ついに30話目に。連載も1周年突破。
これからもよろしくお願いします。
ちなみに、どこかで見た設定が混じってます。(笑)
その日、西丸は執務室で内閣総理大臣の今村篤太郎と電話会談をしていた。
「アメリカからヒーローが緊急訪問?」
《来週の金曜に来日するのだが、私は今週末には外遊で欧州のオセオンとクレイド、中南米のバル・ベルデ共和国に海外出張するのだ。こればかりはどうしてもズラす事ができない。だから、東京都知事の君に協力してもらいたい》
総理大臣からの要請に、西丸は考える。
オセオンとクレイドはヨーロッパの島国で、日本からは大よそ16時間から20時間程かかる。バル・ベルデに至ってはロサンゼルス国際空港からしか直行便がない為、フライト時間だけでもかなりの時間を要する。来週の金曜の来日は確定事項な為、今村首相が当日に帰国できる可能性はゼロだろう。
もっとも、仮に帰ってこれたとしても超が付く過密スケジュールな為、一国の首相がげんなりとした顔で歓迎するのは相当気まずい。西丸としては、無理をして万が一の事が起きてしまう方が好ましくない。
「政治家たる者、心身の健康を保ち大切な時の判断を間違えてはならないものです。他の大臣も国際会議の出席とかで忙しいでしょう、僕がやりますよ」
《ありがとう…!! 大臣は多く出張で不在だが、副総理達がいる。彼らの力を借りるといい》
「ところで、その緊急訪問するヒーローというのは?」
西丸は先方が一体どんな人なのか尋ねると、衝撃の返事がきた。
《ああ、アメリカ合衆国のNo.1プロヒーローであるキャスリーン・ベイト氏だ》
「なっ…!?」
総理が口にした名前に、流石の西丸も驚愕した。
キャスリーン・ベイト――ヒーロー名〝スターアンドストライプ〟。
ヒーローの本場であるアメリカで最強のプロヒーローであり、アメリカの「国防の象徴」としても知られる世界的な大物だ。
彼女に関するエピソードは規格外で、アメリカ空軍のパイロットチームをサイドキックに付けているとか、〝個性〟に関する情報は全て国家機密だとか、とにかく色々とぶっ飛んでいる事で知られている。
(まさか世界最強クラスのヒーローが来日なんて…)
完全に斜め上の展開だったが、ふと思い出す。
この世界ではヒーローの力は内政力に直結する程で、「自国のヒーローを海外に派遣すると
日本ではオールマイトが組織犯罪を撲滅させ犯罪発生率を一桁に減らし、さらに西丸が時勢に合わせた就労支援政策を展開した事で再犯率も20パーセント台だが、海外の犯罪発生率は軒並み10パーセントから20パーセント、再犯率も60パーセント以上がザラだ。
本来なら、ヒーローの海外派遣は両国の首脳陣の綿密な擦り合わせの末に実施される。いくら日本とアメリカが同盟関係だとしても、内政に影響を与えるヒーローをむやみやたらに動かす訳にもいかないはずだが……。
「総理と大統領で、元々決めていた予定を前倒しにしたとかですか?」
《いや、ベイト氏からの突然の申し入れでな。今朝の午前中に彼女の事務所から正式なファックスが届いたのだ》
「……」
西丸は少し嫌な予感がした。
というのも、日本は世界から見ても治安の良い国として知られてる為、海外の大物が時々お忍びで観光する事がある。当然プライベートであり非公式がほとんどだが、後にSNSで写真を投稿する為、世間を驚かせる事も珍しくない。
もしもスターアンドストライプが、日々の疲れを癒す
「……わかりました。キャスリーン・ベイト氏に関しては東京都でも対応します」
西丸が了承すると、今村は安心したのか息を吐いた。
《ああ、頼んだぞ西丸都知事》
プツンと通話が切れると、西丸は電話を置いてカレンダーを見る。
「来週の金曜か……」
西丸は来週の予定を見ながら考え始める。
