咲夜が草十郎を連れ立って出て行くのを見届けたレミリアは満足そうにほくそ笑むと、頬杖をついてもう一人の来客を待った。
ほどなくして小さな足音が一つ扉の前までやってくると、その気配の主がノックをするよりも早く、彼女は『入ってきていいぞ』とよく知った顔を招き入れた。
ゆっくりと開かれる扉。
そこから大きな本を脇に抱えた一人の少女が姿を現す。
癖の無い真っ直ぐな紫の髪をリボンでまとめ、ゆったりとしたネグリジェのようなローブを着用し、頭にはナイトキャップを被っていた。服の裾や袖から僅かに覗く肢体は白く、普段日を浴びない病人のようにも見えるが、それがかえって彼女の雰囲気を儚げなものにする。
薄い紫の瞳はやや不機嫌そうな光を宿し、ジト目でもって彼女の意思をレミリアに伝えるのだった。
「やあパチェ、時間通りだな」
「いきなり呼び出して何の用?読書の邪魔をされるのが嫌いなのはレミィも知ってるでしょう」
愛称で呼び合っている事から両者の仲はかなり親しいことが伺える。
立っているのが疲れるからか、少女は本を抱えたままレミリアの近くの椅子に腰を下ろすと、事の次第を説明するようにと促す。
「ちょっとフランのいる地下室を映してくれ。面白いものが見れるかも知れない」
「面白いもの?」
レミリアの言葉にジト目のまま眉をひそめた少女は、半信半疑のまま遠目の魔術を使って地下室の様子を虚空に映し始めた。その時、草十郎に付き添っていた咲夜が帰還し、二人の傍に控える。
「お嬢様、パチュリーさま、ただいま戻りました」
「咲夜、紅茶を二つ。今回は普通の紅茶でな」
「かしこまりました」
帰ってきた咲夜にそう命じると、すぐさま何処からか取り出したティーセットで紅茶を淹れ始める。そしてレミリア達の前に音も無く紅茶を差し出した後、彼女は普段と変わらない声音で主人に問いかけた。
「お嬢様、よろしいのですか?」
「何がだ?」
「下手をすれば彼は」
「あっさり死んだらそこまでの人生だったというだけさ……ただ少なくとも、ここで奴は死ぬ『運命』ではないよ」
紅茶を含みながら威厳のある笑みを浮かべる彼女の姿は夜の王、誇り高きノーライフキング、数多の妖怪たちを統べるに足るカリスマに満ち溢れている。何よりこの場で彼女だけが何かを知っているようだった。
主の言葉が満足のいく回答だったのか、それ以降は黙したまま傍らに控え続けるメイド長。彼女に草十郎を迎えに行かせたのも、使用人たちを下がらせたのも、パチュリーをここへ呼んだのも、すべては主であるレミリア・スカーレットの指示によるもの。きっと何か考えがあるはずだが、どそれ以上は何も考えない。一使用人として、自分は主の意思を反映する鏡であれば良い。それは妄信ではなく、理解し理解されている主従の理想の形だ。
レミリアたちの話しが終わったのを見計らって、早々と遠見の魔術を固定させたパチュリーは映像の中にいる青年についてレミリアに質問を飛ばす。
「彼、人間でしょう。魔力がまるで感じられないわ」
「ああそうだよ」
さらりと言葉を返す友人に向かって一層眉を顰めるパチュリーだったが、その視線を向けてなお友人の心底愉快そうな表情に変化はない。
一体どういうことなのかと再び映像を見る。
至って普通の青年であり、魔力は全く感じられず何処からどう見ても一般人にしか見えない。危機感のかけらも無い間の抜けた顔で歩く彼に、友人は一体何を期待しているというのか甚だ疑問だ。
読書の邪魔をされて不機嫌な彼女は出された紅茶に口もつけず持ってきた本を開いて視線を落とした。
「もしつまらなかったら私は読書してるわ」
「ああ、好きにするといい」
『つまらなかったら』といいながら既に読書を始めているのは、暗にもう興味は無いという意味だろうが、レミリアはこれからのことを考えてクツクツと笑いをかみ殺す。
