転生したら蛇だった件   作:朝昼晩昼夜逆転

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お久しぶりです。
やっと続きが書けました!


異常進化

〈フィアラside〉

 

 お互い名乗りを上げて始まったリムルとクレイマンの戦いは、原作同様、リムルの圧倒だった。

 

 まあ、当然といえば当然だ。

 

 覚醒魔王と魔王種にはそれだけ隔絶された差があるのだから。

 

「巫山戯るな巫山戯るな巫山戯るなー!!!!!おかしい!こんなはずではなかったのに!!!カリオンすらも殺してみせた暴風大妖渦(カリュブディス)が負けたことからおかしいのだ!!!あり得て良いはずが……」

 

 クレイマンのその絶叫にフレイの付き人として付いてきていた大柄の男……カリオンがマスクを外した。

 

「おいおい、誰が死んだって?」

 

「なっ!?!?!?」

 

 それを見たクレイマンは一瞬でフレイの裏切りに気付き、フレイを睨みつけた。

 

 それに対してフレイは笑顔でもって答えた。

 

「貴様アあぁアァあアーーー!!!」

 

「おい、お前の相手は俺だろう?よそ見とはずいぶん余裕だな」

 

 あっ、良い拳が決まった。

 

 その拳でクレイマンは崩れ落ちた。

 

 それと同時にギィが結界を解いた。

 

 しかし、それで決着とはならない。

 

 これで終わったと思った面々が話し始める中、ゆらりとクレイマンが立ち上がった。

 

 その体からは膨大な魔素(オーラ)が放たれている。

 

 これまでクレイマンが収集した魂が魔素に変換され、肉体の分解及び再構築が始まったのだ。

 

「覚醒したようだな。クレイマン」

 

「見よ!!!私は絶対的な力を手に入れた!!!ハハハハハッ!!!ハハハハハハハハハハハ!!!!!………だが………」

 

 高笑いを上げたクレイマンが急に落ち着き、何かを取り出し、口に含んだ。

 

「ダメ押しだ」

 

 クレイマンが飲んだもの。

 

 鑑定結果は、『暴風大妖渦の宝珠』。

 

 暴風大妖渦から生成されたものだ。

 

 ドクンッ、尋常ならざる鼓動が響いた。

 

 覚悟決まりすぎでしょクレイマン。

 

 

 

 

 

〈クレイマンside〉

 

 完全なる敗北。

 

 それはもう認めざるを得ない事だった。

 

 しかし、私はまだ諦めるわけにはいかないのだ。

 

 おそらく、この覚醒した力であってもリムルには勝てないだろう。

 

 今までの戦いからそれはよく分かっていた。

 

 だからこそ、私がするべきは逃走である。

 

 リムルの戦い方などの情報を必ず持ち帰る。

 

 それこそが今、私がするべき事である。

 

 しかし、ギィを含めた最古の魔王が集うこの場所から逃げることなど実質不可能。

 

 手を出してこない可能性に賭けるには余りにも分が悪い。

 

 故に、私は最後の手段をとった。

 

 暴風大妖渦から再生した宝珠を取り込み、その力を得る。

 

 これしか、ここから逃げる方法はないと感じた。

 

 しかし、これは余りの劇薬だった。

 

 激痛という表現すらも生ぬるい地獄の苦しみが体中を駆け巡った。

 

 思考もおぼつかず、視界がぼやけ、暗転した。

 

 それでも、それでも私は……ここで死ぬわけにはいかない!!!

 

 必ず帰らなくてはならないのだ!!!!!

 

 

 

《確認しました。個体名クレイマンが『暴風大妖渦の宝珠』に適合……成功しました。半覚醒状態から異常(イレギュラー)進化を開始………成功しました。個体名クレイマンが大妖魔死(イヴィル・デスマン)に進化……成功しました》

 

 

 

 福音とも言うべき声が聞こえた。

 

 視界が開け、いつもよりも鮮明に世界が見えた。

 

 ああ、これが本当の覚醒魔王の景色なのかと瞬間的に理解した。

 

 しかし、その晴れやかな気持ちは一瞬にして霧散した。

 

 なぜ、私はリムルと戦っているのか……ふと疑問に思った。

 

 いや、当然のことだ。私がファルムス王国をけしかけたのだから。

 

 ……いや、そこからおかしい。

 

 こんな無理矢理な方法をカザリーム様は望むだろうか?

 

 いや、望むはずがない!!!

 

 おかしい!!!

 

 おかしいおかしい!!!

 

 何故……私は……このような方法を。

 

 ふと、ラプラスの言葉を思い出した。

 

 今までの私の行いは、本当に私の意思だったのか?

 

 思考の濁流が鎮まり、そしてよく自身を確認して理解した。

 

 ………支配……だと!?

 

 そこにあったのは支配の残滓……覚醒の伴って強制解除された支配の残滓だった。

 

 ああ、君は正しかったようだよラプラス。

 

 私の行動に私の意思などありはしなかったのだ。

 

 笑いが溢れる。

 

 余りの怒り(・・)に笑いが溢れる。

 

 誰だ?

 

 私を支配していたのは!!!

 

 私の忠義はただ、カザリーム様に対してのみあるものだ!!!!!

 

 それを誰が歪めた!!!!!

 

 目星はついている。

 

 おそらく東の帝国の誰かだろう。

 

 ああ、ますますここから逃げ延びなくてはならなくなったよ。

 

 カザリーム様に、私すらも操る存在がいるのだと伝えなくてはならないから。

 

 ……リムル。

 

 君の怒りも憎悪も全て正しい。

 

 君は私に復讐する権利がある。

 

 しかし、私は死ぬわけにはいかなくなった。

 

 すまない。

 

 君の憎悪を受け取ることは出来そうにない。

 

 すまない……押し通り……いや、押し通れはしませんね。

 

 強くはなりましたが、油断は禁物でしょう。

 

 それに、強くなったからこそ少しだけ理解できた。

 

 今の私ではリムルには勝てそうにありません。

 

 まだ、何か絶対的な隔絶がある。

 

 そう思えます。

 

 だから……

 

 全力で逃げさせて頂きますよ!!!

 

 魔王リムル!!!!!

 

 




正直クレイマンキャラ崩壊かなと思いはしたのですが、クレイマンの忠信はいくら盛っても良いかなと思い、クレイマンがこんなキャラになりました。
ちなみに僕、転スラキャラの中で上位に入るレベルでクレイマンが好きです。
クレイマンREVENGEを読んでいる方ならこの気持ちが分かるはず!!!
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