忠誠こそ我が名誉inトリニティ   作:もりもりバナナ

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なんかイタリア語読みやすいなーって思ったらさ、ローマ字のローマってイタリアの首都だったんだよね__よくよく考えてみれば当たり前だった話です。



えっ?まだいたんですか!?

 

「ふんふふ〜〜〜ん」

 

手には近くのケーキ屋さんで買ったチーズケーキの入った紙袋、そして左手に装着している腕時計は午後6時ら辺を指している

 

非常に、ひじょーっに軽やかな足をまるでスキップをするかのように動かしながら自宅の玄関に向かっている

 

前世でいつしか聞いたことのある『キラー・クイーン』を鼻歌で愛でながらつい気持ちが上がりすぎて紙袋を揺らさないように気をつける__よしっ!この後は紅茶でも注いでからケーキと一緒にティータイム♪

 

「なんて素晴らしい日なんでしょう」

 

今日は仕事が無くて暇だから久しぶりに一人の時間が作れた♪今日の星座占いは12位だったけどそんな事無かったな

 

強いて言えば今日の会議が荒れた事くらいか___

 

ハイドリヒは今日あった事を懐かしむかのごとく思い返す

 

 

 

 

_____

 

 

 

 

会議室にて

 

ここに様々な武装親衛隊が集っていた

 

『納得できません!』

 

ドンッ!と机を叩きながら大声で怒鳴るのは皆さんご存知の通り第一SS装甲師団の師団長だ

 

後から陸と呼ぼう

 

『落ち着きなさい、今は会議中でしょ?怒り心頭なのは理解できるけど騒がしくされたらたまったもんじゃないわよ』

 

手を仰ぎながら静止させようとする彼女は第一SS航空師団の師団長だ

 

後から空と呼ぼう

 

『あ、あの!早く会議を進めませんか……?早く船に戻りたい___』

 

オズオズと小さな声で喋るメガネを掛けた女の子は第一SS艦艇師団の師団長だ

 

後から海と呼ぼう

 

『あ゙あ゙ん!?』

 

『ひぃっ!』

 

『落ち着きなさい。怖がってるでしょ』

 

『_____ふんっ。

そんな事よりも長官!なぜなんですか!!??』

 

うるっさ

 

『なぜ我々の予算が減ってるんですか!?』

 

そう、彼女は第一SS装甲師団ならびに陸上の部隊全てに予算の削減がされたことが気に入らなかったのだ

 

確かにこのキヴォトスの争乱の大部分は陸上で起きている……海は殆ど無いし空はまったく無い

 

だから必然的に陸上部隊に予算が多く割り当てられるのは当たり前だった

 

『これは我々に対する侮辱ではありませんか!?大会で2軍のデッキで挑んでくるくらい侮辱です!!!』

 

『ちょっと言ってる意味が分かりません』

 

『分かりやすく言えば10ポイントで出せるキャラだけでデッキを『だから分かりません』___ぴえん』

 

『えっと……確かになんで陸上部隊の予算が割かれたんですか?長官』

 

海が申し訳無さそうに聞いてきた。やっぱ謙虚さって大事だよな

 

『そうそこ!なぜなんです長官?ま、まさか重大な理由が____』

 

『単純にティーパーティーから貰えるお金(予算)が少なくなったからです。トリニティの復旧作業に費やす費用がかさんで財政が芳しくありませんからね』

 

『は?』

 ↑

自分がやんちゃしたからだと思ってた人

 

そう、いくらお嬢様学校だと言っても……いや、だからこそ建物の修理費がとてつもない額になってしまったのである。

勿論それはトリニティの予算決議で決まるのだが今回は武装親衛隊だけでなく正義実現委員会の予算も減らされてしまったのだ

 

『空は最近ミサイルの配備に尽力している、海はこれ以上予算を減らすことは出来ない(かわいそうだから)。つまり消去法で陸の予算を減らしました』

 

『嘘だぁぁぁぁぁぁ!!』

 

うるっさ

 

『てか長官、抗議はしなかったんですか?ティーパーティーに!』

 

『しましたよ。でも「先の戦いで殆ど廃墟と化した大図書館の大幅な復旧に大量の資金を投じてる」と言われればこれまでです。実際そこで戦いを強いたのは我々ですからね』

 

『それこそ納得出来ませんよ!第一、その命令した我々がいなかったらトリニティ全土が占拠されていたのかもしれませんよ?そんな武装親衛隊に恩義とかは感じないんですか!?』

 

『大事なのは過程ですが、最後に残るのは結果です。受け入れなさい』

 

 

『チクショウメェェェェェ!!!!』

 

 

だからうるせえって!