草十郎はもう妹の直ぐ近くまで来ていた。
――――――――――
草十郎は咲夜に連れられ『レミリア・スカーレットの妹』の元へと向かう。
一階か二階、どちらに部屋があるのだろうかと思考を巡らせていたが、実際はそのどちらでもなく、連れてこられたのは人気の無い地下室だった。
屋敷で唯一の鉄の扉がゆっくり開く。扉の先に広がる仄暗い闇は猛獣が棲む洞窟を連想させた。
この先に目当ての人物がいると言われ足を踏み入れる草十郎だったが、扉が閉まる寸前、背後から咲夜が『妹様には十分気をつけて』と注意なのか忠告なのか良く分らない言葉を残していく。それを『失礼の無いように』という意味に捉えて草十郎は地下室の中を進み始めた。
ひんやりとした石造りの廊下に一つの足音が響く。
地下室には燭台が等間隔で置いてあり、火を灯した蝋燭が何とか道を示している。それでもまだ暗く、視覚的に不安を煽るが、そもそもこの廊下は一本道のようなので草十郎は余り気にした様子はない。それどころか、のんきな顔でこれから会う少女はどんな性格をしているのだろうかとか、失礼の無いように気をつけなくては、なんてことを考えるばかり。
程なくして、開けた空間に出ると、中央には少女チックな天蓋つきのベッドが置かれ、その周りにはクローゼットやテーブルなどが並んでいた。
石と暗い闇の中にはそぐわない、何かが致命的にズレた光景。ふとベッドの方へと近づいていくことで一つ気がつく。
地面に横たわるもの言わぬ人形たちは壊れていた。ある人形は首を切り落とされ、ある人形は腹を割かれ、ある人形は四肢を捥がれて打ち捨てられていた。
人形たちはまだ真新しく、自然に遊んだだけならこうはならない壊れ方だ。この光景を見て余程察しの悪い人間でなければ何かしら気がつくのだろうが、その余程察しの悪い人間にカテゴライズされる草十郎は、『勿体無いな』と呟くだけ……丁度その時
「お兄さんだぁーれ?」
まだ幼い、間伸びした声が天蓋の向こうから聞こえてくる。
振り返ってみればレミリアに良く似た面立ちの少女が一人、ベットに腰掛けながら草十郎を興味深そうに観察していた。
燭台の明かりも相まってまるで砂金のようにも見える金色の髪は、そう長くはないが左側を纏めサイドテールにしている。
その背中には羽があるものの、それは姉のような蝙蝠の羽ではなく、枝のようなものに七色の結晶がぶら下がっているだけの、羽と呼んでいいのかも疑わしいものだ。
「一応、名前は静希草十郎って言うんだ」
「そうじゅうろう? 変わった名前だね。わたしはフラン、フランドール・スカーレット。
退屈してたところなの。ねえねえ、お話しましょう。草十郎は何か聞きたいことはない?」
「じゃあ聞きたいんだけど、何でこの館はあんなにも紅いんだい?」
目がチカチカしそうだといって困った顔をする草十郎に、少しキョトンとした表情の後、フランドールは笑いこけてベットに仰向けに倒れる。何か自分は面白い事を言ったのだろうかと考え込む青年をよそに、ひとしきり笑い終えた少女は目の端に涙を浮かべながら起き上がると改めて草十郎を見た。
「草十郎は変わってるね。普通何でこんなところに住んでいるのかって聞くのに」
「だって吸血鬼はそういうものじゃないのか?日の光は不味いと聞くし」
怪我でもしたら大変だと気遣う草十郎に、未だクスクスと堪えながら笑うフラン。草十郎の頭の中では吸血鬼イコール暗い場所に住むというイメージらしく、尋ねるようなことではないと思っていたらしい。
「この館がどうして紅いかだっけ。それはお姉さまの趣味なの。とにかく紅が好きで、それに吸血鬼のイメージにも合うし。全部紅いのはフランもやりすぎだと思うけどね。
そういえば草十郎は何をしにここへ来たの?」
「ああ、君の遊び相手をしてくるように言われたんだ……」
「草十郎がフランと遊んでくれるの!?
