【書籍版1巻2/20発売】貞操逆転ハードモード異世界を鋼メンタル冒険者が生き抜く 作:風見ひなた(TS団大首領)
「まあ、俺もだいぶ遊んできたからな。サウザンドリーブズで行ってない娼館はねえよ。キレイどころの娼夫をはべらせて、ずいぶん飲み歩いたもんさ」
ウルスナはソファに背中を預けながら、レモネードの入ったグラスを傾けた。彼女の自慢話を聴いているのは、アイリーンとアミィさんだ。
「ほえー……」
「興味深い。恥ずかしながら、私はこれまで娼館に行ったことがなくてな。娼夫と飲むというが、具体的にはどういう話をするんだ?」
「大体は世間話だな。冒険の話なんてしたってしらけるだけさ」
「世間話なら別に酒場で友達とすればいいんじゃないの?」
アイリーンの言葉を、ウルスナはわかってねえなとばかりにフフンと鼻で笑う。
「違うんだなあ。いい店の娼夫には、金持ちの女が歓心を買おうといろんな自慢話をする。その中で無力な男相手と侮って、重要な情報を漏らすわけよ。どこそこの屋敷の警備の情報とか、商売の話とかな。そういった情報をそれとなく聞き出しておけば、後々にスカウトの仕事の助けになるってわけさ」
「おおー」
「つまり情報収集のために遊び歩いたということか?」
「それだけとも言い切れねえけどな。ま、こっちも楽しませてももらったぜ。なんせ俺はモテる女だからな。ぜひ夜を一緒にしてほしいって男の方から誘われた回数も、両手両足の指全部使ったって足りねえさ」
「ふわー……」
僕はそんなウルスナの背後にゆっくりと近づくと、首の後ろから覆いかぶさった。
同時に両手をウルスナの服に差し入れ、右手ではナイトドレスから溢れんばかりの豊満な胸を、左手では陶器のような滑らかさとぷりぷりとした弾力を併せ持ったヒップを
「ちょっ……痛えって」
形が変わるくらい力強くお尻を掴まれ、ウルスナが抗議の声を上げる。
僕は構わずそんな彼女の耳元に唇を近づけると、ことさら低い声で囁いた。
「僕で
「!」
途端にウルスナの体がかあっと熱くなり、浅い呼吸をし始める。
僕は彼女の体温を感じながら、彼女を背後から抱きしめる腕に力を込めた。腕の筋肉を隆起させてぎちぎちに締め上げるほどに力を込めながら、絶え間なく耳元に囁く。
「夜な夜な遊び歩く悪い女め。僕のお嫁さんになったからには、もう男遊びなんてさせないぞ。僕以外の男と寝るなんて絶対に許さない。ウルスナの体は僕だけのものだ。生涯僕の子供だけ孕ませてやる。他の男なんて目に映らないようにしてやるからな」
耳から言葉が入ってくるたびに、脳を焼かれたようにウルスナの目尻がトロンとしていく。体を痛いほどに抱きしめる僕の腕に、ウルスナは愛しげに指を添わせた。
「さあ、ベッドに来い。お前の体が誰のものなのか、思い知らせてやる」
ことさら乱暴に言い放って無理やりに立たせると、ウルスナは夢見心地でしなだれかかってきた。
「はい……♥」
そんな彼女の体重を受け止め、ぷりぷりとしたヒップの弾力を味わいながら、僕は傲岸でサディスティックな旦那様としてウルスナを強引にベッドへ導くのだった……。
というわけでこんばんわ、愛される旦那様ユージィです。
今日は久しぶりに“蜜月楼”のVIPルームを借り切って、お嫁さんズと遊びに来ました。
いやね、ドラゴンの里から屋敷に帰って来てようやくゆっくりできると思ったら、もう我慢できないとばかりにウルスナとアイリーンにエッチをねだられまして。
よくよく考えたらドラコを預かってから今日までの一か月半、デアボリカのエッチ禁止令やドラコの眼もあって、一切エッチをしてなかったんだよね。体を触り合ったり、キスしたりのスキンシップはしてたんだけど、それじゃ全然足りない。
そもそも新婚夫婦が一か月半もエッチなしなんて、これはいけませんよ。令和の日本ならセックスレスは離婚の要件になりうる。円満な家庭環境を維持しなくては。
それに僕も健康なハタチの男性だからね。こんな可愛いお嫁さんたちに囲まれたり、褐色ロリ軍団に甘えられたりしてたら、そりゃムラムラたまりきってるよ。ポピーちゃん抱きたい気持ちを鋼の心で我慢して、お嫁さんたちへの貞操を守ってたんだ。
そろそろご褒美をいただいてもいいんじゃないかな!
