女たらしが往く実力至上主義の教室   作:俺は社畜

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31話 謝罪詣り

 

さて、俺は久しぶりに学校へ向かっている。

 

 

朝のその後………?

何にもなかったよ。ただ朝の挨拶をして帰っていった。ただそれだけ。

ん?詳細?それは彼女達のプライバシーなのでノーコメントで………。

 

 

 

 

 

教室に入ると平田ら部活動組が中心に声をかけてくれた。

 

 

 

「昨日行けなくてごめんね。元気そうで安心したよ。」

 

 

 

一番に声をかけてくるあたり流石平田というところか。

 

三宅なんかも声をかけてくる。

 

 

ほれみろ、俺だって男の友情はあるんだよ。

 

 

 

小野寺さんなんかには怪我で水泳が暫くできないことに謝罪を入れる。

 

 

 

「ごめんね。暫く水泳できないわ…。」

 

 

 

「まず無事で良かったよ九条君……。けどその肉体美を傷つけるなんて……、犯人許すまじ………。」

 

 

 

少し小野寺さんは怒りのベクトルが違うらしい…。

 

 

 

 

 

 

 

 

その日の昼休み。俺は生徒会室へ向かっていた。茜先輩がいるみたいなので行くと伝えている。多分普段から昼休みは生徒会はよく使っているのだろう…。

 

 

 

「失礼します。」

 

 

 

「九条君!」

 

 

 

ぱぁっと茜先輩がこちらに駆けてきた。

さながらご主人が、帰ってきた時の子犬のようだ。

 

 

 

「すみません。ご心配をおかけしまして……。」

 

 

 

「事情は聞いています。私も怒らないといけない立場ですが……、叱責はもうじゅうぶん受けたでしょう…………。」

 

 

 

「本校の女子生徒のために行動してくれたみたいですね。本当にありがとうございました。」

 

 

 

生徒会には事情が伝わっているらしい。

茜先輩は俺の前で感謝を述べ、頭を下げた。

 

これまで第一声が心配され、怒られ続けていた俺は、彼女の冷静さに3年生生徒会としての貫禄を感じていた。

 

 

 

「………、初めて茜先輩が年上に見えました…。」

 

 

 

思わず感じたままに呟く。

 

 

 

「なっ、失礼な!」

 

 

 

俺の発言をすぐさま否定する茜先輩。

頬を膨らまして怒っていますアピール。

 

あざと可愛い……。

 

 

 

「先輩…。それ狙ってやってますか?めちゃくちゃ可愛くて逆に癒やされますよ。」

 

 

 

「っ////。九条君はそうやって……、私は誤魔化されませんよ!!」

 

 

 

茜先輩は顔が赤くなっているのをごまかすためか背を向ける。引き続き怒っていますアピールは欠かさない。

 

 

 

「茜先輩。許して下さい。」

 

 

 

「ふーん。」

 

 

許しを請うが茜先輩は背を向け続けている。

 

 

 

 

 

「俺茜先輩に無視されて悲しいなあ。」

 

 

 

「…………つーん。」

 

 

 

茜先輩の感情に訴えかけてみるがまだ茜先輩は無視を貫く。少し間はあったが…

 

 

 

 

 

「茜先輩に嫌われた……。」

 

 

 

「えっ……、騙されません……。ふーん。」

 

 

 

更に悲し目の声で呟く。一瞬騙されかけるが、なおも茜先輩は無視を貫く。

 

 

 

グスッ  ウッ………ウッ…… 

  

 

 

 

俺は茜先輩に嫌われたことに涙を流す(嘘)

 

 

 

「えっ、あっ九条君。私は怒ってませんから!泣かないで下さい。」

 

 

 

俺は焦る茜先輩が面白くなってその場で顔を伏せ泣きまねを続ける。

 

 

 

グズッ ヒグッ ウゥ……… ヒッ

 

 

 

中々のクオリティだと思う(自画自賛)

 

 

 

「あぁ………。九条君。ごめんなさい。冗談ですから!嫌ってませんから!」

 

 

 

簡単に騙されるな茜先輩面白いなあ…。焦ってる声も可愛い。もうちょっとイタズラしたい…………。

俺は可愛い子をイタズラするガキの気持ちを理解した。

 

 

 

「グズッ……。いえ…俺なんて嫌われて当然なんです………。茜先輩…。今まで無理させてすみません………。」

 

 

 

「私は怒ってませんし嫌ってませんしどちらかというと………(後輩として)好…ましく思ってますよ?」

 

 

 

「好ましい」を恥ずかしがる先輩可愛い…。

 

 