本当に? 嘘じゃない?」
草十郎が最後まで言い切る前に、フランドールは目の色を変えてベッドから飛び降りた。
改めて念を押してくる彼女に大丈夫だと口にすると、飛び跳ねるように喜び無邪気な笑顔をこちらに向ける。ここまで喜んでくれるとは思わず、草十郎も嬉しそうに少女を見ていた。
「何をして遊ぼうかな。
隠れんぼ? 鬼ごっこ? あっ、そうだ最近新しい遊びを教えて貰ったの。弾幕ごっこっていうんだけどね」
「ああ、一応知ってるよ。けどすまない、此方は空も飛べないし弾幕も撃てないから出来ないんだ」
何をしようかと肩を揺らしながら考えていたフランが提案してきたのは『弾幕ごっこ』。相手と優劣を決める為の決闘のようなものだと霊夢から説明を受けた。例え人喰い妖怪に襲われてたとしても、弾幕勝負を挑んで勝てたら見逃して貰えるらしいのだが、生憎と草十郎は魔力の欠片もないのでそれは不可能だ。霊夢からももし妖怪に襲われたら真っ先に逃げろ、というかそもそも襲われるような事態に陥るなと言われている。
余りにもフランが嬉しそうな顔をしているので、申し訳なく思いながら草十郎は自分では弾幕ごっこが出来ないことを告げた。残念がり表情を曇らせるかと思いきや、変わらない笑顔のまま彼女は口を開く。
「大丈夫。フランが弾幕を撃つから草十郎は避ければいいの。スペルカード4つ使って体にキチンと当てられたらフランの勝ち。さあ始めましよう!」
「まっ……」
『待ってくれ』という草十郎の言葉はフランドールの掌から放たれた光弾によってかき消されてしまう。顔の直ぐ横を赤い球体掠めていくと、少し遅れて背後から爆発音が耳をつんざく。
訳も分からず混線する頭。
頬を焦がす痛みがかろうじてそんな彼の
分らない。何が何だか分らない。これはどういうことなのかと頭を巡らせるが、そんな猶予はなく、次の魔弾が放たれようとしていた。
「草十郎、早く逃げないと終わっちゃうよ?」
よく分らないが、既に開戦の号砲は鳴らされた。つまりもう自分は逃げるしかないのだと奇跡的に察した草十郎は、そこから踵を返すとスプリンターもかくやというスピードで走り始める。そんな中で草十郎は霊夢に一言言ってやりたい気持ちで一杯だった。
『弾幕勝負で負けても殺される事はない』と彼女は教えてくれたが、『弾幕勝負そのもので命を落とす可能性』があるとは何故教えてくれなかったのか。
恐らく霊夢としては草十郎が弾幕ごっこをするなど考えもしていなかったのと、彼女自身が強者であるため、弱者である草十郎の危険に考えが及ばなかったのだ。
今の彼女に何を言っても意味はない。そうしてフランドールにとっては単なる児戯の、草十郎にとっては命がけの弾幕ごっこが幕を開けた。
「アハハ、じゃあ始めるよ!」
禁忌・禁じられた遊び
彼女が手にカードのようなものを掲げた瞬間、それが発光し、周囲に先程よりも大きな円盤型の光体を出現させる。その円盤には剣のようなものが四本生えており、まるで十字架のようにも見えた。
フランドールの号令と共に、草十郎へ向かって飛来する幾つもの円盤。それらを走りながら何とか体を捻ってかわすが、全てを完全に避けきる事は難しく、一つの切っ先が首を掠めていく。
ドクンッと心臓が跳ね上がり、冷や汗が額に滲む。
草十郎はこの感覚を知っていた。
それは普通の道路であったり、又は電車を待つホームであったり、予期せぬ危険に溢れる町の中では一つ間違えれば容易く命を落としてしまう。彼が山から町に下りて死に掛けたのは一度や二度ではすまない。そういった危機の度に感じる濃厚な死の気配。ソレと同じものをあの弾幕から感じ取っていた。
