忠誠こそ我が名誉inトリニティ   作:もりもりバナナ

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ユメの昔話なのでユメ主観です



消えた足跡

 

 

 

 

 

これは、私がまだアビドスで生徒会長をしていた時のお話

 

 

私はいつも通り、後輩ちゃんと一緒に業務をしたり、借金返済のためにバイトをしたり。

その日はいつものような時間が流れてたんだ

 

 

寒くもなく、暑くも……いや、ちょっと暑かったかな?

 

 

そんな部屋の中で来る日も来る日も高校の存続のために仕事をこなすのは正直言って地獄だった

 

 

終わらない書類仕事、止まらない不良からの攻撃、無くならない借金に絶望も感じてた

 

 

___でも、

私には可愛い後輩がいた

 

 

名前は小鳥遊(たかなし)ホシノ。ちょっと怒りっぽいけどすっごいいい子なんだよ!抱きつくとバタバタするのもすっごい面白かった!

 

 

それに何時でも力強くって心強くって……どんなときもホシノちゃんといたら安心できた

 

 

私が悪い人に騙されてるときも助けてくれた。

私がヘルメット団にやられてる時も助けてくれた。

私が情けなくムサビ泣いてる時も助けてくれた。

 

 

そんなホシノちゃんに、笑顔でいてほしかった

 

ホシノちゃんと一緒だったらきっと奇跡がいつか来てくれるってほんとに思ってた

 

 

ずっと、ホシノちゃんと一緒でいたい__

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ただ、それだけだった

 

 

 

ある日、ホシノちゃんがこう言ったのをずっと記憶してる

 

 

『はぁ、どうにかして逆境から抜け出さないと』

 

 

ホシノちゃんは強く、ただ強くそう呟いた

 

___それが、まるで初めて私に頼られているんだと思ってすっごい嬉しかった

 

今思えばそれはホシノちゃん自身を鼓舞するために言ってたのかもしれないけど、そんな事当時は考えさえしてない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日、私はポスターを作った

 

 

このアビドス高校に呼ぶのは無理難題__じゃあまずはこのアビドス自治区に人を呼ぶように考えた

 

 

『うぅむ、我ながらいい出来!』

 

そのポスターの出来に思わずうっとりしてしまう。

今、私が置かれている状況から逃げるように

 

 

 

その時

 

 

 

ガラララッ

 

 

ホシノちゃんがまるで同じコマーシャルを見ているかのようにいつもと同じ仕草で教室に入ってくる

 

 

『あ、ホシノちゃん!これ見て!じゃ〜ん!!』

 

『はぁ!?』

 

 

私はポスターを両手で見せびらかすように持ち、ホシノちゃんにこれ見よがしに見せた

 

 

『………なんですか。それ』

 

『ポスターだよ!これを街中に貼って皆をアビドスに呼ぶの!』

 

『………っ』

 

『きっと、きっと奇跡のようにうまくいくはず!』

 

 

今思えばこの発言はホシノちゃんにとって良くなかったんだと思う

 

『…そうやってふわふわと、奇跡だの幸せだの何だの………』

 

『ホシノちゃん?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『もっとしっかりしてください!』

 

『っ!?』ビクッ

 

『貴方は仮にも生徒会長でしょ!?ならこんなくだらない事に労力なんて使わないでください!』

 

 

怒声が響き渡る。勿論、私の体にも響く

 

 

『え、えっと………』

 

『こんなもの!』

 

『あ!』

 

 

ビリビリビリっ!

 

 

あ

 

 

『くだらない!』

 

 

そう言ってホシノちゃんは勢いよく教室の扉を開けてどっかに行っちゃった

 

 

私と、ビリビリに破り捨てられたポスターを残して

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後の事は覚えてない

 

 

ただ、私も同じように教室から出て、学校から出て、彷徨っているってことだけはなんとなく理解できた

 

 

痛い

 

 

ずっと走ってたのか、足が痛い

 

 

 

 

____はぁ

 

 

私は思わずつい癖になっちゃってたため息をこぼす

 

 

もう、なんでもよかった

 

 

このまま消えてしまえれば、どれほどに楽だろうと考えた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もっとも、その夢(ユメ)は叶っちゃったけどね

 

 

 

 

 

 

グオオオオォォォォォ!!!

 

 

突然、地面が揺れた

 

 

さっきも言った通り、私は砂漠に来てたし、よほどの事が起きない限り地震なんてものはこない

 

 

そう、もっと違う厄災が降り注いできた

 

 

 

 

『…………ビナー』

 

砂漠で暴れる蛇。ビナーだった

 

 

その姿自体はそんなに珍しくもないし、私もホシノちゃんと一緒によく見かけた

 

 

それでその度にホシノちゃんが撃退してくれたのはいい思い出だと思う

 

 

 

 

 

でも、ホシノちゃんは?

 

 

私は武器を持ってない

 

盾はあるけど……これで倒せないことは誰の目から見ても明らか

 

つまり_____

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

詰んだ

 

 

その瞬間、ビナーの口で光り輝くものを見つける

 

 

その光は段々と大きくなって、みるみるうちに口から溢れ出さんばかりの大きさになる

 

 

 

この攻撃を、私は知っていた

 

 

それでも動けなかった__いや、動こうとさえしなかったと言ったほうが正しいんだと思う

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の瞬間、私は神々しい光で包まれた

 

 

 

 

 

 

痛みは…………もうない

 

 

 





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