忠誠こそ我が名誉inトリニティ   作:もりもりバナナ

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最近頭にできた傷から変な液体が滴り落ちるてくる……俺って鶴見中尉だった!?!?!?

あ、あと忙しい期間がほんとに終わったのでこれから頑張ります!



守るべき

 

「………」

 

ふぅっと息を思いっきり吐き出す

 

そうすると周りに白い空気が漂ってくるが…決して今、この時期が冬だからではない。

このエリドゥの最も高い建物の屋上にて、出撃の時を待ち続けている

 

「……あと3分……もう少しで合流しますね…」

 

今回の任務、これほどにまで大きくなるとは思いもしなかった

 

__いや、厳密に言うとこれほどにまで我々に損害が及ぶ(・・・・・・・・・・・・・・・)とは考えていなかった(・・・・・・・・・・)と言う方が正しいのだろう__悔しいですが

 

大量に保持していたAMAS、つまりは味方の軍隊が全滅

 

最終兵器の「アバンギャルド君」は遥か彼方に吹き飛ばされた

 

そのくせ敵は無傷___いや、少しは…傷ついた?

 

監視カメラでは確認されてないがどこかはダメージが届いてるかもしれない___いや

 

数千体ものAMASに、巨額の資金を溶かしてまでそれだけの損害しか与えられなかった。割に合わないなんて言葉では済まされない

 

 

「…………金髪の…野獣、ですか」

 

いつか、どこかで聞いたことがある

 

敵を一瞬にして制圧するその様は、まるでおとぎ話に出てくる人狼のようだった__と

 

容赦なく、出来る限り、精密に全てを刈り取る。まさにハイドリヒさんは人狼とイメージが瓜二つなんでしょう

 

…………では、なぜ野獣?

 

___

 

「答えは、眼の前にあったんですか」

 

化物

 

人狼という、そんな名前さえ与えられなかった化物が……私の眼のスクリーンの中で闊歩していた

 

きっとかつて彼に敵対した人間は思ったんでしょう、「”人”という名が入った人狼なんか彼にとって生ぬるい」____と

 

だから、きっと野獣なんだ

 

金色に輝いている髪を整え、笑顔で殲滅する

 

その様は誰がどう見ても”野獣”だった

 

「…可哀想なのは……どちらか………」

 

昔っから、人の手に負えない獣は麻酔で眠らせるに限る

 

「………」

 

手に持っているタブレットに視線を移す

 

ネル先輩たちのグループと先生たちのグループがとうとう合流したようだ

 

「各個撃破ならず……プランBに移行」

 

どうやらトキは敵を一箇所にまとめて片付けるようだ

 

相手戦力を一曲に集中させるだなんて旧時代の戦術だと笑われるかもしれない。

__実際そうだ、歴史的にも敵をまとめてなぎ倒すというのは、策がなければ間抜けと同じだろう

 

そんな間抜けに……私はなろうとしている

 

ならねばならない_それ以外に打開策が見つからなかった

 

たとえその確率が百分の一でも、千分の一でも、万、億、兆、京分の一でも_勝率があるのであれば喜んで身を投げる

 

 

「………」

 

__あぁ、もし誰にでも優しい神様がいるのなら

 

こんな私も救ってくれるだろうか

 

 

 

 

 

「…任務開始」

 

戦いの火蓋は今、確かに私の手により切り離された

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ…はぁ……もうだめ………」

 

「大丈夫ですか先生。デスクワークで身体がなまってるんですね」

 

横で息を切らして汗をだらっだらに流している先生を形だけ心配しながら、今俺達はネル達に合流しようと足を早めている

 

インナーカラーが薄い青なボブカットの髪を揺らし、ちっっっっさい胸を揺らすことも出来ずに身体だけ大きく上下しているのだった

 

「先生…以前アビドス砂漠で遭難するほど体力がないとはお聞きしていましたが…これは重症ですね」

 

「アビドス……先生、脱水症状には気をつけてね。絶対だよ?」

 

ユメ姉さんも心配したのか、先生に健康状態について念を押す

 

やっさし〜〜〜!!!

 

人に脱水症状のことを心配できるだなんて誰にも出来ることじゃないぞっ!!!

 

 

__と、そんな話をしていると、武装している集団が見えてきた

 

 

 

「ネルちゃ〜〜〜ん!やっほーーーーっ!!!」

 

「お、無事だったか!」

 

C&Cと合流を果たしたのだった

 

それはあまりにも簡単で、道中に敵の残骸さえ見つからなかったとさ

 

「やっと合流できましたね。私達は無事です」

 

「それは良かった…”先生以外”無事ですね」

 

「はぁっはぁっはぁっはぁっ……ふぅーーー」

 

先生はまだ息を切らしていた

 

「ネルちゃんちょっと大っきくなったんじゃない?」

 

「まっさかぁーーー!」

 

「おい」

 

「ご無事で何より……」

 

