例え嫌われ者だったとしても。   作:怠慢不定期アマ小説家

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ほぼほぼオリジナルのストーリー形式の予定。
失踪しても許してください。


prologue

クラクションや電車の音が夜の静寂に彩を載せる。

ビルの明かりが宵闇を照らす中、一人の女性は家路についていた。

 

「はあ・・・今日も嫌な一日だったなあ・・・」

 

ブラック企業というやつか。

OLとして勤める職場での荒波に呑まれて心身共に辟易した彼女はこんな生活が変わらないものかと一人、愚痴を漏らす。

こんなことをしたところで何一つ変わらないことは彼女もわかっていた。ただ、不満を内にため込んでいるよりも幾分かマシになれる・・・そう思っただけだった。

 

grrrr…

 

「・・・え?」

 

 

暗闇から聞こえた声に目を向けると、そこに現れたのは形容し難い姿形をした怪物。

二足歩行で立ち上がる屈強な身体に太い腕。どこを見ているのかわからない白く大きな目を付けた頭からは昆虫のような触角が伸びている。

その様相はまるで虫の怪人である。

 

虫怪人「gyaaaaa!!!!

 

「キャアアァァァァァァァァ⁉」

 

不気味な叫び声をあげながら飛び掛かってくる怪人に悲鳴を上げながらも逃げ出す女性。

初撃は回避できたものの転んだ上に膝をすりむいてしまう。

走って逃げるにはやや重い痛手を負った彼女は座り込んだまま後ずさりをするしかなく、恐怖と絶望に塗りつぶされたその眼に映る怪人は不気味な叫び声をあげながらじりじりと女性に近づくとその首を掴み高々と持ち上げるとそのまま幹線道路の上に架かった陸橋へと投げ飛ばす。

 

「が…ッゲホ・・・」

 

月と町明かりが照らす夜空を舞った直後に強かに陸橋に打ち付けられた彼女のもとに跳んできた怪物は彼女を食らおうとしているのか開いた口から無数の牙をのぞかせ、だらだらと涎を垂らしながら近づいてくる。

再び女性に飛び掛かろうとした怪人は・・・その牙を女性にかけることなく吹っ飛ばされた。

 

「・・・。」

 

身体を丸めて縮こまっていた女性が怪人の悲鳴を聞いて恐る恐る目を開けると、彼女の目の前に立っていたのは同じような昆虫の怪人。しかし全身に黒椅子スーツを纏わせたそれの肩部や胸部などの各部は硬質な茶色い装甲が保護しており、腰元には真紅のベルトが巻かれている。

女性からはちょうど見えないが、そのベルトは身体の正面のほうに銀色に輝く何かしらの装置が取り付けられており、その中心部では水色の丸い明かりが眩く光っていた。

彼女を守るように立ちはだかっていた怪人は、「逃げろ」とでもいうかのように振り向き一瞬だけ爛々と光る赤い複眼と口元を覆う白いクラッシャーが取り付けられたヘルメットの横顔を見せるとすぐに敵・・・女性に襲い掛かってきた怪人のほうへと視線を向け構える。

餌を奪われたご立腹の怪人は叫び声をあげながら襲い掛かってくるが、茶色の怪人はその頭部へと拳を放ち、顔面を押さえて交代する怪人の腹部へと追撃の蹴りを放つと、怪人は大きく吹き飛んでいき地面を転がっていく。

 

gyaaaa!!!!

 

地面をのたうち回る怪人を目にした茶色の怪人は軽い助走をつけながら跳躍すると体を丸めながら空中を一回転。

そのまま右足を伸ばして怪人へと飛び蹴りを放った。

 

「・・・・ッ‼」

 

腹部に跳び蹴りを喰らった怪人は再度吹っ飛び地面を転がると断末魔を挙げる間もなく爆散。

それを見届けた茶色の怪人は一瞬だけ女性のほうに視線を向けると、ビルを飛び越えるような跳躍と共によや三重と消えていった。




感想や評価つけてくれたらうれしいです。
pixivの方でもスピンオフ作品作るかも・・・。
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