ギャルゲーの世界に転生した主人公!!しかし……ゲームの主人公ではなく、主人公にヒントを教える親友枠に転生していた!!

気が付いた頃には親友として大好きな主人公の為に身を粉にする思いでヒロインとのハッピーエンドにまで送り出した。

その喜劇から約5ヶ月。その日、主人公の過ちが運命となって復活する。

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「実はこの作品……似たようなのあるで」って方はその作品を推薦でオススメしてやで。

アンチ・ヘイトは念の為やからな?怖い言葉使ったらなんjでぎえぴーするけんな?オッサンが床ゴロゴロしながら泣き喚くからな?


ストーリー終わって攻略完了したはずなのに別れてるんだが?

もし、ゲームに転生したとしても、主人公だとは限らない。

 

ギャルゲーである世界に転生したものの、主人公ではなく、モブだったのでよくあるヒントキャラクターとして主人公の親友をして、主人公が幾多の苦難を乗り越えて恋が成就した世界線。

 

主人公もヒロインも両方ともハッピーだった……はずだった。

 

何か忘れていた訳では無い。何百回もやり込んだTA勢の一人であり、設定厨であり、二次創作すら投稿も完結もしてないが作ってた身として何一つ間違った選択肢は選んでいない。

 

主人公に完璧なヒントと完璧なサポートを徹底的にしてやっとクリア出来た世界。

 

ゲームよりハードコアで、現実より初々しく青春していた世界。

 

クリアして、その後のサブストーリーも見れて悔いなく死ねる……

 

 

 

 

そう、思っていた矢先。

 

         クリアから、約5ヶ月後……

 

 

 

 

Prrrrrrrr……

   Prrrrrrrr……

 

携帯に電話が入る。17時頃にとなると多分いつもの主人公からの電話だろうか?

 

だが今日は多分そんな気分じゃない筈だ。主人公の行動パターンはよく理解しているつもりだ。

 

Prrrrrrrr……

   Prrrrrrrr……

 

4コール目に電話に手を伸ばした。

 

嫌な予感だ。ベッドの上で本を読んでいる時に掛かる電話は碌なものが無い筈だ。

 

手汗が本に滲む。だが、ずっとこうしてはいられない。

 

「もしもし?」

 

気が付けば通話ボタンを押していた。

 

『………グスッ……ねぇ』

 

嫌な声だ。泣いて泣いて泣き疲れた後の喉が限界まで痛んで枯れた声。

 

とても苦しい声だ。微かに残った肺の空気を押し出して出したかのような声。

 

『……ボクさ……ッ!………ボク……何か間違ったのかな………?』

 

「………なにが、あったんだ?」

 

また泣き出しそうになる声。

 

そして、自らに苦しんでいる声。

 

未来の俺が見れば過去の自分を殴りに行っていた事だろう。

 

いや、この後の俺がそうなる。そうなってしまうんだ。

 

『………グスッ…………頑張ってたはずだよな…………でも…グスン…でも…なんで……僕………』

 

「ゆっくりで良いさ。バイトか?テストなら気にしなくても良いさ。それともほら………それでも……………」

 

気が付いていたのだろうか?それとも、「もしかしたら」なんて現実的な非情な考えが湧いたのかもしれない。

 

だって、ゲームの世界であっても、現実でもある。そんな世界に俺は来てしまった。

 

現実はゲームのようでゲームじゃない。時に非情な事は起こり得る。

 

もし、俺が主人公でもなく、彼が主人公でもなく、誰もが主人公じゃない現実の世界ならば。

 

俺がやったのは

 

『俺は……』

 

私がやってしまったのは

 

『彼女と………』

 

多分、世界の運命に逆らおうとした事なんだ。

 

 

 

 

別れたんだ

 

 

 

 

 

 

 

***

 

―ギャルゲーの主人公が彼女と別れた―

 

ノートにそう書き記したが現実に受け入れられそうにない。

 

あ、どうも。初めまして。わたくし、ギャルゲー主人公のヒントを与える親友枠である、『高木(たかぎ)(けい)』と申します。

 

転生してからこの方約17年。親友として主人公とゲーム抜きにしても長く深い付き合いとなります。

 

そんな主人公である彼はギャルゲーのゲームの主人公。気が付いたのは中学3年の頃。

 

顔付きから気が付いたのはわたくしが頭の片隅にまで生涯掛けたかのようなギャルゲーを忘れ去っていた凡ミスによるものです。

 