彼は走りながら困惑する。自分が命の危機に瀕しているからではない。鏡の迷宮で同じような体験をした草十郎だが、そのとき相手は明確な意思と殺意を以ってこちらを殺しに来ていた。けれどこれは違う。そもそもフランドールには殺意も敵意もない。それどころかこちらが命の危機にあるなどと考えてすらいないだろう。
これこそ草十郎が感じていた疑問の正体。
彼は幻想郷に来て一つ分った事がある。妖怪も、巫女も、魔法使いも、自らがそういうものだという認識をしっかりと持っている。自分が何者なのかという、当たり前といえば当たり前なこと。その最たる人物は先ほど会ったレミリア・スカーレットだ。
彼女は知っている。例えるなら象と蟻。象は意図せず蟻を踏み潰す事はあるが、彼らは自分たちが如何に大きな生き物かという事を理解している。それと同じで例えどれほど少女らしい外見をしていようと中身は別だ。妖怪の中でも更に特別な吸血鬼という超越者としての自覚と自負を持っているのだ。
けれどフランドールは違う。彼女は吸血鬼という超越者の体を持ちながら、
彼女は狂っている。いや、狂っているという言葉は余り正しくはない。そもそも狂うというのは正常な状態ではなくなる事を指すのだ。生まれたときからずっと、彼女にとっては異常こそ正常。つまり彼女は
つまるところ今は、フランがほんの少しさじ加減を間違えただけで容易く死んでしまうという、草十郎にとっては最悪の状況だった。
「凄い凄い! じゃあ次のスペルカード行くよ!」
禁忌・カゴメカゴメ
今までの赤い十字架の弾幕から一転して小さな緑色の弾幕に変わる。
避けやすくなったかと思いきや、今度は数が多く、先を走る草十郎を包むようにして無数の弾幕が展開された。
弾幕を避ける事にも有る程度慣れて来た草十郎が、背後から迫る一つの光弾を首を傾けて避けようとすると、突如その光弾が予想とは違う動きをする。この弾幕は一枚目のスペルカードのように単純な動きではなく、弾幕同士が干渉し合って動きを複雑なものにしていた。
「なっ!?」
慌てて倒れこむようにして難を逃れるが、何時までもそうして這いつくばっているわけにも行かず、直ぐに床を蹴って再び走り始めた。
弾幕ごっこというものを始めて体験した草十郎だが彼が今もこうして走れているのは幾つかの幸運があった。
一つがすでに似たような体験をしていた事。
数こそ比較にならないが、背後からこうして狙われる命がけの状況を、しかも鏡の迷路という逃げ辛い場所で一度経験していたというのが大きい。
次に、スペルカードというものが元来決闘としての意味合いを持つということ。
もっと言えばこれらの弾幕は自らに挑んでくるものを迎え撃つものであって、背を向けて逃げる者を対象にはしていないという事。
フランがもし逃げ道を塞ぐようにしていたら早い段階で詰んでいたが、そうならなかったのが最後の幸運だ。
背後からゆっくりと追ってくるフランドールを視界のどこかに入れるようにしながら、なんとか草十郎は逃げおおせていた。呼吸は乱れ、鼓動は煩いくらいに脈打っていが、それでも出口を目指して走り続ける。
そこでふと冷静になる草十郎。そもそもこんなに長い道のりだっただろうか。幾らこの屋敷が大きいといっても限度がある。もうかれこれ数分以上全力で走っているのに何時まで経っても鉄の扉は見えてこない。それに横幅ももっと狭かったはずだ。それこそ空間そのものに手を加えなければ物理的にありえない。
もう何もかもがグチャグチャになりそうな状況で、それでも冷静であれと、草十郎はひたすら足を動かす。足を止めるという事は死を意味する。つまりそれは生を放棄するという事だ。それだけは絶対に出来なかった。
「本当に凄いね草十郎! じゃあ三つ目行くよ!」
秘弾・そして誰もいなくなるのか?