一歩間違えれば日米関係にも関わるレベルだ、下手は打てない。事情はどうあれ、最大の敬意とおもてなしで接する他ないだろう。
そうとなれば、まずやるべきなのはスターアンドストライプに関する情報を片っ端から集め、彼女が満足できる
西丸は一切の迷いなく、スマートフォンである人物に連絡を取った。
「――もしもし。ミカド、今すぐ頼みたい事があるんだけど…」
*
次の週、火曜日の夜。
米国No.1ヒーローが来日するまで残り3日を切った頃、西丸はナイン達と移動経路の確認をしていた。
「スターアンドストライプとそのサイドキック部隊は厚木飛行場に降り立つ。そこで基地内で副総理達と会談し、終了次第車で都内に移動する」
「都内までは大よそ一時間……流石に米軍と自衛隊が共同で使う基地で妙なマネをするとは考え難いが」
都庁の会議室で幹部達は話し合う。
そこには、本来は無関係であるはずの人物もいた。
「火伊那、君の調べは?」
「狙撃可能な場所は調べ抜いたし、潜伏しやすい場所も大方把握できた。そこに人員を配置しておく方がいい」
元公安ヒーローの視点で、特別に会議に参加した火伊那が襲撃犯が出る場合の事を想定しながら答えた。
今回の緊急来日において、西丸は相澤の代わりに提携する事になったインゲニウムに加え、ベストジーニストやフリーで活動するシンリンカムイ――本名は
犯罪に対して付け入る隙を一切与えない――それが西丸流のおもてなしだ。しかし、どんなに徹底しても、予想外の出来事は起こり得る。それを理解しているからこそ、どうしても拭えない不安があった。
(
西丸の脳裏に浮かぶのは、歪んだ正義に身を染めた男……今は「ステイン」に名を変えたスタンダールだ。
事実上の敵対関係になってから、ステインは
しかし唯一違う点があり、ヒーローはこれまでに20人近く襲撃されているが
とはいえ、彼の思想犯にして凶悪犯という根本的な部分は変わらない。
ステインの今後を少しだけ知る者として、西丸も「あの青年
しかしオールマイト以外のヒーローを認めないとしても、海外の、それもヒーローの本場のNo.1ヒーローに手を上げるのは彼ですら避けるはず。アメリカと事を構えればどうなるか、流石にわかっていると思われるが……。
(いずれにしろ、彼の影響力を考えると早めに捕まえられるといいんだが…オール・フォー・ワンもアクションを起こす可能性もあるが、オールマイトとスターアンドストライプを同時に相手取る気があるのかどうか…)
西丸はここ数年以上、あの魔王が動きを見せてない事も気掛かりだった。
裏社会の帝王として悪の限りを尽くす最凶最悪の支配者にとって、日米同盟に基づくオールマイトとスターアンドストライプの連携強化という事態に発展し得る事案は看過できないはず。このまま指を咥えて傍観するなど、到底考えにくい。
そう思っていた矢先、一人の人物が会議室に入ってきた。裏社会に通じる情報ブローカーの級友・ミカドだ。
「よう、伸ちゃん。調子はどうだ?」
「ミカド! …まぁ、ボチボチかな」
「ちょうど面子が揃ってるな。朗報を持ってきたぜ」
そう言うと、ミカドは作業を中断するよう促して話を切り出した。
「まず、今の東京の裏社会がどういう状況か知ってるか?」
「東京の?」
「ああ。伸ちゃんが都知事になってから大きく変わったんだよ」
ミカド曰く。
大昔の東京の裏社会は、首都という事もあってか極道だけでなく海外の暴力組織が入り込んで縄張りや利権絡みの争いが絶えなかった。しかし人類に〝個性〟が発現して以来、「自分が生まれ持つ異能を思う存分使ってみたい」という欲求が肥大化し、犯罪をする理由が金稼ぎの為ではなく好き勝手に暴れる為になっていったという。
そして自由に〝個性〟を振るいたいと思う程、次第に組織に属する事が足枷となっていき、やがて自己の異能行使の欲求を満たす為に組織を離脱する者達が増えた。裏の組織は時を経るごとに縮小、組織犯罪は小・中規模の