 

「はっきり言えないってことは嫌いってことじゃないですか。本気なら俺の目を見てちゃんと言ってください!」

 

 

 

なおも俺は演技を続ける。恥ずかしがる茜先輩を目の前で合法的に見るために俺はそう言った。

 

 

 

「うぅ………////。分かりました!」

 

 

 

茜先輩は恥ずかしながらも了承すると、俺の顔に両手を添え顔同士が向き合うようにする。

 

 

 

目の前に茜先輩の顔がある………。めっちゃ可愛い顔なんだよな…。照れてちょっと顔が赤くなってるのもプラスポイント…。

 

 

 

「い……言いますよ!」

 

 

「私は…、九条君のこと(後輩として)好き「ガチャ」です!」

 

 

 

ん………?後ろの生徒会室のドアが開いたような………。

 

 

 

「………………、男女交際は良いが……、生徒会室では辞めておけよ橘。」

 

 

 

タイミング悪く堀北会長が入室してきた。

 

密室に男女2人。

両手を顔につけ顔同士近づける男女。

「好きです。」発言。

 

 

………言い訳しようがねぇ…。

 

 

 

チラッと茜先輩の方を見る。

 

 

アワアワというか目があっちこっちに動き回りぐるぐるしだす。顔はびっくりするくらい赤く染まっている。

 

 

 

 

 

 

「「「「誤解なんです会長!!!!!」」」」

 

 

 

敷地内中響き渡るような声で叫ぶ茜先輩。

 

 

 

 

 

このあと無事誤解はとけた…。物分りの良い会長で良かった。

ただ茜先輩が暫く俺のことをジト目で見続けるようになった。

可愛い………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中々内容の濃い出来事だったが、あれはまだ昼休み。一日はまだ続いている。

 

 

放課後になり、俺は図書室へ向かっていた。

本の貸し借りもだが椎名と会うためだ。

 

 

 

 

図書室へ入るといつもどおりの位置に椎名さんは座っていた。前と違い俺が図書室へ入るとすぐにこちらへ気づいたらしく笑顔で手を振る。

 

俺は早足に椎名さんのもとへ行く。

 

 

 

「心配かけてごめんね?」

 

 

 

「九条君が傷つけられたと聞いた時はいても立ってもいられませんでした…。ただ…、私に出来ることなどありませんので、ただただ無事を祈っていました。元気そうで本当に良かったです。」

 

 

 

そう言うと俺の手をギュッと握る。

相変わらず真っ直ぐな瞳を俺に向ける。

 

浄化されそう…………。

 

 

 

「九条君は私の一番のお友達なんですから…。」

 

 

 

椎名さん…。温かな真っ直ぐな目でそんな発言したら多くの男子は勘違いしちゃうよ?

 

 

 

 

 

暫くにぎにぎされ続ける俺だが、このままでは椎名さんのペースだとふと話題を変える。

 

 

 

「椎名さんはやっぱりクラスには読書仲間はできなさそう?」

 

 

 

「読書仲間もですし……、最近クラス内の雰囲気が良くなくて……。」

 

 

 

Cクラスは伊吹さんからも状況を聞いているが独裁クラスで暴力で訴えかける。かなり殺伐としており、椎名さんとは正反対だと言える。

 

 

 

……………、そういえば俺伊吹さんと今日会うんだった。椎名さんも呼んで二人を仲良くさせればいいんじゃね?(名推理)

 

 

突発的にそう思った俺はすぐに……、

「今日空いてる?Cクラスの伊吹さんとご飯食べるんだけど椎名さんも一緒にどう?場所?俺の部屋。オッケー?えっ、一緒につくる?じゃあ本借りたら行こうか。」

とトントン拍子に話が進んだ。

 

 

 

「お友達とご飯なんて初めてです。」

 

と笑顔の椎名さんに俺も思わず笑みが溢れた。

 

 

 

 

 

 

 

一緒に調理するエプロン姿の椎名さんは

とても家庭的な雰囲気がありますます俺の好感度が上がっていた。

普段から料理するらしく昼間も弁当を持参しているらしい。

 

本当にこれほど魅力的な女性がいるものか……、と俺の頭の中は大変なことになっていた。

 

 

 

ピンポン

 

 

 

そんな中で、部屋のチャイムがなる。

約束より30分以上早いが伊吹さんが来たようだ。

 

ドアを開けると、いつも通りの少し目つきが悪い伊吹さんがそこにいた。

 

 

 

「…………、全然元気そうじゃん。」

 

 

 

「心配かけてごめんね?なんか電話も結構してくれてたみたいだし。」

 