いや〜、マジで主人公はギャルゲー抜きにしてもいい奴だよなぁ……って思ってる親友なんですわ。多分ホワイトハウスに出しても恥ずかしくない陽キャですよ。うん、マジで。

 

まあ、そんな親友が彼女と別れたんですわ。なんでかなぁ……日本の犯罪組織やら893事務所とかアメリカの麻薬カルテルとか壊滅させて主人公のヒロイン救出とか旨味な所は取ってない筈なんやが………

 

「さてと……ノートに書くとこんな感じか」

 

まず、彼女として付き合い始めて約1ヶ月後。ヒロインとちょっとした喧嘩をしてしまう。すぐに仲直りしたものの、ヒロインは少し根に持っていた。

 

次にその喧嘩から約2ヶ月後。今度はデート後に文句が出るように。それを口に出したらまた喧嘩すると思い我慢。

 

それが続きに続いて付き合い始めてから約5ヶ月経った頃。我慢が爆発し、最初はやんわりとした注意からガチ喧嘩。暴力を振るわれ一方的に別れられ、携帯ごとブロックされた。

 

「……………え?」

 

ウソやろ?そんなクソ女と付き合わせた気がしないで?ていうかよく手を出さんかったな。ワイならすぐにトンプソン機関銃取り出すで。

 

そして罪を擦り付けてベッドでマンガを読むんや。いや、それはどうでも良くて……

 

「ヒロインってこんなんだっけ?」

 

ヒロインはもっとゲーム通りなら清楚で温和な美少女やったぞ。確かにちょっとやる気が出なかったり、我慢が苦手だったりするけどここまでか?

 

だって最初の頃なんて理想のカップルだったじゃん。それこそ水族館やらプールやらで色気付き始めた思春期カップルみたいなので水族館のカフェにおっさん達群がってた程だぞ?豆炙ったのそのまんま食ってる変人も居た程だぞ?

 

そんな激甘カップルが破局!?

 

「こ、これだけではわからん………主人公の家まで向かうか………」

 

てなわけで主人公の家に来たわけだが……

 

【リビング】

 

家に入ったものの、主人公は扉を開けた瞬間に俺に泣き付いて疲れて寝てしまった。

 

そんな状態で聞くとか鬼畜の所業だよなって事でとりあえず主人公の家で泊まり込みで慰める事にしたわけだが……

 

「なあ、何か食べたいのあるか?」

 

「あ………えと、君の好きなのでいいよ」

 

「あ〜……なら回鍋肉とかにするか。お前も好きだったしな」

 

「……うん、ありがとう」

 

少しはにかんで笑うだけですぐに悲痛な顔に戻る始末。深刻過ぎる。

 

ちなみにかなり前の親友だった頃の会話はこうだ。

 

 

 

―昔の会話―

 

『なんか食いたいもんあるか?』

 

『ん〜……回鍋肉で!!』

 

『おっけ〜♪』

 

・回想終了◁

 

 

 

変わりすぎや。まるでヒトラーやんけお前。美大落ちから変わりすぎやろ。

 

てなわけで大型犬から猫になった親友なんやが、もうこりゃ聞ける状態じゃない。

 

しかも愚痴一つ零さず、まるで全て自分が悪いなんて思い込んでる状態や。ほんま主人公やでお前。思い込み激しい所も含めてやがな。

 

多分やがコイツ頭の中全部自分が悪いと本気で思ってる状態や。相手の悪い所なんて考えてない主人至上主義な公僕の犬と同じや。

 

犬と違うのはイタズラしない所と聞き分けすっごく良い所や。

 

そんな水門を閉じた親友からどうやっても情報なんて引き出せないし、ヒロインである彼女さんとは実はまったく繋がりが無い。

 

「………なぁ。少し、手伝ってくれるか?」

 

『……………うん』

 

ベッドの上で体育座りをずっとしてるより何かしたほうが精神衛生上良い筈や。

 

あとは凄く褒め倒せばちょっとは機嫌治るやろし、情報はその後でいくらでも引き出せる。

 

まずは、親友のご機嫌治しからやな。

 

 

 

 

***

 

 

 

 

彼女と別れた。

 

僕は三神(みかみ) 信(しん)。誇れる親友と世界一愛してる彼女の居る普通の高校生……

 

そうである筈だった。多分僕が何か失敗したからなのかな?

