ーーー治療という名の逢い引きーーー
今日は真澄との治療日。流石におおっぴらに外でなにかする訳にもいかないので、だいたい俺の部屋で治療を行っている。
治療と言ってもカウンセリングや認知行動療法に基づいた講座などに限っている。医者でもないので薬物療法をとれる訳もない。
ただ結局は、日々の雑談ばかりになっている。
最近、真澄との距離感がおかしい。
はじめは、勉強机にある椅子やベッド、床にそれぞれ腰掛けてカウンセリングなどを行っていた。しかし、ある時俺がベッドに腰掛けているとその横に真澄は腰掛けた。本人曰く、「長時間座るのはベッドが一番楽だから。」らしい。
ただ、俺が別のところに移動したり座ろうとしてもそれを良しとしない。
そんなことをしているうちにいつの間にか肩が触れるほどの距離にまで縮まっている。そんな日々を過ごしていた。
流石にその行動の意味に気づかないわけはない。少なくとも好意的に思ってくれているのだろう…。
今日もはじめこそ少し距離をあけて座っていたが、今はもう肩が触れている。
チラチラこっちを伺ったり、手を俺の腿に少し触れて見たりそんな行動が愛おしくてたまらない。
そして、また真澄がこちらの腿に触れようとしたその時、その手を俺は掴んだ。
一瞬驚いた顔を見せた真澄だが、嬉しそうな表情になり、そして俺が掴んだ手に指を絡めた。
俺もその絡めた手を強く握り返す。
そんな治療する日々を真澄と過ごすのである。
ーーーー負けヒロイン達ーーーー
俺は、飲食店に来ている。
メンバーは佐藤、篠原、松下、森だ。
入学から間もなく、俺は平田、軽井沢を加えたこのメンバーに遊びの誘いを受けていた。
ただ、俺は清隆や真澄のこと、学校の調査諸々に明け暮れ、中々予定が合わずにいた。1度ならまだしも、2度断ってしまっていた。気がつけば4月も末となっている。
この間に平田と軽井沢はいい感じになったそうで、今日は二人を除いたメンバーで集まっているらしい。
特に篠原は見るからに平田を狙っていた節があったので、少し表情に陰りが見える。
「何回か誘ってもらっていたのにごめんね。」
席についた俺は、まず一番に謝罪から入る。
「全然大丈夫だよ。しかも今日は九条君のおごりだしね。」
佐藤がそう言う。
そうだ。流石に2度も断ったことに負い目を感じていた俺は、次回あれば奢ると宣言していた。出費はでかいがこんな美人達と食事ができる時点で勝ち組だろう。
「それにしても軽井沢さんは今頃平田君とデートなのかなー。」
佐藤さんがぼやき始める。
佐藤さん、ますます篠原さんの顔が曇るからやめてあげて…
「軽井沢さんグイグイいってたしね。」
「平田君も男の子だったんだね。」
軽井沢は平田にかなり積極的にいっており、それを言っているのだろう。
まあ、確かに来られて悪い気はしないな…。
「九条君も、やっぱりグイグイくるような子が良いの?、あっ、でも九条君って王さんとか井の頭さんとかとよく話してるしそう言う大人しい子がタイプか!」
松下さんが、そうぶっこんできた。
俺は特にこれといった好みはない。生理的に嫌いとかこいつ救えないな…、みたいなのはあるが…。基本ウェルカムだし、恐らくDクラスだと全員イケると思う…。
「うーん。これっていうタイプは無いかな…?けど…、そうだね、何かに一生懸命な子とかにはグッとくるかなあ?」
当たり障りなく、俺はそう答えた。
「えー、なんか上手いことかわしてない?じゃあさ、この中だと誰かタイプ?」
森さんがさらにぶっこんでくる。
「うーん。みんな魅力的だしなぁ…。」
俺はそう呟き、考え込む。
「いいよ。どうせ私じゃないし…」
そんな中、篠原さんが投げやりにそう呟く。平田が取られたのもあって、自暴自棄なようだ。
「篠原さんも充分魅力的だよ。」
「そんなお世辞いらない。」
俺の言葉を篠原は否定する。
だいぶ自信がなくなってしまってるようだ…。これは(可愛さを)わからせないと…!