三枚目のスペルカードの宣言がされると、今まで草十郎の後ろにいたフランドールが忽然と姿を消す。何事かと驚く暇はなく、次の瞬間には無数の光弾が波のようになって彼の直ぐ近くまで押し寄せていた。
何とか弾幕を目で追いながら回避するが、難易度が一気に倍以上に跳ね上がる。そもそも今まで弾幕を避けるときはフランドールの動きを見て、発射されるタイミングを計りながら避けていた。けれど今はそれも不可能。彼女の姿は見えず、出所の分らない弾幕を自分の目だけを頼りに避けなくてはならない。百戦錬磨の霊夢や魔理沙ならそれも可能だっただろうが、草十郎にはとても無理な芸当である。
青や赤、緑や黄色が織り成す鮮やかな弾幕は他者を魅了するだろうが、今の草十郎にはそれらが毒々しいものに見える。今までで一番複雑なスペルカードに、それでも何とか踏ん張って避けるがもう底は見え初めていた。何とか当らないようにしていた光弾が腕や足をかすり始めているのだ。
そしてついにこの弾幕ごっこが終わりを迎える。
背後から迫る光弾を間一髪、しゃがんで回避する草十郎だったが、正面を向いて愕然とした。弾幕は行く手を阻む壁のように展開され、背後も既に同じだ。二秒と経たずにあれらの弾幕は自分に襲い掛かるだろう。
まさに絶体絶命。
諦めが頭をちらつく。
死が目前まで迫る最中、視界の端に僅かに見出す生への活路。
廊下の右端にある壁と床の僅かな空間を見つけた草十郎はそれに全てを賭けることにした。前傾姿勢のまま走り出し、弾幕の僅かな隙間をかいくぐるように飛び込んだ。
間一髪。彼が唯一の安全地帯に逃げ延びたのと同時に、彼がいた場所に弾幕が殺到し爆発する。叩きつけられるような衝撃と炸裂音に思わず瞑目する草十郎だったが、目蓋を持ち上げた先には絶望が待っていた。
直ぐ目の前にはフランドールがいて、その手には歪んだ時計針のような、杖のような、よく分らないものを手にしている。けれど草十郎には今までのどの弾幕よりも、目の前のソレが凶悪なものに映った。そして予感は確信へと変わる。
禁忌・レーヴァテイン
最後のスペルカードの宣言と共に、彼女の手中にある歪んだ時計針はその身に焔を纏い始める。
轟々と猛る原初の奔流。
世界を焼き尽くすとされる神剣の名。
草十郎は神々しさすら感じる炎の剣に不覚にも目を奪われてしまっていた。
フランドールは手を振り上げ、断頭台のように振り下ろす。
終わったと、眼前に迫る死の気配を呆けたまま見つめる草十郎。
何倍にも引き伸ばされるような感覚の中、
フランのレーヴァテインは不可視の壁によって阻まれる。
バチィ! と、稲妻が走るような音を発てて不可視の壁と神話の炎剣が暫くの間拮抗すると、程なくして互いに消滅し、残ったのは事態がつかめていない二人だけだった。
息も絶え絶えで、服もボロボロな草十郎とは対照的にフランドールの体には傷一つない。けれど勝者は草十郎で、敗者はフランドール。どちらが勝者か分らない光景の中、こうして彼の弾幕ごっこは幕を下ろした。