バレンタインの翌日の、アスカとシンジの恋物語です。
イラストと小説は、pixivの方で予約投稿しています。

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行によってシンジ視点とアスカ視点が変化しています。

情景
シンジ
アスカ

のセットです。


バレンタインの翌日は、特別な記念日!

今日は2026年2月15日。

僕とアスカ以外のみんなにとっては、何でもない普通の日。

でもアタシとシンジにとっては、特別な記念日になる。

 

冷たい風が吹く冬の公園。

僕は勇気を出して作った逆チョコを持ってアスカの前に立っている。

アタシは勇気が出せなくて渡せなかったチョコを持ってシンジの前に立っている。

 

昨日は2月14日のバレンタインデー。

その日、僕は学校でアスカからチョコをもらえなかった。

アタシは手作りチョコを学校でシンジにあげられなかった。

 

放課後の教室。

僕は少し前に転校して来た女の子から差し出されたチョコを受け取ってしまった。

アタシより少し後に来た転入生のアイツがシンジにチョコを渡すのをアタシは見てしまった。

 

暮れなずむ自分の部屋。

僕は、もらったチョコを机の上に置いたまま、ベッドで仰向けになった。

アタシは渡せなかったチョコを机の上に投げ出して、ベッドにうつ伏せになった。

 

夜の帳が下りた頃。

僕は決意を胸に灯して、部屋を飛び出した。

アタシは失意に沈んで、部屋に閉じこもってしまった。

 

いつの間にか時計は夜中の12時を回っていた。

それでも僕はアスカにメールを送った。

公園で待っているから、来て欲しいと。

 

いつの間にか朝になっていた。

シンジからのメールに気が付いたアタシは、泣き腫らした目を隠すために必死にタオルを当てた。

捨てられなかったチョコを持って、シンジの待つ公園へ。

 

時間が経ったのか、包装紙が少し破けているチョコを持って来たアスカ。

急いでいたのか、包装紙の折り目が少しズレているチョコを持って来たシンジ。

 

先に勇気を出したのは僕だけど、僕の肩をつかんで引き寄せたのはアスカだ。

シンジに出し抜かれたけれど、アタシはシンジを腕で抱き寄せてやった。

 

言葉が出たのは、ほぼ同時だった。

「好き」

 

来年も、再来年も、それからずっと先も、バレンタインデーにチョコは渡さない。

周りにはバレない、チョコと逆チョコが交差する、秘密のバレンタイン。

 

 

 

 

 

「...と言うわけなのよ」

「ママってば、ズルい!」

「私も2月15日にチョコを渡す!」

 

エプロン姿で腰に手を当てて自慢気に話すアスカに、娘のアクアとマリンは口を尖らせている。

息子のカイは興味が無さそうな顔をしていながらも、耳はずっとこちらを向いていた。

もしかしたら好きな子でも居るのかもしれない。

 

「フフン、周期が来るのは14年後よ」

 

アスカが娘達に勝利宣言をする。

そう、次の日に学校で真希波さんと顔を合わせていたら、僕とアスカの運命は違ったものになっていたかもしれない。

彼女はおどけた調子で「からかっただけだニャ」と言っていたけれど。




1000字以上にするために、後日談的なものを付け加えましたが、
読み手に余韻を残す俳句を意識しました。
(余計な言葉は書かない、感情は想像してもらう)

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