俺は『ラキア・アマルガ』……シャーレの先生だ 作:カブライニキ
今回はテスト投稿というか、第一話スペシャルです
エロもグロもない健全なブルーアーカイブッ……!それはもはやブルーアーカイブなのかどうか怪しくなってきたなこれ。(大失礼)
最近色々絵とか頑張ってるからいつかメインビジュアルとかも描いてみたいですね
あ、あと私のペンネームは今日から『カブライニキ』に変更させていただきます
『こうでもしないともう闇菓子が買えないんだ!!』
待ってくれ
『にいちゃ......ごめん......俺......とんでもないことしちゃ.....った......』
行かないでくれ
『それじゃあ頑張ってね、『ラーゲ9』君♩』
お前らの顔が憎くて憎くて仕方がない。
『分かった......』
あの時、もし奴らを倒すために戦っていれば。
何か、違う道があったのかもしれねぇな。
.........もう、ダリィ
「......せい........先生......!」
.........なんだ?
眩しい
「ラキア先生!!」
......そしてうるさい
ゆっくりとデスクに座っている青年は目を開いた。
その隣には切れ目の女性が立っていた。
どうやら彼は眠っていたようだ。
「......誰だ?」
「......はぁ、どうやら随分お疲れのようですね」
......まじで誰だコイツ
「なんで俺の名前を知ってる」
「......覚えていらっしゃらないのですか?」
格式高い?敬語を使ってくるのが妙に癪に触る
奴らの威厳と傲慢たっぷりの態度を思い出す。
「俺はお前を知らない」
彼は______『ラキア・アマルガ』はそっけない態度でその女性に接した。
「......失礼しました。改めてもう一度今の状況をお伝えいたします」
女性は『改めて』の部分を強調して話し出す。
「ダリィ、いらねぇ」
高級感のあるデスクに足を投げ出し、大きく伸びをする。
側から見れば......いや、誰から見てもとても態度が悪い。だが彼には悪気はないのだ。
「そう言うわけにはいきません。『学園都市』の命運がかかっていますので」
そう言って、彼女は冷静に話し続けた。
「.......だりぃ」
再びそのセリフをこぼし、彼女の話は半分聞き流し、現状の自分を俯瞰して見ることにした。
「私は『七神リン』、学園都市「キヴォトス」の連邦生徒会の幹部です」
「ふーん......」
ミミックキーは無事、人間の擬態もとれてねぇ。
ギアの方も大丈夫そうだな
「そしてあなたはおそらく、私たちがここに呼び出した先生......のようですが......」
「......俺が先生?」
気になる言葉に引っ掛かりつつも、ラキアは再び作業に戻る。
触手も普通に出るな......どこも変わったところはないようで安心、安心
「私も先生がここにきた経緯をよく知らないのですが......」
「.........先生、ね」
『眷属』も無事。
『プリンタベルカ?』
相変わらず何言ってるかわかんねぇ
「......混乱されてますよね、わかります」
「いや別に」
「別に!?」
「人生を振り回されるのは慣れてるもんでな」
ラキアはぶっきらぼうながらに質問にはしっかりと答える。
自身の俯瞰が終わったところで、彼女の話も大体が終わったようだ。
「......んで、俺は何をすればいいんだ?」
「理解が早くて助かります。では、私についてきてください」
今度はだるいとは言わず、机にあげた足を下ろしてリンについていく。
その後ろから二色のカップを模った何かがついてきていた。
「........俺が先生.........」
少しつぶやいて、ラキアは歩みを止めた。
落とした視線の先には、上質なフローリングカーペットが敷かれている。
教師なんて、呼ばれる資格も筋合いもねぇ。
「......ラキア先生?」
「......今行く」
少しの沈黙を破り、ラキアは再び歩き出した。
「......?」
リンはラキアの映る窓ガラスを見て、首を傾げた。
ラキアの写った窓ガラスに、一瞬大柄の何かが、映った気がしたから
___________________
「やっと見つけた!代行!連邦生徒会長を呼んできて!!」