 

 

 

 

_____

 

 

 

 

カンカンカン

 

登り慣れた階段を一歩一歩噛みしめるように上に登る

 

ここら辺は変に騒ぎもなく抗争もあんま無い場所だから気に入ってる

 

静かに生活できるのは本当にいいことだ。糞ゲヘナとかだったら毎日爆発の音で目覚めるんだろうな__かわいそすぎwww

 

それに比べたらトリニティは素晴らしいなぁ

 

派閥争いが日常茶飯事な事とトップにゴリラがいる事とイジメが蔓延してる事を除けば素晴らしいなぁ

 

どうでもいいけどいつかゲヘナの議長を殺す

 

「………」

 

別にさみしいとかは思ってない

 

ちょっとばかし家で俺の帰りを待ってくれる人がいればなぁ〜〜〜とかは考えたことはある

 

そんなどうでもいいことを考えながら、いつの間にか我が家の扉が出現した。鍵を差してゆっくりと回し、勢いよく扉を開ける

 

ガチャッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おかえりなさい」

 

「……………は?」

 

すると、そこには不審者がいた

 

__いや、正確に言うと空き巣……だよな?

 

え?空き巣ってこんなに堂々としてていいもんなの?てか驚くだろ普通家主が現れたら

 

「貴方の帰りをここでずっと待ってたわ」

 

なにソファでくつろいでんだよ__てか良く見たら家の冷凍庫に置いてあったアイスも食ってんじゃん。返せよ__いや食い終わったからってテーブルに置くなよ、捨てろよ

 

いやその前に俺の家に勝手に入ってくんなよ

 

「今日は真実を話に来たわ」

 

意味分からねぇ事言うなよ

 

短時間で様々な情報がハイドリヒの頭を攻撃し、ハイドリヒは混乱状態になった

 

 

 

「ひとまずどうやって我が家に?鍵は締めてありますし……窓を割ったとかだったら片付け面倒いので止めてくれません?」

 

「普通に鍵の形をスキャンして玄関から入ったわ」

 

なに勝手な事してくれてんだこの女!!!__まてよ、こんなことが出来るなんて相当な技術力だな…ミレニアムか?

 

「てかなぜ来たんです?シンプルに金がありそうだから?」

 

回答によっては隣のアズサを呼ぶ__そう肝に銘じた

 

 

しかし、返答は想像以外の物だった

 

 

 

 

「貴方のお父さんについて調べさせてもらったわ」

 

「………っ!」

 

サッ

 

俺は急いで腰に携えている銃を抜き出し、まだ敵かどうかも分からない相手に構える

 

__だが、俺の父を知ってるとなるとただもんじゃぁないって事くらいは理解できていた

 

そんな俺を知ってか知らずか、相手はただ淡々と話しはじめる

 

「不思議な男ね。存在自体は確認されているし活動もいくつか明るみに出てるのに素性は誰一人として知らない」

 

「生まれた場所も、年齢も、いつどうやってこのキヴォトスに訪れたのかも分からないわ………ただ分かるのは急に現れたって事だけ。それといくつかの面白い発明を残したってこと」

 

「___だからどうしたって言うんですか」

 

「別に私だって無闇に知らない人の家庭に口を出したりなんてしない、しないのが常識ってものよ」

 

勝手に家に入ってくるのも常識としてどうよ

 

「問題はそこじゃないわ___そもそも私はなんでこれまでの事を知り得たと思う?」

 

「知りません」

 

ハイドリヒは間髪淹れずにそう返答すると、相手は一瞬だけ怪訝な表情になるがすぐに無表情に戻した

 

書籍(・・)に書いてあったのよ。それも相当な昔の」

 

「……………」

 

普通の人間ならここで「そうとう昔なら別人でしょ」と思うだろう。だが、俺は一旦は相手の話を信じることにした

 

信用できるようなコミュニケーションは取ってないがこいつの言う事は本当な気がしてならない

 

「古代の文献を読み解くかぎり、貴方のお父さんはとっても長寿だったかそれとも時空を飛び越えてきたか__私は後者だと考えてるわ」

 

「根拠は?」

 

「彼の技術力だったらそんな物を建造するなんて造作もない事だったからよ」

 

「………そすか」

 

確かにあの黒服野郎から聞いた話だったら、ロストテクノロジー的な何かを作れるほどの技術力だとは聞いた事ある

 

__だがしかし

 

「だからどうしたっていうんですか?話の意図が見えません」

 

さっきから俺の父さんがスッゴイて話しか聞けない

 

この女はなぜ俺の家に不法侵入してきたんだ?

__なにか伝えたいことがあるんだろう

 

「………そう、少し回りくどすぎたようね」

 

すると、相手は何の脈絡もなくこう問いだしてきた

 

 

「AL-1Sとは聞いたことがないかしら?」

 

「ありません」

 

またもやハイドリヒは間髪淹れずに答えたが、今度は相手は怪訝な表情はせずまるで「そうでしょうね」とでもいいたげな顔をしていた

 

「一体何ですかそれは」

 

「彼女__いや、あれは少女の姿を模した機械生命体よ。人間と同じように食事をして生きながらえ感情のようなものも持ち合わせているわ」

 

それって人間じゃね?

 

「皆からは『アリス』と呼ばれてる」

 

へぇ…アリスねぇ_____ん?

