トリニティの守護天使   作:N0re秋

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お待たせしました。


調印式事変 その0

 

これは、とある聖女と一人の天使の物語

 

その聖女は奇跡を使い人々を救い導いた。

その聖女は愛をもって人々に尽くした。

そんな聖女を天使は見守っていた。

ある日、聖女の暮らしていた場所で戦争が起きた。

聖女は追われる人々を代々伝わる地下空間に連れて行き、そこに匿った。

聖女が地上に帰ると地上の人々は彼女を罵った。

「なぜアレらを匿ったのか」

「貴様らもアレらと同じで我らと1つになる事を拒むのか」

「許されぬ」「認められぬ」

そうして、聖女の奇跡に救われてきた人々は彼女を魔女と蔑み

彼女を神の使いと呼んだ人は悪魔の使いと呼んだ。

そんな彼女を見て天使は彼女に聞きました。

「奇跡を使って復讐しないのかい?」

彼女はいつもと変わらない慈愛に満ちた笑顔で答えました。

「私の力は、困った人を救うための力ですから」

その答えを聞いて天使は思いました。

(あぁ、この子は...)

 

 

 

エデン条約調印式前日

 

セラは聖園ミカの収容されている牢屋に来ていた。

「なんの用かな、セラちゃん」

話したくないオーラを全開に出している彼女にセラは普通に話しかけた。

「少し聞きたいことがありますので」

「...別に今じゃなくても良くない?」

無愛想に返事をするミカにセラは機械的に質問をする。

「貴女は、トリニティの生徒かしら」

その質問に、ミカはすぐに答えれなかった。

「...今は答えられないや」

「そう、なら次会うときに聞きますわ」

そう言い立ち上がり扉に向かって歩き出すセラ、ミカはその背中に一言告げた。

「またね」

 

ミカとの会談を終えたセラは先生に呼ばれて補習授業部の部室へと向かった。

 

初めて会った時、落ち着いてる子だなと思った。

羽の一枚一枚が整えられた3対の翼

そちらに注意がいって気付かなかった、彼女のヘイローが見当たらない事に。

通常、ヘイローがない時は睡眠時や気絶している時などの意識のない時だ。

それが起きていて意識がある時に見当たらないとなると考えられるのは彼女が私同様外から来た『大人』であることだ。

あの日あの夜にそれに気付いてもう数日経つ、日が経つごとに彼女に対する疑念が膨らんで行き、遂に直接聞くことにした。

 

「それで?話とは何かしら」

彼女はいつも通り翼で口元を隠して話を始める。

『この間の夜のことでね』

そう言うと彼女は目を細め私の目をじっと見てきた。

『あの夜私たちのところに来るまでに戦闘はあったの?』

「ええ、あったわよ」

何も隠さずに彼女はそう言った。

『じゃあ戦った相手は逃げたの?』

あの夜にアズサが言った言葉がふと過ぎる

(「彼女、誰か殺して来ている」)

彼女は紅茶を一口のみ答えた。

「いいえ、私が戦った12名全員この手で裁きましたわ」

彼女は、普段通りの冷たい目でそう告げた。

『殺したのかい?』

平穏を装いながらそう聞くと彼女は目を逸らさずに答えた。

「そうなるわね」

 

 

彼が胸元に手を伸ばす、私はそれを眺めながらお茶を飲む。

落ち着いているねと彼は言う、初めてじゃないものと私は答える。

彼の顔がどんどん強張っていく、悪を裁いて何が悪いのかと彼に問う。

『君に裁く権利はあっても命を奪う権利は無いはずだ』

 

 

「あるわよ、私には」

彼女は立ち上がりそう告げた。

『君は、お前は何者だ』

「あら、ただのトリニティの生徒の1人よ」

じゃあ

『どうして君にヘイローがないんだ』

そう言うと彼女はキョトンとした後に笑いながら言った。

「ああそう、見えないのね」

瞬間、私を襲ったのはとてつもない悪寒だった。

「あなたに見えない事は特に問題じゃないわ」

彼女は言葉を続ける。

「私はただトリニティの平穏と平和を維持するだけだから」

そう言う彼女の瞳に曇りは無かった。

「なぜ殺したか?簡単よ、彼女達はトリニティに危害を加え銃口を向けた、ならば私はトリニティを守るために裁かないといけない」

「私とはトリニティの未来を決める道であり、トリニティの真理であり、トリニティの命である」

全ての翼を広げ私を見つめる彼女、瞳の色は普段の青とは違い髪色と同じ黄金となっていた。

「では告げましょう異邦の咎人よ、明日調印を終え次第我がトリニティから手を引きなさい」

「これ以上はトリニティの平穏を脅かす害虫として裁かねばなりません」

「しかしそれは我が愛しの雛鳥を悲しませる事になる、それは避けたいでしょう?」

彼女はニタリと笑い首を傾ける。

「明日が楽しみね、せんせい?」

その言葉を認識すると同時に私は意識を失った。




いや本当にお待たせしました、またぼちぼち投稿し始めます。
また読んで頂けるとベリーベリー幸いです。
ちゃんと終わらせるので期待して待っていてください。
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