この小説も一区切りしたら新しい小説でも作ろうかな……。
昔、ここらへんはトリニティとの戦争で壊滅状態だった
トリニティ連合との内戦が終わった後にも、様々な勢力が存在してた
例えば共産主義、民族主義、無政府主義、王統派、加速主義、残存アリウス軍団__などなど
でも脅威はそれだけじゃない。日々トリニティからの空襲は続いた
内戦はとうに終わったのに__ね
その後にもこの地域では様々な勢力による内線が続いて、皆ボロボロだった
とても争いを続けることが出来ないほどに
聞いた話ではそこで「マダム」が出てきて内戦を見事内戦を終わらせたらしい、そして空襲もなぜかピタッと止まった
それで当然のように「マダム」はアリウス分校の生徒会長になった
私達はその時幼かったし生きるのに精一杯だったから「へ〜そ〜なんだ〜」くらいにしか思わなかった
そして「マダム」は残ったアリウス生にいろいろなことを教えた
様々な戦闘技術にサバイバル技術………そして『全ては虚しい』という真理
私達がこんなに苦しいのは「トリニティ」のせいで、「ゲヘナ」みたいな野蛮人とはまず共存できないような存在だ……って教えられた
「マダム」は自分のことを崇拝すべき存在であり、言うことは全て従わなきゃいけないって教わった
私達は大人の言うことだから何も疑わずに信じてた……………
つい先日まで
「それで今に至るってわけ」
ミサキが長ったらしい説明を終えた後、先生はまるで鬼のような形相をしていた
「ヒィッ!せ、先生」
「あ、あぁごめんね。あまりにもひどい話で……」
「ま、まさかトリニティ連合がそんな事をしてたなんて………」¹
「__ハイドリヒは武装親衛隊の長官だったよな、それでも知らなかったのか?」
「はい、そもそも我々の前身だった組織自体は内戦後に組織されたので__関わってさえないですね」
「そうか、すまないな疑ってしまって」
気にするなとサオリに声をかけながらも俺はある疑問をいだいた
確かに爆撃についても気になるが_それよりも
「____王統派?」
そもそもこんな派閥が生まれるのは結構難しい。とゆうのもその地に縁のある王の一族が存在しないとこんな組織は生まれないのだ
__つまり、アリウスには王がいた
「……そういえば、”姫”、と呼ばれている人がいますよね。確か今捕まってる__」
「アツコのことだね、アツコはかつてアリウス自治区を統治してた生徒会長の血を引いてるロイヤルブラッドってやつなんだ。だから姫って呼ばれてるんだ。」
なるほど
だいたい俺の中で整理ができた
多分だが「マダム」はアツコを使って何かをする気だ。
そしてアツコは当時の生徒会長の血を引いているロイヤルなブラッド。
__もし、だ
もし俺の仮説が正しいのなら、彼女は絶対に死ぬ
きっと俺に接触してきたのもそうゆう理由があったのかもしれん
「サオリさん、マダムは私と先生を殺せばアツコさんを見逃すと交渉してきませんでした?」
「あ、ああ__なんで分かったんだ?」
おっけ、最悪だが仮説は正しかった
「きっと「マダム」はアツコを生贄に儀式を行うはずです。そうでなければ説明がつかない」
「!?」
「「マダム」の言葉に踊らされなくて正解でしたね」
「ま、まってくれ!な、なぜ知っているんだ!?」
「血が欲しかったんでしょうだいだい続いたアリウス分校の生徒会長の血が……」
神秘は遺伝する。俺と姉さんの神秘が強大だったように彼女の神秘にも何かしらトリックがあるんだろう
だから彼女が選ばれたんだ
……もしかしたら爆撃と関係があるかもしれないが
「行きましょう、時間がありませんからね」
「そ、そうだね………」
こうして先生達はアツコを救出するために戦いに行くのであった
「___で、どうやって行きますか?相手は多分私達が殺しに来ることを知ってるでしょうし、防衛線が築かれてたら面倒です」
「まず”旧校舎”に行こう。そこに本拠地に続く回路があるとのことだ」
「そこだったらマダムだって見逃してるかもしれないからね」
本当にそうか?