 

「そ、それで。アリスが関係してるんですか?」

 

「そうね。アリスは機械生命体と言っても一概に全てが機械で出来てるわけではない、一つだけ本物の生命が宿ってる場所が存在する」

 

「どこですか?心臓?脳みそ?」

 

「いいえ、血液よ。彼女の血だけは他の人口の部品ではなかったの」

 

「へぇ……体を巡る血液が………え?見た感じメッチャ人間でしたよ?」

 

「全部精巧に作られただけの人口物よ。騙されないで」

 

すみません__いやあれは見間違えるだろ!?

 

待てよ?

 

「なぜそこ(血液)だけは人工物じゃないんですか?普通に私の父であれば作れそうな気が___」

 

「残したかったのよ」

 

__?

 

 

 

「この血は貴方のお父さんの血液だと考えてるわ」

 

「………そう書かれてたんですか」

 

コクっと小さく頷く彼女の顔には、少しだけ曇りが見えた

 

いったいなぜなのかは分かりはしない___だが

 

「なるほど〜〜〜一つだけ分かったことがあります」

 

「なにかしら」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アリスさんは私の妹ですね♪」

 

「違うわ」

 

違くねぇよ

 

「違くありません」

 

「絶対に違うわ」

 

「良く考えてみてください。

アリスさんには父の血液が流れています_つまり父のDNAが刻まれているんです。そして私も父のDNAを受け継いでいます__な?」

 

「な?じゃないわ」

 

うおっ、そんな事知ったらなんかアリスに会いに行きたくなってきた__行くか(行動力の化身)

 

「次の土日にミレニアムに見学と称して会いに行きますn「やめてちょうだい」__」

 

相手はいきなり厳しい表情をして俺を止めてきた

 

「それ以前にもうアリスには会わないでもらいたいのだけど。金輪際ずっと」

 

「家族が顔を合わせない意味が理解できません」

 

誰が聞いても真っ当な返事だろう

 

家族の繋がりは一生誰にも邪魔させない

 

「___彼女は『王女』、いずれ世界を終焉に向かわせる(モノ)よ」

 

重々しくひきずった口を開くなり、彼女はそう発した

 

「あの男の血族と同じ場所に居続けるのは何かと問題があるの。これはお願いじゃない_警告よ」

 

「ご親切にどうも。ですが忘れてはしませんかねぇ。

私はトリニティ武装親衛隊の長官ですよ?」

 

「___そう、そういえば自己紹介がまだだったわね」

 

不審者が自己紹介とかするんだ

 

 

「私の名前は調月(つかつき)リオ。ミレニアムのセミナー所属であり会長も務めているわ」

 

へぇ___セミナー所属の会長さんねぇ__

 

________ええ?

 

「せ、セミナー所属?」

 

「」コクッ

 

「それに会長さん?」

 

「ええ。そうよ」

 

「……………ミレニアムの生徒会長が空き巣?」

 

「_______アイス、美味しかったわ」

 

 

それだけ言い残すと、彼女_いや、リオは早足で玄関のドアを開き外へ逃げていった

 

 

 

 

「____やっぱ空き巣じゃん」

 

俺は空になったアイスの容器を持ち上げながら唇を噛み締めた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

__________

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オマケ

 

 

 

「待ちなさぁぁぁぁぁいい!」

 

「にはははは!!!」

 

今日も今日とて壮絶な鬼ごっこが繰り広げられているミレニアム。もはや恒例行事と化していた

 

「ノアも手伝って!」

 

「私が運動苦手なの忘れました?__午後6時34分、ユウカちゃんが私に無理難題を押し付けたっと」

 

__その時

 

 

プルルルルッ!プルルルルッ!

 

「あーもうっ!」

 

ガチャッ

 

「はいこちらセミナーですっ、ご要件は!?」

 

多少怒りを滲ませながらも、ユウカは電話を取る

 

(これ私が取ったほうが良かったのでは?)

 

「にははははーーーーー!」

 

 

「__あらっ、ハイドリヒさんじゃない。ええ、お久しぶりね」

 

どうやら電話の向こう側はハイドリヒだったようだ

 

「やーい!妖怪デカ太もも!電話中だからこの私を捕まえることが出来なくて悔しそうd「ドォン!」に゙ばっ゙!」

 

バタン

 

「銃声?気にしないで大丈夫よ」

 

「___」

 

「コユキちゃんは反省部屋に行きましょうねー」

 

ノアは気絶しているコユキを引きずって何処かへ消えてしまった__てかキヴォトス人なのに弾丸一発で気絶とかどないなっとんねん

 

「それで急にどうしたのかしら__え?今度の土曜日にミレニアムに見学に行きたい?一人で回るから手間は掛けさせないって?__アンタねぇ、流石に他校の、それもトリニティの権力者に急にこさせるわけにはいかなわよ」

 

「そんな人がウチで事故にでも遭われたら大変よ___この前のワイン?_____分かったわ、一応不安だから一旦セミナーの部室に寄って頂戴。信用できるボディーガードを付けるから」

 

「ええ、約束よ___じゃあね」

 

ガチャン

 

 

「………面倒くさい事になったわね」

 





実はワインが割れたのはハイドリヒがミレニアムに訪れる伏線だったりします。
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