忠誠こそ我が名誉inトリニティ   作:もりもりバナナ

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せっかくアズサと誕生日が2日違いだと喜んでたらアコとも2日違いだった。

俺の感動を返してくれ。



条約の後始末

 

「だからなぜ檻を破壊するんですか!?」

 

「だってー、ずっとここの中にいたら暇でしょうがないんだもーっん」

 

牢屋の面会室で、けたたましい声が響き渡る。その横では「やれやれ」とでも言いたそうな少女が深々とその椅子に腰掛けていた

 

__そして、強化ガラスの向こうには極悪ゴリラがまるで面白いものを見ているかのごとく頬杖をついている

 

「被害総額だって馬鹿にならないんですけど?今回で4回目の脱走、その度にあらゆる設備を破壊し尽くしてくれたもんですから7桁は行ってますからね。

もちろんこれは後でパテル分派に全額請求しますよ」

 

「あっそ」

 

気だるそうに返答するミカ、いやこれってそんなに軽視していい問題じゃないからね?__ほら、セイア様も何か言ってやってくださいよ!

 

俺が隣に振り向くと、俺の考えを察したのかどうかは分からないがセイア様が口を開いた

 

「まったく……公聴会も控えているというのになんだいその体たらくな生活は」

 

違います、そこに突っ込んでもらいたかったわけじゃありません

 

「一日3食全てロールケーキだなんてそのうち体調を崩すぞ?」

 

「セイアちゃんはそうじゃなくても崩壊してるじゃんね☆」

 

「はははっ、今度からミカの食事は全てヨイトマケ¹に変更してくれ」

 

「検討します」

 

「あはははっ!セイアちゃん怒っちゃった?かっわいーーー!!!」

 

「ふふふっ、今度からミカの食事は全てペロロ人形に変更してくれ」

 

「流石にそれは無理です」

 

今度はキッチリと断りを入れておく…セイア様、流石にそれは大人気なさすぎですよ

 

すると、セイアが反論してくる

 

「ほう?ナギサの命令には従ったのにこの私の命令は聞けないのかね?このセクシーフォックスのお告げを聞き入れる気は本当に無いのかね?」

 

なんだこれもうパワハラだろ

 

「はぁ………これでもティーパーティなんですね」

 

「一応、ね」

 

ミカが含みを持たせた言葉を投げかける

 

「…………困りますよミカ様がティーパーティにいなければ。これ以上権力の偏りが激しくなったらもうトリニティの三頭政治は終わりです」

 

「__できればそれは避けたいと思ってるわけだ、ミカ」

 

「うん?」モグモグ

 

おいお前なにショートケーキ食ってんだよ

 

「なんでショートケーキ食ってるんですか」

 

「だって久しぶりの違うケーキだし」モグモグ

 

あれ?これって一応真面目な話だったよね?トリニティの政治についてのお話の最中だったよね?

 

「でも別に良くない?今んとこサンクトゥス分派が一番波に乗っている派閥なんだs「そうとも言えないんだ」__どゆこと?」

 

ミカは可愛らしく首を傾げる

 

「ハイドリヒ、説明してやってくれ」

 

「はっ。先の内戦やアリウス分校への侵攻を通してパテル分派の規模は大きく縮小しました…それに反比例するかのようにサンクトゥス分派が台頭する___はずでした。事態は思いも寄らない方向に進んでおります」

 

「?」

 

「なぜか人気の矛先が我々、武装親衛隊に向いているんです」

 

「え!?うっそでしょ!?!?!?」

 

そう、このエデン条約で武装親衛隊は多数のトリニティ生から好評価を得て一躍人気の組織になったのだ!この次期に入隊希望者も多数押し寄せてきてくれている。

それに武装親衛隊に対する予算の増量も検討されていたりする

 

__それだけだったらただ嬉しい話なだけだ。問題はそこじゃない

 

ある生徒が言った

 

『パテル分派のホストを引きずり下ろして、武装親衛隊の長官をホストにするのはどうだろうか?』

 

噂は噂を呼び、やがてこの案?は表舞台までに出てきた

 

この事実を知ったのはつい2日ほど前の事だ__もっと早く知っていれば情報を縛る事が出来ただろうがもう手遅れだった

 

そうして昨日、夜道を帰宅中にクロノスの報道陣が俺に押しかけてきたのだ

 

 

 

 

_____

 

 