とどのつまり、確かにオールマイトの登場で組織犯罪はほぼ撲滅になったというが、そこには裏社会の在り方の変容が関係し、全てがヒーローのおかげではないとミカドは言いたいのだ。
「成程…」
「日本の裏の頂点だったオール・フォー・ワンも、全てのワル共を完璧に支配できたって訳じゃない。数十年前は小間使い同然の協力者で溢れ、敵対者は身動きすらまともに取れない情勢だったらしいが……それでもヤクザ組織はちゃんと存在してたし、異能解放軍の残党も部下になってくれやしなかった」
「日本の裏社会はオール・フォー・ワンが牛耳っていたが、完璧な支配ではなかったと…」
「ああ。実際、5年くらい前にオールマイトと戦ってる時に助けようとした協力者はごく一握りだったらしい。……その時点でお察し、だな」
ミカドの言葉に、西丸は唸る。
オール・フォー・ワンは裏社会を支配下に置いていたが、それは恐怖と畏怖によるものであり、それが知らず知らずの内に味方にも悪影響を及ぼし、意図的に売ったものとはいえ恩を返そうという意思が希薄化していったのだろう。
確かに協力者達は、オール・フォー・ワンに心酔していた者も少なくなかっただろう。だが割合で言えば、この恐ろしい存在から逃げ出したいという本能的な欲求を膨れさせた者も多く、それがオールマイトとの戦いで爆発していたのかもしれない。
「そこに来て伸ちゃんの政治が拍車をかけたんだ」
「僕の政治が!?」
「ああ。結果的にだがオール・フォー・ワンの妨害に繋がったんだよ」
西丸は驚きを隠せなかった。
実は逮捕されたオール・フォー・ワンの協力者の中には、別の事件で一度刑期を終えて社会復帰しようとしたが、過去の前科が原因で社会に受け入れられなかった者も一定数いたのだ。悪の帝王はそういった人間にも目を付け、意図的に恩を売って配下にしたのだから恐ろしい限りである。
だが、西丸が展開した就労支援政策がそれを真っ向から妨害した。前科者であっても真っ当に人生をやり直したい意思があれば人材として雇用し、派遣する事になればトップセールスによる交渉も積極的に行い、元
さらに西丸は、異形型個性を「平生型個性」に名称変更という偉業を成し遂げた。個性差別によって裏の世界に生きざるを得なくなった者達に、希望の灯火を見せてくれたのだ。これにより、オール・フォー・ワンは社会の闇を利用した仲間集めに支障をきたすようになったという。
「……まぁ、まとめて言うとすると、テロ攻撃の確率は極めて低いって事だ」
「そうか……でも〝1〟と〝0〟は違う。警戒を怠るわけにはいかない」
西丸は警備体制を緩めないよう周囲に伝える。
アメリカ最強に万が一の事があっても対応可能だろうが、世界的にも類を見ない治安の良さで知られる日本でテロに遭ったとなれば、政府の威信と面目は丸潰れである。念には念を入れ、最善は尽くさなければならない。
「皆、残り僅かだ。ここは世界が認める東京。最大限のおもてなしを見せてやろう」
西丸の言葉に、全員が頷いた。
果たして、訪問は何事もなく終わるのだろうか――
*
そして、金曜日。
都庁の入り口で、西丸は緊急来日という事で自分なりに揃えたスーツを着こなして待っていた。
日本国花たる菊の色である、親しみやすさを与える「黄色のネクタイ」。
落ち着きと格を表現でき、初対面の相手に好印象を与えられる「チャコールグレーのスーツ」。
白色より堅苦しくない印象で、かつ清潔感や爽やかさも感じさせる「ライトブルーのシャツ」。
来賓たるスターアンドストライプとそのサイドキック達と友好的な関係を築きたいという、西丸の気持ちの表れであった。
ただ、今回は流石の西丸もどこか緊張しており、取材に来た報道陣も驚きを隠せなかった。
