この章が終わったら次にガルパノグの兎編に行きます__も、もしかしたらハイドリヒが悪役になるかも…。
今はあんま構想が立ってないのでなんとも言い難いです。
とある地下道にて
そこは最近は殆ど使われていないからだろう、ホコリが薄っすらと被さっている
乱雑に置かれた段ボールやガラクタには統一感が見れない
「………」
そそくさそそくさ
「………」
多少汚い空気を掻い潜ってアイツがいるであろう場所に潜入する_今んとこ地下道だということしか分からない
そんな辺鄙な場所で、俺達は隠れながら進んでいるのであった
「………セイア様、奥に誰かいますね」(小声)
「ふむ、近くに行って話を盗み聞きたいところだが……」(小声)
「…酬は……トに………ん……うな?」
「………ん。………貴………次………が」
「ったく…………げす…………ぇぞ」
「…回は…………危………務……………なぁ」
「分…………すって……………25%分………………」
前方にあの怪しげな紙を落としたであろう生徒と、もう一人が何か話し合いをしている
聞き耳を立てると…どうやら三人がいるようだった
しかし一人だけ物陰にいるようで姿形は見えない__もしかしたらそいつが主犯格かもな
小さい事件に多いんだが、主犯格級の人間が直接取り引き現場に赴くのはよくある。小規模なら関わってる人間も小規模なことが大半だからな
「……くそっ、聞こえませんね」
もっともここからは遠すぎて話し声が聞こえない
きっと多分大事な話をしているに違いがないが…生憎姿形しか見て取れない
「どうしましょう……バレずに近づければ聞けるんですが」
「何か使える物は無いのか?」
俺は持ち物を確認する
愛銃の
__どうしようもねぇな
「セイア様、ここはまず様子を見て…何かしら怪しい行動があれば即座に武力行使にでましょう」
「…あの話、聞きたい……あ」
「?」
「いいこと思いついた。ちょっとハイドリヒは待っててくれ」
そう言うとセイアは近くにあった段ボールを両手で彼の方に持ってきた
「それは…段ボールですね。それでどうする接近するおつもりで?」
「まぁ見てなさい」
するとセイア様は段ボールの中にすっぽりと入り……待て待て待て
「セイア様駄目です。それめちゃ危険ですから」
「私がナギサに『自分の身を守れるか?』と問われた時私はなんて返そうとしたか分かってるだろう?」
「………私の名を、出そうとしてましたね」
「そのとおりだ」
「…嘘でしょ?」
「ふーっふっふっふ…半分嘘さ」
え?半分?
「ハイドリヒも入るんだよ」
「………は?」
は?今なんて言った?
「善は急げだ!」グイッ
「あっちょっ!!!」
俺の静止も聞かずに、セイア様は段ボールに俺を押し込み身を潜めてゆっくりと進む
「………狭いですね」
「私は小さいけど君は大きいからね」
段ボールだから中は狭い。ギュウギュウだ…仕方がないから体を密着せねばならなかった
ハイドリヒよ体のあちこちがセイアに覆いかぶさり、密着する。そして温かい吐息がセイアに吹きかけられる
「……んっ……」
何故か満更でもなさそうな表情を浮かべるセイア
「すみません、失礼します」
「んっ!___ふぅ」
これ二人で入る必要あったか?
__いや、バレたら俺が身を挺して守ることが出来るからか
「ではっ_行こうか……もうちょっと身を寄せたまえ。相手にバレたら元も子もない」
「そうですか…」
気づかれそうになれば止まり、相手の視線が別方向に向いたら進む。その様はまるでスパイ映画のようだった……か?
よし、話がちゃんと聞けるほど近くに来れた__
「………っ!」
「……っ…っ?」
俺とセイア様は喋れないからアイコンタクトで会話する__セイア様の姿勢がキツイのは可哀想だがしょうがない
さて、耳をすませよう。さっきとは打って変わってよーく聞こえる
「約束のブツだ。それで、報酬は_?」
「まったく…おたくらも疑り深いですねぇ。もうすでに契約書は交わしてるでしょ…それでも疑うんですか?」
「あたしら契約書とかよく分からんし」
「そうそう、契約内容とか見ねぇからな」
「………」
誰かの大きなため息が聞こえる
「ですからうまく行けば25%を渡すって言ってるじゃないですか。総額については__貴方がたにかかってるんですよ?そこんとこ自覚してくださいね!」
「へいへい、承知してるよ」
「__しかし。EXPOをめちゃくちゃにして大金を巻き上げるだなんて悪い事考えたな」
「っ!?」
(EXPOをめちゃくちゃに……?)
__まずいこと聞いたなぁ
「ふつーは自分でやるもんじゃないのか?わざわざ私らを使ってまで………」
「かーーーっ!(鳥)これだからド素人は…そんなんだったら大きく稼げないんですよっ!