 

 

いつも通り仕事を終えて帰路についていた時のこと、それは突然襲ってきた

 

誰もいない夜道から素早く這い出たマイクを持っている少女と、その後ろにはカメラを携えている少女の二人組みだった。この生徒たちにはエデン条約の時もあったことがあるからすぐに報道の奴らだと感づくことが出来たんだ

 

マイクを持った変な服装の少女が開口一番___

 

『武装親衛隊の長官がティーパーティーのホストに就任するのは本当ですか!?』

 

俺は意味が分からなかった。多分その時あっけらかんに「は?」とゆう声が漏れ出ていたのだろう

 

だが、疲れたのもあったのか適当に「知りません」と答えてしまった

 

___そう、知りません(・・・・・)と言ってしまったのだ

 

こんな右にも左にも解釈できる回答をしてしまった翌日、つまり今日の朝のテレビニュースで俺の昨晩の映像とともに『武装親衛隊、とうとうティーパーティー入りか!?』とゆうデカデカとしたテロップが張り出されていた

 

この瞬間、俺は口に含んでいたコーヒーを思いっきり吹いた

 

その滴が育てていた植物たちにかかったのは言うまでもない

 

 

 

 

_____

 

 

 

 

「いつかあの学校を潰します」

 

「やめないか」

 

おっと失礼

 

「へぇ〜〜〜大変そうだね」

 

人ごとじゃありませんけど!?

 

「もし我々のような軍事組織が政界に入ってしまったとしましょう、それは大問題なんですよ!?理解できてますか!?!?!?」

 

軍人が政治に口出しするようだったらもう民主主義は終焉を迎える。それくらい分かってくれるはずだ

 

まぁどうしても上の人間は政治に肩入れするのは仕方がないが…三頭政治であるトリニティ総合学園の力は均等にせねばならない

 

「私としては何処かのゴリラさんよりも扱いやすい君が来てくれるのは歓迎だがね」

 

「セイア様!?」

 

「やった!私もめんどくさい仕事話に耳を傾けずにすみそうでよかった」

 

「ミカ様!?!?」

 

うっそだろこの人たち__狂ってやがる!

 

「本気で言ってます?」

 

「冗談セイアですまない」

 

笑えねぇよ

 

「とにかく!今度の公聴会で絶対にミカ様をティーパーティーに留めておくようにしますからね。武装親衛隊としてはそういう意見です」

 

「サンクトゥス分派のホストとしても存続を希望するね」

 

「____そっか」

 

「次の公聴会で、必ずティーパーティーのホストの座を奪い返しますよ」

 

「………うん!」

 

 

いずれにせよミカ様は罰を逃れることは出来ない。それが運命なのだから

 

運命は人間には変えることの出来ない絶対的な物だと俺は信じている。その神々のオルガンに沿って踊るしかないんだ__

 

 

___だが

 

 

 

奇跡、はあるかもしれない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

__________

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カタカタカタカタ

 

「___ふぅ」

 

場所は変わって褐色館、長官執務室で絶賛仕事中だ

 

いやーーー、仕事って退屈だね。今ミカ様からの被害総額をパテル分派に請求するための物を作成してるんだけどとっても楽しくない

 

カタカタカタカタ__カタン

 

「よしっ。すみません、これを早急にパテルに届けてください」

 

「了解しました」

 

ようやく長かった書類仕事も終りを迎えた。いらん仕事増やすなよまじで

 

 

「お疲れ様です」

 

俺が仕事を終えた余韻に浸っていると、部下がコーヒーをついでくれた

 

それを俺は感謝の言葉とともに受け取る__暖かさがマグカップを通じて手に染み渡る

 

「ズズズーーー」

 

うん、まぁまぁだな

 

「美味しいですよ」

 

「ありがとうございます!」

 

元気よく反応してくれた彼女は、熱かったのかフーフーしながらコーヒーを啜っている。

その姿が愛おしく見えるのはなぜだろうか?なんかちっちゃい子供に見えるからか?