 

 

「べっ……別にそんなんじゃないし////」

 

 

 

王道ツンデレいただきました。

ここからしか獲られない栄養素がある。

 

 

伊吹の発言をしみじみと感じる俺をよそに俺の背後からひょっこりと椎名が顔を出す。

 

 

 

「こんにちは。伊吹さん。………ふふふっ、伊吹さんは九条君の前だとそんな顔をするのですね。非常に微笑ましいものを見させていただきました。」

 

 

 

笑顔で椎名はそう言う。

 

 

 

「なんで椎名がいるのよ!…………あんたどういうつもり?」

 

 

 

何を勘違いしてるのか伊吹は鋭い目つきで俺を睨む。

 

 

 

「ん?伊吹さんと同じクラスでしよ?だから一緒にどうかなって。」

 

 

 

「いやいや、そういうことじゃなくて!」

 

 

 

「えっと………、私邪魔でしたか…?」

 

 

 

伊吹の不機嫌さに椎名は悲しそうな顔でそう問いかける。

 

 

 

「別に………、そういうわけじゃないわよ………。………はあ、そんな顔しないでくれる?こっちが悪いみたいじゃない!あー、泣きそうな顔しないでくれる。いいから。一緒に食べればいいから!」

 

 

 

椎名の悲しみの顔は中々罪悪感に苛まれるらしい。裏表一つない椎名にそんな顔されればそうなるのは仕方ない。

あたふたする伊吹はやけくそ気味に一緒に食べるよう叫ぶ。

 

 

 

「まあ、ありがとうございます。一緒に楽しみましょうね?」

 

 

 

そんな伊吹を露知らずに椎名はとても嬉しそうにそう返答する。

 

 

 

 

 

 

 

 

夕食では、相変わらず伊吹の食べっぷりが微笑ましい。前と同じく子犬を愛でるような視線を伊吹さんに向ける。

横の椎名さんがとてもお淑やかに食しているのでその対比を見ると余計に感じてしまう。

 

 

 

「そういえば、九条君と伊吹さんはどのように出会われたのですか?何やら九条君の部屋にも来たことあるようですし…。」

 

 

 

食事が落ち着いた頃に、ふと椎名がそう俺たちに問いかけてきた。

 

まあCクラスの一匹狼の伊吹とDクラスの男だ。そこに疑問を持つのも仕方ない。

 

 

 

「俺が餌付けした。」

 

 

 

俺は半分冗談にそう言った。

 

まあ間違ってもないし。

 

 

 

「はあ////?何よ。私は動物か何かって言いたいわけ?」

 

 

 

思わず伊吹は反論する。

 

伊吹さん…、そんなにムキに否定すると本当みたいになるし、さっきの食べっぷり見るとそう見えるだろ。

 

 

 

「うーん。あながち間違いではない。だって伊吹さん子犬とか猫みたいな可愛さあるし……。」

 

 

 

「確かに私も思いました!」

 

 

 

少しからかい気味に俺が発言するが椎名もまさかの同調してきた。

 

 

 

「なんでよ!」

 

 

 

伊吹は更にムキになるがそういうところだと思うよ………。

 

伊吹は椎名に突っかかり、椎名はニコニコと受け流す。そんな椎名に伊吹は更にムキになるが、椎名には一切ダメージが入らない。

 

そんな光景を微笑ましく眺めていると……、

 

 

 

 

ピンポン

 

 

 

あれっ?誰だろうか……?

特に誰とも予定は入れていないが?

 

 

 

「ごめん。ちょっと行ってくるわ。」

 

 

 

 

二人をもっと眺めていたかったが、俺は呼び鈴を鳴らす子も待たせるわけには行かないので、玄関に駆け足で向かう。

 

 

 

 

ガチャ

 

 

 

「はいはい。どちら様?」

 

 

 

 

 

「今日も来たわ。」

 

 

 

 

 

ドアの前には寝間着に枕装備の真澄が立っていた……。

 

 

 

oh…………、真澄さんじゃない……。

 

 

 

 

 




新たな修羅場へ…………。主人公生き残るのか……。

更新遅れて申し訳ないです。
自分のやりたいように投稿しておりましたが、徐々に下がる評価とか気にしはじめてしまい、「あぁ、投稿あんまり楽しめてねぇな」と思った所存。初心を思い出すため少し頻度落ちると思います。書き置き(添削前)は少しあるのでそれを小出しにしつつやっていきますのでゆっくり待っていただければと思います。
あっ、感想とか高評価は本当に心強いのでめちゃくちゃ感謝してます。まじでありがとうございます。
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