というわけで円満な家庭生活とムラムラ解消のために、久々に“蜜月楼”にやってきたわけだ。もちろんアミィさんも一緒だよ。
それにしても、僕は男性だからいくら女の子を孕ませても性欲が尽きなくて当たり前なんだけど、女の子の側も妊娠しても性欲はあるもんなんだね。
アイリーンとウルスナはもう妊娠してるわけだけど、それでも貪欲に絡みついてはあの手この手で僕を興奮させ、中出しをねだってくる。
もちろん要望にはしっかり応えて、文字通り溢れるまで中に注いだよ。愛する妻に求められて応えないのは男がすたるからね。
≪説明しよう!
この世界の女性は、妊娠中に中出しされてもお腹の子供には一切悪影響がない! むしろ妊娠中は余計にムラムラしている始末である! 妊娠するとパワーアップするバカエロファンタジーな連中相手に深いことを考えてはいけない!≫
ちなみに、さっきウルスナに乱暴な態度をとったのは演技だ。ああいう感じで
僕は奥さんに乱暴にするDV旦那は正直どうかなあと思っているけど、ウルスナはなんだかああいう風にドロドロとした愛情を乱暴にぶつけられて束縛されるのが好きみたい。
ただ粗雑な扱いをされるだけじゃなくて、愛情でギチギチに縛られたうえで肉欲のはけ口にされるのがツボなのかな。四肢を絡ませながら熱烈にキスを返して「好き」とか「孕ませて」とか「わたくしを全部捧げます」とか壊れたように叫び続けるようになる。
今も3発ほど中に注ぎ込まれながら何度もイカされて、僕の上でぐったりとしながら「愛してます……わたくしは貴方のものです♥」とずっとうわごとみたいに呟いてるからね。
汗で濡れた金髪に指を差し入れて撫でると、ウルスナは子供みたいに無邪気に微笑んだ。この笑顔を見ると、頑張った甲斐があるね。
僕はお嫁さんの要望は積極的に叶えてあげたいと思ってるんだ。
たとえそれが僕の本来のキャラじゃなくてもね。
僕のおじいちゃんも言ってたよ。
「いいかい、雄坊。夫婦円満の秘訣は、相手にいろんな顔を見せてやることだ。人間というのは慣れる生き物だからね。たとえどんなに愛している相手でも、四六時中一緒にいたら幸せに慣れてしまう。すると新しい刺激を求めて浮気なんてしてしまうんだ。
パートナーにそうさせたくないのなら、相手にいろんな表情を見せてやるといい。意外とワルな一面、実は優しい一面、本当は繊細な一面、思慮深い一面、器の大きい一面……時々そういう表情を見せると、相手は惚れ直してくれるのさ。それが演技であってもかまわない。相手をつなぎとめるにはそういう努力を惜しんではいけないよ。
おじいちゃんもいろんな一面を持っているからね。おかげでおばあちゃんはずっとおじいちゃんだけを好きでいてくれるのさ。
……俺は、あいつ以外の女も抱きてえーーーッ! 俺を、俺を自由にしてくれーーーッ!!」
直後、ふすまの向こうから現れた同心姿のおばあちゃんにのしかかられ、おじいちゃんはあっという間に
「くそおおおおおお! こっちはもう飽きてるんだーーーーーーッ!!」
「だからこうしてアンチエイジングを頑張って、いろんな格好で楽しませてあげてるでしょう? 私はあなたにまったく飽きていませんからね。一生離しませんよ、アナタ♥」
「うわあああああああ! 幸せで溺死させられるーーーーーッ!!」
……うん。
僕って、おじいちゃんのスケベさとおばあちゃんの愛の重さのハイブリッドだね……。ちなみにおばあちゃんは見た目40歳くらいに見えるよ。おじいちゃんをつなぎとめるためだって。愛の力ってすごいね。
こんな祖父母だけど、おじいちゃんの恋愛テクは夫婦生活にとても役立つと思うよ。
僕も手を変え品を変え、お嫁さんを夢中にさせ続けられる夫でありたいね。
≪説明しよう!
