活動報告にも書いたのですが、ハーメルンの仕様上、十八話の存在に気づいていない方がいるかもしれないので、しばらくはリンクアドレスを前書きに載せます。
→https://syosetu.org/novel/366979/18.html
では…‥
UA30000突破ありがとうございます!これからも頑張ります!
それでは、どうぞ!
とある日。珍しく教官が俺に当たってこず、いつもに比べれば余裕が持てていた。
訓練もなぜか早く終わり、自室にて待機するように伝えられた。
妙に教官が慌てていたが、なにかあったのだろうか?
「しっかし…‥なんで俺はこうも銃が使えないのかねぇ?まさか天与呪縛だったりして。…‥そんなわけないか。」
「ーー!」
「ーー!」
(!…‥言い合いになっている?しかも片方声はサオリだ…‥行くしかないな。)
「…‥いいのか?確かにお前の成績は優秀だ。だが、その者を庇うのであれば…‥お前も指導対象になるぞ?」
「…‥私が、指導しよう。」
「…‥お前がか?」
「私が指導した者は、皆成績がいいだろう?任せてくれ、こいつも私が責任を持って指導しよう。」
(見た感じは…‥サオリが誰かを庇っているのか。…‥やっぱりあの子は凄い。…‥今の俺には出来ないな。…‥皆もいるのか?)
「…‥いや、信じられんな。」
(!?…‥サオリの能力は本物のはず。それは実際に戦った俺が一番よく知ってる…‥別の何かがあるのか?)
「なぜ!?」
「実はマダムから報告を受けてな。どうやら…‥あの成績不良者と関わっているらしいな?それも、かなり親密だと聞いている。…‥その者の成績はどうだ?かなり酷いというレベルを通り越し、最早兵士として使い物にならないではないか。」
それを聞いたユウジ、サオリの二人は、それぞれの思考を巡らせた。
(俺のせい…‥なのか。…‥結局俺は、あの時からなにも変わっていないのか?皆の足を引っ張ってばかりじゃないか…‥)
(…‥かなり親密だというのはいい。ベアトリーチェにはバレていたから、知っていてもおかしくはない。ただ…‥関わっている?私はこれまで、奴の前でユウジと関わった覚えはない。…‥どういうことだ?)
「なにも言い返さないのか?それなら…‥早くそこを退け。」
(くっ、どうする?…‥戦うしか)
もう思い付くことがなく、強行手段に出ようとした時
「よくやったな、サオリ。…‥後は任せろ。」
虎杖悠仁が、サオリと白髪の子、そして他の家族を守るように、その姿を現した。
「ユウジ!?」
「…‥なぜ貴様がここにいる?貴様の部隊はここではないはず…‥違反行為か?」
「…‥」
その言葉に対してはなにも答えず、ただ睨みつけるのみであった。だがその眼光は、彼女達に『かつて敵であったベアトリーチェの恐怖』を思い出させるほどに鋭く、冷たく、そして
『人殺しを躊躇わない』ことを感じさせた。
「な、なんだその目は!私達に、逆らうというのか?」
「…‥ベアトリーチェに伝えろ。『俺が代わりになる』と。」
その言葉は『
「!…‥貴様、正気ではないな。見ず知らずの他人だろう?なぜそうまでする?」
「俺が出来る唯一のことだから。…‥お前達も、少しは考えたらどうだ?あの主に付いていってもいいのか…‥とかな。」
「貴様ぁ!」
「落ち着け…‥虎杖悠仁、今回は見逃そう。だが…‥次に貴様達の誰かが何かしてみろ?容赦はないからな。」
「…‥あぁ。」
「大丈夫か?」
「…‥ぅ」
ミサキ、ヒヨリ、アツコの三人が囲んでいる真ん中にいる白髪の子に、そう尋ねる。
しかし返ってきたのは呻き声のみで、意識がはっきりしていなさそうであった。
「見た感じ、深い傷はないよ。だけど…‥このまま放置してたら、ちょっとまずいかも。」
「と、とりあえず、出来る限りの処置はしたんですけど…‥」
出血部分には拙いながらも丁寧に布が張られていて、擦り傷部分にも絆創膏が張られていた。
しかしそれだけでは、動けるようにはならなかった。…‥恐らくではあるが熱も出しているのだろう。顔は少し紅潮していて、息も苦しそうだ。
(…‥このまま放って置けば病状が悪化して、最悪の事態になることは想像に固くない。…‥皆はこれ以上ここにいれば、また教官に怒られてしまうだろう。)
「…‥皆は戻ってな。まだ訓練があるだろ?俺はもう終わったから、後は任せろ。」
そう言いながら、サオリへとアイコンタクトをする。
「…‥皆、行くぞ。」
「え…‥」
「…‥そういうことね」
「…‥気をつけろよ。」
「おう。」
白髪の子を背中に抱えながら、目的の場所へと走る。
(急げ…‥)
辿り着いたのは、昔自身が浸入した物資の物置部屋。ここには様々な物が置かれているため、救護物資もあるだろうという望みにかけ来た。
(…‥あった!)