無理もない。相手はヒーローの本場の〝最強〟。アメリカの国防の象徴なのだから。
(……一応、ヒーロー共の連絡通りではある。一人ぐらいバカなマネをする者が来るかと思ってたが、杞憂で済みそうだな)
副都知事の一人・ナインは、西丸に報告する内容が何もないと逆に安堵したが油断はできない。来賓を迎えるまで、最後まで警戒を続けなければとナインは気を引き締める。
その一方、都庁に向かっているスターアンドストライプは、ヒーローコスチュームのままその時を待った。
(トウキョウのリーダーであるニシマルは、日本では
心の師と仰ぐオールマイトと肩を並べると言われる、東京都の最高責任者。
若くして強く快活なリーダーだと、事前に今村首相から聞いてはいたが、その人柄についてはあまり詳しく知らされていない。
ならばこそ、ここで自分が見極めねばならない。
「スター、着いたよ」
「ああ」
スターは同乗したサイドキックの一人、イーサン・ドライブに促されて車から降りると……。
〈はじめまして、キャスリーン・ベイトさん。東京都知事の西丸伸太郎です〉
「ッ……!!」
スーツをビシッと決めた整った顔立ちの日本人――西丸が、朗らかな笑みを浮かべながら挨拶をしてきた。
自分の方が圧倒的に身長があるのに、しっかり目線を合わせて通訳なしで流暢な英語で話す姿にスターは驚いた。
〈歓迎します、東京へようこそ。……そういえば、お名前で呼んだのは失礼だったでしょうか?〉
〈いいや…ただビックリしたよ、君もヒーロー名で呼ぶかと思ってね。随分と流暢な英語じゃないか、留学した事は?〉
〈いえ、海外はほとんど……ただこれから出張で行くかもしれませんので、嗜み程度は覚えておこうと勉強しただけです〉
西丸が謙遜するように微笑むと、スターは大笑いした。
〈はっはっはっ!! 謙虚だな、日本のリーダーの一人ともあろう者が!!〉
〈この国の特色ですから。オールマイトだってかなり謙虚な人柄ですので〉
英語でスタート会話する西丸の様子を見て、イーサン達は感心した。
今時は通訳の人間を介するだけでなく、スマートフォンのアプリで海外の言語を訳してコミュニケーションを取るのが当たり前の時代。しかし西丸は隣に立つ秘書と思われる人物を介さず、自らの口で英会話によるコミュニケーションを取っている。
未だにアメリカ本土の政治家でも他国の人間を相手にする際は通訳を介する事が少なくない中で、都知事という日本有数の大都市を束ねるリーダーが自分達の国の言葉で話している姿は称賛に価した。
〈……どうぞ、サイドキックの皆様方も。ご案内いたしますよ〉
『!!』
西丸はイーサン達も含め、自らが案内役として一行を都庁内部へ連れていくのだった。
二時間後、会議室。
〈今日はいいものを見せてもらったよ。日本はオリジナリティな活動をしてるんだな〉
〈ヒーロー大国から来たあなたにそう言ってもらえて光栄です。僕も大変勉強になりました〉
安堵を交えた穏やかな笑みを浮かべ、スターと握手する西丸。
今回、彼は自分が新設した東京都首都防衛局をスター達に視察してもらい、また自身の政策について意見交換をした。特に犯罪発生率が二桁のアメリカの視点では西丸の元
西丸もまた、アメリカの
〈スター、実はあなたに本日のお礼としてスペシャルゲストを呼んでいます〉
〈スペシャルゲスト?〉
西丸の口から出た言葉に、スターはきょとんとした顔を浮かべる。
「No.1のサプライズはNo.1に限る。お願いします!」
西丸がそう叫ぶと、会議室のドアを開けて赤い上半身のスーツと赤い裏地の青マントが特徴的な大男が現れた。
その姿を目にしたイーサン達は驚きのあまり言葉を失い、スターに至っては両手を口に当てて涙を浮かべていた。
日本が誇るNo.1ヒーロー……〝平和の象徴〟オールマイトその人だった!