 

彼女から、別れを切り出された。その時の僕は肯定するしか無くて。何もわからない状態で追い出されて。

 

そして、一人ベッドの上で泣いていた。

 

僕が悪い事をしてしまったのかもしれない。嫌な事をしてしまったから、彼女とあんな喧嘩に………違う。

 

彼女に叱られてしまったんだ。

 

自分が嫌な気持ちになったぐらいで文句を言ったから多分怒られたんだ……

 

そうだと思う。多分、それなのかな?

 

そして、泣いて、泣き続けて、支えてくれた親友に報告しなきゃと電話をしたら。片道20分は掛かる筈の道を10分も立たずに来て。

 

今、料理を作ってもらっている。何も聞かず。料理をして……多分慰めてくれてるんだと思う。

 

料理の手伝いをしながら親友の背中を見る。

 

料理に少し集中してるのか、こっちの視線に気付きもしない僕の親友。

 

その背中は優しい感じのオーラが出てて、安心してしまう。

 

彼女とちゃんと付き合えてたら、今頃こんな風に僕も料理のお手伝いをしてたんだろうか?

 

「ん?どうした?シン……」

 

「あ、いや。なんでもないよ。ごめん、邪魔しちゃって」

 

「んなこたねぇよ。気にすんな」

 

そうやって優しくして、昔と変わらないように接しようとしてくれて。

 

慰めてるなんて気が付いてないなんて思ってるんだろうか?そうやって悟らせないように動いてるのが嬉しくなって……嬉しくて………

 

彼女の顔が思い浮かぶ。嬉しくなる資格なんて無いって言ってるようで………

 

「シン。なんかバター無いか?」

 

「冷蔵庫にあるよ」

 

「そしたら1センチくらいに切ってくれ。頼んだ」

 

「うん。わかったよ」

 

冷蔵庫にあるバターを取り出して、ナイフで切る。

 

このくらいなんて事無い作業。頼まれて嬉しいくらいだ。

 

………頼まれなくてもやらないと行けなかったのかな……

 

「ありがとな。次は皿を並べて欲しい。ゆっくりで良いからな?」

 

「うん。バターは1センチだったよね?」

 

「ああ、その通りだ。ナイフ気を付けろよ?」

 

手の体温で溶ける前にナイフを持ってバターを切る。

 

そして、バターを渡す手順。のはずだった。

 

「いたっ!?」

 

不注意で手を軽く切ってしまって血が流れ出している。

 

ちょっと痛いのが身体に響いて普段より痛く感じて涙が出てまた泣きそうになってく……

 

「おま、気を付けろよって言ったのに……」

 

「あ、…ごめ」

 

ごめんなさい。なんて言葉を全て言うより早く。彼は切った指を口に含んだ。

 

傷口に唾液を湿らせ、血を飲み干して軽い止血を行っていく。

 

「はんそうほうありゅ?」

 

絆創膏だろうか?

 

「えあ!?う、うん。あるよ」

 

チュル……と指から口が離れ、彼との間に唾液のブリッジを作る。

 

彼はそんなつもり無いなんて知ってるのに、自分勝手にドキドキし始めてしまう自分が少し恨めしい。

 

優しさに漬け込んでるみたいで………彼女と同じように彼にも見捨てられそうで………

 

「ちゃんと消毒しろよ?」

 

「うん………わかった」

 

「………」

 

自分がまた、苦しくなる。救われようと身を傷付けたくなる。

 

「そんな思い込むなよ。良いか悪いかは他人に任せる事だからな」

 

「え?」

 

「あ〜………またなんか悲痛な顔になってるからな?そんな顔より笑顔見せろって事」

 

無理やりな理論を振りかざそうとした親友が必死そうな表情になってるのが面白くて、少し心が軽くなって。

 

また、惹かれ始める。

 

「ありがとう。大丈夫だよ」

 

「そうか?お前は医者じゃ無いから疑問だな」

 

絆創膏を巻きながら彼へ告げたい想いを抑え込む。

 

(ねぇ、知ってた?本当は僕、君の事が好きだったんだよ)って。




BLと書いてるけどメス堕ちしていたらBLじゃ無いと思ってる民族です。主食は主人公が精神的には大丈夫な筈なのに身体は恐怖でヒロイン達を拒絶して曇らせしてしまう作品です。そういうのは大抵バットエンド一直線なんで絶対に主人公は死なないで死ぬ寸前で死ぬまで曇らせて欲しいですちなみにこれ以上の性癖を書くには私の勇気が足りなかった。

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