てかそもそもこの作戦には希望的観測が多すぎる
この俺がいても相手は油断するだろうという希望的観測
旧校舎なら多分マダムも気づいていないだろうという希望的観測
__二つ。たった二つに思えるかもしれないが俺にとっては二つ”も”だ。そんな中作戦を続行させるのは茶道部がメジャーリーグに出場して全ての野球チームに勝つ事ぐらい難しい
「…………」
だから、あらかじめ策は練っとかないとね☆
サッサ
「ん?どうしたのハイドリヒ、スマホなんか見ちゃって」
「ちょっと部下に業務の連絡ですよ。もしかしたら遅れちゃうかもしれないんで」
「なるほど」
サオリは信じ切っている、まぁ俺は嘘は言っていない
バレないように連絡を入れただけだから
__________
褐色館にて、気だるそうにパソコンを叩いている少女がうつむきながら白目を向いていた
それもそうだろう、なにせこんな遅い時間まで残業を強いられているのだから。しかも休日に、だ
あれ?武装親衛隊ってほぼブラックじゃね?__まぁそんな事どうだっていい
「先輩、コーヒー注ぎましょうか」
「あ、ありがとね~」
ソッ
マグカップにコーヒーを並々入れ、そのマグカップを揺らさないようにそっと手渡す
「ふぃ〜〜〜まったく疲れちゃったよ」
「そりゃあ私達みたいな空の人間はあんま書類仕事以外に仕事がありませんからねぇ」
「でもさでもさ、モチベーションって必要じゃん?」
「ほんとですよ。今日は長官もいないし帰っちゃおっかな?」
「やめときなって、バレたら磔刑だよ」
「え?なんですかそれ?」
「ほら、十字架に貼り付けるの、人を」
「まっさか〜そんな事しませんって」
「そうだよね〜〜〜これも数十年前の話だからね」
「まじっすか〜………え?まじすか?」
その時
ピロリン♪
シュバッッ!
「長官からモモトークだっ!久しぶりすぎて涙が出てきたっ!感動だっ!」
(なんだこの先輩……涙まで流してる)
「でも普通に考えておかしくない!?私って長官の許嫁なのに……この前は戦車長と一緒にデートに行ったって話だよ!?」
「はいはい。てか長官には白州様がいらっしゃるじゃないですか」
「うぐぅ!」(即死)
「それよりも、早く連絡に目を通したらどうですか?」
「そ、それもうだすね……………」
「……………」
ゆっくりとハイドリヒからの伝言を呼んだ彼女は、カッと目を見開いた
「まじすか長官…よし」
「どうしました?先輩」
「長官から連絡があった」
「__いつでも発進出来るように備えとけって」
「え?夜間の飛行は危険ですよ!?」
「これは命令。黙って従って」
「………了解っす」
彼女はさっきとは打って変わって、本職の目をしていた
「よし、私も第一SS航空師団の師団長として頑張らなきゃ」
__________
「うわぁぁぁぁぁん!!やっぱり敵がいますぅ!!!」
「場所、バレてるじゃないですか!!!」
ズドンズドン!!
ドガァァァン!!!
「ぐへっ!」
「ぎゃっ!」
「そう言いながらも当てるんだね」
敵が放った弾丸が俺の頬をかすめ、爆発音が前方から聞こえてくる
そして右前からはやかましい大声が耳鳴りのように鳴り響く__お願いだ黙ってくれ
「さ、サオリさんっ!このルートに敵が多すぎますよ!」
「そこはなんとか乗り切れ!あとその弾薬はなんだ?衝突した瞬間大爆発なんてやはり武装親衛隊の技術は進んでるな」
「これ私の技術でーっす!」
ズドン!
そんな他愛のない話をしてはいるが、自体はかなり深刻だ
スクワッドが再び集合したって情報はもうアリウス生全員に知れ渡ってるんだろう、そのせいか敵が多すぎる。撃っても爆破しても殴っても蹴っても湧いて出る
「うわっ!狙撃だっ!__ヒヨリさん!あっちの屋上に狙撃手がいるのでなんとかしてください!」
「ふ、ふええぇぇぇぇ」
「あと前方に敵の増援が来たのでそれも全部お願いします」
「ひぃぃぃぃぃ!!」
「そして私がこうやって休憩してる隙にあの路地裏から大量に敵が溢れ出たのでそれの対処も」
「なんか私の負担大きくないですか!?」
「くっそ、なぜこんなに敵が!?ヒヨリさん早く撃ち抜いてください!」
「今やってます!」
「__仲いいね」
「ああ」
「喰らえ__グフッ!」
「ふんっ、今度はもっと足音を消すんだな。もっとも今度があればの話だが」
ドドドン!!
