眠いいてるアズサだ
「はぁ!?」
なぜ!?なぜなぜなぜなぜ!?!?!?
しかもなんで俺仮眠室にいるの!?なんで二人仲良く寝てたの!?!?
ひ、ひとまずアズサを起こすのが最優先……はぁ!?
この瞬間、ハイドリヒはあることに気がつく
「か、体が………」
体が動かん!
とっさに下を見てみるとアズサががっしりと俺にだいしゅきホールドしているのが見える
犯人はこの中にいる!言ってる場合か
この姿を見てれば案外余裕なのでは?と思ってしまう
話は変わるが、先程この仮眠室は内側から鍵をかけれるし完全防音性だと紹介したはずだ。
そして新情報、アズサはこの事実を知らない。彼女は部屋の前の『長官専用仮眠室』という看板だけで寝る所だと判断した
つまり、鍵があるとは当然知らなかったし、鍵穴なんて見てなかったし、もちろんのこと鍵なんてかけてない
さぁ、話は戻すがこの状態で他人に見られたらどうなるだろうか?
答えは………
ガチャッ
「!?」
「むにゃむにゃ……」
「長官、いらっしゃいますか?」
ここで一人の隊員が入ってくる、たぶん執務室の中を見ても誰も居なかったから仮眠室に来た感じだろう
それで、この状態を見れらたらどうなるだろうか……とゆう問はもうすぐ分かるだろう
動けない状態のハイドリヒ、
幸せそうな寝顔で抱きついてくるアズサ、
何も知らない武装親衛隊。
このままでは見られてしまう……その時!
ガバッ!
「ムグッ」
とっさにアズサに布団をかけ、見えないようにする
「ああ、やっぱりここにいらしてたんですね。長官」
「え、ええ……どうされました?」
「えっと書類g「それは机の上に置いておいてください」…了解しました」
「失礼します」
ガチャッ
「…………ふぅ」
ひとまず危機は去った!
次回に続く!
時々思うんだけど範馬勇次郎のドアの向こうって聖園ミカじゃね?