だからお前のジジイが教えてるのは恋愛テクではなくジゴロの
まあ、キャラを演じるという点においては、アイリーンはまったくその必要がないんだけどね。
エッチしてるときにお嫁さんへの愛しさで胸がいっぱいになると、思わず甘噛みしてこのメスは僕のものだと歯型で印をつけてしまうのが僕の悪癖なんだけど……。
アイリーンはそうされるとめちゃめちゃ喜んで、無数のキスの雨を返してくれる。その喜びようたるや、尻尾をブンブン振りたくってハートマーク飛ばしてる錯覚に陥るほどだ。
結構痛いし、マゾってわけでもないはずなんだけどなあ……。共感性が壊れている僕には、アイリーンが何を考えているのかよくわからない。
ただ、素のままの僕の愛し方がそっくり性に合っていることは確かみたいだ。
≪説明しよう!
常に愛情に飢えていて、ただただ相手の掌の上で溺れたい願望があるアイリーンは、甘噛みでマーキングされると剥き出しの愛情を感じて大変興奮する!
雄士とのセックスの相性はまさに“運命の相手”である! ただしどちらも愛が重すぎるので、2人っきりにさせておくと共依存になってずぶずぶと沼に沈んでいくぞ! 地雷を背負って突撃してくる愛玩犬みたいな性質をしてんなこの地雷ロリ!≫
そんなアイリーンは、今は収まりきらなかった精液を股間から溢れさせながら、チロチロと僕の肉棒をお掃除してくれている。
頭を撫でると、嬉しそうに目尻を下げて熱烈にちゅっちゅと口づけてきた。
この子、さっきウルスナをベッドに連れて行く僕の背後をとてとてついてきて、ウルスナがダウンするや否や次は自分とばかりに抱き着いてきたんだよね。子犬系だと思ってたけど、実は送り狼か何かなのだろうか。
順番を姉に譲ってから自分もご相伴に預かるあたり、ちゃっかりしてるというか……妹系だなあ。僕の顔を見るたび嫌味を言ってた頃は、こんな一面があるとは思わなかったよ。
でも、この子はここにきてからすごく幸せそうだ。ここでの生活が性に合ってるんだろうね。この子の幸せな日々を構成する一因となれていることが、僕はちょっと誇らしいんだ。
「アミィさんもそう思わない?」
「え!? あ、う、うん! そうだなっ」
ベッドの隅で正座しながら、ギンギンに目を見開いて僕たちの情事に見入っていたアミィさんは、突然声をかけられて正座した姿勢のままぴょんと大きく飛び上がった。すごいねそれ、どうやったの?
いつもきっちりと服を着こなしているアミィさんだけど、今は服をはだけて夢中で乳首と股間の突起を捏ね回していた。
しっかりと鍛えられて肉がついた太ももはパンと張ったボリュームを醸し出しており、軍人としてはあまりにも豊かすぎる乳房の先の、ぷっくりと充血した先端はなんともいえず情欲をそそる。
何よりいつも凛としてるアミィさんが、女性の肉欲を曝け出しているというその生々しさがなんともエロすぎる。こんな賢くて強い人にも、子作りしたくて男性の子種を求める欲望があるんだと思うと、さっき散々中で出したのにまたムクムクと勃ち上がってくるよ。
再び起き上がった肉棒が他ならぬ自分に向けられていると悟ったアミィさんは、ごくっと唾を飲み下して、そわそわと指を組み替えた。
「ちょ、ちょっと待とうユウジ。私はまだ妊娠するわけにはいかないんだ」
そう言いながら、その視線は僕の肉棒一点に熱く注がれている。
「アイリーンとウルスナが出産するまではダメだ……。それまでに私が妊娠したら、誰がみんなを守るというんだ。それに衛兵隊の職務の引継ぎも必要になる。ダメだぞ、ダメだダメだ。やはり私は妊娠するわけにはいかないんだ」
僕が無言で立ち上がると、同期するようにアミィさんの視線が上に向いた。
釣り針にかかった魚みたいに竿に釣られておいて何言ってんだ。
改めてアミィさんを見下ろすと、その体のエロさがよくわかる。
顔が埋まりそうなバカでっかいおっぱい、それに反比例するようによく搾られた腰回り、むっちりと筋肉のついた太もも、25歳という年相応に熟れ始めたヒップライン。
普段まとっている清らかな気風と深い知性で覆われたベールを剥がせば、そこには男の欲情を誘ってやまない極上の女体があった。
この体が僕のものだと思うと、今すぐにでも孕ませたくてたまらない。絶対にこのメス食い散らかして歯形つけまくってやる。そのあと体中の戦傷のひとつひとつに丁寧にキスしていたわってやる。
「だ、ダメだぞ。ダメだってば。お姉さんの言うことを聞くんだ、ユウジ」
僕がじりじりと距離を詰めると、アミィさんは僕を見上げながら腰をくねらせた。パンツの向こうからグチュリ……と濡れた音が聞こえるような気さえする。
くそっ、何がダメだよ。誘ってんのか……!?