「っ!」
サオリは後ろから接近していた敵の腹を蹴り、弾丸で安眠(意味深)させてあげる。そしてふういうちが意味ないと悟ったのか、回り込んだアリウスは大声で叫んで突撃を敢行してきた
「今だ!裏切り者にはどんな未来が来るのかを思い知らせてやれ!」
「うおおおおお!長官は絶対に殺すんだ!」
ガシッ
「なっ!」
「捕まえましたよ」
なんか後ろに来ていた奴の首を勢いよく掴み、あえてその場で盾にして攻撃を上手く躱す。敵は無情にも仲間に銃弾を浴びせてしまう
リーチの長い俺だからこそできる技だろうなっ
「おい味方を撃つな!」
「っ!!!」
「そのまま眠りなさぁぁぁい!!!」
そう叫びながら俺は盾にしたアリウス生を思いっきりぶん投げる
「おまけですよ」
それも最大出力の、な
ズドン
ドガアァァァァン!!!
俺が放った弾丸はまるで吸い込まれるかのように突き進んでゆき、その場全体を明るく照らしながら轟音とともに敵を薙ぎ払った
__うん、こんな強力に出来るんだな
__________
「ふぅ、やっと一息つけますね」
アリウスの大群を全てなぎ倒した後、結局その場から少し離れた廃墟で身を潜めながら今後の展開について話し合っていた
「ふえぇぇぇ。あれだけの敵を……生き残れたのが奇跡ですよ」
「奇跡ではありません。これは私達が乗り越えるべき運命だったんです」
「その運命のなかに姫の救出は入ってる?___ごめんごめん、今のは冗談」
などと笑えない冗談を放ってくるミサキ。お前ほんっと面倒くさい性格だな_なんてことは口には出せない
しかし、冗談には冗談で返すのがトリニティでの”普通”だ²
「逃げ出したいのなら今のうちですよ?」
「………うぅん、もし私が逃げたらヒヨリが爆発四散しちゃうからね」
「えっ?そんな話があったんですか!?」
「所で今後の話なんですけど」
「無視ですかっ!?」
「あ、あぁ。このまま進んでカタコンベを突き抜ける。そしてアリウス自治区に到着し姫を救出しよう」
「随分と大雑把な作戦ですね」
「それ以外出来ることがないからな」
「な、なんで私のことを無視するんですかっ!うわぁぁぁん!やっぱこの世の中は理不尽なんですぅ!!!」
「………」
構ってもらえずに騒ぎ出したヒヨリのために、俺はさも当たり前かのようにチョコレートを懐から出す。その瞬間ヒヨリの顔はまるで太陽の元威勢よく輝いている向日葵かのような笑顔になる
「ありがとうごz_____
「おい!こっちにいたぞ!殺せっ!!!」
見つかってしまった
「くっそ、恨みますよ!ヒヨリさん!」
「わ、私ですか!?」
「うん」
「あぁ」
「酷いですぅぅぅぅ!!!」
(ヒヨリが大声出すから………)
そんな感じでシッチャカメッチャカしながらも、俺達は俊敏に動いて遮蔽物の後ろに隠れる
弾幕はそれでも降り注いでいる
「………ん?」
俺が相手を確認しようとしたその時、奇妙なものを見つけた
あれは___幽霊?もしかしてユスティナ聖徒会がここに!?
褐色館で指揮を取っていた時に聞いた幽霊共だ!
「さ、サオリさん!あいつってユスティナ聖徒じゃないですかっ!?」
「くそっ!どうやらハイドリヒの言ってることの殆どは正解なようだなっ!しかもあいつらは無尽蔵の兵隊だからいくらでも来るぞ!」
「っ、面倒くさ」
「ここにいてもジリ貧でやられるだけだ!突破するぞ!」
「どうやらそうするしかないようですね!私が爆発させた瞬間即ダッシュです!」
「りょ、了解です!」
ダダダダダダン!!
まだ___
ダダン!__ダダダン!
もう少し______
ダン!__ダン!____
よし、今だ!
俺は足に力を入れて勢いよくその場で立ち上がり、敵の方面に銃口を向ける
「くらえ______
「ちょっと〜〜私抜きでなんか楽しいことしてない?まぜてまぜて〜〜〜っ☆」
「っ」
俺は内心驚愕するとともに、無意識に舌打ちを勢いよく鳴らした
ハイドリヒの爆発する弾丸は陸八魔アルのEXスキルの強化版みたいな感じです。