「うーん。篠原さんは、はっきりものを言えるよね。それってすごい魅力的なことなんだよ。今って本当に意見を隠したがる人が多いんだよね。自分の言葉に責任を持ちたくないから。あとは同調圧力ってやつだね。そんな中でも篠原さんはしっかりものを言えるんだよ。しかも、篠原さんってそういうさばさばしてるのかと思ったら、結構可愛いものが好きだったりするのが凄いギャップがあって良いよね。正直、グッとくるものがあるよ。それに、篠原さんは何を言おうと可愛い。その少し短くした髪型もすごい似合ってるし、キリッとしてるのかなと思ったら案外垂れ目なのも愛おしいよね。それに…」
「待って!もう良いから!////」
止まらない賛辞に篠原はKOされる。
「よし、じゃあ次は佐藤さん!」
「えぇっ!あたし!」
いきなり矛先を向けられた佐藤は慌てる。
「佐藤さんはまず凄いオシャレだよね。前から思ってたんだけど香水とか凄い気を使ってるし、今日の服装も佐藤さんにめっちゃ似合ってる。ちょっとギャルっぽい見た目だけど、服装は清楚にまとめてくるあたり、こんなのコロッと男はすぐ落ちちゃうよ。それに佐藤さんは同性異性問わず、話の切り出し方とか誰に対しても平等に接してたりめっちゃ優しい子なんだなって思ってる。あと……」
「タイムタイム!もう良いから!////」
佐藤もKOされる。
「じゃあ、次は松下さん!」
「えっと…、お手柔らかに…。」
身構える松下。
「松下さんは凄い大人びてるよね。見た目も美人だし、服装も上品さを醸し出してるシックな感じだし、ここが都会ならまず芸能事務所にスカウトされるだろうね。それから、松下さんは普段の行動も、なんていうんだろう…、一歩引いて周りを見てるのかな?、そういう引いた視点で物事を見渡せるような感じも大人びてるよね。俺も、そういう感じ憧れるなあ。それから今、冷静を装おうと手で腿抓っちゃったりしてるところも凄い可愛いと思う。けど綺麗な脚なんだから痕は残さないようにね。」
「なっ………/////、恥ずかしいからもうやめて…。」
自分の仕草まで言われるとは思わなかったんだろう。松下もKOした。
「最後は森さん。」
「……。」
表情は硬いが、どこか期待しているようだ…。
「まず森さんはその可憐さやおしとやかさが目を見張るよね。その花柄のフレアスカートなんか森さんにぴったりだよ。Theお嬢様って感じ?けど今の表情もそうだけど、どこかあどけなさもあるんだよね。教室でも、たまに上の空でぼーっとした顔とかしてたり、そういう二面性がギャップ萌えってやつなのか、守りたくなるんだ。」
「くぅぅぅ………///」
さて、4人とも動かなくなったので、俺は一人でもくもくと箸を動かす。
そこから暫くして、動き出した4人にあれこれ質問攻めを食らうことになる。改めて何度も「好みについて。」聞かれるので
とりあえず、「授業とか小さいことからでもちゃんと頑張る娘がいいよね。」と言っておいた。
次の日から見違えったように授業を真面目に受ける4人が見られるようになるのだが、クラスメイトはただ困惑していた。
☆主人公豆知識1
主人公の女性の好み、考え方について
女たらし・異性を満足させることが大切との考えは念頭にあるがいちおう誰でもいい訳ではないです。
何よりも性格面であまりに惰性で生きていたり、向上心の欠片も無いような人物は普通に切り捨てます。あと、自分に危害を加えたり自分の女に手を出す奴も基本的には容赦なく接します。しかし、まだ高校生だからなあ…、と情けをかけることもあります。(綾小路は特に敵対なぞしたら一切容赦ないんだろうな‥)
なので、4月段階のDクラスだと授業中携帯をイジったり、話していたりしている子は少し評価が低くなっていたりします。
まあそのくらいで切り捨てる主人公ではありませんので、ここから改心してくれれば、まだまだ巻き返しは可能なはずです。
主人公は軽井沢グループと初動のコミュニケーションが失敗していたようです…。そのせいで軽井沢は既に平田を寄生先に定め、行動を起こしております。
主人公に対してもシンパシーを感じていたり気にはしてたようですが、主人公も主に綾小路、みーちゃんグループ、小野寺などとよく絡んでおり寄生先には選ばれなかったみたいです。残念。
軽井沢が平田に好意はない中でもグイグイ行ってたのは、「私のものよ」みたいなマーキング的な感じでょうか‥?知らんけど‥。
あと今日出たDクラス女子4人は4月中の授業態度ってどうだったんでしょう?
個人的見解。
佐藤、喋ってそう<携帯見てそう
篠原、喋ってそう>携帯見てそう
松下、基本的には授業受けてそう
たまに話しかけられて雑談してそう
森、 携帯見てそう
これだと主人公の評価松下以外今はちょっと低いかも…。
まあこのくらいは誤差の範囲!!
あと最後にお詫びを…。(投稿主0巻未読)
実は0巻の考察を見まして…。ホワイトルームの子供の数の減り方が想定と違いすぎました。すみません。今作の設定ではまず違和感しかない形になっています。修整はしませんので、原作と違って4期生の子供たちがもう少し後まで残っていたと、この世界線では思っていただいてよろしいでしょうか…。
他にも違和感があるところも出て来るかもしれませんが、そういう世界線、だと割り切っていただけると幸いです。(ご指摘、ご質問は受けます)よろしくお願いします。
いちおう1話にも注意書き入れときます。