リンについていき、エレベーターを降りた先で待ち構えていたのはまた一風変わった女性......と言うより今度は『女の子』と言う言葉が似合う子供が立っていた。
どちらにせよ、2人ともラキアの高い身長には届かないが。
「......なるほど、キヴォトスか」
当のラキアはリンから渡された『キヴォトスの歩き方』を読んでいる。
様々な学園が集合して生まれた複合型学園都市キヴォトス。
その学園数は数千を優に超える......か
「って......そちらの大人の人は......」
「......ラキア・アマルガだ」
「あ、ご丁寧に......私は早瀬ユウカです......じゃない!!」
自己紹介した自分に自分でツッコミを入れるという珍妙な光景が広がっていた。
「お待ちしておりました、主席行政官」
「連邦生徒会長に会いにきました。風紀委員長が、今の状況に納得のいく回答を要求されています」
追加で2人、また女性が出てきた。
「......ここに男はいねぇのか......?」
ラキアは小声で呟くが、その程度のことは特になんの障壁にもならないので今は気にしないでおくことにした。
「ああ......面倒な人たちに捕まってしまいましたね」
リンは隠すことなく「面倒』と言う言葉を使った。
ラキアもその強かさに若干引いている。
「面倒なのか?」
「はい。かなり」
(特に俺の出る幕でもないな。)
そう思い、ラキアは雑誌片手にロビーに置いてあったソファに寝転がる。
「ず、随分自由な方ですね......」
ユウカもその様子に難色を示しているが、再びリンに質問を開始した。
「今外がどうなってるか分かってるの!?」
「ええ、各地で混乱と暴動が起こり......ここD.U.でも現在暴動が起こっています」
「そこまで分かってるならなんとかしないさいよ!連邦生徒会なんでしょ!」
「ハヤセ、声がでかい。抑えろ」
「す、すみませんねぇ......!」
後ろからやじ......と言うより普通に願望を伝えてくるラキアにユウカはつい眉間の皺を深めた。
「そもそも、暴動って何が起こってる?そんなに治安の悪い国じゃないんだろ?」
雑誌をパラパラとめくり、間に挟まってたチラシやハガキに襲われつつ話を続ける。
「キヴォトスでは学生でも銃の携帯を許可されていますので......それも原因の一つかと」
「銃......ああ、エージェントの奴らが持ってたやつか」
ラキアが知っている銃といえば逆にそれぐらいしか無いだろう。
また一つ、嫌なことを思い出した。
「......治安の悪いところも多いみてぇだ」
パンフレットには、『1人では極力行動しない!』や『友達と一緒に登下校』などと単独行動を咎めるような文言が多く使われていた。どうやらキヴォトスでは喧嘩やら窃盗などの軽犯罪から、誘拐などの重犯罪も多く起こっているらしい。
『ゲヘナガクエン』
『トリニティソウゴウガッコウ』
二匹の眷属も寝そべったラキアの肩の上でパンフレットを熟読している。
「まぁ、面倒なことにならないならそれでいい」
パンフレットをジャケットの内側に仕舞い、ソファから起き上がる。
寝そべりっぱなしも若干辛くなってきた
「この先生こそが、フィクサーになってくれるはずです」
「ふあ.........ねみぃ......」
「......え、この人が?」
「はい。この人が」
「にわかには信じ難いですが......」
ラキアは大きく口を開けてあくびをし、周りの注目を集めるが別に気にしない。
人間の常識を彼に当てはめる方が失礼というものだろう。
「そもそも、この先生は一体......?」
「はい。こちらのラキア先生は、これからキヴォトスで働く方であり、連邦生徒会長が特別に指名した人物です」
ヒュルヒュルと触手を操り、使えそうなペンやらメモ用紙やらを回収する。
もちろん無断である。
「先生はもともと、連邦生徒会が立ち上げたある部活の顧問としてこちらにくることになりました」
何もラキアは知らないが、多分そういうことなのだろうと割り切る。
「連邦捜査部『シャーレ』」
「シャーレ?」
難しい話は半分聞いて半分聞き流した。
要約すると、強い権力を持った一種の法的機関?の長に指名されたらしい。
「仕事......バイトしかしたことねぇな......ダリィ」
それもストマック社で人間集めのバイト。