お金持ちになる秘訣はいつだって斬新なアイデアなんですからっ!」
「それもそうだな…あたしらはトリニティのお嬢様じゃねぇから」
「っ」
↑
親からキヴォトスで一番デカいPMC会社¹を受け継いだ男
「………」
↑
トリニティのお偉い人。多分めちゃ資産ある
「では、私はこれからも予定がびっしりと詰まってるので。まっ、何かありましたら気軽に連絡くださいね!ではっ」
眼には見えないが、依頼主?はそう言い残して何処かに走るように消えてしまった
__もう段ボールから出てコイツラをとっ捕まえてやろうか?
いや、今は泳がせとこう。俺はトリニティ紳士だから知的なんだ
「……何故……」
「あ」
「だ、誰かいんのか!?」
セイア様が不意に声に出してしまい、それにつられて俺の口からも声が出てしまった
やべ。バレたやん
「なんかさっきから視線を感じると思ったんだよ…おい!ずらかるぞ」
「ま、待てよぉ!」
タッタッタッタッ
「………」
行っちゃった…だがその方が良かっただろう。さっさとこの狭苦しい段ボールから出よう
そう思いながら足に力を入れる__
「あーあ、逃がしちまったか……あと一歩だったのによぉ」
「……?」
何処か聞き覚えのあるような無いような声がその場に響く
(あれは?)
分かりません
↑
アイコンタクト
セイア様しか外が見えない現状、誰がいるのかを察知するのはとても難しい
「おい」
「っ!?」
瞬間、呼ばれたような錯覚に陥る
まぁ待て、俺達の存在が察知されてるわけないじゃないか。こいつには最初から動きを見せてないし、今は黙って過ぎ去るのを待つのが得策___
「おい、そこのお前だよ」
「………」
「あぁ?無視すんなや。箱ん中から引きずり出してやろうか?」
「………!」
「なぁに、痛いようにはしねぇよ。敵じゃなければな」
ジャラッ
外から鎖がこすれる音が聞こえる_待てよ?コイツって……
「………今出ます」
「!?」
俺は段ボールを持ち上げて、それを放り投げるように姿を見せる
「お、お前は………」
「ええ、お久しぶりですね___」
「ネルさん」
「ハイドリヒぃ!!!」
名前を叫びながら驚くその様に、少しだけセイアはビビる
「てかなんでこんなトコにいんだよ……あれ?そっちのちっこいのは?また妹が出来たか」
「ちっこいのとは何だね。私は百合園セイア。ティーパーティーのホストさ」
「へぇ、まっさかトリニティのお偉いさんがこんな場所に……あれ?今一つの段ボールから出てこなかったか?」
ネルは若干顔に汗を垂らし、ハイドリヒとセイアの顔を交互に見ながら問いかける
_確かに、疑問に思う以前に違うことを想像してしまうだろう
ハイドリヒは答える
「そりゃあ銃撃戦になったらセイア様を身を挺して守れるからですよ。当たり前ですね」
「はぁ!?お前何言ってんだよ_てかコイツを後ろに待機させて自分だけ箱ん中に隠れときゃぁ良かったじゃねぇか」
た、確かに!盲点でしたねぇ〜〜〜
「それは……「それは私が強要させたからだよ」せ、セイア様っ!」
「ほぉ?」
「私はトリニティ生徒である以前に指導者だ。上の人が率先して前に出なかったら顔が立たないだろう?」
セイア様のかっこいい格言に痺れが止まらねぇ__さっすがだぜ!
「へぇ…おもしれぇ。うちの上の人間だったらそんな事絶対にしないだろうな」
ミレニアムのトップか……あの
『人には適材適所に割り当てる必要があるのよ』
俺の思考が止まる前にネルの横でバーチャルな何かが話し始めた
「君は…調月リオ?まさかまだミレn「てんめぇ何処に隠れていやがったんですかぁぁぁぁ!!!!」___」
『久しぶりね、ハイドリヒ』
バーチャル状態で出現したリオは何処までも余裕そうな表情だ
それに対してハイドリヒは……
「今何処にいるんですか?武装親衛隊の伝統的な拷問を試してあげます」
「な、なんだよその拷問って……伝統!?」
ちゃんとキレてた
『__いずれにせよ、ここで話を続けるのはリスクが大きいわ。ネル、
「………は?」
ハイドリヒの口から思わず声が漏れ出る
眼は意味の分からない物を見ているかのように丸くなっていた
「私も行きますけど」
『お呼びじゃないわ』
「セイア様だけで行くのは危険です。ここは私も行くのが筋ってものですから行きます」
『貴方ほどデータ通りに行かない者は今まで見たことが無i「だから殺そうとしたんですか」………』
彼の口から飛び出た冷たい一言はリオを凍えさすには強力すぎた
「私は許してませんからね?たとえ貴方にどんな正義が有ったとしても現実は変わりません。殺人未遂というレッテルは剥がれません」
「情報部をミレニアムに何度も差し出しても見つけられなかった貴方を今ここで逃したら__もう二度と会えないでしょう?