アイリーンとウルスナがそんなアミィさんを
「ちょ……! やめないか2人とも! 本当にダメだって!」
む……?
なんか本気で嫌がってる?
というか、妹分2人がいることを思い出して、逆に素面に戻ったというか。
なんか勢い的に、このまま押し倒そうとしても投げ返されそうな予感がするな。
もう一押し足りないか。
だが一体どうしたら。
はっ。そうか……!
「わかったよ。僕は無理強いはしない。アミィさんを押し倒せるほど強くもないしね」
「そ、そうか。わかってくれたか……!」
僕が正座して座りながらそう言うと、アミィさんはほっと安堵の息を吐く。
だけどその瞳の端がチラチラと名残惜しそうに、ピンコ勃ちした僕の肉棒に注がれていることはお見通しだ。このむっつりすけべがよ……! 愛してるよ♥
僕はそんなアミィさんの両手を包むと、そっと呟いた。
「でも僕、アミィさんとエッチしたかったなあ。アミィさんのお腹にたっぷりと中だしして、卵が溺れるくらい精液を注ぎたいなあ。25年熟成の卵子ぱっくりといただいて、アミィさんに赤ちゃんを抱かせてあげたいなあ。きっと可愛いよ?」
「う……」
言葉に詰まるアミィさん。効いてる訊いてる! よし、ここだ!
僕は柄にもない上目遣いをして、アミィさんに渾身のおねだりをした。
「ね、しよう? 僕と子作りしよう? お願い、お姉ちゃん♥」
「もー、しょうがないなあユウジはぁ……♥」
よっしゃあ、通ったあああああああ!
「よーし、しよう、すぐしよう!
「あっ……う……しまった……」
勢い込んで畳みかけるように迫ると、アミィさんははっとした顔になったが、言葉を覆すことなく真っ赤になった顔を伏せた。
ふふふ、これが僕の演技力って奴ですよ。年下ぶった可愛い男の演技をするのは正直かなり性に合わなかったけど、鋼メンタルで演じ抜いたさ。
アミィさんの日頃のアイリーンやデアボリカへの態度を見てれば、年下に甘いってことはバッチリわかってたからね。
≪説明しよう!
なんでお前は普段は共感性失ってるくせに、女をこますときだけはやたらに鋭いんだよ! こっちが説明ほしいわ!
なお、アイリーンとウルスナはちょっと引いた顔をしている! 日頃尊敬し、ときに羨望の対象でもある兄貴分が、ちょっとあざとい妹演技で迫られただけでデレッデレの猫撫で声で女性の言いなりになるところを見てしまった舎弟の気分であった!≫
「わ、わかった……。私も女だ、二言はない。1回だけだぞ」
「おっけーおっけー! 1回でいいよ!」
1発でぜってー孕ませてやる。
そんな決意を秘めながら、僕は笑顔で頷いた。精子いっぱい作らなきゃ。
駆動せよ、僕の
「その……それと、ひとつ要望があるんだが……」
「いいよいいよ、何でも聞いちゃう」
僕はお嫁さんの希望なら何でも叶えますよ。張り切って甲斐性見せちゃうもんね。
「……その前に、2人きりにしてもらえないか?」
なるほど?
アイリーンとウルスナには別室に行ってもらって、僕はアミィさんとプレイルームに2人きりになった。このVIPルームめちゃめちゃ広くて、プレイルームのほかにもラウンジとか泉付きの休憩室とかたくさん部屋があるんだよ。
アイリーンとウルスナはアミィさんに向けて意味ありげな笑みを浮かべると、疲れたから休むと言って出て行った。気を利かせてくれたんだろうなあ。
さて。
2人きりになったアミィさんは、もじもじと顔を伏せた。
「その……すごく変なことを言うので、引かないでほしいんだが……」
「もちろんだよ。アミィさんのお願いなら、何でもどんとこいさ!」
「あ、あの……! 私を王子様みたいに優しく抱いてくれないか!」
「………………」
今、なんて?