 

__まぁ俺って身長174cmだけど俺の周りの大体の生徒がそれより低いからか?²

 

そんなどうでもいいことを考えていると、部下が話しかけてきた

 

 

「いやぁ、最近は忙しかったですよねぇ__特にアリウス分校」

 

「そうですね。ほんとに骨が折れましたよ」

 

二重の意味でね

 

「それにしてもいいんですか?厳しい制限が付くにしても正式にトリニティ総合学園の生徒(・・・・・・・・・・・・)として迎え入れるだなんて__まぁもっとも、これは一つの最有力の案に過ぎませんが」

 

「いいんですよ。彼女もまた被害者なのですから」

 

「はははっ、また総スカン喰らっちゃいますね。長官が」

 

「ほんとですよ___最悪です」

 

 

 

今回の騒動の中心に位置している組織、アリウス分校の生徒は今武装親衛隊と正義実現委員会の牢屋で保護している。何人かは救護騎士団が救護しているが_大多数は我々と正実だ

 

あ、ちゃんと人道的に保護してるからね?誤解しないでよ///(ツンデレ)

 

(武装親衛隊長官)ツルギさん(正義実現委員会委員長)が一緒に話し合った結果、厳しい制限を設けつつもトリニティ生徒として受け入れる案が推されている__厳しい制限といっても現在のトリニティ生徒と同じ教室で授業を受けれなかったり、外出とかバイトは届け出を出さなければならないなどと言った簡単なものだ___多分簡単だ

 

しかしその後の制限は何一つとして存在しない

 

好きな目標を持って、好きな仕事に就いて、好きな人と結婚しても大丈夫だ__行き先がないなら俺の会社(株式会社フロリアンガイエルン。PMC業が盛ん)に来るように言っておいたから食い扶持に困る事は無いはずだろう

 

べ、別に戦闘経験が豊富な元アリウス生には絶対に来てほしいなんて思ってないんだからね///(ツンデレ)

 

___でもそれを実現させるためにも様々な人達に説明しなければいけないのか

 

憂鬱だ

 

 

……………

 

………駄目だ駄目だ!もっと気分が良くなることを想像しなきゃ!

 

えっと__あ!確かレッドウィンターと交流会するんだっけ。同じ親衛隊として仲を深めれると良いな

 

その後は学園祭にミレニアムへの訪問__意外と楽しそうじゃないか

 

よっしゃ!そう考えるとやる気がムンムン湧いてきた!頑張るz___

 

 

ピロリン♪

 

うん?

 

いきなり俺のスマホに通知が来る__なんだ?明日のアズサとのお出かけについてのことか?

 

そう考えながらも俺はそのスマホ画面に目を通した

 

 

 

 

『パテル分派が我々(武装親衛隊)からの被害請求について納得がいかないといって要求を拒否しました』

 

 

うっわだっる

 

__しかし、もっと目を背けたくなる内容はその次だった

 

 

 

 

 

 

 

『あと、偶然居合わせた装甲師団長がパテル分派をぶん殴って殴り合いの喧嘩に発展してます。長官はなだめるために至急現場に向かってください!』

 

 

 

 

……………

 

 

 

 

ハイドリヒは何処か諦めた風貌で窓の側にゆっくりと向い、外の透き通った紺碧の空を見上げる

 

 

 

「どうやら今日も残業確定ですね」

 

 

そのハイドリヒの目には、かすかに滴が含まれていたとさ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エデン条約編

 

 

 

 

¹
苫小牧とまこまい名物のヨイトマケ!見た目はロールケーキだが使っているのは大量の砂糖とハスカップ。あれは昔その地域で疲れた人を癒そうととっても甘くしたのが始まりとされているらしい。原材料には苫小牧名物のハスカップ(ブルーベリーより酸っぱかったりする。)がたくさん使われているのだ!手で食べると恐ろしいほど手が汚れるから注意が必要だぞ!でも最初か一切れサイズにカットされている物も発売されているから嬉しいぞ!ヨイトマケのCMの歌(この歌でも食べづらいことが指摘されている。)があったりと苫小牧の市民からとっても愛されているソウルフードだぞ!!!ちなみに苫小牧の広さは本州よりも広いぞ!!!(嘘)

²
ちなみにトリニティで一番背が高いのはハスミ(179cm)だが、ハイドリヒの方が伸びしろがある







とうとうエデン条約が終わりました!いやぁ、意外と長く続きましたね(笑)。

これまでご愛読いただいた読者の皆様並びに高評価やお気に入り登録をしてくださった皆様には本当に頭の上がらない気持ちで一杯です!!!


次は時計じかけの花のパヴァーヌ編です!!
これからも応援よろしくお願いします!!!!
















___あとまたハイドリヒに家族が増えます
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