「ど、どこが……はぁっ……無事……はぁっ……見える……はぁっ」

 

「一旦休ませてあげましょう」

 

今は少しの時間も惜しいが、先生を休ませなければいけないのは火を見るより明らかだ

 

「ご…ごめ…はぁっ…ごめん…はぁっ」

 

「落ち着いてください__この先は私達だけで行きますよ」

 

先生には申し訳ない気もしなくはないが、先生にはここで休んでてもらおう

 

それくらいなら俺達だけで行ったほうが断然良い

 

「ゲーム開発部の皆さんはここで先生と一緒に残ってください」

 

「おっけ!任せといてね!」

 

いつも元気なモモイがそうニッコリと返す

 

 

「では行きましょうか」

 

「はぁっ……け、怪我……はぁっ…しないで…よ?……はぁっ」

 

落ち着け

 

「私が傷つくわけないでs______

 

 

 

 

 

 

ドウゥゥゥゥゥン!!!

 

「っ!!!」

 

「ハイドリヒッ!」

 

瞬間、俺の頬を撃ち抜く電光石火

 

 

ズザザザーーーッ

 

「ぐぉぉぉっ」

 

な、なんとか受け身はとれたが__

 

「大丈夫かハイドリヒっ!」

 

対戦車ライフルでさえ動じない俺が、たった一発で吹き飛ばされてしまった

 

目線の先には____なんだ?

 

なんだあれ?アバンギャルド君みてぇな__いやかっこいいな

 

 

瞬間

 

 

「ドギぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!」

 

「お久しぶりです、先輩方」

 

ネルの怒号とともに何発もの銃弾が放たれる

 

____が

 

 

ガギンガギン!

 

数発は空を切り、残りは全て弾かれてしまう

 

「は、ハイドリヒ君!」

 

「いってててててて………」

 

俺はユメ姉さんの手を取り思いっきり立ち上がる

 

すると眼の前にはゴツい、ただゴツい機械を身に纏っている少女が佇んでいた

 

「貴方は__名字は知りませんが確か”トキ”と申しましたよね?」

 

「覚えていただき、感謝申し上げます」

 

相手はペコリとまるでメイドかのように礼儀正しく礼をする

 

__名前を覚えられない俺でもすぐに覚えられた相手だ。多分だがリオ(爆乳)の手下はこいつ一人なのだろう

 

俺の勘がそう言ってる

 

 

「おいおいおいおいおい、いきなり人をぶん殴るだなんてとんだ馬鹿者ですねぇ…どうなっても知りませんよ?…………ネルさんやっちゃってください!」

 

「いやお前がやれよ!!!今の流れ的に!」

 

「貴方の後輩でしょ!?先輩が責任をもって対処しなさいよ!」

 

「あんたの方が力強ぇんだからあのでっけぇ機械止めてこいや!」

 

「責任から逃げないでくださいっ!」

 

「てめぇだけには言われたかねぇわ!!!」

 

ハイドリヒとネルは眼の前にいる敵そっちのけで言い争いを始める

 

「あーもう…ようするにあれだろ?コイツをぶっ飛ばして、チビの所に行けばいいっつう話だろ?」

 

「チビって_自分を蔑むような事は言わないでください」

 

「ぶっ殺すぞ」

 

「ヒィ!」

 

怖っ!

 

「__まぁおふざけはここまでにして__二人で、いや全員でかかりましょう」

 

「ーーーっ!__分かってるよボケ」

 

「………」

 

(____効いてない?__いや、もう少し時間が_)

 

ドドドドォン!!

 

「っ」

 

「よそ見してんじゃねぇぜ!行くぞ!焼き入れてやる!」

 

ネルが思いっきり叫ぶとともに先陣を切る

 

 

今、第二ラウンドが始まった

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

「オラオラオラオラぁ!」

 

「っ」

 

「そこっ!」

 

ズドンッ!!!

 

「___」

 

ちっ!

 

ネルと俺による攻守一体の姿勢

 

それでもなお一歩届かないトキの技術にその機械の性能

 

「そこががら空きだぜ!」

 

「ふんっ」

 

「足元がお留守ですよっ!」

 

「やっ」

 

いくら俺達が隙を突こうが関係ない

 

相手はどんな不足の状態でも備えてある__多分そうあらかじめプログラミングされてんだろうなぁ

 

ズドンッ!!!

 

躱される

 

「ふんっ!」

 

避けられる

 

コイツにはあらゆる手が通じない__嘘だろ!?

 

「それほどですか?先輩」

 

「舐めやがって__オラァ!」

 

ドゴォ!

 

「っっっ!!!」

 

甘い煽りに誘われたネルはつい、横っ腹にきつい一撃を食らわされる

 

「ネルさんっ!くそっ!」

 

「よそ見してる場合ですか?」

 

「しまった___

 

ヴァギャッ!!!