まずい。頭の上でぐるぐると円が回ってる。完全に脳がフリーズしてるわ。
王子様みたいに優しく抱く? 王子様って優しく抱かれるべき存在なの? どゆこと?
僕は鋼メンタルを振り搾って必死に笑顔を作ると、こちらの顔を覗き込むアミィさんに向けた。
「王子様みたいに?」
「あ、ああ。私みたいな武辺者が何をと思うだろうが……。初めてのときは王子様みたいに大切に抱かれたいという夢があって……」
そう口にしたアミィさんは、とんでもなく恥ずかしいことを打ち明けたみたいな顔をして、もじもじと僕の反応をうかがっている。
わ、わからねえ……。
アミィさんって王子様系女子の極致みたいなもんじゃん。凛々しいし、カッコいいし、いつも冷静だし、紳士的だし。絶対衛兵隊の中にもアミィさんに憧れてるファンいるでしょ。
今更何を言い出して……。
……いや、待てよ?
あ、そうか。ここは貞操逆転世界なんだ。
つまりこれは王子様として扱ってほしいのではなく……地球で言うところのお姫様みたいに扱ってほしいということだな!?
OK、完全に理解した! 丁寧丁寧丁寧に扱いますとも。
「あの……ユウジ?」
「なんだい、僕の王子様」
僕は小さく微笑むと、恐る恐るこっちを見ているアミィさんの顎をくいっと指で持ち上げた。
「ふぁ……」
「アミィさんったら僕を弟みたいに見ながら、そんな可愛らしい願望を持ってたの?」
「そ、そんな言い方……」
ちょっといじめると、普段にもなくムキになって反論してきた。
僕はそんなアミィさんの手を優しく握ると、文句を言う唇をキスで塞ぐ。
突然のキスにびっくりするアミィさんだけど、優しく髪を撫でるとやがて瞳を閉じて僕のキスに応えてくれた。口の中に舌を入れて絡め合わせたいのを我慢する。そういうのは後だ。お姫様らしくないからね。僕はちゅっちゅとアミィさんにバードキスを繰り返す。
「好きだよ、アミィさん。初めて会ったときから、アミィさんは素敵な女性だと思ってた」
「ああ。私もだ、ユウジ」
んー……。
「そういう口調は王子様らしくないかな。はい、ワン・モア」
「……私もです、愛しい貴方」
しおらしく言い直しながら、アミィさんはこちらを上目遣いで見つめてきた。
うーんいいね、お姫様っぽい。
というかアミィさんも、大概育ちが良さそうな顔してるよなあ。そりゃウルスナみたいにどこのお貴族様のお忍びですか?ってくらい高貴な顔じゃないんだけど。それでもこの人を見て田舎の衛兵だとはとても思えないほど整った顔立ちだよ。
こんな人が僕のことを好きで好きで、自分を婚約者だと思い込むくらい愛してくれてるのか。……えへへ。こんなの男冥利に尽きるよ。絶対幸せにしてあげる。
僕は羽根を扱うくらい優しくアミィさんを抱き寄せると、その顔を見つめたままベッドに押し倒した。
アミィさんは期待に満ちた瞳で、僕のなすがままにしてくれる。
それにしても、お姫様みたいに優しく扱われたいなんて別におかしな話でもないのになあ。乙女チックで微笑ましい夢だと思うよ。それをアイリーンとウルスナに見られたくないなんて、変なの。
≪説明しよう!
先ほどのアミィのセリフをそのまま貞操逆転すると「俺をお姫様みたいに優しく抱いてくれないか!」と筋肉ムキムキの男性兵士が口にしたことになる!
女性側にマッチョイズム溢れるこの貞操逆転世界において、受け身になって男性側に宝物を扱うように優しくリードされたいというのはとんでもなくおかしなことなのだ!
ましてや日頃大きな顔をしている妹たちには、死んでも見られたくない光景であった!!≫
「わ、私がこんなこと頼んだなんて、絶対にあの2人は言わないでくれよ……」
「もちろん。貴方のご希望通りにいたしますよ、王子様」
でも2発目からは僕のペースでやらせてもらうね。全身に歯型とキスマークつけちゃうけど、弟ムーブで甘えまくるから、おあいこってことでいいよね?
そんなことを考えながら、僕はアミィさんの身を柔らかなベッドに沈み込ませていったのだった。
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