エルフの村が焼かれず奪われる時代。
それは、数に任せて押し寄せるばかりだったゴブリンが代を経て淀みのない魔法を放つようになった時代。
それは、簒奪した武具ばかりを使っていたはずのオークはミスリルの鎧に身を包む時代。
即ち、過去に倣うだけのエルフは火計を講じずとも秘匿の全てを奪われる。
即ち、伝統に固執するリザードマンの水源は毒を使うまでもなくただ血に染まる。
月が蒼く輝く度に、どこかにて生命が変貌を遂げるこの世界において、なし崩し的に発展した共助組織——ギルドがあった。
そのギルドの一員——協定者である、とにかく死なない事だけが取り柄の人間の男と、それに敗北したリザードマンの女族長と、その周りの話。

※pixiv、カクヨム、ハーメルンに同時投稿
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