前世で見た冷えピタらしき物と消毒液、経口補水液を見つけ、安堵する。
(これを貼ってれば、とりあえず熱は下がるだろう。次は傷口に消毒液を…よし、できた。)
「…‥ん…‥」
「!目が覚めたか?」
処置をしている最中、白髪の少女が目を覚ました。だがまだ意識がはっきりしていなさそうであるため、それ以上の問いかけは止める。
「…‥意識がはっきりしたら、経口補水液飲んどきな。これ飲んどけば大抵の体調不良は良くなるから。」
少女ははっきりとしない意識の中、静かに頷いた。
「どうだ?体調は良くなったか?」
「…‥うん、前よりずっと良くなった。」
「そりゃ良かった。」
あの後少女は目を覚まし、顔色も先ほどと比べ随分マシになった。
今は物置の端にもたれかかせ、安静な状態を保っている。
「「…‥」」
特に話すこともないため、沈黙が場を支配する。そんな中、ユウジが口を開いた。
「…‥なんであんな状況になってたんだ?」
「!…‥話せば、少し長くなる。」
「良い、聞かせてくれ。」
少女は語った。さっきは自身の部隊とサオリ達の部隊の合同演習があり、対決をしたこと。そんな中自身の部隊の一人がミスをし、泡や教官に殴られそうになっていたところを自身が庇ったのだと。教官はそれが気に入らなかったのだろう。それを違反行動と評し、彼女…‥アズサを傷つけていたとも言った。(名前は話の途中に教えてもらった。)
「…‥こんなところかな。あの時あの人に庇ってもらわなかったら危なかったと思う。」
「そんな事が…‥」
「…‥後」
「?」
「私の処置をしてくれた人達もいなかったら危なかったと思う。…‥貴方も含めて。」
「だから…‥その…‥ありがとう。」
少女は少し戸惑いながら、それでいてその意思がしっかりと伝わるようにその言葉を口にした。
「…‥素直に受け取っとく。」
その後はアズサの体調が動ける程回復したのを確認した後、二人とも元の場所へと戻って行った。
日は沈み、夜の帳が降りきった頃。一人の教官とベアトリーチェがある話をしていた。
「…‥本当に良いのですか?『アリウススクワッド』を、このメンバーで編成して…」
その話とは、ベアトリーチェの直属部隊である『アリウススクワッド』の編成についてであった。彼女はそのメンバーに対して理解が及ばない部分があり、確認を行っていた。
「良いのです。…‥反乱分子は、一ヶ所にまとめていた方が都合が良いですからね。」
それに対しベアトリーチェは自身の手に持っている無骨な名簿に目を落としながら、そう言った。
その名簿には、こう記載されていた。
アリウススクワッド名簿
リーダー 錠前サオリ
副リーダー 戒野ミサキ
メンバー 秤アツコ
メンバー 槌永ヒヨリ
メンバー 白州アズサ
メンバー 虎杖ユウジ
何れも、『要教育対象』である。
と
…‥ちょっとだけ、語らせてもらいます。(別に読まなくていいです。私の独り言に興味がある方だけ見てください。)
今回サオリはあくまで『理論』で教官を説得しようとしてたけど、ユウジは『力』で訴えることしか出来てないんだよね…‥余裕もないからこうしたんだろうけど、結局精神年齢が高かったとしても『大人』なわけじゃないってことがよく分かるわ…‥まぁユウジ元々17歳だし、しょうがないと思うけどね。…‥オチはないです。
最後まで読んでいただきありがとうございます。お気に入り登録や、感想を書いていただけると作者が狂ったように喜びます。