「HAHAHA!! ようこそ日本へ!!」
「オールマイトさん……」
ゴリゴリの日本語で挨拶するオールマイトに、西丸は苦笑いした。
アメリカ留学して経験を重ねていたというのに、まさか英語で挨拶しないとは――その視線が刺さったのか、オールマイトはすぐさま英語に切り替えて挨拶した。
〈スターアンドストライプ、ようこそ日本へ!!〉
〈お、お会いできて光栄です
感動のあまり若干乙女になって握手するスターに、オールマイトは快活な笑顔で応える。
日米の最強ヒーローの邂逅という、まさに夢の共演とも言える瞬間に、イーサン達も興奮を隠せないでいた。
するとオールマイトは、西丸に声を掛けた。
「西丸都知事、せっかくだから記念写真を撮りたいのだが」
「……!! いいですね。えーっと…特田さん、カメラお願いできます?」
懇意にしているフリージャーナリストに頼み、スター達との撮影が始まる。
まずは、西丸とスターのツーショット写真。
その次に、スターとオールマイトの握手と決めポーズの写真。
続いて、オールマイト・スター・イーサン達の集合写真。
和気藹々と撮影をする中、西丸は嬉しい誤算だと不敵に笑った。
(短い時間とはいえ、日米のNo.1プロヒーローが交流して関係を築いた……これは日本だけじゃなく、世界中の
日本が世界に誇る〝平和の象徴〟と、強国アメリカの〝国防の象徴〟の史上初の交流。
こうして同じ場で仲良く笑顔で写真を撮るだけでも、世界中の
オールマイトは全くそのつもりじゃなく、ただのファンサービスぐらいの認識である可能性があるが、西丸の視点ではこれ程までに大きな政治的メッセージ性はないのだ。
(だが、慢心は禁物だ。ここまで〝台本〟が変わってると、急転直下の展開もあり得る。気を引き締めないと…)
そんな事を思っていると、副都知事の一人である遠見絵が西丸にラッピングされたクラフトボックスを持参してきた。
「都知事、お待たせしました」
「遠見絵さん、どうもありがとう」
西丸は遠見絵にお礼を言うと、スターに声を掛けた。
〈ではスター…〉
〈キャシーだ、マル〉
スターの言葉に、西丸は目を瞠った。
「スター…?」
まるで自分の事は愛称で呼んでほしいと言わんばかりのスターに、思わず西丸は日本語に戻ってしまった。
すると彼女は、流暢な日本語で話し始めた。
「いきなり来た私の為に
「……日本語ペラペラですね…」
「俺達も実はそうなんだ。でもお前の英語力がスゴかったのと、わざわざこっちに気を遣ったもんだから、中々言い辛くてな」
イーサンは言い出す勇気がなかったと、頭を掻きながら謝罪した。
西丸は「気にしないでください」と笑い、気を取り直してスターにプレゼントを渡した。
「お忙しい中来日したお礼です」
「これは……!!」
西丸から貰ったクラフトボックスの中身を見て、スターは目を輝かせた。
中に入っていたのは、彼女の大好物であるグミをこれでもかと詰め込んだ「グミ詰め合わせセット」だった。しかもただのグミではなく、百貨店や専門店で売られている、贈答品になるようなパッケージにも凝った商品ばかりだ。
これが全部自分へのプレゼントだと思うだけで、スターは嬉しさが込み上げてくる。
「マル、私はとても幸せ者だ。こんな素敵な物も貰えるなんて……またジャパンに来るとイマムラにも伝えるよ」
「日本はいつでもあなたを歓迎しますよ、キャシー」
スターが柔和に微笑むと、西丸もそれに釣られて笑い、握手を交わすと拍手に包まれる。
総理大臣が海外出張で不在の中行われた、スターアンドストライプの緊急来日のもてなしが大成功を迎えた瞬間だった。
後日、スターアンドストライプの来日が全国紙の一面を飾り、帰国した今村首相が西丸に深く感謝して首相公邸での会食に誘ったという。
本作では「ヒロアカの世界はオールマイトの影響で外人も日本語を習うようになった」と解釈して話を進めます。
いやだって、通訳と思われる人いないし、思いっきり日本語通じてるし……と思ったので。(笑)
いやぁ、話を進める度にオール・フォー・ワンが苦虫を嚙み潰してるような展開に……うへへ。