小学生の頃に見た夢に少し加筆した物

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いってらっしゃい

小学生の私は、ある日奇妙な夢を見た。

私は寝巻きの格好で自分家の前の道路にいて

その場に、ずっと何をするまでもなくじっと立ち続けていた。

その場から移動しようとは思わなかった

いや、その場からは一歩も動けなかったのかもしれない。

私は自分の目の前にある線路を見る

そこには人だかりが出来ていた

あれは何だろうか?私は目を凝らす

人々は老若男女問わずいたが、中でもお爺さんやお婆さんが多かった。

皆、旗を持っていて旗がパタパタと揺らしていた

それにしても、あの人達が持っている

あの旗何処かで見たことあるような

何処で見たっけな

あれは………歴史の教科書?

思い出した、あれは日本国旗だ

でもあんな感じだったっけ?

やがて右側から[プボー]と音を出し何かがやって来る。

汽車だ

黒い煙を出しながら目の前の線路を進んでいく

汽車の乗車席には男達が乗っていて

旗を振っている人達に手を振っていた

 

「……………」

 

それに合わせて旗を持った者達が何かを言っている。

多分頑張って!!みたいな感じだろう

運動会の応援団のように人々が先程より激しく旗を振りながら男達に声援を送っていた。

やがて汽車が通り過ぎると同時に辺りが真っ白になっていく。

夢から覚めるんだろう

 

「…………んっ」

 

私は目覚まし時計の音で目を覚ました

 

「なんだったんだろう、あの夢」

 

私は通常、夢から覚めると見ていた夢を忘れるのだが先程見た夢はハッキリと覚えている。

あの夢の事が凄く気になる私は歴史の教科書を手に取る。

パラパラとページを捲っていくと夢に出てきた物が写っていた。

あの旗は昔の日本が戦時中に使っていた旭日旗という物らしい。

初めて知ったなぁ

なんで、戦時中の夢が出てきたんだろう?

今初めて知ったのに

こういう時はおじいちゃんに話してみよう!

 

「ねぇねぇおじいちゃ〜ん」

「は〜い、おじいちゃんはここですよ〜」

「あのね、話したい事があるんだけど〜」

「何々、おじいちゃんに聞かせてみんよ」

 

私はおじいちゃんに夢の事を話した

すると、おじいちゃんは少し考え込んで言う

 

「昼飯前の散歩に行こう、ついて来なさい」

 

おじいちゃんと私は近くの小さな神社の所へ行く。

その神社の裏手には石碑があった。

 

「この石碑は戦時中に亡くなった人の名前が書いてあんだよ。ほれっここに名前が書いてあるだろ?」

 

おじいちゃんの指先には自分と同じ苗字の名前が書いてあった。

 

「おじいちゃんのおじいちゃん………ひいひいおじいちゃんはね。戦時中に汽車の車掌さんだったんだよ。もしかしたら、ひいひいじいちゃんの仕事風景を夢で見たんじゃないかなぁ」

「………へ〜」

 

私が目を丸くしている間、おじいちゃんは石碑に手を合わせる。

 

「さっ帰るか、昼飯が待っとるぞ〜」

 

そう言うとおじいちゃんは歩いて神社を出ていく

私も同じ様に石碑に手を合わせる

 

「じゃあね」

 

一言言うと踵を返し、おじいちゃんの後を追って自宅に戻った。


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