ラキアにとってはあまり気乗りしない言葉であった。
「シャーレの部室はここから約三十キロ離れたD.U.の外郭に位置しています。そこに、先生をお連れしなければなりません」
「車は?」
「車ではなく、ヘリがあります」
「ヘリ?」
「航空機の一種です」
「ああ、富裕層の奴らが乗ってたあのうるせぇ機械のことか」
グラニュート界では見られなかったが、人間界にいた頃はよく見たものだ。
「モモカ、シャーレの部室に直行するヘリが欲しいのだけれど」
『シャーレの部室?......ああ、外郭地区のあそこ?今そこ大騒ぎだけど」
「大騒ぎ?」
リンがスマホのようなデバイスを起動すると、目の前にホログラムが浮かび上がった。
浮かび上がったのは、リンに『モモカ』と呼ばれた少女だろう
「すげぇな......どうなってんだこれ」
興味津々にラキアはホログラムに手を通したり、思い切って手を振り抜いたりしてみたりする。
「あれは何を......」
「あの程度が珍しいのでしょうか......」
不思議そうにラキアを見つめる2人。
それをお構いなしでホログラムをいじるラキア。
空間は混沌を極めていた。
『これまたすごい人だねぇ......先生お菓子好き?』
「好きか嫌いかと言われれば......嫌いな方の部類だ」
『へぇー......人生損してんね』
「......そうかもな」
ホログラムの向こう側でポテトチップスをサクサクとかじる少女。
ラキアはやっとホログラム前から退き、会話が再開した。
『矯正局を脱走した停学中の生徒が騒ぎを起こしたの。そこは今戦場になってるよ』
「......は?」
『連邦生徒会に恨みを抱いて、地域の不良たちを先頭に周りを焼け野原にしてるみたいなの。巡航戦車までどっか空手に入れてきたみたいだよ。それで、どうやら連邦生徒会のシャーレの建物を占拠しようとしてるらしいの。まるでそこに何か大事なものでもあるみたいな動きだけど?』
「............」
『ま、もともとメチャクチャな場所なんだから、別に大したことな......あっ、先輩、お昼のデリバリー届いたから、また連絡するね!』
そういって、モモカは通信を切り、ホログラムが消え去った。
「.......だ、大丈夫です......まだ、先生さえいれば『アレ』の起動も____」
「その先生、さっき『体動かしてくる』って言って出て行っちゃいました、けど......」
ユウカのいう通り、ラキアは忽然といなくなっていた。
「ちゃ、ちゃんと鍵は閉まってたわよ!?でも普通に開けて出て行っちゃって......!」
リンは思い切り深呼吸をし_____
「...........行きましょうか」
瞳の奥が笑っていない笑みでラキアが通ったであろう道を進む。
確かに鍵は閉められていたようだが、なぜかどの扉も鍵の部分とストッパーガードの部分が破損していたせいで扉が開きっぱなしになっていた。
経済的な意味でも、リンのストレスがまた一つ増えた。
_______________________
外に出た瞬間響く爆発音、銃声。
ラキアには新鮮そのものだったが、開始数秒で騒音に変わり、今では軽く耳を押さえながら外を歩いている。
「なるほど......グラニュート界とは違って、随分殺伐としてんな」
違って、とは言ったもののラキアが生きていたグラニュート界は弱肉強食の思想が強い世界。
だが、銃や戦車といったような大型の兵器を用いた戦いなんてものは見たことがなかった。
だからこそラキアはこの景色を『殺伐』といったのだろう
「ひゃーはハハハハハハッ!!ぶっ壊せ!!今こそ連邦生徒会に復讐の時だァァァァ!!」
実際、殺伐とした思想を持った人間もいることだから
「......人間界とも、大違いだな」
ラキアとは真逆の方向、つまり連邦生徒会の方へと向かっていく人の波。
その手には例外なくさまざまな銃器が握られていた
「......だる」
先ほども言っただろうが、最初は新鮮だった。見たこともない武器、見たこともない乗り物
どれもが新鮮で、眩しく見えた
けれど、そのどれもがラキアの心を掴むことは決してなかった
「先生ーー!!ようやく見つけたっ!」
「?......ああ、ハヤセか」