絶対に逃がしません」
『___っ』
バーチャル越しでも伝わるぞわりとした冷たい声
彼の言葉一つ一つに、確実に殺意が込められている
「今何処にいるんですか?隠れ家?座標は?」
『………』
リオは知っている
彼は決して機械に詳しくは無いと
その情報は、ハイドリヒが隠れ家に到達することが出来ないという確信へと繋がった
しかし
「…………チッ」
イレギュラーはあるようだ
「いいかげん、謝れよ」
『!?』
「はぁ……リオ。てめぇがそんなにダセェ奴だと思ってなかった」
『ね、ネル?貴方何を言って____』
「あーもううるせ。連れてくわ」
『!?!?!?!?』
バーチャル越しでも容易に分かるほど動揺するリオ
そんな彼女を知ってか知らずか、ネルは行動に移す
「ほら行くぞ」
「えぇ♡」
『えぇ!?ちょっとネル、それは承諾出来なi____プツンッ』
「………」
「けッ、たまに気に入らねぇんだよアイツ___ハイドリヒ」
「はい」
「あー…なんだ。あんな面倒くせぇやつだけどよ……その…それなりに人の心はあんだよ。
__だから………あーくっそ!!!ハイドリヒぃ!」
「はい?」
「いいか?あいつを……許してやってくれ」
「………」
ネルの最後の一言にどれほどの意味が詰まってるのだろうか?それを果たして彼女は理解して言っているのだろうか?
___いずれにせよ、我々にとって彼がその言葉を理解することが出来たと祈るしか無い
オマケ
「………」ゴゴゴゴゴッ
彼女の名前は歌住サクラコ。
多分何人か殺してるトリニティのシスターだ
「ふぅ…様々な人に声をかけたら喉が乾きましたね」(ちなみに全員に逃げられた)
「何処かに売店は……おや?」
サクラコの視線の先には、ミレニアム学園内に沢山ある一般的な自販機があった²
「ふふっ、『じどうはんばいき』の使用方法は先にマリーから習得済みです!何処にお金を入れて、何処を押せばいいのかなんて_今となっては片手でも出来ますから!」
どうやらトリニティでマリーから自動販売機の使い方をレクチャーしてもらったようだ
「機械なら、生徒と違って怖がりませんからね……」
「まずはお金を入れる場所…あ、ありました。確か小銭でもいいですけど、今は持ち合わせが無いので紙幣で……」
スッ
サクラコはお金を自販機に入れる
___しかし
ウィーーーン
「!?」
戻って来るお金
「な、なぜ!?」
スッ
再びサクラコはお金を自販機に入れる
___しかし
ウィーーーン
「!?!?」
またまた戻って来るお金
__そう、マリーはとある事を教え忘れていたのだ
そうとも知らずに一万円札を入れ続けるサクラコ
リバースし続ける自販機
遠くから体を震え上がらせながら見ているミレニアム生徒
「……も、もしかして___機械も人と同じように扱えばよいのでは?」
ここでサクラコ、盛大に思い違いをする
「えと……おほん」ゴゴゴゴゴッ
「私に従ってくれますか?」(にっこり)
ゴゴゴゴゴゴゴゴッ!!!
サクラコのデビルスマイル
それの威力は絶大で、武装親衛隊装甲師団の師団長を苛つかせれるほど強力だ!
__もちろん、こんな攻撃に自販機風情が耐えられるはずもなく____
ボンッ!!!
突如爆破する自販機
「………」
ザッ!
彼女はその場からクールに去った
サクラコの冒険は続く!!!
なお、キヴォトス上では銃を所持すること自体一般化しているし、治安が終わってるのであまり問題視はされていない。
伊草ハルカってめちゃくちゃ可愛いよね(唐突)
オドオドしてても先生を守ろうとしてるとことか、ショットガンの持ち方も可愛い。
めちゃくちゃ甘やかしたいし甘えて欲しい__いや、遠慮しながら甘えてきて欲しい。
抱っこしたいし抱きしめてやりたい。
美味しいもの食べて欲しいし筆者に危害を加えてきた生徒を拳から血が出るまで仕返しして欲しい__そしてその時にハルカを抱きしめながら「もういいんだよ」って言ってやりたい。
そして泣きついて欲しい。
逆にハルカを虐める奴がいたらボコボコにしてやりたい。
筆者と結婚して欲しいし、アパートを借りて一緒に暮らしたい。
たまに便利屋68に出向いてムツキにいじられてる所をハルカに嫉妬して欲しい。願わくば皆の前でイチャイチャしたい。
そして筆者のことを「好きです」って言いながらキスしてほしい。
陸八魔アルは許さんけど伊草ハルカは可愛い。
これが理解できるっていう仲間は感想で教えてね!!!