 

「っ!〜〜〜てぇなっ!」

 

空中で俺は思いっきりトキからの拳骨を喰らい、地面に埋まるかのごとく叩きのめされる

 

__だが

 

「痛いですねぇっ!ネルさんっ!」

 

「あぁ!」

 

即座に立ち上がった二人は、トキに対して反撃をする__が

 

 

「あまい」

 

「「!?」」

 

ハイドリヒは肩に備え付けられてある機銃で、ネルはロケット砲をモロに食らって吹き飛ばされてしまう

 

軽いネルの身体は面白いほどに奥の方まで飛ばされてしまった

 

___一方ハイドリヒは

 

 

「二回目ならなんとかいけますねっ!!!」

 

「………」

 

大口径の銃弾を顔面に食らったのにもかかわらずすぐに体勢を立て直してトキに突っ込む

 

「………無駄」

 

ドゴォン!!!

 

「っ!!!」

 

再びリーチに負けているハイドリヒは、ネルと同じように突き飛ばされた

 

 

 

 

「___勝てる」

 

トキは淡い考えに、少しだけ優越感に浸りながらも敵がこちらに来ていないかを確認する

 

あの強大な敵(ネルとハイドリヒ)は目視不可、その他のメンバーはそもそも戦闘に付いてさえこれずにいた

 

「_このままいけば___」

 

淡い考えが現実味を帯びてきた頃、トキはあることに気づいた

 

___もっと早く気づいていれば結果は変わったのかもしれない

 

「……弾薬?」

 

トキの操縦しているアビ・エシュフの足元に、数十発の弾丸が未使用のまま置かれていた

 

__瞬間、爆音が鳴り響く

 

 

 

ドガアァァァァァン!!!

 

「っ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「___危なかった」

 

少しだけ離れたビルの上で、トキは先程爆発が起きた所を見つめていた。

そこは土煙が覆っていてその場にいるのがいかに困難かを示してくれている

 

トキは思考する

 

(弾丸の爆発__新しい兵器?それとも__彼の能力?)

 

考えてる暇はない

 

「どちらにせよ、警戒するに越したことは____

 

「つーかまえたっ!」

 

ガシッ!

 

「!?」

 

瞬間、左装甲に張り付く獣

 

「い、いつのまn「バリバリィ!!!」___!」

 

「柔らかいミサイルですねぇ!これくらい当たってもどうという事はありませんから!」

 

(__化物がっ!)

 

バシッ

 

「あ」

 

トキはすぐさまハイドリヒと距離を取る

 

コレが今の最善の手だった

 

 

「よっと、なんか良いもん持ってんじゃん」

 

気がついたらハイドリヒの横にはネルが到着していた

 

「ふっふっふ、凄いでしょう?柔らかいので剥ぎ取りました」

 

「__悪いことは言わねぇ。もしミレニアムに来たらC&Cに入れよ」

 

「それは良い提案ですね__で、入部条件は?」

 

「そうだな………」

 

 

アイツ(トキ)をぶっ飛ばせ」

 

ヤヴォール(了解)

 

「___っ!」

 

ジリジリと、しかし着実に獣は手負いの獲物に近づく

 

___そして

 

ダッ!

 

「らぁっ!」

 

「っ!」

 

ガギィン!!

 

(お、重い___)

 

「怯んでる場合じゃないぜっ!!」

 

ドドドドォン!!!

 

「ぐぁっ!?」

 

左腕が無いせいか、少しだけ反応が送れてるようだ

 

 

「このまま決着をつけるっ!」

 

「___っ」

 

そう思い右足を思いっきり踏み込み、拳を前に押し出す

 

__その右拳は

 

 

 

 

 

 

 

 

「____」

 

当たらずに、トキの横を掠めた__いや

 

掠めてさえない

 

そもそも当たるような場所ではない

 

「は、ハイドリヒ?どうしたっ!」

 

 

「___あれ?」

 

「効いてきたようですね」

 

グラッ

 

「お、おいっ!」

 

倒れそうになった俺をネルは抱きかかえる

 

 

「『金髪の野獣』__噂は本当だったようで」

 

「な__なに_______して____」

 

「獣には獣らしく対処したまでです。麻酔を使ってね」

 

「なっ!卑怯だぞてめぇ!」

 

そう言っているうちにも、ハイドリヒの意識がだんだんと遠のいていく

 

「もっと早く効いてくれるはずでしたが__抗体でもあるんでしょうか?

まぁそんなことどうだって良い」

 

「__く______そ_____」

 

「ハイドリヒっ、ハイドリヒぃ!!!」

 

く、あの時の__か______

 

 

 

 

 

そして、ハイドリヒの視界は真っ暗に染まった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………」

 

 

 

目が覚めた場所は、病院だった

 

 

 

 

 

 

 





ゲヘナの風紀委員とかミレニアムのセミナーが常時忙しいのってさ、仕事する生徒が圧倒的に少ないのが原因だと思うんですけど

その分トリニティは素晴らしいなぁ。

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