「早瀬かって......どうしてそんなに自由に動き回るんですか!!もっと先生としての自覚を持ってください!」
「だりぃ、そもそも俺は引き受けるなんて一言も________________ッ!頭下げろ!!」
唐突に背中に突き刺さった『殺意』
戦闘経験が豊富なラキアはそれを一瞬にして感じ取り、ユウカの頭を下げさせた。
飛んできたのは一つの弾丸。
さっきまで弾丸が飛び交っていた戦場を平然と歩き回っていたラキアですら危機感を感じるほどの威力
「せ、先生!大丈夫ですか!?」
「俺のことは気にするな、それより________________」
ユウカの頭を下げさせる時に頭から落ちた帽子を再び頭の上に持っていき、弾丸が向かってきた地点を見やる
「あらあら、避けられてしまいましたか」
「......仮面......?」
ラキアが呟いた通り、弾丸の発射地点には狐面の少女が立っていた。
歩道橋の上に立った彼女はラキア達を見下ろしている
「狐面に銃剣......和服......まさか、狐坂ワカモ!?」
「ふふっ、ご明察です。流石ミレニアムの副会長」
「こんなところで七囚人に出くわすなんて......っ先生!にげ......あれ......」
ユウカとワカモが睨み合っている間に、ラキアは姿を消していた。
「シャーレってのはこっちか?」
パンフレット片手にシャーレのビルへと歩を進めている。
ラキアにとって七囚人だとか生徒間の抗争だとかはそれこそ地面に落ちているゴミほど興味がない
ちなみに石には興味がある
現に今もラキアはしゃがみ込んで地面に落ちている石を拾っては吟味していた。
「お、刺しが入ってるな。こういう刺しが入った石がうまい。見つけたら持ってこい」
『サシ』
『サシ』
「.........自由人、すぎませんか」
もう諦めムードなユウカを無視していたラキアに再び弾丸が撃ち込まれた
「せ、先生!!!」
「無視されるのは、あまり気分が良いものではありませんので」
勿論、撃ったのはワカモだ
「......だりぃ」
だが、ラキアは軽く頭を傾けて銃弾を回避していた
人間が反応できる速度の動きではない
実際さっきは不意打ちだったから警戒していただけで、来るとわかっている攻撃を躱すことはラキアにとって難しい作業ではなかった
「......悪いが、付き合ってやる余裕はない」
そう言いながらラキアは『どっぷりんゴチゾウ』を拾い上げ、懐からカラフルな機械のようなものを取り出し、腰に押し付ける
『ヴラスタムギア』
するとベルトの帯がヴラスタムギアから飛び出し、ラキアの腰に巻き付いた
「......あれは......?」
さっきまで自由奔放で威圧感なんて一切なかった『人間』の雰囲気が急に変わった
ワカモは学生だ。だが、戦闘経験は他の学生よりも豊富
だからこそ警戒した
「先生......?」
「離れてろ」
『カップオン』
ギア上部に存在する『リバースコフィン』にゴチゾウを装填すると、プリンの皿と容器のようなものがラキアの体
「はぁっ!?な、なんですかこれ!?」
ユウカは突然ラキアの上に被せられたプリンの容器のようなものをコンコンと叩くが、ラキアはそれを気にせずワカモを見据えた
「................」
ワカモは無言のまま銃の引き金を引いた。
プリン容器を模したエネルギーのバリアはその弾丸を弾き飛ばす
当のラキアは自身の髪の毛の先端を丸めるように弄り、呟く
「変身」
ヴラスタムギアのレバーである『フォルタネイター』を叩くように下げると、ギア正面の『ヴラスタムキルン』が観音開きのように開く
『プティング』
『ヴラムシステム』
観音開きしたヴラスタムキルン内部の中心炉『テイスリンダー』にゴチゾウのエネルギーが集約したゲルがまるでプリンのように落とされる
するとラキアを包んだバリア内にプリンのような液体が満たされ、それをスプーンのようなエフェクトが切り刻む
「......さて、始めるか」
ラキア・アマルガ
またの名を『仮面ライダーヴラム』
次回、仮面ライダーヴラム!
「し、失礼しましたぁ〜!!」
狐坂ワカモ、撃退
「これが、連邦生徒会長の残したオーパーツです」
ラキア、本格的に先生就任へ
「うへぇへ……カステラには……いちごみるくより……バナナミルクの方が……」
次回 いちごみるくとラキア先生